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10020形

いちまんにじゅうがた

かつて富山地方鉄道に在籍していた電車。本記事ではモーターの出力増強車である「14720形」についても解説。
目次 [非表示]

概要

日本車輌で製造された富山地方鉄道のクロスシート車で、いわば「日車ロマンスカー」と呼ばれたものであった。駆動方式は中空軸平行カルダン駆動、制御方式は抵抗制御

富山地方鉄道社内では「20形」として管理されており、「10020形」「14720形」の頭3桁はモーターの出力により区分されている。前者は75kwの主電動機を、後者は110kWの主電動機を使用。



登場当初

←電鉄富山モハ10020(14720)サハ220モハ10020(14720)製造
第1編成10021221100221961年
第2編成14721222147221962年
第3編成10023223100241964年
第4編成10025224100261964年

1961年から1964年にかけて、3両固定編成4本が製造された。増備過程で中間車の車体長が変更になり、サハ221・222は17.3mだったのに対しサハ223・224は18.6mとなった。

1969年に富山県で行われた全国植樹祭では、14721編成が3両固定編成でお召し列車として運用されている。


編成組み換え

←電鉄富山モハ10020モハ10020クハ173
1002110022173
1002310024174
1002510026
モハ14720クハ170クハ170モハ14720
1472117117214722

が、3両固定編成では輸送力過剰と判断されたため、1969年に編成の組み換えを実施。10020形については2両編成化を行い、中間車サハ220形については先頭車化改造のうえクハ170形へ改番。また、14720形については、単独走行可能な1M方式であること・モーターの出力が高いことが幸いし、クハ170形と2両編成を組成することにした。

2両固定編成5本と増結用クハ2両の陣容。クハ173・174号車は朝夕ラッシュ時の増結用車両に転用され、1995年に形式称号をクハ173形へ改訂している。


その後の改造と運用

  • 登場当初は中央上部に1灯、左右上部に副灯1灯ずつの計3灯の前照灯(ヘッドライト)を備えていたが、昭和末期に中央の1灯は撤去。
  • 10020形については1990年頃に台車を営団3000系の廃車発生品・FS510形に交換。同時にスカートも取り付けられたが、2000年頃に撤去された。
  • 14720形由来の編成は1987年に冷房化。その後ワンマン化改造も行われた。
  • 1993年までに残りの車両も全車冷房化。が、10020形については冷房能力が低いため夏場には予備車に回された。
  • 10020形由来の編成はワンマン化改造が廃車時点まで行われなかったため、2004年に特急列車がワンマン化されて以降、10020形はクハ173形を連結した3両編成で朝夕ラッシュ時に運用されるのみとなった。
  • クハ173・174号車は、冷房化当初補助電源装置を搭載していなかったため、14760形のうち3両分の電源を確保できるSIV(静止形インバータ)を搭載している編成と併結することで冷房使用が可能になっていた。後にMG(電動発電機)が搭載され、単独の冷房使用も可能に。

廃車

  • 老朽化と車両余剰により、10021編成は2005年、10023編成は2006年、クハ173・174号車は2014年にそれぞれ廃車除籍となった。
  • 14721編成は2012年1月4日、立山駅停車中に床下から出火全焼。修理は行われずに翌年9月18日に廃車回送、その後解体となった。
  • 東急8590系改造の17480形増備に伴い、最後まで残っていた2編成の退役が決まり、10025編成は2019年9月、14722編成は2019年12月にラストランイベントが行われ廃車除籍。両形式とも形式消滅となった。

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富山地方鉄道 14720形 14760形

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