概要
生徒の主な年齢層や年限は国によるが、日本では義務教育により12~15歳の青少年の多くが3年間を中学生として過ごす。
義務教育の最終段階であり、法律上はここを卒業した時点で就職することもできるが、現在はほぼ100%の生徒が高校への進学を選択する。
「みんな仲良く助け合い」などをモットーとした、生易しかった小学校とは違い、勉強や環境、運動や人間関係・上下関係も段違いに厳しくなる。いわば別世界・別次元とも言え、キレイごとなんか一切通用せず、むしろ人間の精神が(いい意味でも悪い意味でも)汚れていく「大人の階段を上る」のと同じである(後述も参照)。
要は、小学校では上手くいっていたことも、中学に上がればそれもほとんど通用しなくなる。なぜなら、中学に上がるということは、社会人への第一歩を踏み込むと言うことだからである。切符や運賃の料金も大人の扱いになるのである。
勉強について
勉強では入学直後に配布された教科書を初授業に備えてその教科がある日の前日に数ページほど音読などの予習をしておかないとすぐに勉強についていけなくなるケースが多い。特に国語・数学・英語・理科・社会の主要5教科は必読。
「小学校のころは、その日の授業で勉強の内容が覚えられて、なおかつ得意だったから、中学でもその調子で行けるから楽勝だ!」と思ったら大間違いなのである(特に「中学に上がったらテストで100点を取りまくる」と軽い気持ちで言う奴ほど、本番の授業およびテストでは、その半分以下から赤点を取るかとらないかという結果になりやすい場合が多い)。やはり、日頃の積み重ねが大事なのである。
いくら難しくなるからと言って、一度に無理に多く、時間をかけすぎてやると、かえって勉強についていけなくなることもあり、また、頑張りすぎが原因で鬱になりやすい。手始めに1日に1ページでも、5分でも10分でもいいので、わずかな時間で予習して積み重ねていくのがベストなのである(慣れてきたら時間を増やしてもいいが、増やしすぎもかえって逆効果になる)。
また、予習→本授業→復習の3拍子を重ねていくのも大事なのである。
授業ではノートをとる際、小学校で使われるジャポニカ学習帳などの教科名がついた専門ノートとは違い、大学ノートになることが多い。通知表(通信簿)では成績は5が最高点数として評価され、その中には服装の身だしなみや授業態度も点数に入れられる。テストの点数次第にもより、2・1の評価を下されると補習の対象になる(特に国数英。下記も参照)。
1・2学期に主要5教科の中間考査と、5教科+音楽・体育・技術&家庭科・美術の計9教科(技・家で1つ)の期末考査と呼ばれるテストが強制的に課される。なお、3学期目には期末考査しかない。まさに小学校より段違いに厳しいのである。なかでも国数英の3教科の点数が赤点ライン(大体30点)から1点でもマイナスになると夏休み・冬休みの補習に参加しなければならない。
3年間の通知表の成績やテストの点数の合計や平均次第で評される偏差値によって高校進学への進路も決まることが多く、志望校によっては成績や授業態度の点数次第で教師の内申書と受験票の書類のみ送付(ないしは持参)し、面接のみで受験できる推薦入試、通知表の成績こそイマイチだが、筆記試験でのし上がれる可能性もある一般入試、体育などの実力を見せつけるだけで合否判定される特待生試験のAO入試が存在する。
運動について
まず挙げられるのが、体育の授業も段違いに厳しくなるのである。本授業が始まると、グラウンドを5週ほどさせられ、準備運動はもちろんのこと、腕立て伏せや腹筋、背筋、スクワットの筋トレ4拍子をやらされるなど、根性論的な実技をやらされる。そのため、運動・スポーツ慣れしていない生徒がやると、翌日には筋肉痛になるケースが多い。ただし、これは「社会に出たときには体力や健康管理も必須になる」という基礎的な体力づくりで、授業だけなら教育の一環に過ぎない。事実、働けるようになってからは運動する機会も格段に減るため、学生のうちから鍛えておかなければならないという理念は間違ってはいない。運動の習慣をつけること自体は、大事である。
しかし、体育会系のクラブ活動になると、キレイごとを忘れ、人間として精神が汚れた脳筋の先輩からのイジメと暴力と暴言、嫌がらせや根性論の押し付けが必ずと言っていいほどある(後述も参照)。「先輩の言うことは聞け」というだけならまだしも、それに便乗して先輩である権限を悪用して理不尽な暴力をふるうことも多い。特に、監督や顧問不在の際には先輩が仕切ることがあり、その権限を思う存分に悪用することも多く、その仕切る先輩が先に帰って後輩にはあと「グラウンド10周」みたいなことを言う上に終わったら、すべての片づけをさせられる、といった具合になりかねない。
体育会系の顧問や監督も脳筋である場合が多く、指導の仕方次第では問題になるが、告発してもその権力を以て隠蔽や妥協もされない場合が多い(キレイごとが利かない)。とくに野球部では監督や先輩の権力が絶対とされる縦社会同然の部活動の一例であり、体罰や暴力も辞さない指導が多く、それが原因で部員の傷害や死亡に至ると表沙汰になり、マスコミに問題として取り上げられるケースも頻繁に出ている。この指導の影響でストレスになりやすく、野球部員の中には(人間としての精神が悪い意味で汚れて)他者を「体力がない」「根性なし」「役立たず」「ザコ」などと侮蔑し、えげつない言動をとることも珍しくなく、些細なことでキレやすくなる要因の一つともなっており、世にいう「中学生はキレやすくなる(反抗期)」というレッテルの元凶の一つともなっている。
また、そのような指導を行うことは勝利至上主義のためと言われることがあるが、最近のスポーツ科学によると、根性論に基づく長時間の練習は逆効果、勝利を目指す上では避けねばならぬものであることが既に判明している。にもかかわらず長時間生徒を拘束する部活動指導が続けられるのは、実のところ単に生徒を学校に拘束すること自体が目的であるからに他ならない。
部活動問題について
2015年あたりからやっと社会問題の一つとして取り上げられ始めた部活動問題であるが、小中高校の中で、最もこれが深刻と思われるのが中学校である。何せ、岩手県を始めとする東北地方各県では事実上、公立の中学生全員に部活動加入が強制されているばかりか、退部すらできないという意味不明な状態になっているのである。さらには、その選択肢がほぼ運動部しかないという謎仕様の負のおまけまで。そしてさらに、新規に文化部を作ることすら許されないというダメ押しまである始末。
この問題の闇が非常に深いのは、各県の県教委も各自治体の市教委も、自分たちはそんな指示はしていない。各校が独自にやっていることという態度でいることからも窺える。各校が独自に判断しているのならば、なぜ県の公立校全てが部活強制になってしまうのか?
恐らくは、中学校の運動部の大会を仕切る中体連という組織と教員たちとの関係性にその原因の一つがあるものと思われる。この「中学生」の項目では管轄外となるので詳細は省くが、要はただの各競技の大会の人数合わせのためというつまらぬ目的のためではなかろうか。
どうしても放課後、強制された部活で無駄な時間を取られることが苦痛だという中学生の人は、法テラスや法務省の相談窓口など、法的に抗うことができるかどうか相談できる窓口もあるので学校外部の組織に相談すべし。間違っても学校内部で話を終わらせないこと。うやむやにされるのがオチである。行政の行為に対し不服を申し立てる行政事件訴訟や、有形無形の力を行使されて義務ではないことを強制された場合に当てはまる強要罪での刑事告訴など、法的に取れる手を考えるのも、社会に出て法的に戦えるようになるための準備運動の一つと言えるので、どうか法的に戦おうとされる中学生諸氏は、頑張っていただきたい。
上下関係について
特に公立校では縦社会同然に「長幼の序」をスローガンに、後輩は先輩に会ったら、必ず挨拶をするというのが基本である。しかし、それを「先輩は偉い」「権力がある」「威張ってもいい」と過信している上級生も多く、挨拶を欠かした下級生に口頭で注意するだけなら理にかなっているが、暴力を振るうことも多く、下手をすれば警察沙汰になりかねない。これも「中学生はキレやすくなる」元凶の一つ。
先輩が権力者だと思い、暴力を振るい威張り散らしたりしている上級生は、無学で脳筋で幼稚であると認識すべきである。「後輩は先輩を敬い、同じように先輩も後輩には気を配る」というのが本来の「長幼の序」であるが、それを知らない人は多い。むしろ、暴力を振るう先輩は「差別を目的に、後輩に服従を強要する」という独裁者的な心理行動が目立つ。それが原因で、後進の下級生が暴力を振るう先輩になりかねないという連鎖が受け継がれていき、暴力がなくならない原因にもなっている。だから反抗期も酷くなる。
中高一貫校では12歳から18歳まで存在するため、本来の「大人の振る舞い」を教え込まれる。そのため、反抗期を乗り越えている人も多い。
人間関係について
小学校から仲の良かった友人や同級生たちも、中学進学に伴う周囲の環境の激変により、「みんな仲良く助け合い」などの小学校での生易しいキレイごとな概念も取っ払われて、人間としての精神が汚れて「他者を出し抜き頂点を目指す、食うか食われるかの競争社会」と化していき、仲がこじれることも多い。
その例として、下校中に漫画を取り出した小学校からの同級生に対して「なんだ、漫画持ってきていたのか?」という問いに対して「チクったらぶっ殺すぞ!!!」などといきなりキレて乱暴な口調になり、その問いかけた側の生徒もその売り言葉に買い言葉を返して口喧嘩となり、仲がこじれていき、絶縁の第一歩となる。そうなった場合は、復縁を考えずその同級生のことは忘れて、大人しく学園生活を送っていれば、自然に他校出身の同級生の新しい友達ができていくというケースもある。この流れは、「部屋の模様替え」や「引っ越し」、「整理整頓」や「空気の入れ替え」などという表現が当てはまり、それと同じなのである。
勉強、凶暴な先輩、家庭環境、携帯電話やスマートフォン、パソコンなどを与えられてそれのやりすぎによる弊害によりキレやすくなり、自分は強者だと思い込み他者をイジメ見下す弱肉強食思想にゆがんでいくケースも多い。これが原因で、被害にあった生徒は不登校や鬱、引きこもりに発展していき、果てには自殺する問題にも発展する。思春期や中二病、DQN行動からもそうなる。
「出る杭は打たれる」「長いものには巻かれろ」などの事象も起こり、「目立っている奴はイジメて、そいつをハブって仲間を作る」といった行動もとりやすい。「ケータイやスマホを持っている奴は仲間、持ってない奴は仲間じゃない」という幼稚な考えを持つ人間も多い。
各クラスにおいて、女子は「ちょっと男子!真面目にやってよ!」的な言動や、些細なことで「うるさい!」と、出る杭を打つように叫んでキレて、それに対して謝罪するのもお約束の如く多いが、逆にそれが仇となって注意した側がそれ以上に出た杭と見なされ、「黙れブス」「(うるさいのは)お前の声だ」と、「売り言葉に買い言葉」をする男子も少なくない(アンサイクロペディア-ちょっと男子!真面目にやってよ!も参照)。だが、中には注意した女子がふざける場合もあるが、それは「他人に厳しく自分に甘い」DQN系の女子に限られている(どちらにしても、人間としての精神が汚れている)。
家庭面では「勉強しろ!」と口うるさく罵る親も少なくない。そういう親は勉強の仕方を知らなかったり、中学時代に真面目に勉強しなかった(もしくは家庭の事情でする暇がなかったなど)ことから、子供には「教科書以外の教材」や「塾通い」を強要するというケースが多く、それが原因でストレスとなり反抗期を増長させ、「キレやすい中学生」になり兼ねないのである。また、ママ友カーストによる影響や、高学歴高収入といった間違った概念を言しつけるというケースも多い。
中学生にケータイやスマートフォンを与える親も多く、それが原因で学業不振や人間関係の隔絶につながり、特に取り上げると「キレやすくなる」ケースも多い(その親は初めから与えなければいいのに……)。これは、「子供は自制が利かない」ということを知らずに甘やかしているともいえる。
これらをすべてひっくるめると、ストレスがたまりやすい年頃なのである。そのストレスを人にぶつける幼稚な生徒も多い。人は自分に足りないものを得ようとするとき、善悪の判断がつかなくなる。
いじめ問題について
中学生の社会問題で切って離せないのが、マスコミでよく見たり耳にする「いじめ問題」である。上述の通り、人間としての精神が汚れ、キレイごとなんか通用せず、告発しても教師からは「いじめなんてない!」「うちは名門なんだ!」「いじめられる側にも問題はある!」「いじめなんて自分で何とかしろ」などと、いじめをなかったことにしたり、面倒くさかったり、学校側の保身のためにもみ消しを図ったり、いじめを正当化するような発言や行動も散見される。これらの悪い意味での「大人の都合」によって、不登校や自殺に至るケースもある。そして大抵の場合、加害者の行動はいじめなどという軽い言葉で済むものではなく、明らかな犯罪に該当するものも珍しくない。たとえば、2012年の大津・皇子山中学校での事件は明らかな殺人事件であったと考えた方が辻褄が合う。
自殺しても、マスコミの報道では記者会見やインタビューに応じた教師たちは「いじめなんてなかった」旨を供述する、もしくは「自分の監督不足でした」と謝罪しても適当な言葉を並べているのと同じで、本心からは謝罪していない場合が多い。もしいじめにあっても、自殺は考えず、登校拒否したり、マイスクールみたいなたころに通ったり、家で勉強したり、親と相談したりしてみよう。中には、いじめに無理解な親もいるので、強い姿勢で話し合おう! その他、諸々の証拠を集めて警察へ刑事告訴することも考えた方がよい。
自殺問題について
上述のいじめによるものの他、受験戦争に敗れて高校浪人になったり、もしくは志望校に不合格になったショックで自殺するケースも一昔前にあった。たとえそうなっても、自殺は考えず、前向きによく考えてみよう!
またそうやって追いつめられた場合、言うなれば殺されるに等しいことなので、あまり大きな声で言いにくいことではあるが、殺されるぐらいならば逆に殺し返す他ない。書きづらいが、方法はいろいろとある。主に火計とか、何かを混ぜ合わせて作る化学兵器とか、銃刀法違反にならない程度の射出武器とか。実行せざるを得ない状態にせよ、様々な証拠は集めておくこと。日々の日記も証拠になりうるし、学校その他に一応対応を協議するのも、「改善を求めたが全く何も改善が見られなかった、だからやらざるを得なかった」という状況作りのためにはなる。
受験・受験勉強・受験戦争などの問題について
中学3年生にもあがれば、受験生になったのと同義であるが、そこで欠かせないのが受験勉強やそれに伴う問題である。
受験勉強によるストレスによりノイローゼ(神経症)、要はキレやすくなり、お気楽極楽な奴に対してストレスをぶつけることも多い。これにより、人間関係が悪化することも多い。
キレないためには勉強の時間を適量にすることである。そのことで親から口うるさく罵られることもあるが、志望校は自分のための受験なので、そんなの気にせずマイペースで勉強しよう!
関連タグ
中1 (中一 中学一年生) 中2 (中二 中学二年生) 中3 (中3 中学三年生)
人物 少年 少女 制服 10代 ローティーン 12歳 13歳 14歳 15歳 16歳
他の記事言語
外部リンク
アンサイクロペディア-中学生 - こちらもある意味必読。