概要
フルネームはマリア・アンナ・ヴァルプルガ・イグナシア・モーツァルト(Maria Anna Walburga Ignatia Mozart、1751-1829)。
愛称はナンネール(以下愛称で表記)。
神聖ローマ帝国ザルツブルク(現在のオーストリアザルツブルク州ザルツブルク)出身。
弟同様早熟した音楽の才を見せ、父レオポルトに連れられて演奏旅行に参加していた。
しかしモーツァルトの台頭により彼女は陰に隠れがちになってしまう。
1784年、父の紹介で、母アンナ・マリアの故郷ザンクトギルゲン(ザルツブルクから30km離れた町)の地方貴族の夫と結婚。
1男2女を儲けるが夫婦仲は悪く、成人した子供も長男のみだった。
以降は夫と死に別れる1801年まで母の生家で暮らし、1821年までピアノ講師として活動した。
1820年に失明したものの、早逝した弟の生き証人として多くのインタビューに応えている。
1829年、78歳で没。
父が埋葬された聖セバスティアン教会への埋葬を望んでいたが、モーツァルトの元妻コンスタンツェが自身と当時の夫、実家の墓を隣に建ててしまったために憤怒、聖ペーター僧院協会に埋葬された。
人物
- 弟からは信頼されており、ナンネールと並んで弾けるように連弾曲も作曲していた。音楽教師としての適性も見抜いていたものの、彼の思いが届くことはなかった。
- 夫と死別するまで暮らしていたザンクトギルゲンの生家は、1984年より「モーツァルト記念館」としてオープン。ナンネールとアンナ・マリアのレリーフがかけられている。
関連タグ
マリア・テレジア:11歳の頃に宮中音楽祭で礼装を送られたことがある。