「相変わらずハッタリだけは天才的だ。ま、すぐに答えは出ますよ」
CV:山崎潤
スーツアクター:高岩成二
変身者
・北條透
概要
身長 | 体重 | パンチ力 | キック力 | ジャンプ力 | 硬度・防御力 |
---|---|---|---|---|---|
185cm | 130kg | 1t | 4t | ひと跳び15m | 6 |
G3システムに代わる新システムとして、北條透の立案の元で開発された特殊強化用スーツ。仮面ライダーシリーズという作品群の中に登場する、仮面ライダーではないヒーローの1体である。
V-1は通称で、正式には「VICTORY-1」と表記される。シルバーを基調としたカラーリングと、G3以上に機械的なフォルムが特徴で、専用の装備として自動小銃「V-1ショット」を装備。マヌーバ(合同演習)に際しては命中率100%を記録した。
V-1の開発プロジェクトには、リーダーである城北大学の高村光介教授を始め、工学分野の権威や精神科医など、日本有数の人材が多数参集しており、このことからも立案者である北條の、G3システムやその開発者である小沢澄子に対する強い対抗心が窺える。
次代のシステムとしての競合相手であるG3-Xにこそ及ばないとはいえ、スペック上ではG3を上回る性能を叩き出しており、実際に立案者の北條が装着員も兼任し、正式採用に先駆けてビーロード(アピス・メリトゥス)を撃退せしめるなど、一定の成果を挙げていた・・・のだが、正式採用を賭けたコンペ当日のマヌーバにて、前述の通り完璧な射撃を見せながらも、交代の際に氷川誠が装着したG3-Xに銃口を向けたことが、思わぬ命取りとなってしまう。
というのもこの行動、北條にしてみればほんの挑発ぐらいのつもりだったのだが、G3-Xに搭載されたAIからは敵対行為と判断されてしまい(※1)、結果として制御不能に陥ったG3-Xの激烈な攻撃により、V-1は為す術もなく破壊されてしまったのである。破壊された後もなお、V-1の正式採用を諦めていなかった北條だったが、開発プロジェクトのリーダーであった高村がG3-Xの完璧な性能を知ってプロジェクトを放棄する意向を示したため、V-1も正式採用には至らずにそのままお蔵入りとなった。
TVシリーズでの出番は以上の通りであるが、これ以外にも月刊ホビージャパン誌上で連載されていたジオラマストーリー『HEROSAGA』に登場している。
こちらでは後に修復され、スラスター状のダクトが付いた大型バックパック(ロボコップの強化フライトパーツに近似した形状となっている)を装備し、G1迎撃に再投入された。
(※ 正確にはこの判断に加えて、氷川がそれに逆らったために意識を失い、その際の朦朧とした状態で氷川がV-1をアンノウンと誤認した結果、AIもその意志に同調したことが、V-1への攻撃に繋がった)
備考
V-1の着ぐるみ並びに装備の造形物は、過去のメタルヒーローシリーズに登場した、複数のヒーローのスーツ(当時既に廃棄予定だった)を流用・改造、リペイントしたものらしく、デザイン案はおろか設計図すら碌に引かれていないガラクタの寄せ集めだったとされる。具体的な流用元の内訳は以下の通り。
- ヘルメット:ソルブレイバー(『特救指令ソルブレイン』)(目立った視界確保用の穴が見受けられるのでおそらくアトラク用)
- 胸部:ジバン(『機動刑事ジバン』)
- 手足:トライジャケット(『特捜エクシードラフト』)
- V-1ショット:ディクテイター(『ブルースワット』)
奇しくも、後年制作された映画『スーパーヒーロー大戦Z』では、これら流用元のメタルヒーローたちが、スーツを新規造形した上で登場している。
前述したシリーズ内での位置付け、それに造形物の事情などもあってか、V-1にまつわる商品展開の機会は極めて限られており、玩具としては過去に「マスコレ(マスクコレクション)シリーズ」で商品化(プレバン限定の「未確認生命体対策班セット」として、G3-X・G3マイルドと抱き合わせで商品化)された他、近年ではアーケードゲームブットバソウルに登場。第07弾から最高度レアの覚醒レアメダル化しており、同弾にはG3マイルドがいる。
TCGレンジャーズストライクにも登場。
BPは500と最低値だが、相手のターン中に撃破されるとコマンド(自分のカードを使用する権利のコスト)を増やせる。
そのためガードチェイサーに乗って特攻防御させられる北条さんの姿があったとかなかったとか。
最高の試験結果。第三世代を踏み越える、新時代の足音が、確かに聞こえた…筈だった。
……なかなか物悲しいものがある。