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鳥居耀蔵

とりいようぞう

鳥居耀蔵は、江戸時代の幕臣、旗本。南町奉行として知られる。(1796〜1873)
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概要

諱は忠耀(ただてる)

林羅山を祖とする儒家・林家中興の祖とされる林述斎の三男。鳥居元忠の子孫である旗本鳥居家に養子入りして家督を継いだ。

ちなみに述斎は十八松平の一つ大給松平氏から林家に養子に入った人物であり、著名な弟子に佐藤一斎がいる。


老中・水野忠邦の天保の改革が始まるとその腹心として活躍。名門儒家出身のためか蘭学を異常に嫌い、蛮社の獄を始めとして蘭学者の弾圧を行っている。

また前任者を讒言して南町奉行になってからは囮捜査を用いた苛烈な綱紀粛正を行ったために江戸の住民から憎悪され、名前の「『耀(よう)』蔵」と、官位である「『甲斐(かい)』守」をもじって「妖怪」と恐れられた。改革反対派である北町奉行遠山景元がこれに対抗して寛容策を取ると、忠邦と共謀して景元を閑職に追い込んでいる。

その後上知令の失敗で忠邦の立場が危うくなるとすかさず裏切り、進んで忠邦を失脚に追い込むことで保身を図る。しかし後任者・土井利位の不手際から急遽忠邦が復帰、先の裏切り行為が許されず全財産没収の上、丸亀藩松平氏にお預かりの身となった。


儒学だけでなく漢方の知識もあり軟禁生活中はそれを活かし薬師として薬草の栽培や領民の治療などを行って過ごした。また、父譲りと言える学識の豊富さから丸亀藩士から教えを請う者が訪れるほど尊敬されていた。かつての「妖怪」という仇名が嘘のように丸亀藩の藩士や領民からは慕われていたようである。


(実際の宗家でもある)徳川家への忠誠心は本物であり明治になって釈放されるも「おれは将軍家によって配流されたのだから、上様の赦免が無ければ幽閉は解かれない」と頑なに動かず新政府や丸亀藩を困らせた。


様変わりした東京(江戸)の街を見て回り、昔の友人に面会し幕府が消滅したことについて「おれの言うことをまともに聞き入れず、提言した通りにしなかった結果こうなったのだから、もうどうしようもない」と嘆いたといわれている。以降は旧知の者に会い思い出話をするような穏やかな余生を過ごし、明治6年に多くの子や孫に看取られながら亡くなった。


創作の鳥居耀蔵

講談小説では悪役として扱われることが多い。

代表的な物が遠山景元遠山の金さん)に敵対する悪役である。


大江戸ロケット

大江戸ロケット』の登場人物。

CV: 若本規夫

おりくの玉屋への敵愾心を利用して、鍵屋に青い獣が乗ってきた宇宙船の脱出艇の破片を提供し、伊豆の下田に外国船を沈めるためのミサイルを作らせた。ロケット計画に対しては遠山と違い、攘夷派対策として純粋にソラに帰って欲しいと考えている。

史実では水野忠邦が失脚した際に裏切っているが、本作では水野屋敷を襲撃する町人たちを追い払おうとするなど、最後まで水野に忠実だった。

基本的に真面目なキャラクターであるのだが「癪ってなんだろうな?」という言葉に「遠山殿の番組でもしばしば耳にしますな」と返すなど、時折メタ発言やボケをかましてくる。


なお、妖奇士にも登場しており、中の人まで同じと言う別の意味でも……。


名残の花

澤田瞳子氏による時代小説では、明治以降の姿が描かれている。東京と化した江戸を舞台に、かつて自身が弾圧した能楽の役者である豊太郎と共に様々な事件と立ち向かっていく。



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町奉行

悪役


妖怪:あだ名

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