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概要

CV:宝亀克寿


北条沙都子北条悟史叔父。広島弁に似た特徴的な訛りで喋る。

見た目通りの悪人(チンピラ)で、愛人の間宮律子(源氏名:リナ)と結婚詐欺を主とする詐欺と恐喝を行い、生計を立てている。


兄夫婦が事故死した後、2人の子供である悟史と沙都子を引き取った。兄が残した遺産を使い込み、更に妻の北条玉枝と兄妹に虐待を繰り返していたが、玉枝は四年目の「オヤシロ様の祟り」で亡くなり、現在はリナが住む興宮で暮らしている。


祟殺し編」「皆殺し編」では突然雛見沢に戻り、村に置いてきたままだった沙都子の親権を主張し自宅に連れ戻した。彼の帰還は、長い時間を繰り返す古手梨花にとっても絶対に覆すことができなかった運命の一つである。


人物

村の住民達からは煙たがられており、子供にさえ「あいつは普通じゃない」と言われる程。

恐喝や詐欺をして生活しているが、特定の暴力団には所属していない。

趣味はパチンコや賭け麻雀などのギャンブル。愛車はホンダのスーパーカブ


村で彼が嫌われている理由は、彼自身の粗暴な人柄もあるが『裏切り者の北条家』という過去に起きた村社会故の騒動が関係している。

かつて雛見沢にダム建設計画が立ち、住民達は村の維持を望む園崎お魎を中心とした反対派と、補助金や移転後の職や住処の保障を望む賛成派で別れ、その賛成派のトップが鉄平の兄であった。

そして鉄平自身は積極的に賛成していた訳でもないのに、兄が園崎お魎に直接喧嘩をふっかけた故に北条家と一括りにされ、村八分にされ嫌がらせを受けるようになったのがきっかけである。


また更に兄夫婦は事故で亡くなり(後に雛見沢症候群を発症した沙都子が殺したと判明)、遺産目当てではあるものの兄夫婦の子供達である悟史と沙都子を引き取ることになった。

当時、まだ幼かった沙都子は悟史とは異なり上手く立ち回る事が出来ず、鉄平夫妻を酷く拒絶し、それが原因で妻である玉枝はヒステリックな性格を加速させてしまい、沙都子に頻繁に虐待をするようになり家庭は崩壊。当時はまだ鉄平はあまり虐待をしておらず(妻の虐待を放置していた事には変わりないが)、悟史によるとあまり家にもおらず、いても寝ているかTVを観ているかのどっちかだったらしい。


この頃より、リナと愛人関係になり彼女の家と雛見沢を行き来していた。その後、玉枝はオヤシロ様の祟りで死亡し(こちらは後に悟史に殺されたと判明)、裏切り者として白い目で見られている村に帰る理由も無くなり、そのまま沙都子を放置してリナの家に住み着いていた。

この様に悪人ではあるものの、鉄平自身も多くの不幸に見舞われており、少なからず同情すべき面もある。


その後は、リナと結婚詐欺などを行い生計を立てていたが、一部のシナリオではリナが園崎組の金に手を出そうとした事で始末されると生活の手段を失い、北条家の補助金や隠し財産を目当てに雛見沢に戻ってくる。

梨花と一緒に暮らしていた沙都子を北条家の実家に無理やり連れ帰って身のまわりの世話をさせ、時には暴言を吐き殴る、蹴るなどの暴行を加え、彼女の心を破壊していった。

沙都子自身は辛い仕打ちに耐えることで悟史への罪滅ぼしになると考え、更に悟史の部屋を荒らさないのを条件に鉄平からの虐待に抵抗せずストレスを溜め続けていた。


虐待については、児童相談所に通報するなど健全な方法で解決しようにも、沙都子は過去に虚偽通報を行っており、鉄平本人も沙都子を脅すなどし小賢しく立ち回っている為、解決には困難を極める。そしてそんなの鉄平の行動に激怒した部活メンバーの暴走が、惨劇の始まりとなってしまう事も多い。


しかし鉄平の存在を排除(殺害)した所で、沙都子は既にストレスで雛見沢症候群を再発させており、更に殺人を犯した人物まで殺人により生まれた心の歪みから雛見沢症候群を発症させ、更に凶行に走るようになり、最悪の事態に陥ってしまう。

梨花によると、鉄平が帰ってくるパターンは他の世界と比べても少ないが、同時に滅多に起こらない最悪な結末であり、どう手を打っても覆らなかったために、鉄平が帰って来た時点でその世界で生きることを諦めていた。


この様に同情すべき点はあっても徹底した悪人ぶりから、ネットや二次創作等では沙都子の為に献身的に働いて世話する真人間に変貌するなどのギャップ萌えネタとして使われることがある。

その際の真人間キャラ状態では「てっぺい☆」と呼ばれることも。

また原作のお疲れ様会の北条鉄平は子供好きなおじさんで、 劇中での自身の役柄に関して「子供をいじめるのは好きじゃない。沙都子と仲良く暮らす話がしたい」 と語っていた。


活躍

  • 祟殺し編

雛見沢に帰還後、沙都子を虐待したため、圭一によって金属バットで撲殺された。

また梨花曰く詩音レナに殺される世界や、梨花に襲われ返討ちにした世界も存在するらしい。


  • 罪滅し編

リナと共謀してレナの父親を美人局にかけようとするが、レナにその事がバレて自身の知らない間にリナが殺害され、その後鉄平もレナに誘い出され、暗闇に乗じた不意打ちで大きな斧で頭を割られて殺された(アニメでは後ろから、鉈で頭を割られて殺されている)。


  • 目明し編

生存者リストの中に名前があるが、作中には全く登場していない。


  • 皆殺し編

祟殺し編と同じく沙都子を虐待し、詩音が暴走しそうになるが、祟殺し編の記憶を思い出した圭一とレナが止めに入ったために殺害には至らなかった。

その後、圭一の奮闘で雛見沢住民は北条家の村八分を辞め、鉄平は梨花の説得により救出を訴えた沙都子に激怒して暴力を振るったところを、その状況を想定していた大石の手によって現行犯逮捕された。


  • 祭囃し編

原作最終章に当たるが鉄平自身は登場しない。

園崎お魎による北条家迫害とダム戦争の完全終了が宣言され間接的に鉄平も救われた。


  • 結縁し編

作中では明言されていないが恐らく祭囃し編後に当たる物語。

道の真ん中で親しくする圭一と魅音に対し、バイクに乗りながら「若い内から仲がいいのう!」とからかった。





以下、『ひぐらしのなく頃に業』のネタバレ





レナの「お父さんは私が守る」という台詞と圭一を殺害しようとする凶行に及んだことから、罪滅し編同様の美人局をレナの父親に仕掛けて、レナに殺された可能性があったが後述の経緯から全くの無関係だったことが判明した。


興宮のアパートの部屋に処方箋が落ちていた事から、何かしら患っていることが窺える。

また近隣住民からは部屋からの異臭が報告されている。


本編の役割は祟殺し編や皆殺し編と同様だが、今回は鉄平が沙都子を虐待するシーンは描かれておらず、間接的に語られたり、虐待を受けていることを前提として物語が進んでいる。

尚、沙都子の身体には虐待による痣などは描かれていなかった。(漫画版は描かれている)

また新たに村人が「鉄平がお地蔵様を蹴っ飛ばし小便を引っ掛けた」と語るエピソードが追加されている。


最終的には皆殺し編と同様に沙都子を襲おうとした所、大石に逮捕され連行されたと沙都子の口より語られたが、翌日、綿流しの晩に沙都子の招待で北条家に上がった圭一の前に突如現れ「自分を嵌めた者」と見做してバットで撲殺しようとするが反撃に遭い、頭蓋を割られ死亡した。


梨花と同じ死を起点にループをする能力を手に入れた沙都子は「神経衰弱を一発で全て当てる」などといった簡単な理由でループを繰り返していた。その一方で、沙都子がループする度に、かつて圭一達が他の世界の記憶を覚えていた様な現象の発生が増え、その影響は沙都子と近しい者、その中でも特に親族が強く受ける事になり、叔父である鉄平もその対象となっていた。


アパートでの孤独死やヤクザによるリンチなどロクでもない末路を悪夢という形で見せられ続けた鉄平は長年の不摂生もあって心身ともに疲弊し、自分のこれまでの生き方を省みるようになっていった。そんな日々の中、パチンコ屋で見かけた仲睦まじい父親と娘の様子から何を思ったか、景品のドーナツを持って雛見沢へと足を運んだ。


無題

この世界の鉄平は上記の状態からかつての様な威勢が影を潜めており、故郷のひぐらしの鳴き声も「今まで煩わしいと思っていたが、今は悪くない」と考えるまで精神が落ち着いていた。そこで沙都子と再会すると、不器用ながらも沙都子にドーナツを渡した。


沙都子との再会からは彼女のことを気にかけるようになり、不良に絡まれた彼女を助けるなど今までの彼なら考えられない行動をするようになる。これは今までの行いを悔い、これ以上は誰にも迷惑をかけずに死ぬつもりでいたが、「できるなら、最期を誰かに看取ってほしい」という些細な願いもあり、沙都子にたまにご飯を一緒に食べる程度の関係になりたいと願い出ている。


しかし過去の仕打ちが未だトラウマになっている彼女からは「都合がよすぎる」と拒絶されており、当人も自覚しているからか、たまに話をしてくれるだけでよいと去ってしまった。

改心とは少し違うものの、少しずつ己の過ちと向き合おうとする彼の姿に沙都子は動揺を隠せなかった。


これ以降彼女がどのカケラに行こうともこの状態の鉄平になっており、そのため彼自身が惨劇の要因になることは完全になくなったと思われる。




以下、最新作『ひぐらしのなく頃に卒』のネタバレ





過去のカケラの回想にて登場、猫騙し編で沙都子が銃を所持していた経緯が判明する。

自宅に沙都子が訪れ、競馬場で彼女が「夢で見た予想」の馬券を買って大儲けする。鉄平は過去の反省から払戻金を沙都子に譲ろうとするが沙都子は一部を受け取るのみに留まった。

帰宅後、沙都子によって自宅の清掃をさせられるなど後述する祟明し編での主夫的な側面も発揮する。

禁酒していたが、沙都子の勧めで酔いつぶれるまで飲んだ鉄平。沙都子の目的は「悪い人たちとの関係を断つ」名目で銃の入手方法を鉄平から聞き出すことあった。すっかり泥酔した鉄平は沙都子に教えてしまう。


未成年者である沙都子は馬券が買えないので、銃の購入代などを考えると資金調達のために他のカケラでも上記の行為を繰り返している。また、後述する祟明し編では沙都子の為に最低限の分しかお金を使っていないことが判明している。



沙都子から話があると雛見沢の自宅に呼び出された鉄平。そこで、沙都子が村の人たちからいじめを受けていると告白される。そして鉄平は「家族と一緒に過ごしたい」という沙都子の願いを受け入れる。


以降、鉄平は食事や洗濯掃除と家事を行うようになるが、一方で沙都子が受ける村や学校の嫌がらせに力になれずにいた。一人や二人なら怒鳴り返すことも出来るが集団でのいじめ、そして下手に打って出ると沙都子を独りぼっちにさせてしまうという現実に立ち塞がってしまう。

(当然祟騙し編にそのような描写は無く、沙都子の自作自演である。)


そんな彼にとっての光明は警察の大石であった。自宅に招いて沙都子への虐待が無いことを証明するが、結果二人は沙都子に眠らされ大石の雛見沢症候群強制発症を招く原因となる。


祟騙し編で描かれた鉄平による罰当たりな行動は、大石がオヤシロ様をおびき寄せる為に仕組んだ行為であり当の鉄平は自宅に生ごみを散乱された被害者で(こちらも犯人は大石で)ある。


大石に逮捕されたというのも沙都子の嘘である。実際は児童相談所が虐待が無いことを確認した後大石によって一旦保留になったこと、大石によって綿流し当日外に出歩かないよう忠告された程度である。


そして綿流し当日、睡眠薬で意識が朦朧とした鉄平は沙都子に銃口を向けられる。この時、彼女の中で本来の沙都子が「魔女」と化した沙都子に抵抗していたが、「魔女」に主導権を握られ、鉄平は涙を流しながら銃殺されてしまう。圭一が見た鉄平は沙都子の凶行がもたらしたものである。


唯一の家族を守ろうとした結果、当人に殺害される悲惨な最期となった。



雛見沢を卒業した沙都子の前に登場、大量の肉や野菜などを買ってすき焼きパーティーに誘った。そこに詩音、次いで圭一、レナ、魅音が登場。すき焼きパーティーに加わる様子が描かれた。


OPの解かれる現実は鍋パだった……?


余談

鉄平の改心が描かれる話の名前が「郷壊し編」であることから「沙都子 ワシ(鉄平の一人称)編」と散々ネタにされることになった


関連イラスト

【ひぐらし】てっぺい☆鉄平本

無題ひぐらし感想絵 23話


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ひぐらしのなく頃に 北条沙都子

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