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武烈天皇

ぶれつてんのうもしくはにほんしにおけるくろれきし

第25代天皇。日本史においていろいろな意味で黒歴史な人物。
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概要

第25代天皇。現代よりおよそ1500年前、概ね6世紀前半頃に即位。9歳で即位し、18歳で崩御したとされる。

名は小泊瀬稚鷦鷯尊(おはつせのわかさざきのみこと)・小泊瀬稚鷦鷯天皇(おはつせのすめらみこと、以上『日本書紀』)、小長谷若雀命(『古事記』)。

「武烈天皇」の号は、後年に皇族である淡海三船の一括撰進によってつけられたものである。


第24代仁賢天皇の子として生まれ、父の崩御により即位した。


記紀のエピソードの違い

古事記では太子がいなかったことで後継として継体天皇が選ばれた旨以外に特段の記述が無い

二倍暦年論(西暦に対して)が武烈天皇の代までには無くなっていたと考えても、比較的幼年で即位し若くして亡くなっていることから考えても、特に触れるような事由に乏しかったのではないかと思われる。


ところが、日本書紀では悪逆非道の天皇として描かれ、暴君というに等しい描写がかなり具体化して書かれている。これだけを見るととてつもなく危ない人物ではないかというイメージを持つよりほかに無い。

しかし、同じく書紀には厳格な裁判を行ったことが書かれるなど、ところどころ暴君のイメージが揺らぐような描写も見られる。もちろん、古今東西暴君だとか独裁者のそしりを受ける人物は、案外法律を厳正に守る人物が多かったりするわけで、一概にこれだけを以ておかしいとも言えない。

だが、前述の通り古事記では殆ど描写皆無であることも手伝い、「武烈天皇の暴君エピソードは作られたものなのではないか」という疑義が存在している。


即ち、「武烈天皇から大きく離れた血統の継体天皇(武烈帝と継体帝は共に応神天皇来孫同士、四従兄弟にあたり単純な親等は10も離れている)の即位の正当化のために、武烈天皇のイメージを殊更に悪くして、即位時の繋がりの薄さのインパクトを薄くするのが狙い」だったのではないかと言われているのである。

この話は更に分岐して、継体天皇による皇位の簒奪が行われたのではないかという説も存在するが、何れにせよ現代での真偽は不明である。

他にもそもそも日本書紀では武烈天皇が争い討ち取ったとされる恋敵が、古事記では別の時代の天皇のエピソードとされているなど、そもそも記紀間で描写に矛盾が見られている。


何れにせよ、武烈天皇は中上古の名君仁徳天皇の最後の直系かつ男系子孫たる天皇となった。

彼に子はなかったが、仁徳帝の系統は彼の姉、手白香皇女が継体天皇に嫁いだことより女系の血筋で現皇統に受け継がれている。


余談

このような暴君エピソードは、古今東西政権交代や王朝交代が起こった際の前任者の描写によく見られる。例えば殷の最後の帝とされる帝辛(紂王)など。豊臣政権において、豊臣秀次や、特に弟の秀保に関してのエピソードも、そうした傾向が強いのではないかと言われている。


武烈天皇の天皇陵は、奈良県香芝市にある傍丘磐坏丘北陵(かたおかのいわつきのおかのきたのみささぎ)に治定されている。


皇統

  • 皇后:春日娘子(かすがのいらつめ)

その他

武烈天皇の崩御後、彼の側近鹿野掃部之祐および久我大連は、現在の東北地方・宮城県辺りへ左遷されたとされる。一説には天皇自身この地に配され、ここで崩御されたとも言われる。

まだ律令制も出来上がる前であり、陸奥国も設立されていなかった。


彼らが現在の栗原市に創建したとされる神社「山神社」は、武烈天皇崩御直後からの創建と考えられおよそ1500年の歴史を持つ神社である。この神社は、武烈天皇を祭神として祀っている。


現在、神社は鹿野掃部之祐の子孫によって代々氏子や神職が継承されているとされる。…そう、この苗字でピンと来た人もいるかもしれない。

時代が移るにつれ鹿野の子孫の中には苗字の漢字を変えた人もいたようだ。現在神職を世襲している狩野家もその一つと考えられる。現在の子孫はあのお笑い芸人「狩野英孝」、この神社は地名から取って通称「櫻田山神社」と呼ばれる。


関連項目

天皇 暴君 日本書紀

交尾女官濡れ殺す:基本的に中国の史書のパクリである武烈天皇の暴君エピソードの中で、唯一、元ネタが不明なモノ。

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