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辺境警備

へんきょうけいび

『辺境警備』とは、紫堂恭子のファンタジー漫画作品。作者のデビュー作にあたる。小学館プチフラワーコミックスから全6巻が出版されたが、後に外伝「星が生まれた谷」を加えた「決定版」全7巻が角川書店より発売された。
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概要

ルウム王国の北西国境・西(ルーマ)カールのドレングの町を舞台に、国境(と言う名の辺境)の警備隊に派遣された隊長の日常や、その周辺で起こる様々な事件を描く。中世ヨーロッパ風のファンタジー世界を基としており、『指輪物語』の影響を受けていると思われる描写が見受けられる。また、同じ作者による『グラン・ローヴァ物語』や『東カール・シープホーン村』と世界観を共有している。

登場人物

サウル・カダフ

通称”隊長さん”。女性問題が原因で、都からドレングに左遷されてきた軍人。冴えない髭面の男性で、酒と女と賭け事が大好きな不良中年。年齢は三十代半ばだが、髭のせいでより年老いてみられる。一応国境警備隊の隊長だが、西カールは政治的・軍事的価値が極めて低い田舎なため軍人としてやることほぼ皆無で、ことあるごとに「都に帰りたい」と愚痴っている。公私ともにだらしない反面、どこか達観した一面も持つ人物。都にいた頃は兵法の教科書に載るほどの切れ者で、直属の部下50人と2000~3000人の兵士を指揮していたなど軍人としてかなり優秀な人物であったようである。その為か元部下や軍人としての経歴を知っている者からは一目置かれている。左遷されたとはいえ都時代に築いた実力者との人脈のいくつかはまだ残しており、裏世界でのやり取りにも精通しているなど切れ者としての実力は衰えておらず、そういった駆け引きを知らない住民や神官さんに代わってドレング周辺で起こる問題や事件の解決に尽力する事も多い。その人柄や活躍から地元民には親しまれ尊敬されている。また、若い頃は今から想像もつかないほどのイケメンだった。

ジェニアス・ローサイ

通称”神官さん”。ドレング神殿の神官。作中で女性と間違われた事もあるほどの美青年で、神秘的な雰囲気を纏っている。優しく温厚で礼儀正しく頭の切れる人物であり、西カールの人々からは大変慕われている。しかし、生真面目で融通が利かない側面もあり、だらしのない隊長さんには度々説教をしている。また、お酒に目がなく、酒癖が悪い。隊長さん同様都から赴任して来たが、その理由を語ろうとはしない。
本人も知らない複雑な生い立ちを持っており、終盤では物語の中心人物となる。

カイル

西カール最大の都市、レナンディに住む呪術師。偶然出会った神官さんと一悶着起こした事をきっかけに、辺境に庵を構える事となる。周囲からは”先生”と呼ばれている。意地っ張りで天邪鬼だが、慈悲や友情が無い訳ではない。師でもあった祖父を尊敬しており、呪術に批判的な神官さんには強く反発する。他人に勝手なあだ名をつける癖があるが、これは「呪術師はうかつに他人の本名を呼んではいけない」という祖父の教えを無意識に守っているためである。
過酷な幼少期を送ったため人間不信に陥っていたが、人を疑うことを知らない(本人曰く騙す甲斐がない)朴訥なドレングの住人達との触れ合いを通じて本来の人間性を取り戻していく。

兵隊さん

辺境警備隊員で隊長さんの部下たち。マルヴィル、ホブ、ノブ、ベン、クリス、ハル、フィン、マルト、フレックの9人だが、それぞれ外見の区別は付かないほどそっくりで、本作のマスコット的存在。ただし、帽子の下の髪型は微妙に違っている。現地の次男坊や三男坊などで構成されているが、組織は10人一組を最小単位とする、という軍の規則により集められただけに過ぎないため、軍事経験は愚かまともな訓練すら受けた事が無い。現地住民の手伝いや公共物の修理が主な仕事で、腰に下げた武器も、のこぎり・枝打ち・フォーク・出刃包丁などと実用的。

“背高さん”

作中、神官さんが王都に栄転した際に、後任の神官として現れた謎の人物。古びた黒ずくめの軍服に大剣を帯びた長身の男で、神官だけでなく軍人や賢者としての肩書きも持っているという。本名不明で自称「名もなき賢者」だが、昔はエクサイラ(放浪者)やマクロビアン(不老不死者)と呼ばれていた。「背高さん」とは、兵隊さんたちからつけられた渾名である(本人は威厳も特別な意味も無いこの渾名を気に入っていた)。実は神官さんの子供時代からの後見人。見た目は20代半ばだが、隊長さんより年上。
本作の世界観上で重要な経歴を持つ人物であり、世界観を同じくする他作品にも登場している。

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