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運河棲姫

うんがせいき

シミュレーションゲーム『艦これ改』に登場する深海棲艦(敵キャラクター)の一種。鬼・姫クラス(ボスキャラ)
目次 [非表示]

概要

PSVita用『艦これ改』、「深海運河海域」に登場する、陸上基地型深海棲艦。第三海域「深海運河攻撃作戦」と、第四海域「深海運河閘門破壊作戦」(難易度“乙”以上)のボスとして登場する。


2017年時点では、本家ブラウザ版『艦隊これくしょん』には未登場である。


容姿・艤装

まず目を引くのはその髪型。『艦これ』シリーズの登場キャラでは、敵味方通じて初のツインドリルである(もみあげ縦ロールになっているので、厳密にはフォードリル?)

艤装では、体の両脇の仕切りのついた“樋(とい)”または“水路”のような構造物が目立つ。おそらく、パナマ運河の“水路”と“閘門(こうもん)”を模したものだろう。

そこ、魚道とか流しそうめんとか言うな

服の模様も、“閘門”をかたどっているように見える。


深海棲艦共通の意匠である“歯”は水路の下にある。頭には髪型のハネに似た“角”が1対あり、他にフリルのついた黒いヘアバンドカチューシャ)を付けている。

背後の艤装には砲塔も見えるが、陸上型深海棲艦の多くが装備している滑走路(航空艤装)は見当たらない。

足元は裸足で生足


右手には小さな黒い斧のようなものを持っており、こちらにも二つの光る目と角がある。柄付きの仮面、またはオペラグラスのようにも見えるが、公式からは特に解説・説明がないので、解釈は各プレイヤーに委ねられている格好である。


不遇の“姫”

運河棲姫が陣取るのは、最終海域の一つ手前、しかも、要衝“パナマ運河”という「準ラスボス」格である。とくれば、最終決戦にも匹敵する壮絶な戦いが予想されるところだが……

はっきり言って弱い(すごく弱い)

HPは低難度で250、難易度“甲”以上では390とそこそこ高いものの、装甲が薄く、攻撃が簡単に通ってしまう。攻撃力も、低難度では自ら攻撃せず、高難度でも昼戦では攻撃してこない。

随伴艦もショボいので、潜水艦によるルート固定技を使わない限りは手こずる要素は全くなく、攻略本でも「三式弾なしで勝てる」と明言されてしまっている。

しかも、運河海域は海外艦のドロップ率が高いので、目当ての提督達からどんな扱いを受けるかはお察しください

あるいは逆に、ゲームの進め方次第では運河海域を端折って、直接中枢海域に進攻する「早解き」も可能である。

準ラスボスとは……


加えて、『艦これ改』の仕様からボイスやメッセージなどが一切なく、キャラクターが掴みづらい。

ブラウザ版でも装甲空母姫のようにセリフのない鬼・姫クラスはいたが、通常海域にも出現し、接触の機会も多い装甲空母姫と異なり、運河棲姫は“傍流”の『艦これ改』限定で、提督達のイメージも膨らみにくい。

ゲーム中の姿も“止め絵”が一枚きり。余談だが、その独特なポーズから、あのキャラあの有名なポーズになぞらえる向きもあるざんす。

砲雷撃戦がはじまるざんす!

そうじゃない。だが、違うとも言い切れない……


こういった理由で、『艦これ改』リリースから1年近く経過した時点でも人気は盛り上がらず、Pixiv上では集合絵を加えても、イラストはたったの10枚ほどしかアップされていない。さらに、日を追うごとに減っている……

追い打ちをかけるように、『艦これ改』はリリースから1年未満で販売が終了。同時に登場したラスボス中枢棲姫は、本家ブラウザ版にも登場を果たしたが、運河棲姫は未登場。

悲しい扱いを受けている運河棲姫に未来はあるのだろうか……


あと、名前をもじってか、髪型から連想されたか、「運湖棲姫」とか言った奴、ガトゥン湖まで出頭な。

※4ページ目の左の上から2番目に注目


史実

既によく知られている史実であるが、太平洋戦争末期、伊400型潜水艦と搭載機晴嵐によるパナマ運河の攻撃が計画された。パナマ運河の機能を麻痺させ、ドイツ降伏後の連合国海軍の大西洋から太平洋の移動を阻止しようと目論んだのである。

パナマ運河の水路にある三つの閘門を破壊し、頂上のガトゥン湖の水を流出、干上がらせて、艦船の通行を不可能にする計画だった。このため、晴嵐には魚雷の運用能力が要求されたが、目標が小さい上に水路の水深は浅く、攻撃には非常な困難が予想された。

かつて真珠湾攻撃で浅い水深での雷撃を成功させた日本海軍も、既に優秀なパイロットは消耗・払底し、肝心の晴嵐の完成も遅れている状況では、練度の向上は望むべくもなかった。

結局、もたついている間に連合国の艦船は太平洋への移動を済ませてしまい、期を失ったとして作戦は中止となった。


なお、作戦実行の際は、発艦の迅速化と確実な攻撃・命中を期して、晴嵐はフロートを装着せず、片道での攻撃、すなわち特攻が予定されていたという

実施されなかったのは、ある意味幸いだったのかも知れない……


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