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金貨1枚で変わる冒険者生活

きんかいちまいでかわるぼうけんしゃせいかつ

金貨1枚で変わる冒険者生活とは、天野ハザマ氏によるライトノベル小説である。
目次 [非表示]

概要

2018年11月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載を開始し、2021年7月に完結。作者は天野ハザマ氏。

後にツギクルブックスから書籍化。既刊1巻。イラストは三弥カズトモ氏が担当。

ガンガンONLINEからコミカライズ版が出版。全7巻。月島さと氏が作画を担当。


落ちぶれ者の見習い冒険者の主人公が、たった1枚の金貨を受け取ったことで運命が大きく変わり、一流の冒険者を目指して仲間達とダンジョンで冒険するファンタジー作品。

なろう小説では比較的珍しい主人公が特別な能力も秀でた能力も無く、出自も貧乏農家(転生も無し)と至って普通の人物で、如何にして強敵や難所を乗り越えて成長するかが見どころの正統派な冒険譚。


ちなみに、書籍は1巻で打ち切り状態にあり、コミカライズ版はすでに書籍よりも後の話(WEB版)まで進んでいる。しかし、2021年7月16日の更新で唐突に最終話を迎える(所謂、打ち切りエンド)。その後はおまけストーリーが投稿されている。

コミカライズ版は、中盤あたりから登場キャラクター(ミリィなど)や発生した出来事(数階層分の冒険や暗殺騒動など)を大幅に省略してハイペースで話を進めている。


あらすじ

フィラード王国の迷宮都市エルトリアにいる落ちぶれ者の見習い冒険者の少年・イストファ

一流冒険者になる夢を見ながら薬草採りで小金を稼ぐも、それを無法者に掠め取られ路上生活から抜け出せない日々。

それでも腐らず諦めず真面目に生きるイストファ。そんなイストファの目の前に現れたのは1人のライトエルフの冒険者・ステラ

差し出されたのは、1枚の金貨。そのたった1枚の金貨で、イストファの冒険者生活は大きく変わる。


登場人物

  • 【真面目な少年】イストファ

主人公。13歳。

元は農家の四男で、口減らしで追い出されて迷宮都市に流れ着いた落ちぶれ者。一流冒険者になることを目指している。見習い冒険者として薬草採りなどでお金を稼いでいたが、すぐに他の落ちぶれ者達に奪われるため落ちぶれ者から抜け出せずにいたところをステラと出会い、彼女から1枚の金貨を受け取ったことで冒険者として歩み始める。

真面目で優しい上に謙虚な性格。悲惨な境遇でも腐らず向上心を持って働いている姿から、迷宮都市では意外と多くの人々に知られていた。その生い立ちから無学で世間知らずな上、純粋過ぎるため心配されてもいる。また、本人の人柄もあって周りから好かれやすい。

短剣を主要武器として扱う。当初は特別な力を持っているわけではなかったが、戦いの中で急成長を遂げるなど天性の才能を開花させている。一方で作中では珍しい魔力が一切無いため、魔法は全く使えない分、身体能力が通常よりも向上する。

初めてのダンジョンの冒険から帰還後に最下級の青銅級冒険者となり、ステラと冒険者パーティー『グラディオ(エルフの古い言葉で「大いなる大地」という意味)』を結成。後に出会うカイル、ドーマ、ミリィとともに力を合わせてダンジョンを冒険する。

あまり遭遇しないはずのレアモンスターとの遭遇率が異様に高く、それらの強敵と戦う窮地を幾度も超えていくうちに迷宮都市で一目置かれる存在へとなっていく。


  • 【謎多き実力者のエルフ】ステラ

金級冒険者のライトエルフの女性。

薬草採りをしているイストファを偶然見かけ、彼に金貨1枚を与えてチャンスを与えた。その後、イストファの人柄を気に入り、婿にならないか(魔力が高いエルフ同士では子供が生まれず、魔力が低い種族でないといけないため)と尋ね、保留されるが彼のお願いで師匠となる。だが、基本的にダンジョンを一緒に冒険することはなく(実力の差があり過ぎる自分と一緒では成長しないから)、最低限の助言はするものの見守るスタンスを取り、精神的な面で冒険者として大切なことを教えている。

イストファからは落ちぶれ者から抜け出すきっかけをくれた恩人として慕われているが、カイル達からは性格の悪さもあってあまり好感を抱かれてない(特に種族的に相性が悪いドーマやフリートなど)。

実は王国でも屈指の実力を持つ最強クラスの冒険者。敵対するなら王族でも容赦しないため国王でも気を遣うほど。


  • 【不遜な魔法士】カイル

魔法士の赤髪の少年。

誰に対しても強気で偉そうな性格だが、根は悪いわけではない。

大魔法でも短期間で習得するほどの頭の良さであったが、それに反して魔力がかなり低いため、当初は脅かす程度の威力しかなかった。また、体力が恐ろしいほどなく、少し走っただけでバテるほど。…彼は一人でまともな戦闘が出来なかった。

第一階層で偶然イストファと出会い、成り行きで協力し合ううちに意気投合しパーティーに加わり、イストファと親友になる。イストファのことを気に入って以降、事あるごとに親友であることを強調し、彼に対する独占欲と他者に対する優越感を露わにしている。

その正体はフィラード王国の第四王子、「カイラス・フィラード」。「カイル」は愛称。

王子であるためあらゆる知識を得る機会に恵まれその結果、魔法に傾倒。しかしその魔力の低さ・魔法の威力の無さから「玩具の魔法士」と呼ばれて嘲笑されてしまう。自分を馬鹿にした者達を見返すため、魔物を倒し魔力を上げるため冒険者となる。

知識とヒトを見る目はあるが世間知らずな面もあり、金銭感覚も一般からかけ離れている。また、王子ゆえに金銭面は恵まれており、装備の質は非常に良い。一応、王位継承権はあるが、本人は狙う気はない。

イストファ達とともに活躍していくが、その活躍の所為で自身を疎む者達が王位継承の障害になると思い込んで刺客を送られるようになる。


  • 【迷宮武具の神に仕えるダークエルフ】ドーマ

神官のダークエルフ。後に神官戦士に転職する。

迷宮都市に訪れ、ダンジョンに入るために色んなパーティーに組もうとお願いするが、次々と断られてしまう。仕方なく一人でダンジョンに行こうとするが、ヒーラーだけでは入れてもらえず衛兵に止められていたところ、たまたま近くにいたイストファに強引にお願いして一緒にダンジョンに入り、そのまま行動をともにし、後にパーティーに加わる。

中性的な見た目で、性別は不明。一度、イストファ達に問われるが、はぐらかして結局答えなかった。

メイスを主要武器として扱う。単純な技量ではイストファよりも上だが、体力が劣る。『迷宮武具の神』ニールシャンテ(カイル曰く「ドマイナーな神」)を信仰しており回復魔法の他は武器の重さを変える魔法、迷宮武具の強化効率を上げる魔法、そして神官戦士になってからは自分強化の魔法が使える様になった。迷宮武具を持つイストファに出会ったことを神の導きとして一目見て気に入っている一方、カイルとはやや反目しあっている(仲が悪いわけではないが、イストファ関係だとより顕著に出る)。ライトエルフのステラとも微妙に悪い。


  • 【迫害されし呪術士】ミリィ

呪術士の男の娘。本名は「ミド」。女の子と見間違えるほどの見た目をしている。

呪術士は一部で差別対象とされており、ミリィは特に差別が酷い子爵領出身。子爵領から逃げ出して迷宮都市に辿り着き冒険者になる。しかし、たまたま誘われたパーティーに同行してダンジョンに入るが、第四階層で負傷してそのまま見捨てられたところをイストファ達に保護される。

その後、自分を追ってやって来た子爵領の私兵を欺くためにカイルの提案で自分がダンジョンで死んだこととし、そのため女装する羽目になり、「ミド」から「ミリィ」に改名される。もっとも、事情ゆえに仕方が無いとはいえ、本人はあまり乗り気ではなく、いつか「ミド」として活躍したいと思っている。

パーティの中で役割はデバッファー。呪術士の神から与えられた呪術を用いて行動阻害を行い、目視した相手から自由を奪う。自分が受けたダメージを相手にも反映する特殊なカウンターも行える。

漫画版では登場しない。


  • 【迷宮都市の鍛冶師】フリート

鍛冶師のドワーフ

頑固な職人気質で、気に入った相手にしか装備を売らない。イストファとも顔見知りで、落ちぶれ者の身でありながら腐らず頑張っていたイストファを気に掛けていた。彼が金貨1枚を持って装備を求めた時は、出来るだけ最良の装備を与えた。また、彼の懐具合を考慮してメンテナンスがいらない「迷宮鉄」で作られた短剣、「迷宮武具」を与えた。ステラのことは種族故にあまり快く思っていない。


  • 【鍛冶師の娘】ケイ

フリートの娘。

フリートと同様にイストファを気に掛けており、彼が冒険者として歩み始めたことを喜んでいる。イストファが冒険者として成長しているのを見て、次第に好意を寄せるようになる。


関連タグ

小説家になろう ダンジョン


カット&ペーストでこの世界を生きていく……逝去した原作者の咲夜氏の後を継ぎ、天野氏が完結させることになった作品。本作と同様にツギクルブックスから刊行されている。


外部リンク

金貨1枚で変わる冒険者生活 - 小説家になろう

金貨1枚で変わる冒険者生活 - コミカライズ

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