概要
首都圏五方面作戦で中央線の複々線化が決定した時、高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪に快速線ホームは設置せず、各駅停車のみ停車させるという計画で、三鷹から先国分寺・立川・八王子方面が各駅停車となるはずだった。
しかしこの事を聞いて黙っちゃいなかったのが中央線の線路沿いに土地を持っていた杉並区のとある有力者。高円寺・阿佐ヶ谷・西荻窪に快速線ホームを建設しない場合、用地を提供しないと宣ったのだ。国鉄としても(地権者交渉に時間をかけられないほど)中央線の混雑率が悪化していたため、有力者の要求を呑んでこれら三駅にもホームを設置し、平日に快速を停車させることになったのだった。
ところが…
郊外の住宅開発の進展で多摩地方から都心に向かう通勤利用者の需要を満たす中央・青梅特快、通勤特快、特急あずさ・かいじなどの長距離優等列車が吉祥寺から先で詰まる快速に頭を押さえつけられてしまい、中央線の表定速度を下げることになってしまった。特にラッシュ時にこの傾向は顕著となる。
杉並三駅は現状維持派と終日快速通過派で対立しており、JR東日本としても腫れ物に触りたくないのか、杉並三駅にはグリーン車の連結開始後も快速を停車させるようである。
なぜこじれたのか
国鉄がケチって方向別複々線にしなかったのをそのまま使っているためである。常磐緩行線でも同様に「迷惑乗り入れ」という厄介な状況が続いている。
余談
なお杉並三駅の1日平均乗車人員は2017年のデータで
- 高円寺: 51,388人
- 阿佐ヶ谷: 45,642人
- 西荻窪: 45,214人
とそれなりにいるが
と、周辺駅と比べると多いとはいえない。