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概要

週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて1995年から2000年まで連載された。


料理漫画主人公なのに外見も性格も極悪非道である。

料理漫画の主人公なのに料理勝負に勝つために手段を選ばない。

料理漫画の主人公なのに周囲に嫌われまくり。


・・・な主人公「ジャン」が、


料理漫画なのに幻覚作用のある料理を出したり

料理漫画なのに蛆の入っている料理を出したり


・・・と言う、他にはない料理漫画である。

得てしてグルメ漫画で不利に回ることの多い料理勝負の先手で相手を叩きのめしたり、強制的に有利になりがちな後攻に据えられたり、他のグルメ漫画と比べてもセオリー破りな作品である。


『食べられるラー油』や「電子レンジをつかった調理方法」など、今では珍しくないが、連載当時の1990年代としては先見性のあるエピソードも確認される。

また、料理漫画では意外と突っ込まれない特異な料理に対する印象(美味だけど奇抜で客に選択権があるために店で出すには不向き)など、時折現実的な言及がされることも。


さらに作中では足のある生き物は尽く食材とするとされる中華料理をある意味忠実に再現しているが故にゲテモノが多く出てくる。クマの手、カエルは勿論、の生き血ゼリー』『ハクビシン&犬肉の中華陰陽鍋』『サメ肉のしゃぶしゃぶ・ハツ肉(心臓)入り』といった信じられない数々のトラウマエピソードがある。また、生きている様々な生物を惨たらしく調理するような描写もあることから生き物には大変厳しい作品でもある。


なぜなら本作は料理研究家のおやまけいこ(小山惠子)氏を料理監修に迎えており、作中の料理と技術は一見奇抜だが、ほとんどが当時に実在した中国料理をベースにしている。

何を隠そうおやまけいこ氏は、恵比寿中華料理学院で陳建一の父にして伝説の中華料理人・陳建民に師事して師範認定を得た上、日本司厨師協会のワールドクッキングスクールでフランス料理の師範認定も取得……だけでも凄い経歴だが、新宿の懐石料理名店「龍雲庵」7年間懐石料理を学んだ上、その他、チーズのシュバリエの資格、北京中医大学薬膳調理指導員の資格も取得している、まさに中華・フランス・懐石料理のスペシャリスト。早い話がリアルチートみたいな人と言える人物だったのである。つまりあの調理シーンにしろ中華における忠実な料理描写と言える。


連載終了して数年後、2006年には続編『鉄鍋のジャンR』(以下・続編「R」)が掲載された。

さらに2017年には掲載誌を『月刊ドラゴンエイジ』に変えてそのまた続編『鉄鍋のジャン!!2nd』が掲載されている。

2015年に「近代麻雀」でスピンオフ作品鉄牌のジャン!』が連載された。


しかし作品が代替わりするに連れ、作者の高齢化(公にはされていないが、巷では2021年時点で70歳近くかそれ以上とされる)や掲載誌の連続移転による担当の交代、さらにはおやまけいこ氏の死去などで初作の勢いは大きく失われており、人気も下落。『2nd』は半ば打ち切りのような形で「第一部完」とされた。

『鉄牌のジャン』終了後の現在は主要人物たちの過去を描いた『五行クンの楽しい香港生活』が連載されており、2ndの続きは恐らくその後と考えられる。


登場人物

秋山醤(あきやまジャン)

極悪な顔をした主人公。笑い声は「カカカカカカ」

祖父に虐待に近い料理修行をされたため、腕は良いが、性格に問題が…。

信条は「料理は勝負」で、料理勝負に勝つためならどんな卑怯な手段でも迷わず選ぶ。

意外にも女装が似合う!?いや、似合うのも当然で、別名義で描かれた成人漫画にソックリな看護師が登場する。こちらは女装では無く正真正銘保証書付きの女性である。


2ndではNYあたりの何処かの店で料理長をやっている模様。終盤にひょっこり現れたが他のライバルが立派な親父だというのに容姿が変わっておらず全く年を取っていない(そのせいでジュニアと並ぶと兄弟にしか見えない)。


秋山階一郎(あきやまかいいちろう)

ジャンのおじいさんにして師匠でもある、伝説の中華料理の達人。

ジャンの背中に無数の深い傷を残した、かなりのスパルタ教育者。

病気のため味覚がマヒしたことに気づくと、自ら命を絶った。


五番町霧子(ごばんちょうきりこ)

「五番町飯店」の跡取り娘。本作のヒロインだが、勝つために手段を選ばないジャンと徹頭徹尾対立し続ける。しかし続編ではジャンと結ばれ、子供を2人もうけた。

信条は「料理は心」。


五番町睦十(ごばんちょうむつじゅう)

霧子のおじいさんで、「五番町飯店」のオーナー。

秋山階一郎とは中華料理の真髄を求めて大陸を旅した親友であり、永遠のライバルでもある。

一見ヨボヨボに見えて、かなりの筋肉質ジジイ。また初登場時は四白眼で斜視という不気味な顔だったがすぐにまともな目付きになった。

セレーヌ楊を自ら面接して採用しておきながら、店で会った時に「お前さん誰だ?」と本気で聞いてしまうくらいにはボケが来ていた。

最終回直前・ジャンと料理勝負するエピソードがあったが、勝負開始のところで高齢がたたり倒れ、死亡。


階一郎とは対照的に好好爺であり、部下と客想いのまともな人格者であったが、2ndでは徐々に彼の黒い過去が明らかになりつつある。


小此木タカオ(おこのぎたかお)

「五番町飯店」の見習い。ジャン・霧子とは同い年。信条は「料理は運」。

料理の腕はイマイチだが、とあることをきっかけにジャンの理解者になる。

後に下記のセレーヌと仲良くなり結婚、彼女の実家である神戸の中華料理店に移りオーナーとなって夫婦で切り盛りしている。


最初はただの良いやつだったが、徐々にサイコパスっぽくなっていく。


セレーヌ楊(せれーぬやん)

料理大会編で初登場、中国人を父にフランス人を母に持つが生まれも育ちも神戸というややこしい関西娘。これもまた巨乳。

信条は「料理はコテコテ」。

本来鹹味(塩辛味)の春巻きを甜味(甘味)で作るなど柔軟な発想ができる。

後に5人の子宝に恵まれる肝っ玉母さんとなるが、自分そっくりの娘たちに劣らずまだまだ美人。


大谷日堂(おおたににちどう)

パンチパーマと眼鏡が特徴の料理評論家。若いころは美少年~イケメンだったが、今ではどう見ても悪堕ちした京極さんにしか見えない。

審査員という立場から、作品の大半はこのおっさんのアへ顔を拝むことになる。

秋山階一郎と睦十らの古い友人、というより宿敵。

ジャンに大恥をかかせようと凄腕の料理人を差し出し戦わせたり中華料理大会を企画したりもした。

続編「R」以降は料理人の娘(養子)や甥っ子も多数登場し、一家総出でジャン潰しを画策している。

腕っぷしが強く、ジャンや失態をやらかした尾藤、甥などを殴り散らしたことがある。


尾藤リュウジ

通称「XO醤のリュウ」。

信条は「料理は速さ」→「料理はXO醤」

大谷がジャンに勝負をけしかけた刺客第1号。

自らの力量に酔いしれて敗北、続編「R」でパワーアップして再登場。だが努力する方向を間違えている。


蟇目壇(ひきめ だん)

五番町飯店の大先輩。中華の本場、中国各地を旅した凄腕料理人。

信条は「料理は才能」。

挨拶代わりにジャンの腕をへし折り、引き分けたらもう片方の腕もへし折るという鬼畜。

続編「R」でも登場。


伍行壊(ゴ ギョウカイ)

一見真面目なメガネ男だが、これまでの料理人でもっとも危ない男。

中国に伝わる「五行」という思想の元に、人を簡単に健康にしたり、身体を勝手に動かしてしまう料理を作れる。

その正体は料理人ではなく、古代中国に暗躍した毒殺を主とする殺し屋・裏食医の末裔。

当初は聖人の様な振る舞いをしていたが本性を見抜いていたジャンの挑発に乗ってしまい、生放送中に暴挙を犯してしまう。


「キシャシャー!」という特徴的な笑い方をする。

モットーは「料理は成仏」。


続編「R」および2ndでも登場。

現在作者が連載中のスピンオフで主人公を務め、1話で裸エプロンを披露している。そんな彼も過去には幼馴染みの女性の尻に敷かれていた模様。


湯水スグル

秋山に料理勝負を仕掛けてきた少年大富豪。

職業料理人ではなく完全な暇人&素人だが、腕はそれなりに立ち、刈衣とのコンビネーションで大会決勝にも進出した。

信条は「料理は変幻自在」。


両親を飛行機事故で亡くし、奇跡的に助かった執事の刈衣とともにサバイバルを余儀なくされた過去があり、それゆえ刈衣とはただの上司・部下以上に深い絆がある。


続編「R」ではグループ会長となって登場。

ジャンを五番町飯店から自らの料理グループに引き抜く勝負を仕掛けてきた。

2ndには登場しないものの、自分とは違って職業料理人の娘たちをもうけている。


刈衣花梨(かりい かりん)

湯水家に代々仕えてきた刈衣家の末裔、スグルと共に搭乗した飛行機事故を経験した執事。

信条は「料理は科学」

今は湯水家の財産を管理する凄腕秘書というべきか。そしてスグルの母親代わり。

包丁捌きも体力も素人以下だが、科学的な分析を駆使してジャンを一度は破っている。続編での彼女はやや巨乳が強調されてた。


2ndではヒロインの母親として再登場、前述のぼっちゃまとはおねショタの関係であったことを知らしめた(執事から社長夫人兼経営者に転身した点はかなりの大出世であり、娘にも男選びを叩き込んでいる)。


黄蘭青(こうらんせい)

第二回料理大会編にて登場

昔秋山階一郎と睦十が2人がかりで対戦し引き分けた中国の料理帝王、『百蘭王』の直孫。


信条は「料理は半歩先」で、相手の行動を見抜いてしまい数々の予想を的中させ、さらにはをつかった料理勝負でジャンを震撼させた事もあった。


2ndでは百蘭王の称号を継承。先代の遺言に従いある目的の為に暗躍する。


桃明輝(トウ ミンキ)

若き日の秋山階一郎と五番町睦十が戦時下の中国で初めて知り合った馬賊の若い女頭領。さらに少年時代の大谷日堂とも面識がある。


最終回にて年老いた彼女が登場。

ジャンが「婆ちゃんっ!」の一言から、階一郎の妻になったことがわかる。

中国最大の料理店オーナーでジャンとキリコを修行に連れて行った。


続編「R」にて会話の中で彼女が亡くなったことがわかる。


幻の最終回(単行本にて収録)

作者いわく料理漫画としてのイメージを破壊しかねないエピソード

料理修行を終えたジャンとキリコの帰還を聞いて墓場から蘇るサイボーグジジイ達・・・

黒歴史状態。


続編「R」(レボリューション)の登場人物たち

大谷日堂主催の大会とそのスポンサー料理チェーン『十三龍』の大谷杯・十三龍編

湯水スグルの料理開発グループとの対戦、セレブ料理審査編の二編


大谷水月

大谷日堂の養女。美少女だがかなりの怪力。

信条は「料理はパワー」。

大会にて数々のコスプレ姿を披露した。

百合体質であったが、2ndでは妊娠していたことが判明し、日堂の召集に応じられなかった。


ブルー・メナール

十三龍の料理人でリーダー格。かなりの人望者であるがその実態は筋肉質の肉体にメイド服を身に付けた強面のオカマ


佐藤田十三

チェーン「十三龍」オーナーの執事

「21世紀・料理の錬金術師」の異名を持ち階一郎と同じく「料理は魔法」を信念とする。


エリザ・バートリー

十三龍のオーナーを務める少女。だがその実態は大谷に勝るとも劣らない残虐行為を行うド外道でジャンに対して殺人未遂をやらかしている。


2ndでは佐藤田と結ばれたらしく姓が変わっており、性格もかなり丸くなっている。


スピンオフ

鉄牌のジャン

近代麻雀誌で連載されたスピンオフ漫画。(脚本・森橋ビンゴ)

スターシステムによりジャン、スグルといった一部のキャラクター達がそのまま登場してくれる。

基本的には麻雀をする話。時折料理勝負などの展開が出てきてくれた。


鉄鍋のジャン!! 2nd

秋山醤と五番町キリコの息子、二代目ジャンを主人公としたまさかの続編です!

角川書店「ドラゴンエイジ」で連載、単行本全7巻。


秋山ジャン

訳あって父親と全く同じ名前が気になる、醤の息子。通称ジュニア。

幼い頃から母キリコから厳しい修行をされてきた。


生意気な言動と外見は父親に似ているものの異常者ばかりの親族よりは大分控えめで礼儀正しいところも見せる。加えてマザコンで、ヤンチャでやりたい放題だった父親の様な威厳はなく、店内の扱いは下っ端で弄られキャラである。

ツンツンヘアーが特徴でタワシ呼ばわりされていたが、ある事情により髪を切られ「R」の頃の父と同じ髪型になってしまった。


両親が悪い意味で有名なため、七光りどころかとばっちりばかりを受ける苦労人である。


湯水あんん&るぅい

一応2ndでのヒロインでキリコのポジションに相当する、湯水スグルの娘たちで双子姉妹。区別するには眉や口元が上向きに怒った感じが妹・あんん。にこやかな顔が姉・るぅい。


あんんはジュニアの彼女を自称し周囲に吹聴しているが、当のジュニアとは喧嘩する仲で本人からきっぱり否定されている。しかし、あんんは割りと本気でジュニアを落とそうと考えており色仕掛けをしたことも。


るぅいは妹と比べるとあまり目立たずどちらかというとムードメーカー要員。同じニコニコしている者同士気が合うのか、マリオと付き合っている。


小此木マリオ

小此木タカオとセレーヌ楊の息子。ジュニアの兄貴分でもありライバルでもある。

飄々としているがジュニアにはかなり辛辣で、実力もジュニアに匹敵する。


普段は標準語だがテンションが上がると関西弁が出る。下着が気持ち悪い。

四ツ子の妹達はメイド服を着て家の手伝いをしている。


伍行姫(ゴ ギョウキ)

現・五番町飯店香港支部の支配人を務める伍行壊の一人娘。ジュニアとは幼馴染みで「五行姐さん」と呼ばれている。見た目はゴスロリの小学生だが実年齢21歳の合法ロリ

パパっ娘であると同時に父親に対して頭が上がらないなどジュニアと同じ境遇である。髪型は父親とお揃いだが片眼が隠れているのは母親譲りと思われる。


大谷一族

言うまでもないが大谷日堂の親族一同。男衆は部分的に似てる点が多い。女衆は似てない。

特に男衆はデブ、アフロ、モヒカンの際どいパンツ一丁姿という誰得過ぎるサービスショットを披露した。

千年はジュニアに匹敵する腕前だが人間的に未熟。

木琴は秋山醤(父)を目標に努力をしており、ジュニアを父親より劣るとこき下ろしている。

水蓮は木琴の姉で薬膳使いであり、伍行姫とは互いにライバル視している。


阿武隈美紗(あぶくまミーシャ)

北海道の中華料理人で地元では料理アイドルとして活動している。前作ではただのザコで見せ場が無かった父親・源司とは違い、こちらは決勝戦まで勝ち上がっている。

Gカップの巨乳メガネっ娘で、あんんとはジュニアを取り合う女の敵。


ロペス・アギーレ

秋山醤(父)の部下で、2ndの実質的なラスボス。料理長である父醤と勝負するためにジュニアを狙っている。何故か所属している店名が明かされず無名の料理人扱いでありそのうえジュニアとは殆ど会話が無いため「とりあえず強い」以外情報と特徴が無いというパッとしないキャラ。正体は黄蘭青が送り込んだ刺客。


五行クンの楽しい香港生活

上述したとおり五行壊を主役とされるスピンオフ。

彼が如何にして殺し屋になった過去経緯が明らかに??

そして五番町ヨウロク、秋山爆といったキャラクターたちの登場。

大谷日堂の秘密も明らかに?


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鉄鍋のジャン!

週刊少年チャンピオン  西条真二 中華料理 トラウマ

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