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産経新聞前ソウル支局長起訴問題

さんけいしんぶんぜんそうるしきょくちょうきそもんだい

2014年に発生した、産経新聞が掲載した記事が朴槿恵大統領の名誉毀損となるとして起こった問題。
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概要

2014年に、産経新聞が掲載した記事が、韓国朴槿恵大統領の名誉毀損となるとされ起こった問題である。


これは8月3日に掲載された、2014年の韓国フェリー転覆事故が起きた当日に、朴槿恵大統領が行方不明であったという記事に問題があったということである。


この記事によれば、事故が起きた当日に大統領府秘書室長は大統領がどこにいたかをはっきりと答えなかったと紹介し、朝鮮日報や証券街の情報を引用しながら男性と会っていたというがあると報道した。


この問題により、産経新聞ソウル支局長であった加藤達也支局長が現地の市民団体に刑事告訴され、ソウル中央地検は10月8日に、情報通信網法の名誉毀損罪で在宅起訴した。


反応

加藤前支局長は10月1日付で産経新聞東京本社勤務の辞令を受けていたが、地検は出国禁止措置の延長を繰り返して出国できないようにしており、ほぼ軟禁状態となっている。


しかし、加藤前支局長は週刊文春の直撃取材に対し

理不尽な形で刑事手続きに入り、出国禁止になって2カ月以上になります。その間に私の気持ちも整理され、腹も据わってきました。在宅起訴と聞かされた時も、ならば粛々と闘っていくだけだという思いでした

と語っており、現在も韓国の不当な圧力には屈しない姿勢を貫いている。


また、菅義偉官房長官も記者会見において、韓国の検察当局が取った対応を

報道の自由、日韓関係の観点から極めて遺憾だ。国際社会の常識と大きくかけ離れている

と激しく批判し、国際ジャーナリスト組織『国境なき記者団(RSF)』も、加藤支局長を起訴しないよう、韓国政府に求めており、「あぜんとした」などと批判する声明を出している。声明の詳細⇒こちら


また、裁判の事実上の初公判が開かれた2014年11月27日において、ソウル中央地裁には産経新聞を批判する韓国右翼団体のメンバーら100人以上が集まっていた。

韓国でも裁判所の敷地内での示威行為(怒声などで圧力をかける行為)は禁止されていが、過激な右翼団体のメンバーらは傍聴席に入り、「加藤達也、韓国国民に謝れ」「加藤を拘束せよ」などと罵声をあげ、加藤前支局長非難するプラカードを掲げるなどして、複数の男性が退廷を命じられた。


公判は無事に終了したが、その後になんと団体メンバーらは、裁判所を出ようとした加藤前支局長の乗ったを取り囲んで、複数の生卵を投げつけてボンネットに横たわるなどして通行を妨害し、「謝罪」を迫る紙を車体に貼り付けて奇声を上げるなどして、裁判所内外は一時騒然とした。


無罪確定

裁判は1年以上に及んだが、2015年12月17日に加藤前ソウル支局長に無罪判決が言い渡され、その際に裁判長は、判決文を読み上げる間、加藤前支局長に3時間に渡り立ち続けることを強要したという。

12月22日には、韓国検察は第1審の判決について、控訴を断念することを決め、加藤前ソウル支局長の無罪が確定した。


その後

無罪が確定し無事に帰国した加藤達也前支局長は、自身の韓国における朴槿恵政権との裁判での戦いをエッセイにした『なぜ私は韓国に勝てたか~朴槿惠政権との500日戦争~』(出版:産経新聞出版)を執筆している。


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