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1984年(小説)

せんきゅうひゃくはちじゅうよねん

『1984年(Nineteen Eighty-Four)』とはジョージ・オーウェルによるイギリスの小説。
目次[非表示]

戦争とは平和である (WAR IS PEACE)
自由とは隷属である (FREEDOM IS SLAVERY)
無知とは力である (IGNORANCE IS STRENGTH)

概要

ディストピアジャンルの代表的作品であり、ディストピアというジャンル全体を指して「オーウェリアン」と称することさえある。

なお類似タイトルである村上春樹の「1Q84」は、執筆経緯のひとつとなっている程度の関係。

作品解説

1950年代に核戦争が起き既存の国家が革命により倒され世界が「オセアニア」「ユーラシア」「イースタシア」という3つの全体主義超大国に支配された1984年。

舞台はオセアニアの領土のエアストリップ・ワン(Airstrip One / エアストリップ一号)でかつてはイギリスと呼ばれた地域である。

主人公のウィンストン・スミス(Winston Smith)はロンドン在住の真理省(Ministry of Truth)記録局(Records Department)に勤務しており、党外局(党外郭 / outer party)つまり一般階級の党員である。スミスはオセアニアの現体制に疑問を抱いていた。
あるとき上流である党内局(党中枢 / inner party)に属するオブライエン(O'Brien)に接触し、体制への疑問を打ち明けると反体制派のエマニュエル・ゴールドスタイン(Emmanuel Goldstein)が描いたとされる禁書を渡され体制の裏側を知ることとなる。しかし、反体制的な思想がある人物により密告され、思想警察(Thought Police)に逮捕される。愛情省(Ministry of Love)の手によって洗脳され、完全に体制を信じ込み、スミスは"心から"党を愛し、処刑される日を想うのであった。

ニュースピーク(新語法)

作中で使用されている、政府が開発した人工言語。英語を基にして、不必要な表現(不規則活用等)を削除して合理化し、単語の語源を連想出来ない程の略語を多用し、連日のように使用禁止語が増えるので、思考するよりも前にガァガァと党のスローガンを叫ぶだけの国民を増やす、愚民政策の一環である。
政府の行動を疑う為の単語自体が使用禁止なので、考える事が出来なくなる。将来的にはオールドスピーク(英語)で記された過去の記録も読めなくなっていくだろう。

監視社会

この世界では密告が奨励されている。子供達には親の寝言を盗聴する為のアイテムが配られている。個人が日記を付ける事は、重大な思想犯罪である。怪しい発言を行う者、怪しい表情を繰り返す者は秘密警察に連行されて蒸発していくし、蒸発した者の名前を口に出す者もまた蒸発していく。

登場人物

ウィンストン・スミス(Winston Smith)
39歳の男性。党外局員、真理省記録局に勤務。キャサリンという妻がいるが別居中。過去の新聞記事を現代情勢に沿うように書き直すのが毎日の仕事だが、疑問を抱いて日記を付け始めた。ねずみが苦手。
ジュリア(Julia)
26歳の女性。党外局員、真理省創作局に勤務。労働者向けの娯楽を作る「小説製造機」のオペレーター。表向きは熱心な党員であるが、実は現体制に疑問を抱いている。
オブライエン(O'Brien)
党内局員、真理省の高級官僚。党に対して絶対忠誠である。人心把握の技術があり、ウィンストンを嘘でわなに陥れる。
トム・パーソンズ(Tom Parsons)
真理省に勤務。ウィンストンの隣人。
パーソンズ夫人(Mrs. Parsons)
トム・パーソンズの妻。
サイム(Syme)
ウィンストンの友人。真理省調査局に勤務。
チャリントン(Charrington)
63歳の男性。古道具屋の店主。オセアニアの現体制成立以前の時代に愛着を持つ数少ない人物。しかし、実際は秘密警察の隊員。
ビッグ・ブラザー(Big Brother)
全体主義国家オセアニアの最高指導者。テレスクリーンを通じて国民を監視下に置いているとされている。作中には一度も登場しないが、党と人民の崇拝の対象とされている。
エマニュエル・ゴールドスタイン(Emmanuel Goldstein)
オセアニアにおける反体制派の代表的人物。「人民の敵」とされ、オセアニア国民の憎悪の対象と目されている。ビッグ・ブラザーと同じく作中にはその姿を一度も現さない。

出版

イギリス - Secker and Warburg (1949年)
日本 - 早川書房(1972年、2009年)

映画

何度か映像化された中で、実際の1984年に公開されたマイケル・ラドフォード監督作が、唯一日本公開された。オブライエン役リチャード・バートンの遺作。

キャスト

ウィンストン・スミス - ジョン・ハート
オブライエン - リチャード・バートン
ジュリア - スザンナ・ハミルトン
チャリントン - シリル・キューザック

スタッフ

監督・脚本 - マイケル・ラドフォード
原作 - ジョージ・オーウェル
製作 - サイモン・ペリー
製作総指揮 - マーヴィン・J・ローゼンブラム
音楽 - ドミニク・マルダウニー / ユーリズミックス
製作会社 - ヴァージン・フィルム
配給 - 松竹富士(日本)
公開 - 1984年10月10日(イギリス) / 1984年12月14日(アメリカ) / 1985年11月5日(日本)
上映時間 - 113分
製作国 - イギリス
言語 - 英語

関連イラスト

Big brother is watching you.
自由とは、二次元の女の子をかわいいと言える自由だ。



関連タグ

1984年 1984
小説 SF小説
ジョージ・オーウェル
ディストピア 全体主義 社会主義
未来世紀ブラジル
メタルギアソリッドVザ・ファントムペイン 物語の舞台が1984年。ストーリーもオーウェルが裏モチーフになっている。
ゴルスタ : 中高生向けSNS。運営のやり口がまさに1984年とそっくりだった事実が露見し炎上した。

外部リンク

1984年 (小説) - Wikipedia
1984年(小説) - ニコニコ大百科
映画 1984 - allcinema

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