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葛城ミサト

かつらぎみさと

葛城ミサトとは、SFアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の登場人物。
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概要

CV:三石琴乃

年齢29歳。特務機関NERV戦術作戦部作戦局第一課所属で、階級は一尉(第拾弐話で三佐に昇進)。背中まで伸びるやや紫掛った黒髪(たまにポニーテール状にも結う)と、タイトミニを基調としたボディコン風の服装が主たる外見的特徴。仕事中は、その上からNERVの官給品と思わしき赤いジャケットを羽織っていることが多い。
本作の主人公・碇シンジの直属の上司にして保護者代わりであり、彼を(半ば強引に)自宅のマンションに住まわせている。第九話以降はEVA弐号機パイロット・惣流・アスカ・ラングレーも同居人に加わり、彼等と疑似家族のような関係を構築していた。また、ペンペンという新種の温泉ペンギンを飼育している。

EVAを用いた使徒殲滅作戦における、戦術作戦の立案および戦闘の直接指揮を一手に担う存在であり、時に独自の判断で国連軍や戦略自衛隊の戦力を徴用するなど、有事下においてはかなりの権限を持つ。また、諜報部の長も兼任しているらしく、シンジ達チルドレンの護衛・監視の指揮も行っている。
彼女の立案する作戦は「日本中の電力を掻き集めて陽電子砲で超長距離から狙撃を行う(ヤシマ作戦)」「大気圏外から落下してくる爆弾型使徒をEVAの素手で直接受け止める」……etc、無茶で突拍子もないものばかりだが(実際、裏を掻かれて失敗することもあった)、使徒という人間の常識を超えた敵との戦いにおいては、逆にそうしたセオリーに縛られない発想がプラスに働くことも多かったようである。
なお自身の戦闘能力も相当高く、旧劇場版ではシンジを射殺しようとした戦自武装隊員数名を拳銃H&K USP)一丁で撃退してみせた程。漫画版ではギャグ描写かもしれないがパンチ一発で壁を凹ませている。

一方、作戦時の凛々しさとは裏腹に私生活はズボラであり、家事能力はほぼ皆無。
特に料理の腕は壊滅的でありレトルトカレーをマズく作れるほど。
シンジとリツコは一口食べた瞬間に絶句し、ペンペンはそのまま横倒しになって気絶している。
ミサト本人のみが妙に水っぽいそれをカップラーメンに「どっぶわぁ~っと」注いだものを美味そうに食べていた(ただしばらく後、シンジが味噌汁のダシを変えた事に気づくという描写もあり、完全に味音痴というわけでもないと思われる)
また大の好きで、朝起きがけから缶ビールを煽ってはシンジに呆れられる様がしばしば見受けられた。

NERV技術開発部所属のEVA開発責任者・赤木リツコとは大学時代からの親友同士。特殊監査部所属の加持リョウジとは元恋人同士であり、再会後は紆余曲折を経て次第にヨリを戻していった(劇中では彼と明確な肉体関係を持っている描写もあり、漫画版では当時の赤面ものの回想をリョウジの口から話されている)。また、職場での人望も厚かったようで、同じ戦術作戦部の部下・日向マコトからも密かに想いを寄せられている。

アスカと並び当作品のムードメーカー的存在であるが、物語後半へ向けて戦局が悪化するに従い(特に加持綾波レイ(※二人目)の死亡以降)、EVA人類補完計画を巡る陰謀の真相に迫る役割を担ってゆく。それに合わせて、性格も次第にハードな一面が強調されるようになっていった。
旧劇場版『Air/まごころを、君に』にて、NERV本部を襲撃した戦略自衛隊からシンジを庇い被弾、最後の力を振り絞ってシンジをEVA初号機の元に送り届け、直後に戦自の区画爆破によって戦死漫画版では、所持していた手榴弾を用いて戦自隊員を道連れに自爆)。
今際の際には、シンジの母親にはなれなかった旨をつぶやいていた。

経歴

15年前、父親が隊長を務める葛城調査隊と南極まで同行した際にセカンドインパクトに遭遇。父親の捨て身の救助によりただ一人奇跡的に生還するも、精神的外傷から失語症に陥り、以後数年間に渡り隔離施設下で育てられたという過去を持つ(なおその際重傷を負い、現在も胸の谷間から右脇腹にかけて大きな裂傷痕が残っている)。
研究者肌で家庭を顧みなかった父をミサトは長らく恨んでいたが、その父に身を呈して助けられたことから父親に対して愛憎入り混じった非常に複雑な感情を抱くようになり、以降彼女はその整理し切れぬ気持ちに悩まされ続ける事になる。
大学時代に付き合っていた恋人・加持とも「無意識の内に父に似た男を求めてしまった自分が怖くなった」という理由から一度別れてしまうなど、この一件はその後の彼女の人生に暗い影を落としている。また、シンジを同居人として引き取った理由についても、単なる同情心だけではなく、碇ゲンドウという父親との確執を抱える彼の姿がかつての自分と(無意識に)重なった事が大きく関係していると思われる。
セカンドインパクトの原因とされる使徒に対してはその後激しい復讐心を抱くようになり、作戦時においてもそれを露わにすることが少なくなかった。なお彼女が普段首から下げている十字架型のペンダントは、南極からの脱出直前に瀕死の父から託された形見の品である。

性格

職務中は軍人として厳格に振る舞っているが、プライベートでは一転、誰に対しても明るく社交的に接する、いわゆる“気さくなお姉さん”キャラを貫いている。そのため、組織内外を問わず彼女を慕う人間は多い。
だが、それはあくまで表面上の性格であり、本当は他者とあまり深く関わるのを避け、表層的で無難な付き合いに逃げ込もうとするタイプ。自身の心の奥底を曝け出す事を極端に恐れているフシがあり、それを侵害されるような事態に直面すると激しく動揺し、時には防衛本能から攻撃的な態度を見せることも。彼女のこうした本性を知るのは、親友のリツコや元恋人の加持など限られた人間のみだったが、やがてシンジに対しても仲が密になってゆくにつれ、その一端を垣間見せる機会が増えていった。
また上記のような苛酷な体験に見舞われた影響か、精神年齢についても実年齢よりかなり幼い部分が散見され、その立場にも関わらず大人として余裕を持った態度でシンジに接する事は少ない。劇中では、反抗するシンジに対しても同じ目線からストレートに感情的な言葉・辛辣な台詞をぶつけ、かえって険悪な事態を招いてしまうような場面も多々見受けられた。

このように指揮官や保護者としての資質にはいささか疑問符の付く、アクの強い性格の持ち主ではあるのだが、その一方で心の底では他者の温もりに飢えている部分もあり、共に暮らすシンジ達には何だかんだで家族同然の愛情を抱いていたようである(特にシンジ個人に対しての思い入れは、かなり特別なものがあった模様。詳しくは後述)。彼等がEVAでの戦闘で危機に晒されると時に激しく取り乱し、生還の際には脇目も憚らず涙を流して抱きつくといった人間臭い一面も見受けられた。
また正義感も人一倍強く、事態収束のために身の安全を顧みず自ら危機へ飛び込んで行動することも多い。

主人公・シンジとの関係

図らずもこうした彼女の性格や経歴由来のトラウマシンジのそれと酷似しており、物語が進むにつれ、二人は互いにある種のシンパシーを抱くようになっていった感がある。年齢も立場も大きく異なるものの、いつしか“他人恐怖症”という互いの持つ独特の悩みや苦しみについてかなり深い部分まで妙に理解し合えてしまうような、不思議な関係を構築していた(逆に、互いの弱さ・狡さ・醜さまでもが良く理解できてしまうが故に、激しく衝突する事も多かった)。
こうした中、少なくともミサトの側は、最終的に単なる主従関係や疑似家族関係を超えた別の感情が芽生えていたらしく、それは彼女の最期のシーンにおけるやり取りからも垣間見る事が出来る(旧劇場版パンフレットや『エヴァンゲリオンクロニクル』の記述では、二人の関係を「母と子、姉と弟、上司と部下、恋人同士といった多面的な側面があり、一言では言い表せない複雑なもの」であるとしている)。

余談ではあるが、加持はこうしたこの二人の持つ奇妙な関係性をかなり早い時点から看破していたフシがあり、シンジとの会話の節々でそれとなくミサトとの関係について探りを入れたり、場合によっては彼に牽制(?)を掛けているような描写が見受けられる。
新劇場版二作目では、それが一層顕著に描かれている。

ファンの評価等

「14歳の少年主人公を指揮監督する29歳の女上司」という、通常のアニメならばまず端役に位置されるであろう立場でありながら、主役のシンジに勝るとも劣らぬほど繊細で複雑な背景と綿密な心理描写を与えられ、彼と並び「他者との触れ合いと内面葛藤」をテーマに据えた『新世紀エヴァンゲリオン』という作品を最も象徴する人物の一人として扱われているという、他作品ではあまり類を見ない非常に特異なキャラクター。劇中での出番も非常に多く、物語上でも重要な役処を担うことから、ファンの間でも彼女を「シンジと双璧をなすもう一人の主役」とみなす傾向が強い。
実際、原作者の庵野秀明も企画開始当初「彼ら(シンジとミサト)を主人公としました」と明言していた(コミックス第一巻巻末より。ただし、その方針が目論見通り最後まで貫かれたかどうかは不明)。

……が、如何せん年齢が年齢なためか、本作品の二大美少女ヒロインである綾波レイおよび惣流・アスカ・ラングレーと比べると、ファン人気には大分差をつけられているようであるそもそも版権元自身が、彼女をヒロイン格としてアピールする事にあまり熱心では無いようにも見える)。
また、彼女が二次創作物やスピンオフ作品において取り扱われる際は、あくまで“気さくなお姉さん”という表面上の性格のみが取り沙汰されて描かれる事が多く、過去のトラウマや他人恐怖症の本性、シンジとの共通性といった複雑な内面部分に焦点が当たる事は滅多にない(酷いケースになると胸の傷痕の存在まで忘れ去られる事も…)。作戦指揮官としての資質の面でも、劇中における機転や決断力等はあまり評価されず、逆に運頼みの無能さのみが強調して描かれるようなケースが多い。

新劇場版

新劇場版でも基本的なキャラクター造形や立ち位置は変わらないが、階級が初めから二佐(『』にて一佐に昇進)になっていたり、性格が旧作(TV版および旧劇場版)の頃と比べてやや大人びて描かれていたりと、いくつかの変更が加えられている。
特に性格面の変更に伴う影響は大きく、劇中では「不貞腐れるシンジを前にしても感情的にならず、あくまで冷静に戦闘の必要性を説く」「シンジのゲンドウに対して抱いている本音を先読みし、母ユイの墓参りへ父と一緒に参加することを促す」等々、当時とは打って変わり大人の余裕を見せる言動が増えており、彼女に対する印象を当時とは大分異にさせている。
旧作のアスカとは後半ギクシャクした関係になっていたが、新劇場版のアスカとは友好的な関係を構築しており、彼女からも終始全幅の信頼を寄せられている。

シンジに対して自分の境遇や期待を重ね、上司としての必要以上に思い入れを抱いてしまう点は旧作と同様だったが、『破』終盤で彼の心を理解、レイを救うべく初号機を擬似シン化第1覚醒形態へと覚醒させたシンジに「誰かの為じゃない、あなた自身の願いの為に」戦う事を望み、叫んだ。
だが……

Q』でのミサト

※これ以後は『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のネタバレを含みます。








』終了時点より14年の歳月が経由して、彼女も43歳となっている。旧NERV職員を中心に結成された反ネルフ組織「Will-Eヴィレ)」の幹部として空中戦艦AAAヴンダー」の艦長を務めており、階級は大佐
往年の明るさは微塵も感じさせない厳格冷徹な人物へと豹変してしまっており、14年ぶりに目を覚ましたシンジに対しては、状況も十分に説明しようとせず、「あなたは何もしないで」と突き放した挙句、彼の首に爆弾付きチョーカーをセットして監禁するなど一貫して冷酷な態度を取り続ける。しかし、アヤナミレイ(仮称)のヴンダー襲撃時に彼が付いていってしまった際、チョーカーの起爆リモコンに手をかけながら結局押せず仕舞いなど、内心情は残っているようにも見受けられる。
一方、無茶とも思える作戦を敢行する点は相変わらずで、試験飛行すら十分でないヴンダーをいきなり発進させて敵を倒す等していた(その際も、発進準備に携わるスタッフ達を犠牲にする事をも厭わず強引に推し進めており、同じく14年の歳月を共に経たアスカからは「目的優先、人命軽視は大佐のモットーだしね」と皮肉交じりに評されていた)。

前作までの彼女が何故このような変貌を遂げたのか、『破』~『Q』の空白の14年間に一体何が起こっていたのか、現段階では詳しくは語られていないが、破のラストにおいて、結果として世界を滅ぼすことになってしまったシンジの行動を後押ししてしまったことや、当時ネルフにおいてパイロットを指揮する立場にあったことに対する責任がその一因であると考えられる。

その他

二次創作作品等における扱い

TVゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズにてエヴァが参戦した際は、シンジ達のみならず他作品のキャラ達をも含めた主人公部隊を直接指揮する現場指揮官役として描かれる事が多い。かなりの権限を持つ立場ながらも、その気さくな人柄で他作品の若いパイロット達から“話の分かる良きお姉さん”として慕われる姿が見受けられる。最近傭兵の飲み仲間が出来た。
また声優ネタから、アムロ・レイ機動戦士ガンダムシリーズ)やマリュー・ラミアス機動戦士ガンダムSEED)・ベガ(GEAR戦士電童)・紫東遥ラーゼフォン)と絡むことが多く、その仲も悪くない。一方で、ノーベルガンダム機動武闘伝Gガンダム)に執着する姿を見せるのも同様の声優ネタである。

ファン評価についての別記考察

同作品の登場人物の中でも、ミサトは特にファン毎の評価の落差が激しいことで知られる。
シンジおよび周囲への接し方を「不器用で時に迷惑ながらも真摯、一途」と好意的に捉える向きもある一方、その癖の強い性格故の言動やそこから生じる軋轢への対応を「無神経で身勝手・あるいは冷淡で卑劣」であるとし不快に感じるファンも少なくない。また軍人としての資質についても、「通常の軍事上の概念が通用しない使徒やEVAを前にして、その中で型破りながらも最大限堅実な指揮を行った」と評価する者もあれば「指揮は幼稚で無茶苦茶、勝利はあくまでシンジ達やEVAの能力・時の運任せ」「そうやって命を賭して闘ったチルドレン達のアフターケアも杜撰」と酷評する声もまた多い(エヴァWeb小説界隈では、彼女を徹底して悪辣・無能な人物として描く「ミサトヘイト物」が一ジャンルを築いてしまっている程である)。
元々視聴者の感情移入の難しいポジションであるのに加え、その良くも悪くも不器用で破天荒、そして複雑過ぎる性格が、見る者の捉え方を兎角まちまちにさせてしまっている一因なのかもしれない。

なお上述のような『Q』での豹変ぶりを受け、彼女を巡る評価は更に不安定さに拍車がかかってしまった(主に悪い方向に)。

尤も『Q』において、彼女がシンジに対して適切な説明を行っていれば事件は未然に防げたという意見もあるが、カヲルや冬月に真実を伝えられた際のシンジの落ち込みようを見るに、ミサトはそのような衝撃を与えることを予想していたため最小限の説明に止めていたと解釈でき、またたとえ説明をしていたとしても、突発的に自らの感情・欲求に任せた行動をとることが克明に描かれている新劇場版のシンジの行動を未然に防ぐことができた可能性が高いと言い切ることは早計だと思われる。中学生であるにも関わらずエヴァに乗って使徒と戦い世界を守ってきたが、同時に自身の感情に飲まれたことにより結果的に世界を滅ぼしてしまったシンジと、その後から現在に至るまで、被害者である民間人を束ねるという立場で、人類の滅亡を防ぐべく自らも最前線で戦ってきたミサトの、どちらの立場を優先するかで評価が分かれるところだろう。

トリビア

キャラクターデザインを担当した貞本義行によれば、ミサトの髪型はTVアニメ『美少女戦士セーラームーン』の主人公(月野うさぎ)の髪型を意識したもの。また監督の庵野秀明曰く、その性格については、彼が同作品の打ち上げ飲み会の席で見たうさぎ役の声優・三石琴乃の姿が一つのモチーフになっているらしい。
しかしその後、本当に中の人が一緒になったのはあくまで声優オーディションの結果であり、単なる偶然とか(もっとも、モデルとなった人物に役が付いてきたのだから必然とは言えるのかもしれないが……)。

関連イラスト

ミサトさん
ミサト


愛と正義のミサトムーン
かっこいいぞ!ミサトさん



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