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「戦争屋です。戦争が好きで好きで堪らない、人間のプリミティブな衝動に殉じて生きる……最低最悪の人間ですよ」


CV:藤原啓治

舞台版キャスト:窪寺昭


人物

機動戦士ガンダム00の登場人物。

本人曰く「戦争が好きで好きでたまらない、人間の最もプリミティブ(原始的な)な衝動に準じて生きる最低最悪の人間」と自称している戦争屋。主に傭兵としてその時々に応じて様々な組織に所属している。

長い赤髪と同じ色の髭が特徴的な粗野な外見の男で、赤い色を好んでいる模様。愛用のパイロットスーツも赤で、当初の愛機だったAEUイナクトカスタムも後に赤色に塗り直している。

また、後に強奪したガンダムスローネツヴァイも朱色の機体であり、その後継機にして2ndシーズンでの愛機であるアルケーガンダムは、パイロットスーツと同色の赤色になっている。


本作の主人公である刹那・F・セイエイに戦闘技術を教えた人物であり、一応は彼の師匠と呼べる存在である。刹那のことは「クルジスのガキ」などと呼んでいるが、これは彼が自分が育てた少年兵の一人であることは知っているが、刹那個人の事は特に憶えていないからである。

ただし、イノベイターの配下となり刹那の名前などを知ったであろう後も、刹那に対する敵意から一貫して「クルジスのガキ」呼ばわりは変えていない(一度「もうクルジスの兄ちゃんか?」と挑発したこともあったが、すぐにクルジスのガキ呼ばわりに戻している)。


ロックオン・ストラトス(ニール・ディランディ)からは「戦いを生み出す権化」と呼ばれるほどの人物であり、本作はおろか歴代ガンダムシリーズ史上屈指の極悪人の一人である。

その為、2ndシーズンのラスボスのリボンズ・アルマークを差し置いて、ソレスタルビーイングのガンダムマイスターを初めとした主要メンバーや関係者と深い因縁を抱えている人物。

ちなみに本格的な初登場は1stシーズンの第6話だが、第1話冒頭のクルジスの紛争においてラジオでのプロパガンダ放送をしていたのが彼であり、声だけは第1話の時点で既に登場していた。


その行動原理の全ては「戦争をする事」に集約されているため、ある意味分かり易いといえば非常に分かり易いキャラクターである。初登場時はあくまで傭兵として金や手柄に執着する様子を見せていたのだが、やがて彼の戦争狂としての本性がどんどん掘り下げられるようなっていった。

金儲けだけではなく、人殺しを楽しむ一面を持っているのだが、単なる人殺しではなく「戦争の果てに殺す」ということに拘っており、作中では相手のパイロットを銃撃して負傷させ、その上で相手を甚振りながら愉しんで戦うという行動も見せていた。

単に戦闘好きというだけならグラハム・エーカーも同じだが、グラハムが「100%以上の力を出し切って充実した戦闘が出来たならば、その結果の敗北も已む無し」という武人的なスタンスなのに対して、サーシェスは「8〜9割程度の力を出して自分の実力で攻略出来る、自分が愉しめる戦闘を好む」というスタンスなのが対照的であり、形勢不利を悟れば躊躇なく撤退する思い切りの良さもある。またグラハムは民間人に危害を加えたり他者を騙すような義に背くをほぼしないのに対して、サーシェスからすればそれらもお構い無しでやっけのける。


また、戦争に関するあらゆる行為に好んで従事し、目的の為ならテロや破壊活動や対立勢力の内紛を煽ったり、子供を拉致して洗脳して親を殺させた上で少年兵に仕立てあげ、自爆テロなどを行わせる等々、人道的にも倫理的に完全に外れた行為の数々に平然と手を染めるまさに最低最悪のド外道である。加えて、サーシェスは自分が指揮する部隊の戦地での略奪、虐殺、強姦などの非道な行為を一切止めないために、甘い汁を吸おうと彼に付いて来る同じような戦争屋は多かった。

このような戦争好きであるため、ソレスタルビーイングのことは取り分け忌々しく思っていたらしく、彼等の事は一貫して「ソレスタル何たら」と適当に呼んでいる。しかし、絹江・クロスロードの取材を受けた際には「ソレスタルビーイング」ときちんと答えているので、知ってて適当に呼んでいる様子。


こうした内面故に素の態度や言動は粗暴そのものだが、一方で自分自身が一般的に見て異常な性質の持ち主であることを十分に自覚はしており、戦争に参加するためならば下準備として髭を剃り、スーツを着て各方面の責任者と直接交渉するなど、目的のためならば自身の欲求を理性で制御する事ができる。軍に所属しても意外にも周囲の者にしっかりと合わせられ、セルゲイ・スミルノフなど目上の相手にはしっかりと敬意を払って接することもできるなど、社交性も普通に高い。

知力もかなり高く、他にも配下の被害を最小限に抑える戦術眼、絹江に対し本性を隠して信用を得る機転、世界情勢を見て今後の展開を見通す大局観等々、ただの狂人などではない非常に狡猾な男である。

本人も簡単にやられる事はないと自認していると思われるが、意外と慎重派なのか傭兵では珍しく地上戦においても本人専用のパイロットスーツを律儀に着用している。

これらの精神性や能力から、基本的に人間を下等種族として例外なく見下しているリボンズですら「ある意味、人間の枠を超えている」と評したほどである。

ちなみに彼が何故これ程戦争を愛しているのかは不明だが、「金」「人殺しが好き」「戦闘する事自体が好き」などの条件を全てひっくるめて、「戦争が好き」なのだろうと思われる。


作中では、テロ組織からPMC、更にはAEU外人部隊、最終的にはイノベイターの私兵と様々な組織を渡り歩いており、外人部隊などの公の組織に所属する際には「ゲイリー・ビアッジ」という偽名を使っている(外人部隊には予め籍を置いていたらしく階級は少尉)。また、小説版によると「アリー・アル・サーシェス」という名も偽名であるらしく、本名は不明である。

人種や国籍なども一切不明だが、その肌の色や中東国家のクルジスに溶け込んでKPSAのリーダーをしていたことなどから、ファンの間では彼も中東出身なのではないかと考察されている。


戦闘能力

その戦闘能力や各技量は凄まじく、1stシーズンにおいては水島監督も本作の最強格のパイロットとしてその名を挙げている程で、操縦技術や体術に銃の腕などあらゆる技術が卓越している。


パイロットとしての技量一つとって見ても

  • 刹那・F・セイエイとの初戦でガンダムエクシアを、彼の動きや技術をよく知っているのもあって、基本性能で劣るAEUイナクトカスタムで圧倒し、2度もイナクトでエクシアと渡り合う。
  • GNファングを失い粒子残量も低下した状態のガンダムスローネツヴァイを、初登場で正規パイロットであるトリニティ以上に使いこなし、スローネアインを苦も無く撃墜する。
  • その直後にエクシアとの連戦もこなしてこちらも圧倒。援護しようとするGNアームズを極めて正確な狙撃で寄せ付けず、エクシアを後一歩のところまで追い詰める。
  • トランザムで形勢逆転されるも、初見でトランザムを発動したエクシアの動きにもある程度対応し、ツヴァイのスカートアーマーをわざと斬らせて目くらましにして離脱する。
  • フォーリンエンジェルス作戦にて、ツヴァイの性能をフルに活用してGNファングでガンダムヴァーチェを小破させ、ガンダムキュリオスのテールブースターを遠距離攻撃で破壊し、ガンダムデュナメスのGNアームズを大破させるなど、まさに八面六臂の活躍をする。
  • デュナメスとのタイマンでは互角に張り合うが、ダリルの特効でロックオンの右眼が見えていない事に瞬時に気付き、ファングを駆使した死角からの攻撃でデュナメスを大破させる。
  • アルケーガンダム一機で、ooガンダムセラヴィーガンダムの二機をまとめて圧倒し、セラヴィーの隠し腕による不意打ちなどにも初見で難なく対応してみせる。

などの凄まじい戦績を残しており、操縦技術に関してはガンダムマイスター達は勿論だが、イノベイター達と比較しても同等以上と言える、凄まじい技量を有している。

小説版によると、かつてAEUヘリオン1機で10機もの敵機を撃墜してのけたこともあるらしく、間違いなく本作の純人間のパイロットの中では、最強格の実力者の一人だと言える。


また、生身での対人格闘の技量もトップレベルであり、作中では難なくネーナやヨハンを制圧してみせている。加えて早撃ちの腕も凄まじくミハエルを一瞬で射殺し、刹那を負傷させている。銃の腕自体も群を抜いており、ラッセにも「なんて正確な射撃だ!」と言わしめている。


というか作中で描写される範囲では、彼が作中で殺害した相手はモビルスーツ戦で撃墜して殺した相手よりも、モビルスーツ戦以外で直接殺した相手の方が多いというとんでもない事実がある(作中だけでも直接殺害した人物は絹江、ラグナ、ミハエル、リジェネ・レジェッタの4人で、他にもKPSA時代の少年兵への洗脳の過程での親殺しや自爆テロ、アザディスタン襲撃時のテロ活動などで殺した人間多数という、刑務所がいくつあっても足りないような犯罪歴を残している)。

基本的に彼に関わった主要人物は殆どが死亡しており、まさに歩く死亡フラグである。


搭乗機

AEUイナクトカスタム

アグリッサ

ガンダムスローネツヴァイ

アルケーガンダム

ガンダムスローネフィーア


作中の行動

1stシーズン

第1話冒頭のクルジスでの紛争時におけるプロパガンダ放送で声のみ登場。

環境テロ組織『KPSA』のリーダーとしてソラン・イブラヒムを含む多くの子供達を拉致し、彼等を洗脳して戦闘訓練を施し少年兵に仕立て上げて自分の親を殺させ、その上で自爆テロなどを行わせていた。

この時の経験がソランに戦争に対する嫌悪を抱かせ、やがてソレスタルビーイングのガンダムマイスターの刹那・F・セイエイとしての道を歩む選択をさせる動機の一つとなった。そして同時にこの自爆テロで家族を失ったニール・ディランディは、ロックオン・ストラトスとしての道を歩むこととなる。

そのため、刹那からは自分の人生を狂わせた男、ロックオンからは家族を奪った仇敵として共に激しい憎悪を向けられており、彼の行動によって2人のガンダムマイスターが生まれたことになる。


ちなみに彼がこのような行動をしていた理由は、当時アザディスタン側の勢力からクルジスの内乱を激化させて、アザディスタンが武力干渉を行い易い環境を整えるよう依頼されたからである。

つまり彼はこの時から傭兵であり、別に信念があった訳でも神を信じていた訳でもなく、KPSAもサーシェスへの依頼を達成するためのマッチポンプの組織に過ぎず、刹那達はただ捨て駒として利用されただけだった。


そして第6話から本格的に登場する。

モラリア所属のPMCの傭兵として、モラリアとAEUの合同軍事演習に参加。PMC側から提供されたイナクトカスタムを駆って、刹那の乗るガンダムエクシアを彼の動きを知っていることもあって翻弄。途中彼の正体に気付いた刹那の誘いに応じて、コックピットから出て直接対峙するが、デュナメスの横槍が入ったこともあって、戦いを中断してそのまま自身の部隊と共に離脱した。

おまけにイナクトカスタムを強奪して、配下の部隊と共にPMCからも逃走した。


続いて、かつてのクルジスの時と同様に今度はアザディスタンの内紛を煽るように依頼されたのを受けて暗躍を開始する。保守派の宗教的な指導者のマスード・ラフマディーを改革派の仕業に見せて拉致し、国連の支援を受けた太陽光発電システムを、保守派の仕業に見せて破壊して一気に内紛を起こした。

しかし、内紛はガンダムの武力介入によって阻止され、KPSA時代の経験からサーシェスのアジトを突き止めた刹那と再び対峙。サーシェスの方もエクシアのパイロットがかつて自身が育てた少年兵であることに気付いて翻弄するが、最終的にはガンダムの性能に圧倒されて撤退。さらにロックオン達の活躍によって部隊を壊滅させられ、ラフマディーを奪還されてしまい彼の計画は完全に水泡に帰した。


その後は「フランス外人部隊所属ゲイリー・ビアッジ少尉」として、三国家群の合同軍事演習にAEUの軍人とし参加。モビルアーマー・アグリッサを受領し、ガンダム鹵獲作戦の主力として投入される(ちなみにこの際に、軍属になったことで髭を綺麗に剃っている)。

飽和攻撃によって限界まで消耗したエクシアと刹那を、アグリッサのプラズマフィールドで後一歩のところまで追い詰めるが、ネーナのスローネドライによる背後からの不意打ちでアグリッサを撃破され、状況が飲み込めないままイナクトカスタムでなんとか離脱した。


しかし、これ以降は監視者にして本作の黒幕であるアレハンドロ・コーナー側に雇われて動くようになり、ラグナの依頼で軌道エレベーターの資材に紛れてGN-Xのパーツの運搬を担当する。そしてその途中で、取材を行っていた絹江を上手く車に引き込んで殺害し、沙慈・クロスロードを天涯孤独にして、彼のソレスタルビーイングへの憎悪をより強める結果になった。

さらに、アレハンドロの依頼でラグナも用済みとして殺害し、追い込まれたチームトリニティの前に救援を装って現われ、早撃ちでミハエルを射殺してヨハンを負傷させ、予めヴェーダでサーシェスが搭乗できるようにデータを改竄していたスローネツヴァイを奪取し、スローネアインを圧倒して撃破した(ちなみに愛機だったイナクトカスタムは、この時に乗り捨てている)。

次いで現れた刹那のエクシアと、ラッセ・アイオンが駆るGNアームズをも圧倒するが、イオリアのシステムトラップで発動したトランザムによって形勢逆転され、トランザムを発動したエクシアに圧倒され撤退する。


その後は、鹵獲したスローネツヴァイと共に国連軍のフォーリンエンジェルス作戦に参加。ツヴァイはアレハンドロの手配でファングや予備パーツも含めて完璧に修繕される。

セルゲイにツヴァイの鹵獲の件について聞かれた際には、はぐらかしていた。

そして、フォーリンエンジェルスでは自分は前には出ず、ヴァーチェを小破させてキュリオスのテールブースターやデュナメスのGNアームズを撃破するなどの活躍で国連軍を支援し、自身を追って来たデュナメスのロックオンとも因縁の対決を行うが、ダリル・ダッジの特攻で彼が右眼が見えていないことに気付き、ファングを使った死角からの攻撃でデュナメスを大破させる。

そして、ロックオンにトドメを刺そうと探索していたところ、彼のGNアームズの砲台を利用した執念の一撃を喰らって機体は大破。返す一撃で砲台を破壊してロックオンを戦死に追いやった。


しかし、サーシェスはしぶとく生き延びており、結果的にはサーシェスの勝利だったものの、本人曰く「身体の半分が消し炭」になるほどの重傷を負った。作戦後はリボンズによって回収されて彼の再生治療を受けて回復し、4年後には五体満足の状態で完全に復帰している。

また、1stシーズンの最終話エピローグで、苛立ちながら酒を呷る姿を見せており、この時点で生きている事は分かる(酒を持つ手と顔の下半分が映されているのみで表情や体の様子は不明)。


2ndシーズン

この時代においては、ほぼカタロンかアロウズかの二択しかないに等しいために、金回りと仕事の質が良いリボンズの実質的な子飼いとなり、イノベイター御用達の傭兵として暗躍する。

外伝によるとソレスタルビーイングに罪を擦り付ける一環で、ヤークトアルケーを使って連邦正規軍の部隊に奇襲を掛けて壊滅させるなど、彼が手掛けた汚れ仕事は多岐に渡る。

小説版によると、本来なら再生した身体と機体を駆使して逃げ出しても良かったのだが、リボンズから「ここにいれば戦争ができる」という確約を貰ったことで、彼に仕えることを決断したらしい。


ちなみにリボンズのことは「大将」と呼んでくだけた口調で接しており、リボンズの方も扱い易い人間であるためか、人間相手にしては比較的穏やかかつ気安い態度で接しているのが特徴。

また、1stシーズンの時は私服からスーツや軍服など、その時々の状況に応じて様々な服装をしていた彼だが、2ndシーズンではイノベイターの子飼いという立場から変動しないために、常にお馴染みの赤いパイロットスーツ姿であり、1stシーズンで綺麗に剃った髭も再び伸ばしている。


作中では、かつて使用したスローネツヴァイをサーシェス専用に調整した発展機・アルケーガンダムを与えられ、完全復活後の任務では刹那とマリナ・イスマイールの目の前で、彼女の故郷であり因縁の地であるアザディスタンを焼き払い、彼女やシーリンを絶望させた。

そして、リボンズ主催のパーティに潜入して脱出した刹那とティエリア・アーデの前に現れ、アルケーの性能をフルに活かして、ロックオンの仇討ちに逸るティエリアの隠し腕による奇襲なども初見で対応し、ダブルオーガンダムセラヴィーガンダムを2対1で圧倒するという凄まじい戦闘力を見せる。

しかし、ケルディムガンダムアリオスガンダムの2機も合流し、4対1になった事で流石に形勢不利を悟って撤退。刹那の事は「しぶとい奴」と自分の事を棚に上げて忌々しげに毒づいていたが、それ以上に再び「ガンダム同士によるとんでもない戦争」ができる事に歓喜していた。


その後は、紆余曲折あって仲間と分断されて合流を急ぐ刹那とダブルオーライザーの前に現れ、刹那をリボンズからの依頼で旧クルジス跡地にまで誘導し、彼とリボンズを対面させる。

そして、リボンズの要求を真っ向から否定した刹那を早撃ちで銃撃し、擬似GN粒子を込めた銃弾で負傷させる。さらに刹那が機体に乗るのをわざと見過ごし、ダブルオーライザーと対峙する。


最初は、刹那が負傷している事もあってほぼ一方的に圧倒して嬲っていたが、既に純粋種のイノベイターとして覚醒しつつあった刹那は、擬似GN粒子による細胞障害のダメージも最小限に抑制し、やがて負傷した状態での戦闘にも適応し始めた事で逆に圧倒され始める。

偶々通りかかったカタロンの輸送艦を人質にして形勢逆転を図ろうとするが、トランザムを発動したダブルオーライザーによって逆に一気に押し切られ、機体を斬り刻まれトドメを刺されそうになるが、トランザムバーストによる感応で聞こえてきたマリナの歌に刹那が動きを止めたことで、アルケーは大破したもののサーシェス本人はコアファイターで何とか脱出する事に成功した(この時マリナの歌に対して「なんで歌が聞こえる!?」と、露骨に苛立った反応をしていた)。


最終決戦前には、遂にリボンズに反旗を翻したリジェネを射殺する(リジェネ自身は完全には死んではいなかったが)。

そして最終決戦では、完全に修復されたアルケーに再び搭乗して参戦し、ソレスタルビーイング号内部にて、いの一番に突入したライル・ディランディの駆るケルディムと一騎討ちを展開。

狭い空間内の戦いという事で、そもそも狙撃メインのケルディムでは機体の強みを活かし難い有利な環境で戦い、GNビットもファングで最初に潰すなどサーシェスが最初は圧倒し続ける。

しかし、刹那のトランザムバーストによる感応で精神を乱され、やがてライルが狭い空間でのGNビームピストルによる戦闘に慣れ始めたのもあって、戦況を押し切る事が出来ずに膠着する(この時の精神感応で、初めてライルが自分が殺したニールの弟であることに気付いた)。


さらに、ヴェーダと一体化したティエリアが発動したセラフィムガンダムのトライアルフィールドによって、アルケーは完全に機能を停止してしまい、そこを改めて家族を奪われたことへの怒りを再認識したライルによって、ビームピストルを連続で撃ちこまれて機体は大破する。

その直前にサーシェス自身は密かに脱出して逃走を図るが、それを見咎めたライルによって背後から肩を銃撃され、完全に追い詰められてしまう。しかし、アニューの言葉を思い出したライルが銃を降ろした音を聞いて「馬鹿がぁっ!!」と言いながら好機とばかりにすぐさま反撃に転じようとするも、逆にライルが得意とする早撃ちによって、眉間と心臓と鳩尾の3箇所を一瞬で撃ち抜かれて即死した(所謂「コロラド撃ち」)。


これまで数々の残虐非道な行いをしてきた彼にしては何とも呆気無い最期ではあるが、ファンの間では「無抵抗を余儀無くされ、能力を思う様に出せないまま殺されるという無様な死に様がお似合い」と概ね好評である。また皮肉にも「ガンダムに乗っていない時に油断し、断末魔すら言えずに射殺される」という最期は、自分が始末したミハエルと同じであった(ミハエルは機体に乗る前に射殺されたのに対して、サーシェスは機体を撃破されてから射殺なので状況は随分と違うが)。

加えて、サーシェスが得意としこれまで多くの人の命を奪い傷つけてきた早撃ちで殺されるという末路自体も皮肉がきいており、まさに彼に相応しい末路であると言えよう。

また、最終的にトドメを刺したのはライルだが、そこまで状況を持っていったのは刹那とティエリアなので、結果的には彼と因縁を持つガンダムマイスター3人の手で倒されたとも言える。


ゲーム作品

スパロボシリーズ


Zシリーズ

第2次Z破界篇で初登場。藤原氏の声あては3度目(ガンダムシリーズとしては2人目)。


元々悪役を多く演じている関係か、戦闘中の言葉使いが凶暴になったりと生き生きしている。


高レベルの底力と、戦闘のプロフェッショナルという経歴から極のスキルを持つ強敵。

しかし、スローネツヴァイに乗り換えてからは刹那のエースボーナス『ガンダムタイプと太陽炉搭載機に与えるダメージ1.5倍』が適用されてしまうので、ある程度刹那が育成されていれば意外とあっさり落とせてしまう。

なお、顔グラフィックは髭ありと髭なしの2種類のバリエーションがある。


「再世篇」では2ndシーズンの設定込みで参戦。原作通りアルケーガンダムを駆り暴れまわる。破界篇に比べると出番が減っているが、それでも原作よりは刹那達との交戦回数は多いので、敵役としては存在感がある。前作同様能力値は高いもののアルケーのHPがそこまで高くないため、やはり刹那がある程度育成されていれば、あっさり落とせる。

死に様が原作から多少変更され、最期はZEXISとの戦いに敗北してそのまま戦死する(ちなみに黒の騎士団ルートではリジェネよりも先に戦死してしまう)。


「俺がやられただと…!?」

「まだだ!まだなんだよ!俺はまだ満足しちゃいねえんだよ!」

「もっと俺は生きるんだ!生きて、戦って…!」

「くそがぁぁぁぁぁっ!!」


原作とは異なり、生への渇望を叫ぶも刹那達にその見苦しさをバッサリ切り捨てられ、アルケーの爆発に飲まれ宇宙の藻屑となった。

断末魔すら言えずあっけなく死んだ原作に比べたらマシという声もあれば、行ってきた所業を考えれば苦しみながら死亡するのも却って痛快であるという声もチラホラ。


『破界篇』でペールゼンに厄介になっていた頃にレッドショルダーの記録フィルムを見ていたらしく、アザディスタンでの戦いにてワイズマンの策謀によって本作オリジナルのレッドショルダーのマーチ「戦騎達の行進」が戦場中に響き渡った際には、本作におけるこの曲のあり方を示す発言を真っ先にしている。

中断メッセージではリボンズと共に登場。彼に『再世篇』のEDを特別に見せて貰うことに(本人曰く感想は「凄い」らしい)。


死亡したので第3次Zには当然登場しないが、他作品の戦争屋と呼んでもいいガウルンがソレスタルビーイングとの交戦時に「あのサーシェスを倒した連中だ!楽しめそうだな!」と名前だけ言及される。やはり同業者としてなんらかの関わりがあったのかもしれない。


単独作品

スーパーロボット大戦CardChronicle

概ね原作と同じ経緯(ただし、ニールには原作や『第2次Z』と違って完敗する結果となっている)で戦死したが、後にクレディオによりジェリル・クチビステラ・ルーシェらと共に幻影として復活、再びカイルスと激突する。


スーパーロボット大戦X-Ω

アルケーガンダムのパイロットとして登場。


スーパーロボット大戦DD

序章ワールド3から登場するエネミーユニット。第1期での登場だが、髭を剃った姿で登場する。

序盤はサーシェス専用AEUイナクトカスタム、1章Part10からはスローネツヴァイに乗る。


ガンダムバトルシリーズ


ガンダムアサルトサヴァイブ

「ガンダムバトル」シリーズの一つである本作では、サーシェスを含む多くのエースパイロットを使用して出撃することが可能だが、本作には搭乗するのに条件がある機体が存在する(例:ニュータイプ専用=「ニュータイプ」スキルを持つパイロットしか搭乗できないなど)。


しかし、本作には「神技」というスキルが存在し、その能力は「機体のHP、パイロットの体力以外の能力を全て向上させる」という内容で、実質的にはほぼ全てのステータスが強化される強力なスキルだが実はもう一つ能力がある。それは機体の搭乗制限を一切無視して出撃出来るという能力である。

つまり、「神技」を持つパイロットはニュータイプ専用機だろうがコーディネイター専用機だろうがお構いなしに搭乗し出撃が可能である。なにこのチートキャラ


もうお察しの方もいるかもしれないが、作中に登場する多くのエースパイロットがいる中で「神技」を持つのはたった3人だけであり、その内の1人がサーシェスなのである(残りの2人は、機動戦士ガンダムSEEDラウ・ル・クルーゼムウ・ラ・フラガ)。

これは作中で披露した「明らかに性能の劣る機体で主人公クラスのガンダムを圧倒した操縦技術」「ガンダムマイスターが乗るスローネツヴァイをいとも簡単に扱った」などに見られる「卓抜した操縦技術の持ち主」という点を反映した結果だと思われる。


余談

存在自体が、本作の「紛争根絶」「対話」といったテーマに対する強烈なアンチテーゼであり、トランザムバーストによる感応などを経ても一切対話や分かり合う余地の無かった存在である(他のキャラ達がトランザムバーストの感応によって、互いの想いを共有し合い歩み寄る描写を見せる中でも、唯一彼だけは「気持ち悪い感じ」と呟くなど他者との精神の交流に最後まで不快感しか示していなかった)。


ガンダムの悪役にありがちな壮大な野望や悪に堕ちた過去なども全く描かれず、最期まで自分本位な戦争にのめり込み続け心底他者と分かり合う気がない存在として死ぬという、歴代のガンダム作品の中でも稀なキャラ造形である。

また、サーシェスが戦争を愛する理由や彼にキャラクターに関して、cvを務めた藤原氏は「彼はこの世界から争いがなくなることをとっくに諦めているんだと思う」と推測している。


その一方で、劇中での振り切れた極悪非道ぶりや高い戦闘能力や、ピカレスクな一面に加えて強烈な個性を持つ事や、中の人の演技や印象的な台詞も相まって、本作はおろかガンダムシリーズの悪役キャラの中でも屈指の人気を誇るキャラの一人である。当然ながら賛否は分かれるキャラだが、その強烈なキャラクター性はファンもアンチもとにかく一度見たら忘れられないほど。

特に、1stシーズン終盤でのスローネツヴァイでの暴れぶりのインパクトは凄まじく、サーシェスが搭乗したツヴァイがやたら押されるせいでダブルオー本編をよく知らない人の間では、ツヴァイの正規パイロットはサーシェスだと勘違いしている人すらいる(尤もメタ的には、機体のカラーリングといい装備といい、ツヴァイは明らかに最初からサーシェスが乗る事が前提の機体だが)。


中の人関連でファンからは主にひろし焼け野原ひろしと呼ばれている。

ただし、1stシーズンではラグナとの交渉の際に実際にスーツを着て、コロニー会社のサラリーマンとして活動していた。その際の容姿や言動はどこから見てもやり手のサラリーマンである。


主な因縁

作中で様々な主要キャラ達と数々の因縁を作った彼だが、その内容はまとめると以下の通り。


このように、本当にあらゆるキャラと因縁を作っているが、流石に作り過ぎたためか回収されずに終わった因縁も多い。沙慈やマリナとは結局一切関わりを持つ事なく終わっており(彼等にとってはむしろその方が良かっただろうが)、ネーナも結局一度もモビルスーツ戦で再び対峙することのないまま、別の因縁によって殺されるという、ある意味自業自得な末路を辿っている。


また、これ程の因縁を抱えている割に2ndシーズンでは、刹那との一騎討ちに敗北して以降は意外に活躍が少なかったサーシェスだが、これはガンダムマイスターとの相性や彼等の心理的な変化の影響が大きい。

序盤の頃の刹那はかつてサーシェスが教えた通りの戦闘スタイルで戦っていたために、サーシェスからすれば次に何をするか動きが筒抜けであり、有利に立ち回れる相手だったが、2ndシーズンでは刹那が純粋種のイノベイターに覚醒しつつあったことや、これまでの激戦の経験もあって刹那の操縦技術がサーシェスの想定以上に磨かれていた事で、サーシェスが優位に立ち回る事ができなくなってしまった。

加えて、刹那はこれ以降は純粋種のイノベイターとして人が分かり合う道を模索し始めたことで、最早サーシェス個人に対する因縁もほぼ解消されてしまい、技量と精神の両面で刹那はサーシェスなどとうに超えてしまったのである。その為、これ以降刹那と彼の直接の絡みは一切ない。


この精神面の変化はティエリアも同様であり、最終決戦でサーシェスがライルと対峙したのも、この時点でサーシェスとの因縁を消化できていなかったのはライルだけだったからである。そして、そのライルもサーシェスとの戦いの中で、アニューの言葉もあってサーシェスとの因縁を消化していき、最終的には人が分かり合う道を模索することを改めて決断し、一度はサーシェスを見逃そうとした。


つまるところ、「紛争根絶」「対話」といった主張に対する強烈なアンチテーゼだった彼だが、それ故に物語的にも主要キャラ達の成長や改革に一人置き去りにされてしまったのだと言える。

最後まで自分を変えようともせず、ただ快楽の為だけに戦争を求め続けた男は、結局後には何一つ残すことはできず、主要キャラ達との間に作った因縁すらも残らなかったのである。


関連イラスト

アリーがとうございますぎっちょん

中の人ネタ

「クルジスのガキめぇ~!」サーシェ・・・・ひろし?


関連タグ

機動戦士ガンダム00/ガンダム00

AEU KPSA

刹那・F・セイエイ ロックオン・ストラトス ティエリア・アーデ

リボンズ・アルマーク リジェネ・レジェッタ ヨハン・トリニティ ミハエル・トリニティ ネーナ・トリニティ

アレハンドロ・コーナー ラグナ・ハーヴェイ 絹江・クロスロード マスード・ラフマディー

AEUイナクトカスタム アグリッサ ガンダムスローネツヴァイ アルケーガンダム


焼け野原ひろし ところがぎっちょん

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