ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

PC-FXとは、日本電気ホームエレクトロニクス(NECホームエレクトロニクス)がハドソンと共同開発した家庭用ゲーム機。製造はNEC


概要

発売は1994年12月23日。いわゆるプレイステーションセガサターンなどと共に、次世代機と呼ばれたハードの一つで、PCエンジン後継機とされた。

3Dも動画でやってしまえばよい」という奇抜な設計思想の元、動画再生機能を最大かつ唯一の売りとしたハードであったが、蓋を開けてみればプレイステーションと互角だったというオチで発売前にして引導を渡されてしまい、さらに他の次世代機の様な3Dポリゴン機能が無く、PCエンジンとほとんど代わり映えしない旧式のチップ構成で競合機プレイステーションやセガサターンにひと目で見劣りするものであり、必然的に末期のPCエンジンの販売戦略と同様のいわゆるギャルゲー用ハードとなる。

販売台数の低迷により、PC-FXのキラータイトルとなる筈だった『天外魔境Ⅲ NAMIDA』の発売も流れてしまい、商業的には大失敗。NECは家庭用ゲーム機事業から撤退することになる。

なお、家庭用ゲーム機としては初の縦置きデザインでグッドデザイン賞を受賞している。


「PC-FX SCSIアダプタ」を用いることでPC-98、DOS/V等のSCSI接続外付けPCドライブとしても使用可能だった。


PC用18禁エロゲー移植ではセガサタ-ン以上の移植度を見せたが、本来のPC-FX向けであると言うべき『サクラ大戦』のようなコンテンツがセガサタ-ンに持っていかれてしまい、ソフト面においてヒット作に恵まれなかったのが敗因とされている。発売済ソフト全62タイトル、内48タイトルがNEC-HE発売のソフトである

あの「ときめきメモリアル」にしても、プレステ版とサターン版は発売されても、PCエンジンの後継ハードであるPC-FX版は発売されないどころか、PC-FX本体発売後の専門誌「PCエンジンFAN」にて旧ハードのPCエンジン版ときめきメモリアルの誌上限定再版が企画されてしまうという本末転倒な事態が発生し、まさに支離滅裂っぷりを突っ走っていた。


構成について

上記のように、3Dグラフィックスを重点とする「次世代機」の中において、動画再生に特化した能力を持つという特異な設計が目立つ本機であるが、当初から動画再生機にする目的ではなかったとする証言も存在する。

このような構成になった理由については、そもそも3Dグラフィックスを描画するためのカスタムGPUの開発が遅れ、苦し紛れにPCエンジンのGPUを2機搭載した上でMotion-JPEGデコーダチップを搭載して動画再生機に仕立てあげるという設計変更があったと言われている。

このカスタムGPUは後年「FXボード」とも呼ばれるPC-9821用グラフィックカードにおいて採用されており、性能の片鱗を見せた。全然売れなかったので最終的にジャンク屋で500円で投げ売りされるという顛末になったが。


なお、上記のような設計変更があったのみならず、当時としてはあまり一般的ではなかったデュアルGPUという特異な構成になったため開発難易度が大きく上昇したことが、PC-FXのソフト不足を招いた一因であるという指摘もある。


ロルフィー

PCエンジン末期の「アニメゲームハード」という評価を裏打ちするかのようなPC-FXの構成に対し、NECはアニメゲームハードであることをむしろ前面に押し出し、「ロルフィー」というプロモーションキャラクターまで作成している。これは当時の「アニメ」のイメージに特化した所謂ロリキャラで、キャッチフレーズにも「アニメゲームでロルフィーとあそぼ♥」等というある意味突き抜けたものを採用していたが、当然ながら一般層はもちろん、当のアニメゲームのプレイヤー層にも全く受け入れられなかった。


余談

コミックマーケットでPC-FXブースが出展されたことがあり、本体の販売やパワーコンソール(PCエンジンで販売予定だった周辺機器)の試作品のオークションなどが行なわれた。


長らく対応する同人ハードが作られていなかったが、2022年にはとうとうバックアップメモリの互換品が登場している。


関連動画


関連タグ

NEC 日本電気ホームエレクトロニクス ハドソン PCエンジン

関連記事

親記事

据え置きゲーム機 すえおきげーむき

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 135985

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました