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母なる大地

ははなるだいち

陸上で生命が育まれる様子から、大地を生命の母として形容し、擬人化した概念。「母なる地球」とも言う。当記事ではTCG『デュエル・マスターズ』の呪文について記述する。
目次 [非表示]

大いなる大地の力よ!今ここに奇跡を起こさん!


概要

DM-10『聖拳編 第1弾』で登場した自然のコスト踏み倒し呪文。

マナと場を入れ替える『母なる系呪文』、または『◯◯の大地系呪文』の元祖。

デュエル・マスターズ史上屈指の汎用性とヒーロー性から、最強クラスのシールドトリガーと踏み倒し呪文の名を欲しいままにしている、2000年代のデュエマを象徴するカードの一枚。

デュエマのゲームシステムを根幹から揺るがすルールブレイカーとして君臨し、現在はプレミアム殿堂に指定されている。


カード性能

レアリティR
コスト自然文明(3)
カードタイプ呪文
効果S・トリガー
バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、そのマナゾーンにあるカードの枚数とコストが同じかそれ以下の、進化クリーチャーではないクリーチャーを1体、そのマナゾーンから選ぶ。そのプレイヤーはそのクリーチャーをバトルゾーンに出す。
備考プレミアム殿堂

自分か相手どちらかに対し、バトルゾーンとマナゾーンのクリーチャーを入れ替える呪文。

マナの枚数は場のクリーチャーをマナに送った時点の枚数が参照される。例えば、マナゾーンが5枚のプレイヤーに使用した場合はマナにカードが1枚加わるので、そのプレイヤーのマナゾーンからコスト6以下のクリーチャー1体を場に出せる。


『デュエル・マスターズ』では、手札からマナゾーンにカードを置いてゲームを進行させていく。

このゲームシステムは「マナゾーンに置かれたカードは回収しない限り利用できなくなるが、マナゾーンにカードを置かないと手札からカードを使用することもできない」という等価交換で成り立っている。

ところが《母なる大地》の本質は「マナを生み出すためにマナゾーンへ置いたクリーチャーも(非進化かつマナの枚数以下のコストという制限はあるものの)手札にあるかのように呪文の詠唱コストである『3マナ』で利用できるようになる」というもの。しかも、入れ替え対象に単色クリーチャーを選べば、差し引きで実質『2マナ』である。

つまりゲームシステムを根幹から破壊しかねないカードと言うわけである。


同様の理由から、一部のカードが持つマナ召喚能力も強力かつ利便性の高い能力として扱われているが、あくまでカード毎に指定されたコストを支払って召喚していることに対し、こちらは呪文1枚と適当なクリーチャー1体があるだけで、マナ召喚を持たないクリーチャーも本来のコストより低くマナから引っ張り出せると言えば、その恐ろしさがわかるだろう。

しかも文明の縛りも無いため、条件さえ満たしていればデッキの色と一致しないクリーチャーすらもマナを経由して場に出せてしまう。パワーカードを詰め込んだ代わりに事故率の高いハイランダーですらも、このカード一枚でマナ落ちをケアして無理矢理回すことが出来てしまうのである。

加えて、相手のマナに置かれたカードを別のゾーンへ移動させる手段はランデスのみであり、これらの効果を持つカードはハンデスと比較して希少かつコストが重いものが多い。つまり、手の内を明かすことになるが、マナが溜まるまで手札に抱えているよりも遥かに安全と言えるのである。


マナゾーンのカード枚数に応じて踏み倒し範囲が広がっていく性質と、マナゾーンに置いたカードだけ選択肢が増えるという点でも、マナ加速戦略とシナジーがある。

コストの重いクリーチャーはマナが少ないうちはマナチャージに使うというデュエマの基本テクニックと、それが抱える強力なカードを手放さなければならないジレンマとも噛み合っている。


除去呪文としても非常に優秀で、《ナチュラル・トラップ》等と違ってフィールドアドバンテージは変化しないものの、相手の切り札や戦略の要をたった3マナでマナゾーンの雑魚と入れ替えてしまえる。先述した通り、マナに置かれたカードを回収するのは非常に手間がかかる為、除去としてはかなり厄介な部類に入る。

…のだが、マナ送りにされてもこの呪文で出し直せるので、《母なる大地》対策として《母なる大地》を採用する意義も同時に生み出していた。

シールドトリガーが付いていることで、対速攻や対ビートダウンでも腐りにくい。この呪文が攻守共に強力なカードであることの一端を担っている。


プレミアム殿堂までの軌跡

そのあまりの手軽さと強力な効果から、カードプールの変遷を大きく受けたカードのひとつ。


2004年6月26日にDM-10にて登場。自然の入るデッキでは積極的に採用された。

同弾では優秀な中量級マナ加速カードの《無頼聖者スカイソード》と《無頼勇騎ウインドアックス》も登場。マナブーストしながらその他のアドバンテージも稼げるので、大型に繋げるためによく一緒に使われた。

特に聖拳編環境では、【ボルバルザーク】において切り札の無双竜機ボルバルザークを低コストで引っ張り出すために重宝された。

逆に相手の《ボルバルザーク》をマナゾーンから引きずり出して自滅させる戦術にも使われ、不用意に《ボルバルザーク》をマナゾーンに置くのは禁物でもあった。


このカード自体がマナ送りへのカウンターにもなり得るため、一時期は《ナチュラル・トラップ》よりも優先して使われる傾向にあった。このカードが存在する以上、マナ送りもバウンス同様に一時凌ぎにしかならなかったためである。

当時は優秀なサルベージャーである《凶星王ダーク・ヒドラ》もよく使われており、もっとも確実な除去は《魂と記憶の盾》によるシールド送りとされていた。ちなみに数年後の不死鳥編環境では最凶のリアニメイト呪文と名高い《インフェルノ・ゲート》が登場している。


転生編終了と共に《ボルバルザーク》がプレミアム殿堂入りしたことで【ボルバルザーク】は消滅したが、不死鳥編環境にて《大勇者「ふたつ牙」》でマナブーストした後に《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》を出す【牙サファイア】が考案され、そちらでは《ふたつ牙》の召喚から即座に行える踏み倒しや、マナ落ちのケア等を担った。

《サファイア》がプレミアム殿堂に指定された後は、《光神龍スペル・デル・フィン》等のサファイアに次ぐ強力なクリーチャーを出す手段として【ビッグマナ】系統のビートダウンデッキで引き続き使われた。


ここまでパワーカードの登場の度に、それらを補助するカードとして活躍してきた《母なる大地》だったが、DM-25『極神編 第2弾 人造神の創造』にて《龍仙ロマネスク》が登場したことにより事件が起きる。

《ロマネスク》の能力は登場時に4枚ものマナブーストを行い、ターン終了時にマナゾーンのカードを1枚墓地に送るというもの。《青銅の鎧》から繋げば最速4ターン目にマナから《龍仙ロマネスク》が出せる。さらに手札にもう1枚《母なる大地》を抱えていれば、今度は増えたマナを使って《龍仙ロマネスク》をマナゾーンに送ることで、自己ランデスのデメリットを回避しつつ大型クリーチャーを出すことができた。最速4ターン目に、である。

流石に公式もこの組み合わせの危険性について理解していたようで、DM-25の発売から約2ヶ月後の2007年11月15日に《龍仙ロマネスク》との組合せがプレミアム殿堂コンビに指定され、これらのカードを一緒にデッキに入れることができなくなった。


2007年11月23日に発売された構築済みデッキ、DMC-39『ビクトリー・ソウル』にて再録。

3年越しの再録かつ4枚収録という大盤振る舞いであり、この吉報に多くのプレイヤーが喜びを露わにした。


このように、長らくは「デュエマにおける汎用カードの顔」として容認されてきたが、カードプールの増大とインフレに伴い、2008年4月15日に殿堂入りを果たした。直近の極神編環境にてゴッドをはじめとした強力なフィニッシャー達が登場したのも大きい。

そしてとうとう、2009年4月15日にプレミアム殿堂入り。インフレに伴うこのカードの強さの増大はもはや看過できなくなったということだろう。

このカードの底なしの強さは多くのプレイヤーに認知されてこそいたものの、同時に《母なる大地》によって多彩なデッキ構築やプレイングが可能になっていたのも事実である。シンプルで豪快ながらも戦略眼を要するカードデザインから、メディア展開でも手軽なコントロール呪文から、ここぞという場面での逆転劇を演出する一枚としてまで幅広く扱われていた。

前述の通り「汎用カードの顔」と容認されており、特別ヘイトを集めるタイプのカードでもなかったため、別れを惜しむ声も多く見られた。一方、ゲーム性を破壊するその危険極まりない性質を考えれば、発売から約5年という速度でのプレミアム殿堂入りですらも「よく生き延びた」という印象が強い。


以降はマナからの踏み倒しを行うカードであっても、使い所を選ぶカードデザインだったり、より厳格な制限が設けられることが多くなった。プレミアム殿堂の例に漏れず、このカードが後世のカードデザインや派生カードに与えた影響は大きい。


メディアでの活躍

逆転の一手からクリーチャー展開&除去など、メディアミックスでも大暴れした。

シールドトリガーでありながら低コストで、マナさえ充実していればヒロイックな動きが出来るこのカードは、ストーリーと演出を組み立てる上でも非常に便利な存在だったのだろう。

除去とコスト踏み倒し、シールドトリガーと手撃ち、それらの両方をこなせるこの呪文の万能性の証明と言える。


有名な活躍としては、漫画『FE』終盤のザキラ戦で勝舞が使用したことだろう。

ヘヴィ・デス・メタル》のワールドブレイクを受けた際に、2枚目のシールドから引き当て、S・トリガーとして使用。場の《ボルシャック・大和・ドラゴン》を《星龍パーフェクト・アース》と入れ替え、更に《パーフェクト・アース》の能力で残りのシールド3枚をS・トリガー化して逆転のチャンスを作り上げた。


アニメ『デュエル・マスターズ キング!』では勝舞が使用。

ジョー戦でデッキに入れているのが確認でき、超獣王来烈伝を巡ってタイムスリップした為、まだ温泉送りになっていない時期だったと思われる。


その後、ハイドVS切札ジョー(2戦目)にて、切札家の総力を結集させたデッキに採用され、ジョーの最後のシールドから引き当てた。

これにより、場の《武闘将軍カツキング》とマナゾーンの《王来英雄モモキングRX》の交換に成功。

モモキングの効果で相手ターン中に《燃える革命ドギラゴン》へと進化し、革命2で敗北を無効、からの革命0で勝利に貢献した。


DUEL MASTERS PLAY'Sでは

レアリティVR
コスト自然文明(7)→(8)
カードタイプ呪文
効果S・トリガー
クリーチャー1体をその持ち主のマナゾーンに置いてもよい。そうした場合、そのマナゾーンから、その最大マナ以下のコストを持つ進化でないクリーチャー1枚をバトルゾーンに出す。
備考各プレイヤーの1ターン中、効果の適用を9回までとする。

DMPP-17『ライジング・アライズ -希望の王女-』にて実装。レアリティがベリーレアに変更されている他、詠唱コストが7まで引き上げられている。

この調整により、TCG版に於ける強さの要因のうち、いくつかの動きが弱体化した。

  • マナ加速と合わせたコスト4〜7帯のクリーチャーの早出し
  • 序盤から行うことができ、中盤からは同一ターンに複数回詠唱できる疑似《フォース・アゲイン》としての運用
  • 手打ちで手軽に相手の戦力を削げる除去札としての運用
  • 中盤から終盤における、《幻緑の双月》等→《母なる大地》といった1ターンで仕込みと種確保と詠唱を同時に行うコンボ

しかし、「3という軽いコスト由来の強さ」以外の部分はそのままであり、色を問わない踏み倒し、序盤にマナに置いたカードの再利用、防御札としても使える汎用性は一切変わっていない。

また、デュエプレではバトルゾーンに空き枠がないと非進化クリーチャーが出せなくなり、踏み倒すと墓地に置かれてしまうのでcipを使うこともできなくなるが、こちらでも最初にクリーチャーをマナに送るため、場に空きを作ってから目当てのクリーチャーを出すことができる。


2023年3月23日より、ループ対策として「一部カード能力の適用回数制限」の対応がされ、10回目以降は効果を発動させた場合でも適用されなくなった。このカードもコンボ次第ではループが可能であったため、ナーフに巻き込まれることとなった。


さらに2023月10月26日より《龍素記号Srスペルサイクリカ》で使い回す戦術が猛威を振ったためかコストが7から8に変更、《龍素記号Srスペルサイクリカ》の能力の対象から外れた。


背景ストーリー

王来篇

禁断竜王Vol-Val-8》の出現により《殿堂王来空間》への扉が開き、封じられた歴史の裏側へアクセスできるようになった《龍魂珠》の手によって、カードの歴史をディスタスの素材に利用されてしまい、《無頼ダイチ-3》が生み出された。

《母なる大地》のカードイラストイラスト奥に描かれていた巨大なビーストフォークがディスタス化したクリーチャー。手前に描かれていた術者本体ではなく、使い魔の方がディスタス化したという形でディスペクトされている。


検索について

pixivでは「母なる大地」のみで検索するとデュエマ以外の作品も多くヒットするので、検索の際は「デュエル・マスターズ」「デュエマ」等のタグも加えて検索するとよい。


関連タグ

デュエル・マスターズ

呪文(デュエル・マスターズ)

プレミアム殿堂


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