概要
連邦捜査局(れんぽうそうさきょく、英語:Federal Bureau of Investigation、略称:FBI)は、アメリカ合衆国の法執行機関。国の政府で発生した事件・国全体に関わる公安事件・州に跨る事件などを担当し、アメリカ国内での諜報・防諜活動全般を担う情報機関でもあるが、日本で言えば警察庁と公安調査庁をほぼ合わせた程度の役割を担う強大な機関である。
FBIは捜査局という名前の通り捜査・逮捕までを管轄としており、逮捕した後の起訴・拘留などは他の連邦保安官などの法務機関が執行している。逆に州法・地方自治体の条例では犯罪となるが、連邦法には規定が無い犯罪については管轄外(地方警察の管轄)となる。
アメリカは連邦共和国であるが故に、州によって地方警察のシステム・起源が全く異なるなど、それ自体が複雑なものとなっている。つまりFBIの下に地方警察が属する訳では無く、両方とも上下関係が無い対等なものである。ちなみに「FBIなどの連邦警察と事件が発生した地域の地方警察が対立する。」・「1人の人間を起訴するだけなのに、検察官が居る場所に複数の警察組織の人間が大勢やって来る。」などは、アメリカの刑事ドラマでは一種の定番となっている。
歴史
1607年5月にアメリカはイギリスの植民地として統治され、1776年7月にフランスの支援などを受けて独立を果たした。その過程で多くの制度がイギリス本国から持ち込まれており、それは警察制度も同様であった。1908年7月にスタンリー・フィンチ捜査局長の指揮下によって捜査局が設置され、1935年7月に連邦捜査局に改称されて現在まで存続している。
ここまで読んで「ではアメリカが建国されてから1世紀以上、20世紀に入るまでアメリカ全土を管轄範囲とする公的な警察組織は無かったのか。」という疑問を持ったと思うだろうが、本当に無かったのである。無茶苦茶だと思う人も居るかも知れないが、歴史的事実だから止むを得ない。
FBIが登場する作品
関連タグ
アメリカ合衆国 警察