カイの冒険は、1988年にナムコ(現:バンダイナムコゲームス)より発売されたファミコン用のアクションゲーム。
ドルアーガの塔を第1弾とするバビロニアンキャッスルサーガシリーズの3作目で、時系列上では物語の序章に当たる。
バビリム王国に仕える巫女カイが、復活した悪魔ドルアーガから王国の至宝ブルークリスタルロッドを奪還するため、女神イシターから授かった勇気を身軽さに変えるティアラの力を身にまとってドルアーガの塔に挑み、そして敗れ囚われてしまうまでを描く。
カイができる行動は、慣性の強いジャンプのみ。ジャンプを駆使して敵の攻撃をかわし、宝箱からアイテムを手に入れ、落ちている鍵を拾って扉を開けて次のフロアへと進む。宝箱は最初から画面上に表示されているため、ドルアーガの塔のような、宝箱の出現条件に起因する難易度の高さは鳴りを潜めているものの、その代わりにジャンプアクションの癖が強いため難易度はやはり高く、いかにカイを自在にコントロールできるようになるかが、このゲームの全てである。その上、途中再開用のパスワードも用意されてないため、60階への道のりは遠く険しい。
60階到達後は、カイがドルアーガに囚われるEDを迎えた後、ナムコキャラが敵としてゲスト出演する全40階のスペシャルステージが始まる。スペシャルなだけあって難易度は最高に高く、たとえEDに到達したものでも一筋縄ではクリアできないほど。このスペシャルステージを含めた全100階を全てクリアーすると、スタッフから第2のEDとして謝辞が送られ、ゲームは終了する。
ゲームシステムはかつてアタリからリリースされた「メジャーハボック」というアーケードゲームから流用されており、慣性の強いジャンプ、天井に頭をぶつけてしゃがみこみ、敵の攻撃を回避するなどの要素が取り入れられている。本作の開発時のコードネームは「マイナーハボック」であり、エンディングのスタッフクレジットに、「メジャーハボック」開発チームの名前が刻まれている。