「それはもう残酷に殺してやろうぞ」
CV:福山潤
概要
首に数珠を下げ、目を閉じた盲目の青年風の鬼。ただし瞳孔に矢印が浮かんだ目を掌に持ち、その目で様々な物を見通す。一人称は「儂」。(原作では死に際のみ「俺」になっていた)
潔癖症で着物に汚れがつく事を嫌い、一緒に行動する朱紗丸の破壊行動で周囲に埃が立つ度に小言を言っている。
鬼舞辻無惨の配下の鬼で作中最初に個体（個人）名が判明した鬼でもある。
作中での活躍
浅草で炭治郎と遭遇した鬼舞辻無惨に、「耳に花札のような飾りをつけた鬼狩りの頚を持って来い」と命じられ、無惨に血を分け与えられた上で朱紗丸と共に彼を追跡する。
炭治郎の足跡を探知し、愈史郎の血鬼術によって隠されていた珠世の屋敷を見つけ出して戦闘開始。
当初は朱紗丸の鞠を矢印で操作した変幻自在な軌道により炭治郎を翻弄するが、禰豆子が復帰した事で当初は禰豆子と、そして禰豆子が朱紗丸と交戦を始めた事で炭治郎との一騎打ちになる。
愈史郎の視界を貸し与えられた炭治郎も当初は術に対応できなかったが、やがて技の応用で術を巻き取りつつ逆に術の力を利用されて一気に距離を詰められ、力の勢いのままに頸を斬られる。
しかし「炭治郎の首を持ち帰れば無惨に認められていた（敗北してそれが果たせなくなった）」事と「汚い地面に顔がついた」事に激昂し、最後の足掻きで紅潔の矢を何本も打ち込み、道連れにしようとする。炭治郎は水の呼吸の技をある限り繰り出して相殺するも、肋と脚の骨が折れる重傷を負った。
朱紗丸の方も、珠世の血鬼術「白日の魔香」により自滅する形で滅び去り、何とか辛うじて勝利する事はできた。
炭治郎の独力では勝てなかった、炭治郎としても未だかつてない程の強敵であったのだが、「この二人は十二鬼月ではありません、弱すぎる」と断定する珠世の言葉は炭治郎の心胆を寒からしめる。これで弱すぎるというのなら、本物の十二鬼月の強さとは一体どれ程のものなのかと。
能力
血鬼術『紅潔（こうけつ）の矢』
掌の目を開閉させる事によって出現する紅い矢印で、あらゆる物体の力のベクトルを自在に操る事ができる。
また、地面にかざして残る足跡からその足跡の主を特定したり、人数や持ち物、向かう先まで見る事ができるなど、追跡にも利用できる応用性を持つ。
朱紗丸の血鬼術である毬に付与し、ありえない動きに軌道を変えたり、斬りかかってきた炭治郎に付与する事で体勢を崩したり、上空に飛ばしたり、日輪刀の方向をずらすなど、非常に対処のしづらい攻撃を仕掛けた。加えて矢印そのものは日輪刀では斬れないという厄介さである。
また視覚、嗅覚では認識できない為、愈史郎の血鬼術などのイレギュラーが無ければ見抜く事は不可能である。
しかし、矢印の方向の先に技を繰り出せば衝撃を相殺できたり、当人が矢印と同じ方向に動けば巻き取る事ができたり、決して弱点が無い訳ではない。また、矢印は放たれた順番にそれぞれ発動するので、同じ対象に無数の矢印を打ち込んでも、同時に発動して相手をバラバラに引き裂くといった事はできない。
余談
矢琶羽と朱紗丸は作中では十二鬼月を名乗っていたものの、彼等を煽てる為に無惨に嘘を吹き込まれてそう思い込まされていただけであり、実際は彼等は十二鬼月ではなく、当然ながら証拠として眼球に刻まれる数字も与えられていなかった。
また、「十二鬼月は眼に数字が刻まれている」という特徴も知らずに自称していた事から、他の十二鬼月には会った事すらないと思われる。ただし、無惨は見込みのある者にしか自分の血を与えないので、それなりに気に入られてはいたのは間違いない模様（十二鬼月ではないのに血を分けられたのは破格の待遇である）。実際に、炭治郎の頸を持ち帰れば無惨に認められていたと本人は恨み節を残している。
なお、後の描写からすると概ね上弦の鬼≧柱複数名もしくは同等戦力複数人、柱1名≧下弦の鬼という力関係のようなので、柱の助力もなしで、しかも全集中・常中すら体得していなかった初期の炭治郎に敗れた矢琶羽と朱紗丸は、確かに「弱すぎる」と断じられても止むを得ない実力だったであろう。
しかし炭治郎一人では到底勝ち目はなく、禰豆子の覚醒と、愈史郎・珠世の血鬼術があってようやく勝てた強敵であった事には間違いなく、やはり一般の鬼としてはかなりの有望株だったのだろう。
公式ファンブック「鬼殺隊見聞録」にて
人間時代から病的な潔癖症だったとの事。
また、盲目だから手に目があるという訳ではなく、目は見えているが顔にある物より手にある物の方が使い勝手が良いので、顔の方の目は使っていなかった事が明かされた。
キメツ学園
キメツ学園では、高等部3年土竜組で弓道部の部長。豆腐屋の息子らしい。
関連動画
関連タグ
ネロ男爵：中の人＆一人称繋がりのキャラ。ただしポジションは幹部クラス。
