ジョン・モーゼス・ブローニングが設計した弾薬であり、アメリカでは神話的に扱われている。
ハーフムーンクリップ等を用いる事で.45口径リボルバーに装填する事も出来る。
この弾薬が使えるモデルが有るかでアメリカでの売り上げが変わるとまで言われるが、逆にこの弾薬のせいで無駄に(共用部品である)グリップが太く成る、反動が大きくコントロールが難しい等の理由からヨーロッパでは人気が無い。
ヨーロッパなど他地域の大手銃器メーカーがアメリカへ進出する際には、自社製の自動拳銃にアメリカ市場向けの.45ACP仕様のバリエーションを用意する程である。
そうでもしなければ売れないと言うぐらい、アメリカではこの口径が一般的に成っていたのである。
1994年から2004年までのAWB連邦攻撃武器規制と言った装弾数を規制する法により、装弾数が制限された為に装弾数の少なさを補える威力がある弾として再評価がされている。
米西戦争時の正式採用拳銃であるコルトM1892で使用していた.38ロングコルトの威力不足(単純に外していたという説もある)を理由に.45ロングコルトを再設計する形で開発された。
元に成った弾薬がアメリカの歴史に関係しており、自国で生み出され、更に最初に採用した銃もまたアメリカの銃である事から.45ACP信仰を生み出す事となった。
この信仰は妄信と呼べる部分もあり、実用出来る弾頭形状の都合や抵抗と成る服等の影響により人体への効果は実際にはそこまでも無いといわれている。
根拠と成るマンストッピングパワー(人間が行動不能と成る力の指標)も弾自体の物理的要素以外に撃たれる側の生理的・精神的な状態、被弾箇所等様々な条件により変化する為に指標としては疑問視されている。
事実.45ACP弾を複数浴びた者が自力で車を運転して病院に辿り着いて治療を受けたという例もある一方で小口径の.22LR弾一発で脳幹が破壊されて行動不能と成ったり、腕を掠めた程度でショックにより行動不能と成った例もある。
また同一フレームで大口径である.45ACPに対応する為にマガジンが収まるグリップ部が太く成り過ぎるという問題が有り、.45ACPの需要が無い、所持出来ない地域では他国市場の為に無駄にグリップが太く成るとして批判される事もある。
S&Wは民間市場へのハーフムーンクリップの供給が安定していない事から、M1917リボルバー用として.45ACPをリムドケース化した.45Auto Rim弾を製造していた事も有った。
これは.45ACPを再びリムドカート化しており、ハーフムーンクリップ等を用いなくとも.45口径リボルバーに使用可能に成っていた。
現在でもアメリカ軍ではM1911A1を使用する部隊がある他、Mk23やHK45、UMP45等の.45ACPを使用する拳銃やサブマシンガンを調達する動きもある。
設計時には想定されていなかったが、弾頭重量が重く、弾速が比較的遅くサウンドサプレッサーと相性が良い事から、.45ACPに懐疑的なヨーロッパでも特殊部隊など限られた部隊向けの装備として.45口径の銃を採用する組織もある。
前述のグリップが太く成ると言う問題を解決する為にグロック社はケース長を短縮した.45GAPを開発した。
ポリマーフレーム、ダブルスタック(弾がジグザグに2列と成っている)ポリマーマガジンで.45ACPを使用するグロック21等は他のポリマーフレーム拳銃以上にグリップが太く成り過ぎるという欠点があったが、この.45GAPを使用するグロック37は21と比べスリムに成っていた。
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銃弾 弾薬 ジョン・ブローニング M1911 M1917リボルバー
クリス・ヴェクター グリズリーMkV Mk23 USP UMP45