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SG550

14

しゅとぅるむげべーあふゅんふふんだーとふゅんふつぇーん

SG550とは、スイス製のアサルトライフル。
SG550とは、スイス製のアサルトライフル。

概要

概要

SIG(現スイスアームズ)により、SG540SG541をベースに開発されたアサルトライフル

1983年スイス軍に採用されたが、実際の量産開始は1986年、配備開始は1990年から。

スイス軍内ではドイツ語で「Sturmgewehr 90(Stg.90)」またはフランス語で「Fusil d'Assaut 90(F ass 90)」と呼ばれている。


特徴

特徴

『一家に一挺』のライフル

スイスは永世中立国であり、他国には頼らず自国を防衛する必要があるため、国民皆兵を敷いている。そんな事情から兵役を終えた国民に対して本銃を貸与しており、各家庭で保管できる。さらに(抜弾しているとはいえ)本銃を剥き出しのまま携帯し、公共交通機関を利用したり買い物をする兵士もいるほど市井に溶け込んでいる。

ただ、犯罪に使用すると軍法会議にかけられより重罪になる為か、凶器として手に取ろうとする者は比較的少ないとの事。一方で自殺の道具として使用される事態は多発している。

そのため、2007年9月より一部の即応部隊員を除いて弾薬を郵便局等で管理し、有事の際に配布する方針へと切り替えている。また、銃自体も希望すれば自宅保管ではなく訓練先の基地に預けることも可能になった。


高い命中精度

本銃はスコープ無しでも400mまで正確に射撃でき、スコープ装着時はこれが600mまで延びる。

これは精巧な銃身・機関部をはじめとする優れた設計と工作技術に依るものであり、小口径高速弾を用いるアサルトライフルとしては採用から30年以上経過した現在も世界有数のものである。

またロングストロークガスピストン式でありながら発砲時の反動が比較的軽いと言われており、更に二脚(バイポッド)が標準装備であったり、伏せ撃ちを前提として20連マガジンを標準とするなど、精密射撃に対するアプローチがなされている。

軍用モデルのStg90では遠距離射撃向けに調整された専用弾薬「GP90」を採用しており、銃自体がこれに最適化した設計となっているのも命中精度に大きく寄与している。


高耐久性

興味深いことに内部構造は前身となったSG540同様にAK47が参考にされているらしく、精密な銃でありながら剛性も兼ね備えている。

高山での交戦が想定されるためか

  • 高度3,500m近い高山山頂でマイナス20℃以下での射撃
  • 装填状態のままマイナス10℃環境で長時間放置→水を吹き付けて凍結→氷を除去し射撃

といった過酷なテストを行ない、低気圧・低温環境においても確実な動作性を担保している。

なお、銃の形状そのものはAR-18を参考にしている(折りたたみストックなどにその影響がみられる)。

現在はスイス国内用としては十二分に行き渡ったとして自国向けの生産は終了しており、輸出用に少数が生産されているにとどまっている。

基礎設計が非常に優れていたことから、細やかな改修を施した改良型や機能を特化させたバリエーションモデルが今なお作られ続けている。

欠点

お高い。すごく値段が高い。

そのお値段、新品でなんと日本円に換算して30万円以上。多少勉強してもらえる軍納入価格ですら約26万円ほどにもなる。参考までにG36で約10万円、M4カービンで約7~8万円ほど(どちらも軍納入価格)。

AKのコピー品に至っては約5千円で出回っているという話も。

コピーAKは例外としても、このお値段は歩兵用小銃としてはかなり高額である。


ここまで値段が高いのは色々と理由があるが、あえて単純に言うなら性能が高い分値段も高くなったということである。

なお、値段以外に目立った欠点は見受けられないとも評されている。強いて言うなら他のアサルトライフルに比べて重い(4.1㎏)ことが挙げられるが、これも射撃時の安定性に貢献しているのでさしたる問題にはなっていない。


余談ながら同等の価格帯で有名なものに日本89式小銃がある。ただし少ないながらも商品として輸出されている本銃とはやや事情が異なる(詳細は当該記事を参照のこと)。

また奇遇にも両者には「バイポッドを標準装備」「動作方式が同一」「AR-18の影響を受けている」「精度と信頼性が高い(と言われる)」「自国防衛に特化した設計」など似通った部分が多く見受けられる。


問題ではないが、運用上留意すべき点

長距離射撃を重視してGP90弾薬を用いた運用に最適化された本銃ではあるが、5.56mmNATO弾など.223レミントン系の弾薬を装填・発砲すること自体は可能である。しかしその場合装填不良が発生する、適切に弾薬が保持されないために命中精度が大幅に低下するなどの問題が起きてしまう。(そもそも適さない弾薬を用いること自体が問題であるが)

一方、5.56mmNATO弾仕様であるSG550-2ではそもそもボルトが閉鎖しきれず、GP90を使用できない。

スイスはNATOに属していないため、専用弾薬を用いていても作戦行動上の問題とはならず、更に言えばNATOに属していても仕様変更した専用弾を用いている例もある。ちなみに引き合いに出したコイツもなかなかヘビー級のお値段。

民間の場合はユーザーレベルで適した弾薬を買えばいいだけである。


製品情報

製品情報

仕様(Stg90)

全長(ストック折畳時)998mm(772mm)
銃身長528mm
重量4,050g
使用弾薬Gw Pat.90/5.6mmx45弾
装弾数10/20/30+1発
動作方式ロングストローク・ガスピストン
閉鎖方式ロティティング・ボルト式

バリエーション

  • SG550-1(Stg90) - SG550のGP90 5.6mm弾仕様。5.56mm弾を使用すると給弾不良などが起こりやすい。銃剣取付用ラグの形状がスイス軍独自のものとなっている。
    • SG550-2 - SG550の5.56mmNATO弾仕様。チャンバーの寸法が違いボルトが完全閉鎖しないため、GP90は使用できない。
  • SG550スナイパー - SG550の狙撃仕様。これで誰にも文句は言わせない。
  • SG551 - 銃身を短くしたもの。
    • SG551 A1 - SG551の銃身延長型。
  • SG552 - SG551のをさらに短縮したもの。それに合わせショートストロークガスピストンへと内部機構の変更も行われている。
  • SG553 - SG552の内部機構をSG550と同様のものに戻したもの。よくSG552の銃身延長型と間違われるが本来銃身長はSG552から変わりない。
  • SIG556 - SG551をNATO標準のSTANAGマガジンを使えるようにしたもの。ストックはM16シリーズと同仕様の伸縮型。
    • SIG556 DMR - SIG556の狙撃仕様。
    • SIG556 Classic - SIG556のストックを従来のハンドガードと折り畳み式スケルトンストック(伸縮機能が追加されている)に戻したもの。
    • SIG522LR - SIG556の.22LR弾仕様。
    • SIG556R - SIG556の7.62mm×39弾仕様。
    • SIG556Xi - 多口径対応型。
  • SG750 - SG550の7.62mm×51弾仕様。

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概要

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SIG(現スイスアームズ)により、SG540SG541をベースに開発されたアサルトライフル

1983年スイス軍に採用されたが、実際の量産開始は1986年、配備開始は1990年から。

スイス軍内ではドイツ語で「Sturmgewehr 90(Stg.90)」またはフランス語で「Fusil d'Assaut 90(F ass 90)」と呼ばれている。


特徴

特徴

『一家に一挺』のライフル

スイスは永世中立国であり、他国には頼らず自国を防衛する必要があるため、国民皆兵を敷いている。そんな事情から兵役を終えた国民に対して本銃を貸与しており、各家庭で保管できる。さらに(抜弾しているとはいえ)本銃を剥き出しのまま携帯し、公共交通機関を利用したり買い物をする兵士もいるほど市井に溶け込んでいる。

ただ、犯罪に使用すると軍法会議にかけられより重罪になる為か、凶器として手に取ろうとする者は比較的少ないとの事。一方で自殺の道具として使用される事態は多発している。

そのため、2007年9月より一部の即応部隊員を除いて弾薬を郵便局等で管理し、有事の際に配布する方針へと切り替えている。また、銃自体も希望すれば自宅保管ではなく訓練先の基地に預けることも可能になった。


高い命中精度

本銃はスコープ無しでも400mまで正確に射撃でき、スコープ装着時はこれが600mまで延びる。

これは精巧な銃身・機関部をはじめとする優れた設計と工作技術に依るものであり、小口径高速弾を用いるアサルトライフルとしては採用から30年以上経過した現在も世界有数のものである。

またロングストロークガスピストン式でありながら発砲時の反動が比較的軽いと言われており、更に二脚(バイポッド)が標準装備であったり、伏せ撃ちを前提として20連マガジンを標準とするなど、精密射撃に対するアプローチがなされている。

軍用モデルのStg90では遠距離射撃向けに調整された専用弾薬「GP90」を採用しており、銃自体がこれに最適化した設計となっているのも命中精度に大きく寄与している。


高耐久性

興味深いことに内部構造は前身となったSG540同様にAK47が参考にされているらしく、精密な銃でありながら剛性も兼ね備えている。

高山での交戦が想定されるためか

  • 高度3,500m近い高山山頂でマイナス20℃以下での射撃
  • 装填状態のままマイナス10℃環境で長時間放置→水を吹き付けて凍結→氷を除去し射撃

といった過酷なテストを行ない、低気圧・低温環境においても確実な動作性を担保している。

なお、銃の形状そのものはAR-18を参考にしている(折りたたみストックなどにその影響がみられる)。

現在はスイス国内用としては十二分に行き渡ったとして自国向けの生産は終了しており、輸出用に少数が生産されているにとどまっている。

基礎設計が非常に優れていたことから、細やかな改修を施した改良型や機能を特化させたバリエーションモデルが今なお作られ続けている。

欠点

お高い。すごく値段が高い。

そのお値段、新品でなんと日本円に換算して30万円以上。多少勉強してもらえる軍納入価格ですら約26万円ほどにもなる。参考までにG36で約10万円、M4カービンで約7~8万円ほど(どちらも軍納入価格)。

AKのコピー品に至っては約5千円で出回っているという話も。

コピーAKは例外としても、このお値段は歩兵用小銃としてはかなり高額である。


ここまで値段が高いのは色々と理由があるが、あえて単純に言うなら性能が高い分値段も高くなったということである。

なお、値段以外に目立った欠点は見受けられないとも評されている。強いて言うなら他のアサルトライフルに比べて重い(4.1㎏)ことが挙げられるが、これも射撃時の安定性に貢献しているのでさしたる問題にはなっていない。


余談ながら同等の価格帯で有名なものに日本89式小銃がある。ただし少ないながらも商品として輸出されている本銃とはやや事情が異なる(詳細は当該記事を参照のこと)。

また奇遇にも両者には「バイポッドを標準装備」「動作方式が同一」「AR-18の影響を受けている」「精度と信頼性が高い(と言われる)」「自国防衛に特化した設計」など似通った部分が多く見受けられる。


問題ではないが、運用上留意すべき点

長距離射撃を重視してGP90弾薬を用いた運用に最適化された本銃ではあるが、5.56mmNATO弾など.223レミントン系の弾薬を装填・発砲すること自体は可能である。しかしその場合装填不良が発生する、適切に弾薬が保持されないために命中精度が大幅に低下するなどの問題が起きてしまう。(そもそも適さない弾薬を用いること自体が問題であるが)

一方、5.56mmNATO弾仕様であるSG550-2ではそもそもボルトが閉鎖しきれず、GP90を使用できない。

スイスはNATOに属していないため、専用弾薬を用いていても作戦行動上の問題とはならず、更に言えばNATOに属していても仕様変更した専用弾を用いている例もある。ちなみに引き合いに出したコイツもなかなかヘビー級のお値段。

民間の場合はユーザーレベルで適した弾薬を買えばいいだけである。


製品情報

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仕様(Stg90)

全長(ストック折畳時)998mm(772mm)
銃身長528mm
重量4,050g
使用弾薬Gw Pat.90/5.6mmx45弾
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動作方式ロングストローク・ガスピストン
閉鎖方式ロティティング・ボルト式

バリエーション

  • SG550-1(Stg90) - SG550のGP90 5.6mm弾仕様。5.56mm弾を使用すると給弾不良などが起こりやすい。銃剣取付用ラグの形状がスイス軍独自のものとなっている。
    • SG550-2 - SG550の5.56mmNATO弾仕様。チャンバーの寸法が違いボルトが完全閉鎖しないため、GP90は使用できない。
  • SG550スナイパー - SG550の狙撃仕様。これで誰にも文句は言わせない。
  • SG551 - 銃身を短くしたもの。
    • SG551 A1 - SG551の銃身延長型。
  • SG552 - SG551のをさらに短縮したもの。それに合わせショートストロークガスピストンへと内部機構の変更も行われている。
  • SG553 - SG552の内部機構をSG550と同様のものに戻したもの。よくSG552の銃身延長型と間違われるが本来銃身長はSG552から変わりない。
  • SIG556 - SG551をNATO標準のSTANAGマガジンを使えるようにしたもの。ストックはM16シリーズと同仕様の伸縮型。
    • SIG556 DMR - SIG556の狙撃仕様。
    • SIG556 Classic - SIG556のストックを従来のハンドガードと折り畳み式スケルトンストック(伸縮機能が追加されている)に戻したもの。
    • SIG522LR - SIG556の.22LR弾仕様。
    • SIG556R - SIG556の7.62mm×39弾仕様。
    • SIG556Xi - 多口径対応型。
  • SG750 - SG550の7.62mm×51弾仕様。

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概要

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SIG(現スイスアームズ)により、SG540SG541をベースに開発されたアサルトライフル

1983年スイス軍に採用されたが、実際の量産開始は1986年、配備開始は1990年から。

スイス軍内ではドイツ語で「Sturmgewehr 90(Stg.90)」またはフランス語で「Fusil d'Assaut 90(F ass 90)」と呼ばれている。


特徴

特徴

『一家に一挺』のライフル

スイスは永世中立国であり、他国には頼らず自国を防衛する必要があるため、国民皆兵を敷いている。そんな事情から兵役を終えた国民に対して本銃を貸与しており、各家庭で保管できる。さらに(抜弾しているとはいえ)本銃を剥き出しのまま携帯し、公共交通機関を利用したり買い物をする兵士もいるほど市井に溶け込んでいる。

ただ、犯罪に使用すると軍法会議にかけられより重罪になる為か、凶器として手に取ろうとする者は比較的少ないとの事。一方で自殺の道具として使用される事態は多発している。

そのため、2007年9月より一部の即応部隊員を除いて弾薬を郵便局等で管理し、有事の際に配布する方針へと切り替えている。また、銃自体も希望すれば自宅保管ではなく訓練先の基地に預けることも可能になった。


高い命中精度

本銃はスコープ無しでも400mまで正確に射撃でき、スコープ装着時はこれが600mまで延びる。

これは精巧な銃身・機関部をはじめとする優れた設計と工作技術に依るものであり、小口径高速弾を用いるアサルトライフルとしては採用から30年以上経過した現在も世界有数のものである。

またロングストロークガスピストン式でありながら発砲時の反動が比較的軽いと言われており、更に二脚(バイポッド)が標準装備であったり、伏せ撃ちを前提として20連マガジンを標準とするなど、精密射撃に対するアプローチがなされている。

軍用モデルのStg90では遠距離射撃向けに調整された専用弾薬「GP90」を採用しており、銃自体がこれに最適化した設計となっているのも命中精度に大きく寄与している。


高耐久性

興味深いことに内部構造は前身となったSG540同様にAK47が参考にされているらしく、精密な銃でありながら剛性も兼ね備えている。

高山での交戦が想定されるためか

  • 高度3,500m近い高山山頂でマイナス20℃以下での射撃
  • 装填状態のままマイナス10℃環境で長時間放置→水を吹き付けて凍結→氷を除去し射撃

といった過酷なテストを行ない、低気圧・低温環境においても確実な動作性を担保している。

なお、銃の形状そのものはAR-18を参考にしている(折りたたみストックなどにその影響がみられる)。

現在はスイス国内用としては十二分に行き渡ったとして自国向けの生産は終了しており、輸出用に少数が生産されているにとどまっている。

基礎設計が非常に優れていたことから、細やかな改修を施した改良型や機能を特化させたバリエーションモデルが今なお作られ続けている。

欠点

お高い。すごく値段が高い。

そのお値段、新品でなんと日本円に換算して30万円以上。多少勉強してもらえる軍納入価格ですら約26万円ほどにもなる。参考までにG36で約10万円、M4カービンで約7~8万円ほど(どちらも軍納入価格)。

AKのコピー品に至っては約5千円で出回っているという話も。

コピーAKは例外としても、このお値段は歩兵用小銃としてはかなり高額である。


ここまで値段が高いのは色々と理由があるが、あえて単純に言うなら性能が高い分値段も高くなったということである。

なお、値段以外に目立った欠点は見受けられないとも評されている。強いて言うなら他のアサルトライフルに比べて重い(4.1㎏)ことが挙げられるが、これも射撃時の安定性に貢献しているのでさしたる問題にはなっていない。


余談ながら同等の価格帯で有名なものに日本89式小銃がある。ただし少ないながらも商品として輸出されている本銃とはやや事情が異なる(詳細は当該記事を参照のこと)。

また奇遇にも両者には「バイポッドを標準装備」「動作方式が同一」「AR-18の影響を受けている」「精度と信頼性が高い(と言われる)」「自国防衛に特化した設計」など似通った部分が多く見受けられる。


問題ではないが、運用上留意すべき点

長距離射撃を重視してGP90弾薬を用いた運用に最適化された本銃ではあるが、5.56mmNATO弾など.223レミントン系の弾薬を装填・発砲すること自体は可能である。しかしその場合装填不良が発生する、適切に弾薬が保持されないために命中精度が大幅に低下するなどの問題が起きてしまう。(そもそも適さない弾薬を用いること自体が問題であるが)

一方、5.56mmNATO弾仕様であるSG550-2ではそもそもボルトが閉鎖しきれず、GP90を使用できない。

スイスはNATOに属していないため、専用弾薬を用いていても作戦行動上の問題とはならず、更に言えばNATOに属していても仕様変更した専用弾を用いている例もある。ちなみに引き合いに出したコイツもなかなかヘビー級のお値段。

民間の場合はユーザーレベルで適した弾薬を買えばいいだけである。


製品情報

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仕様(Stg90)

全長(ストック折畳時)998mm(772mm)
銃身長528mm
重量4,050g
使用弾薬Gw Pat.90/5.6mmx45弾
装弾数10/20/30+1発
動作方式ロングストローク・ガスピストン
閉鎖方式ロティティング・ボルト式

バリエーション

  • SG550-1(Stg90) - SG550のGP90 5.6mm弾仕様。5.56mm弾を使用すると給弾不良などが起こりやすい。銃剣取付用ラグの形状がスイス軍独自のものとなっている。
    • SG550-2 - SG550の5.56mmNATO弾仕様。チャンバーの寸法が違いボルトが完全閉鎖しないため、GP90は使用できない。
  • SG550スナイパー - SG550の狙撃仕様。これで誰にも文句は言わせない。
  • SG551 - 銃身を短くしたもの。
    • SG551 A1 - SG551の銃身延長型。
  • SG552 - SG551のをさらに短縮したもの。それに合わせショートストロークガスピストンへと内部機構の変更も行われている。
  • SG553 - SG552の内部機構をSG550と同様のものに戻したもの。よくSG552の銃身延長型と間違われるが本来銃身長はSG552から変わりない。
  • SIG556 - SG551をNATO標準のSTANAGマガジンを使えるようにしたもの。ストックはM16シリーズと同仕様の伸縮型。
    • SIG556 DMR - SIG556の狙撃仕様。
    • SIG556 Classic - SIG556のストックを従来のハンドガードと折り畳み式スケルトンストック(伸縮機能が追加されている)に戻したもの。
    • SIG522LR - SIG556の.22LR弾仕様。
    • SIG556R - SIG556の7.62mm×39弾仕様。
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スイス軍内ではドイツ語で「Sturmgewehr 90(Stg.90)」またはフランス語で「Fusil d'Assaut 90(F ass 90)」と呼ばれている。


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スイスは永世中立国であり、他国には頼らず自国を防衛する必要があるため、国民皆兵を敷いている。そんな事情から兵役を終えた国民に対して本銃を貸与しており、各家庭で保管できる。さらに(抜弾しているとはいえ)本銃を剥き出しのまま携帯し、公共交通機関を利用したり買い物をする兵士もいるほど市井に溶け込んでいる。

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そのため、2007年9月より一部の即応部隊員を除いて弾薬を郵便局等で管理し、有事の際に配布する方針へと切り替えている。また、銃自体も希望すれば自宅保管ではなく訓練先の基地に預けることも可能になった。


高い命中精度

本銃はスコープ無しでも400mまで正確に射撃でき、スコープ装着時はこれが600mまで延びる。

これは精巧な銃身・機関部をはじめとする優れた設計と工作技術に依るものであり、小口径高速弾を用いるアサルトライフルとしては採用から30年以上経過した現在も世界有数のものである。

またロングストロークガスピストン式でありながら発砲時の反動が比較的軽いと言われており、更に二脚(バイポッド)が標準装備であったり、伏せ撃ちを前提として20連マガジンを標準とするなど、精密射撃に対するアプローチがなされている。

軍用モデルのStg90では遠距離射撃向けに調整された専用弾薬「GP90」を採用しており、銃自体がこれに最適化した設計となっているのも命中精度に大きく寄与している。


高耐久性

興味深いことに内部構造は前身となったSG540同様にAK47が参考にされているらしく、精密な銃でありながら剛性も兼ね備えている。

高山での交戦が想定されるためか

  • 高度3,500m近い高山山頂でマイナス20℃以下での射撃
  • 装填状態のままマイナス10℃環境で長時間放置→水を吹き付けて凍結→氷を除去し射撃

といった過酷なテストを行ない、低気圧・低温環境においても確実な動作性を担保している。

なお、銃の形状そのものはAR-18を参考にしている(折りたたみストックなどにその影響がみられる)。

現在はスイス国内用としては十二分に行き渡ったとして自国向けの生産は終了しており、輸出用に少数が生産されているにとどまっている。

基礎設計が非常に優れていたことから、細やかな改修を施した改良型や機能を特化させたバリエーションモデルが今なお作られ続けている。

欠点

お高い。すごく値段が高い。

そのお値段、新品でなんと日本円に換算して30万円以上。多少勉強してもらえる軍納入価格ですら約26万円ほどにもなる。参考までにG36で約10万円、M4カービンで約7~8万円ほど(どちらも軍納入価格)。

AKのコピー品に至っては約5千円で出回っているという話も。

コピーAKは例外としても、このお値段は歩兵用小銃としてはかなり高額である。


ここまで値段が高いのは色々と理由があるが、あえて単純に言うなら性能が高い分値段も高くなったということである。

なお、値段以外に目立った欠点は見受けられないとも評されている。強いて言うなら他のアサルトライフルに比べて重い(4.1㎏)ことが挙げられるが、これも射撃時の安定性に貢献しているのでさしたる問題にはなっていない。


余談ながら同等の価格帯で有名なものに日本89式小銃がある。ただし少ないながらも商品として輸出されている本銃とはやや事情が異なる(詳細は当該記事を参照のこと)。

また奇遇にも両者には「バイポッドを標準装備」「動作方式が同一」「AR-18の影響を受けている」「精度と信頼性が高い(と言われる)」「自国防衛に特化した設計」など似通った部分が多く見受けられる。


問題ではないが、運用上留意すべき点

長距離射撃を重視してGP90弾薬を用いた運用に最適化された本銃ではあるが、5.56mmNATO弾など.223レミントン系の弾薬を装填・発砲すること自体は可能である。しかしその場合装填不良が発生する、適切に弾薬が保持されないために命中精度が大幅に低下するなどの問題が起きてしまう。(そもそも適さない弾薬を用いること自体が問題であるが)

一方、5.56mmNATO弾仕様であるSG550-2ではそもそもボルトが閉鎖しきれず、GP90を使用できない。

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民間の場合はユーザーレベルで適した弾薬を買えばいいだけである。


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仕様(Stg90)

全長(ストック折畳時)998mm(772mm)
銃身長528mm
重量4,050g
使用弾薬Gw Pat.90/5.6mmx45弾
装弾数10/20/30+1発
動作方式ロングストローク・ガスピストン
閉鎖方式ロティティング・ボルト式

バリエーション

  • SG550-1(Stg90) - SG550のGP90 5.6mm弾仕様。5.56mm弾を使用すると給弾不良などが起こりやすい。銃剣取付用ラグの形状がスイス軍独自のものとなっている。
    • SG550-2 - SG550の5.56mmNATO弾仕様。チャンバーの寸法が違いボルトが完全閉鎖しないため、GP90は使用できない。
  • SG550スナイパー - SG550の狙撃仕様。これで誰にも文句は言わせない。
  • SG551 - 銃身を短くしたもの。
    • SG551 A1 - SG551の銃身延長型。
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  • SG553 - SG552の内部機構をSG550と同様のものに戻したもの。よくSG552の銃身延長型と間違われるが本来銃身長はSG552から変わりない。
  • SIG556 - SG551をNATO標準のSTANAGマガジンを使えるようにしたもの。ストックはM16シリーズと同仕様の伸縮型。
    • SIG556 DMR - SIG556の狙撃仕様。
    • SIG556 Classic - SIG556のストックを従来のハンドガードと折り畳み式スケルトンストック(伸縮機能が追加されている)に戻したもの。
    • SIG522LR - SIG556の.22LR弾仕様。
    • SIG556R - SIG556の7.62mm×39弾仕様。
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