曖昧さ回避
当記事では3について説明する。ただし、アニメ第3・4・5・6期については3期猫娘、4期猫娘、5期猫娘、6期猫娘、それぞれ単独記事にて解説。
担当声優・女優
声優
- 山口奈々(TVアニメ1作目)
- 小串容子(TVアニメ2作目)
- 三田ゆう子(TVアニメ3作目)
- 西村ちなみ(TVアニメ4作目)
- 今野宏美(TVアニメ5作目)
- 庄司宇芽香(TVアニメ6作目)
- 皆口裕子(『妖怪ウォッチシャドウサイド 鬼王の復活』)
- 宮村優子(ゲーム『異聞妖怪奇譚』)
- 佐藤聡美(パチスロ『ブラック鬼太郎の野望』)
実写
概要
鬼太郎のガールフレンド兼ヒロインにして猫の妖怪。連載初期はゲストとしての登場であり、直接ヒロイン的な役割で描かれる頻度が少なめだった。
TVアニメ作品においては、キャラデザにその時代における当時の「可愛い」が色濃く取り入れられていることが最大の特徴。
作中でt直接言及される事は殆ど無い為、鬼太郎達と同様の純粋な妖怪と思われがちだが、90年代に水木プロ監修で発行された書籍やキャラクターカードなどからも、実はねずみ男と同じく「半妖怪」であると説明されている。
猫娘の鬼太郎への恋心に関しては、2期以降のアニメなど映像作品から定着していきそれが原作にも反映されたが、ハッキリ両想いだと明言された事は無い。猫娘の片想いに近く、アニメなどでも鬼太郎は幼馴染として大切に思っているが、女性として意識する事は少なめで、恋愛的感情の有無は不詳。
普段は少女の姿だが、怒ったり興奮した時や敵と戦う際、ネズミ(ねずみ男も含む)や生魚や鰹節などを見た時に、一変して凶暴な化け猫顔となり妖怪としての能力を発揮する。それは生理的体質というべきもので、当初は見境なく本能のままだったが、後にはねずみ男を含むネズミや魚などを見ても、ある程度コントロールして普段の顔でいられる様になった。好物の鰹節を貰えば静まることも多い。
猫の特徴を有する事から、鼠の特徴を有するねずみ男にとっては最大の天敵とも言える存在で、彼が悪事を働いた際の折檻役の担当となっている。しかし、基本的に仲は悪いものの腐れ縁で、またお互い中途半端な妖怪である半妖怪の為か、助け合う事も少なくない。
しかし生まれてから数百年の間、人間と妖怪の双方から迫害された事で性格の歪んでいってしまったねずみ男とは対照的に、それ程酷い迫害は受けていなかったらしく、彼と異なって曲がった事を嫌ったり正義感の強さを見せる面が強い。
また、新シリーズが製作されていくにつれて美少女化していった為、近年のシリーズではより迫害を受けた経験も少ないと思われる(逆にねずみ男の容姿はそれ程変わっていない)。
身長は鬼太郎より高いが、鬼太郎は下駄を履いているシーンが多いため、ほぼ同じか近い背丈に描かれる(身長136cm・体重29kg)。
ただし、これは原作においてであり、アニメ版では作品によってビジュアルが大きく異なり、より幼げな容姿(サイズ自体は原作より高め)もあれば、成人に近い体形になっている作品も多い。詳細は後述(なお年齢や誕生日の設定は無い)。
初登場時は東京調布市の中華そば屋横の神社の下に住んでいた。『鬼太郎なんでも入門』では、化け猫長屋の二階に下宿しているとある。
昭和60年代以降ではゲゲゲの森で鬼太郎達と暮らす様になる。
アニメ5期では直接住み家は描かれなかったが、妖怪横丁に住んでいた。
余談だが、『国取り物語』では、ねずみ男が半妖怪である事を蔑む発言をしてぬりかべに窘められている。
同作では序盤で「ギギギ」や「ギギのギー!」という奇声を発していた。また、ねずみ男の様に何故か外でも裸足で靴を履いておらず、おまけに胡坐を掻いていたが、後に従来通り靴を履きだしてからは正座する様になった。
容姿
容姿はツリ目でおかっぱ頭。服は白いブラウスに赤~ピンクの吊りスカートが基本。ちなみに後頭部に結んでいるリボンはピンクか黄色、紫色だが、アニメは第3期のみ赤で、第2期・第4期は薄いピンク色、第5期・第6期は濃いピンク色である。
普段でも大きく口を開けば鋭い牙が見えるが、アニメの変身してない通常時は2本の八重歯が見えるだけで、他は普通の人間の歯の形態である。耳は普通の人間と変わらないが、アニメは第5期以降やや尖った感じになる。
- コミックボンボンで漫画家・ほしの竜一が連載していた『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪千物語』第1部では、クラシカルなデザインの漆黒ドレスを着用、髪は肩程の長さのセミロングだった。第2部からはアニメ第5期同様の風貌へと変更。詳しくは猫娘(妖怪千物語)を参照。
能力
猫由来及び、妖怪としての基礎的な運動能力などは優れている。人間より遙かに優れた目・耳・鼻を持ち、この鋭い知覚力も強み。
姿を瞬時に闇の中に溶け込ませる(透明になる)、妖力を放射するなど、妖怪らしい特殊な能力も持ち合わせてはいる。
ゲームにおいては、仲間キャラとして地走スピード・瞬発力特化を担当する事が多い。PS2のシミュレーションゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』では、耐久力には少し劣るが自軍最高の回避率と(比較的)高い攻撃力を併せ持ったステータスを有していた。
通常の猫と会話でき、協力を得る事が出来る。特に5期では、クロを始めとする多くの猫達による情報網を活用している。
5期からは人間界に順応して携帯電話を使い始める。6期ではスマートフォンで犬山まなとの連絡・連携に使われる事もある。
爪と牙
猫娘最大の武器。化け猫化した際に鋭くなった爪と牙を武器に用いる。
どちらも原作・アニメ共に得意技だが、牙による「噛みつき」は原作の方が多く、逆にアニメは爪を使った「ひっかき」の方が頻繁であり、お仕置きとしては、ねずみ男が一番「ひっかき」を受けている。他の仲間では一反木綿がたまに受ける。鬼太郎は一度も受けておらず、嫉妬された際も頬をつねるかビンタ程度。また、原作のねずみ男は「噛みつき」でお仕置きされる事も多い。
4期では爪で自動車のタイヤぐらいは軽く切り裂いており、落とし穴に落とされた時にもこの能力で一瞬にして仲間達全員を脱出させる程の大きな横穴を掘削して見せた。この時に「爪が台無し」と発言したが、そのまま多数の中国妖怪を爪で倒している。
6期では通常の「ひっかき」に加えて、更に鎌の刃の様に十指の爪を伸ばす事もでき、敵を両断する程の威力を発揮するまで強力になった。
運動能力・格闘技術
人間を遙かに超え、「素早さだけなら鬼太郎にも負けない」と自負している。事実、非常に高いジャンプ能力などを持つ。3期でも巨大な泥田坊の肩を余裕で飛び越え遠くに着地している。
5期以降優れた格闘センスも持つ様になり、5期では鴉天狗の道場で修行を積んでかまいたちなどといった強豪の相手とも組み合える様になる他、6期では巨大化した見上げ入道などを格闘で翻弄するなど更に強化されている。
猫娘の系譜
人気妖怪キャラクターの1人であり、「ゲゲゲの鬼太郎」という作品に欠かせない存在である猫娘だが、その個性が確立されるまでには多くの原型と、長い時間が必要だった。
その原点は、水木しげる作品の『怪奇猫娘』などにあり、こちらでは“みどり”という名前の少女が、父親が「鳥猫」という巨大な猫を殺めた報いで呪われたとされ、母親の墓から這い出すという鬼太郎のそれに似た描写の出生譚が描かれていた。水木御大は紙芝居時代にも、『猫娘』という作品を『鬼太郎』同様に描いている。
『鬼太郎』シリーズでの歴史
墓場鬼太郎
シリーズ中の『鬼太郎夜話』に寝子という人間の少女が登場。
こちらは鬼太郎親子が入居している下宿屋の娘で、猫化する理由については、先祖の家業に因縁があると示唆されるにとどまっている(詳細は寝子を参照)。
- 『怪奇猫娘』のみどりをモチーフとした設定に、オリジナル要素として「ねずみ男の天敵」というポジションが加えられている(昼寝をしていたねずみ男を獲物とみなし、襲い掛かる場面がある)。
- 鬼太郎の初恋の女性でもあり、これも後の「鬼太郎のガールフレンド」としての猫娘を形作る元となった。
- アニメ6期では、ねこ娘が「寝子」の名前をハンドルネームとして使用している。
ゲゲゲの鬼太郎
「猫娘」としてのキャラクターが登場するのは、マガジン版(墓場→ゲゲゲへと改題)鬼太郎の『猫娘とねずみ男』からである。
この猫娘は鬼太郎の親友という設定で、後ろ刈上げのショートカットにワンピースのミニスカートという後の定番スタイルもここではっきりと登場するが、まだリボンは着けていない。
劇中では、閻魔大王からねずみ男を退治するよう命じられて悩んだ鬼太郎から、「悪いことをする友人」を懲らしめてくれと依頼される(報酬はラーメン2杯)。なお、ねずみ男とはこのときが初対面だった。
- この「悪さをした時のねずみ男のお仕置き役」という役割は、後々猫娘がレギュラー化するとともに、彼女の重要な立ち位置となっていった(アニメでは2期以降。)。
- 彼に襲い掛かった際はパンチラも披露しており、これも恒例となった(ただしアニメでは規制の関係で、5期以降はオミットされている)。
少年サンデー版
こちらでは2期のアニメに併せ、猫娘と全く同じ性質を有しているが、別の名前を持った猫子が登場した。
- アニメ2期と4期と5期では猫娘と共に猫子が登場するシーンがあり、6期では作中のアニメ作品の主人公として描かれている。
続ゲゲゲの鬼太郎
青年となった鬼太郎が活躍する『続ゲゲゲの鬼太郎』では女子大生になり猫髭を生やした猫娘が登場。
鬼太郎親子との同棲権を巡ってねずみ男と争い、相打ちの末に悪魔の生贄として連れ去られた。その後の生死と消息は不明。
しばらくして鬼太郎と同じ高校生の猫娘が登場し、こちらはおなじみのものに近いビジュアルながら髪型はロングヘアーとなり、結んで左右に垂らしたおさげにしている。
女子大生も高校生の猫娘も、共に「猫娘」として鬼太郎やねずみ男と面識が古い点などは共通しているが、素性設定や容姿はあくまで別個体として描かれている。
この内、高校生の猫娘については「猫娘とねずみ男」に登場した元祖猫娘の成長した姿であるという説もある。こちらの猫娘はその姿のまま、直後に小学生設定に戻った鬼太郎と共に、幼馴染として登場し続けているためである。
実際にこの「おさげ猫娘」は、小学館の『鬼太郎入門』等の書籍や、再放送中だったアニメ2期に併せて御大が描き下ろしたカットなどでもその様に扱われている。
このため直接言及された事は無いものの、事実上「猫娘とねずみ男」の元祖猫娘、「続ゲゲゲ」の高校生猫娘、そしてアニメ3期以降の猫娘は、同一のキャラクターであるとみなすことができる。
総括
以上の点を踏まえれば、「猫娘」というキャラクターは
- 御大の創出した妖怪の新種族としての「猫娘」(『怪奇猫娘』のみどり、『墓場』の寝子、サンデー版に登場した猫子、『続ゲゲゲ』の女子大生猫娘)
- 鬼太郎の友人であり恋人としての要素を持つ、独立したキャラクターとしての「猫娘」(『猫娘とねずみ男編』の元祖猫娘、『続ゲゲゲ』のおさげ高校生猫娘、アニメやゲームに登場する猫娘)
という、大きく2種類のタイプに分ける事が出来る。
また、2.の猫娘は、みどり→寝子→元祖猫娘という系譜により形作られたキャラクターだと言える。
余談
猫娘サイドのエピソード「よごれている本」、ねずみ男サイドの「依頼」は、SF作家星新一の作品とのストーリーの類似が指摘されている。
似て非なる人達
猫娘には先述の様に、彼女と似た特徴を有する別人・別個体が複数存在している。
『墓場鬼太郎』で初登場した寝子はロングヘアで、当時は鬼太郎と同じ小学1年生にしてはかなり大人びた美少女だった。
『鬼太郎夜話』ではねずみ男とニセ鬼太郎の奸計で命を無くすが、地獄の方が安住の地で、そこで「猫娘」として暮らす決意をする。
『ねこ屋のきょうだい』ではニセ鬼太郎が生き別れとなった兄とされ、鬼太郎親子の紹介で妖怪病院にて猫化する病気を治療してもらい、普通の少女に戻る。
その後少年サンデー版に登場した猫子は、ボサボサ髪型の着物姿で妖怪アパートの住人だった。鬼太郎に惚れている事をねずみ男に指摘されている。
「あたしは妖怪の一種」「人類に関心ない」と言い、ねずみ男に対して鬼太郎が「あいつは半妖怪だから信用ならない」と目の前で発言しても平然としていたなど、純粋な妖怪として描写されたが、関連書籍の解説では「寝子同様に猫化する奇病の人間で、厳密には妖怪ではない」という記述もあり、曖昧なままである(アニメではエキストラ的登場のため妖怪とされている)。
また、ファンの間では『続ゲゲゲの鬼太郎』で猫髭を生やした女子大生になり悪魔の生贄として連れ去られた猫娘が、この猫子の成長した姿ではないかという考察もされている。
- 猫子がサンデー版以外では現在まで本編に登場しておらず、悪魔の生贄として連れ去られて生死不明となった猫娘と、消息を絶ったという点が共通している事が理由。
パチンコ版では、ショートヘアー(『ブラック鬼太郎の野望』)やポニーテール(『地獄からの使者』)、おかっぱだが雰囲気がこれまでと異なるバージョン(『妖怪頂上決戦』)など、様々な髪型どころか体型や顔まで完全に異なるバージョンがいくつかあり、中には従来のイメージからも離れているケースもある。ちなみに、5期に一番近いデザインをしている『地獄からの使者』バージョンは、猫神様という巨大なスタンドを口寄せして戦わせる能力(?)がある。
この他、『ブラック鬼太郎の野望』にはクローンである黒猫娘(CV:原田ひとみ)が登場する。
他に紛らわしい例として、原作の『妖怪大裁判』で敵妖怪の群衆の中にリボンを付けたボサボサ髪で吊りスカート姿の猫化時の猫娘のような牙をむき出しにして終始一貫して凶悪そうな笑い顔の妖怪女が登場した事もあり、当時は「あの猫娘と同族の妖怪か否か」と考察された書籍もあった。
ただし、アニメ2期の同エピソードでは、猫娘とは関係ない、鬼太郎の行動に恨みを抱く別妖怪の一人として描かれた。後にこの妖怪女は、原作の関連書籍等で「猫娘たちとは別個の種族かつ謎の女妖怪」として紹介されている。更に4期同エピソードでは、全身こげ茶色の体毛で覆われた緑色の肌をした男性妖怪として登場した。
講談社の『ゲゲゲの鬼太郎』大事典や大百科などの「ねこ娘のひみつ」解説等では、寝子と猫子は「ねこ娘の仲間」となっている。
アニメ版での歴史
第1期
第20話「猫娘とねずみ男」のみに登場。本作ではゲスト妖怪。
この時点で鬼太郎とは旧知の仲であり、鬼太郎の事を「鬼太郎ちゃん」と呼ぶ。 鬼太郎からは「猫娘」または「猫ちゃん」と呼ばれている。表記は「猫娘」。
服装は後のシリーズ同様にブラウスと吊りスカートだが、当時の原作同様にリボンをしていない。
ややドライで大人びた性格。神社の下に住んでいるが、登場時は不景気で食べる者にも困っている生活を送っていた。人間社会では仕草など普通の少女と一見変わらない振舞いだが、「キキキキ」と奇妙な笑い声を出すなど、やはり人間の娘と一線を画している部分も見られる。
閻魔大王から指令があった「ねずみ男を地獄送りにする」という役目を鬼太郎の代わりに請け負うが、鬼太郎に鰹節で釣られて、そのまま追い出されて終わる。
よってタイトルの割に猫娘の出番は終盤以前で終了という、ある意味ゲストらしい扱いとなっている。
第2期
本作よりヒロインポジションを与えられ、レギュラーとして第1話から登場。
性格、声、デザインと大幅に変更があったものの、実は第1期と同一人物で、以前から頻繁に面識があった様な設定となっている。
第1話では泥田坊に襲われたねずみ男を助け、落ちぶれた鬼太郎の情報を伝えるなど助力。以後の回では鬼太郎のガールフレンド兼ねずみ男の抑え役となる。
鬼太郎親子の世話女房的役割も多く、鬼太郎の戦闘時や不在時には目玉おやじも猫娘の手に乗って移動する事が頻繁であった。
出番の無い回も時折あったが、基本的には毎回何らかの役割を担ってほぼ全話に登場。そのためか出演のない回でもクレジットに表記されていた。表記は「猫娘」。
鬼太郎より背は高いが、立場的な目線としては比較的対等に近い。
服装はアニメシリーズで唯一のワンピースであり、大きなリボンを後頭部にするなど当時の原作に寄せている。1期ではやや鋭くキツめだった目付きも、レギュラー化のためか少しマイルドになった。
一人称は「あたし」(時々「あたい」)で、いわゆる「姐御」的な口調を使う一方で、日常的に敬語を使い、人間社会では大人びた行動も見せる。
鬼太郎の事は「鬼太郎さん」と呼ぶ。鬼太郎からは殆ど「猫娘」と呼び捨てにされる。
鬼太郎に気がある様な描写はレギュラー化したこの時期から描かれ、第1話の復活した鬼太郎の活躍ぶりを見て、「わぁ、ステキ。それでこそ鬼太郎さんよ」と好感を抱く態度を見せたが、茶化されたりする描写が一部で描かれた程度で、普段は飽くまで友達として扱われていた。殆ど呼び捨てする様になった鬼太郎から、稀に「猫ちゃん」と呼ばれた時には目玉の親父を「お義父様」と呼んだ事もある(普段は「お父さん」「親父さん」などと呼んでいる)。一方で、鬼太郎と仲良く手を繋いで帰るなど具体的な仲良し描写も多い。
生活面で人間社会に溶け込んでいるが、倫理観など人間たちの集団心理と相容れない面も見られ、特に身勝手な人間に対しては否定的な発言をする。中でも猫を虐待する人間は嫌悪していた。他にも、ナマズの丸焼きなどを見て食欲をそそられるなど、猫妖怪としての側面も多く見せている。
ねずみ男のことは「さん」付けで呼ぶ事もあるが基本的には呼び捨てで、更に本作から悪さをする彼を懲らしめる役も担う様になったので、「ドブネズミ」と呼んだり彼に対する扱いは悪い。そんな水と油の関係でありながらねずみ男と一緒に行動する機会は多く、彼に仕事を斡旋して貰ったり、ねずみ男と取引をして危険なアイテムを渡すという大ポカをやらかすなど、後のシリーズでは見られない関係性まで見せていた。
それだけに後の作品より俗っぽく金儲けの話に乗ったり、好物に目がくらんでねずみ男の口車に乗ったばかりに最悪の事態を引き起こし、ねずみ男と引っくるめて鬼太郎に叱られるなど、ねずみ男同様にトラブルメーカーとなる事もあった。
一方で、鬼太郎親子の食料品を街で調達したり、人間界であこぎに暮らす妖怪を懲らしめるために女中として潜入したり、占い師の下でバイトをするなど、俗っぽい面と併せて後のシリーズで時折見られる「人間界で労働報酬を得ている」と見られる描写がある。
第19話では当時連載中だった『少年サンデー』の原作に併せる形で、この猫娘とは別に「猫子」も、砂かけ婆が経営する妖怪アパートの住人として登場し、妖怪・釜鳴と戦っている(後述)。
この作品におけるレギュラー化と活躍が、原作での公式ファミリー入りに繋がった。
第3期
詳細はこっち⇒3期猫娘
アニメ第4期
詳細はこっち⇒4期猫娘
アニメ第5期
詳細はこっち⇒5期猫娘
アニメ第6期
詳細はこっち⇒6期猫娘
『シャドウサイド鬼王の復活』
『妖怪ウォッチ』の劇場版第4作にゲスト出演。シャドウサイドのキャラクターに合わせたデザインとなっている。
鬼太郎と共に頭身が高くなり、また背丈は鬼太郎よりやや低い。
髪は非常に短く耳元にもかからない程、少年的なおかっぱで、目付きは少しマイルドである。
その他
コナミゲーム版
水木しげる生誕80周年として製作された三部作における猫娘。原作のデザインビジュアルをそのまま用いているため、アニメの様なヒロインチックなデザインとは異なり、水木しげる画らしい妖怪チックな雰囲気となっている。牙をむき出しにした笑い顔の場合と普通の笑顔の場合とで印象も異なって描かれる。
鬼太郎のことは『異聞妖怪奇譚』では「鬼太郎」と呼び捨てで一人称は「アタイ」、他二作では「鬼太郎さん」と敬称付きで一人称は「あたし」。どちらも基本的には妹分的で活発なキャラクターとなっている。鬼太郎を信じて慕う気持ちは原作やアニメシリーズとも共通している(戦列から離れて鬼太郎のお荷物になる事を気にしており、『異聞妖怪奇譚』の戦闘時にピンチになれば「ヤダッ、助けて鬼太郎!」と叫び、負けて一旦退場になる場合は「ゴメンね鬼太郎」など呟く事もある)。
『異聞妖怪奇譚』では、ややねずみ男に対して傍若無人な態度を取り、冒頭ではねずみ男から鬼太郎の分まで妖怪携帯を脅し取り、ねずみ男が少しでも口答えをすると問答無用で引っ掻くなど、ある意味ではアニメ以上に暴力的である(その多くはねずみ男に非があるとはいえ)。一方で宴会の時にはごちそうを振舞おうとしたり、他にも時々女の子らしい仕草や態度も見せる。本作では一部鬼太郎不在時シナリオが存在し、その場合は猫娘が主役扱いとなるので、ポジション的には従来のアニメシリーズ同様にヒロインである。
後者二作はシナリオパートでの活躍が控えめなので判別しづらい。一応やや正義感が強い雰囲気で描かれている。特に『逆襲!妖魔大血戦』では「鬼太郎の背後を守る」という能力を持ち、鬼太郎の背後に敵が現れると地形を無視して一直線に飛びかかり、時には前進する鬼太郎を援護する形になることもあるためコンスタントに呼び出しやすい。選択した際は「卑怯な奴は私がやっつける」といった台詞もある。
実写映画
年齢設定は約400歳で、演じた田中麗奈の公表サイズに合わせて身長も158cmと設定されている。作中では「猫ダンス」という踊りを披露する。
田中麗奈は実写版で初めて猫娘を本格的に演じた女優で、本人曰く「子供の頃から家族や周囲にツリ目気味なので猫娘に似ているとよく言われました」との事。
余談
- キャラクターの位置づけ
水木御大も古くから重要な位置づけで考えていたという(後述)。ただし、レギュラー化のきっかけはアニメ2期で、キャラクター部分のテコ入れ措置としてだった。
この2期が、視聴層である子供たちの夏休みを中心に繰り返し放送されたことや、関連書籍での紹介などにより「鬼太郎の仲間」として認知されるようになる。
3期制作時にはこれを受けて、水木プロからも2期の水玉模様から原作に近い無地のワンピースへ戻すなどの提案がされたという。
3期最初期のテレビマガジンなどで使われた猫娘の着ぐるみは、ドラマランドで企画段階のデザインと3期のデザインを掛け合わせて折衷したもので、中盤以降とは若干異なる箇所があるのは、そのためである。
ドラマランドでも当初企画段階で猫娘登場が検討されたが、諸事情で未登場となった(実写登場は後年の映画化で実現した)。
その他
- 水木御大によるイラストには化け猫顔で喫煙しているカットがあるが、後には煙草を持つ手が、単に頬を押さえてる様に描き替えられた。
- 西村京太郎の著作『空と海と陸を結ぶ境港』ではなんと猫娘を題材にしたストーリーが展開する。「子猫ちゃん」と呼ばれる18歳の女性達が次々と殺され、犯人は「子猫コレクター」と呼ばれる様になった。そんな中、水木しげるが生まれた町である境港にて『ミス猫娘コンテスト』が開催される事に。それは子猫ちゃんと呼ばれるに相応しい女性達が猫娘の仮装をするというもので、刑事達は子猫コレクターもここに来るだろうと舞台を東京から境港へと移す……というストーリー。
関係者の談話
- 後年とある雑誌のインタビューの際、記者が「猫娘がかわいくなったことについて一言」という旨の質問をしたところ、御大は耳が遠くなりかけた時期でもあり「『ねこむすび』がなんだって?」と開口一番に仰せになられ、娘さんが「『ねこむすめ』よ」と耳元で伝えて「ああ、猫娘ね」と笑いながら言いたいことが判ったという。
- 『世界妖怪会議』で5期猫娘役だった今野宏美氏がゲスト出席し、御大に5期で鬼太郎達妖怪の住み家となった『妖怪横丁』の感想を聞いたところ、最初意味を理解しておらず「え?横丁?」となったが、同席した荒俣宏の補足で、「ああ、そういう設定にしてましたよね」とようやく思い出したとの事。これについては、5期を第1話の試写しかリアルタイムで見ておらず、本放送も仕事が無い限りは放送時間の朝9時頃まで殆ど毎日寝る習慣になっていたので、DVDが発売されて水木プロに届いてから初めて視聴する様にしていたためと事情が説明された。そうした経緯もあって、しばらくの間は猫娘の本格的な萌え化設定も忘れていたが、視聴してから思い出して「可愛くなったね、オモチロイ」と好評だった。
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鬼太郎とねずみ男とのカップリングタグ。