第一次と第二次の二つの世界大戦の間の、世界最強の戦艦群「ビッグ7」のうち3隻である。
アメリカの14インチ砲戦艦の中で最強のテネシー級は14インチ砲を3連装4基装備していたが、ライバル日本海軍が16インチ砲を装備する長門型戦艦を建造するのに対抗し、砲塔を16インチ連装砲に取り替えたもので、テネシー級とは準姉妹艦であった。このため、アメリカではコロラド級3隻とテネシー級2隻を合わせた自国の最強戦艦5隻を「ビッグ5」の名で呼ぶこともあった。
防御力は14インチ対応のままであったが、重防御のアメリカ戦艦らしくライバルの長門型より舷側装甲などは厚いくらいである。
速力は21ノットと低速であった。これは今までの自軍の戦艦と足並みを揃える意味もあるためである。
日本海軍が長門型を始めとする八八艦隊を計画するのに対抗するように、アメリカ海軍もコロラド級4隻・サウスダコタ級戦艦6隻・レキシントン級巡洋戦艦6隻の計16隻からなるダニエルズ・プランを計画したが、ワシントン海軍軍縮条約で八八艦隊と共倒れになる形でほとんどが計画中止となった。
当初の案では世界の16インチ砲戦艦は日本の長門と本級2番艦メリーランドだけになるはずだったが、日本の陸奥が復活承認されるのに合わせて、本級2隻も復活した。
太平洋戦争では真珠湾攻撃で本級のうちメリーランドとウェストバージニアが損傷したが復活、攻撃を受けなかったコロラドと合わせ、いずれもスリガオ海峡夜戦や艦砲射撃で活躍し、大戦後スクラップとなった。
同型艦
BB-45・コロラド
BB-46・メリーランド:最初に完成したため、本級はメリーランド級と呼ばれることもある。
BB-47・ワシントン:建造中止
BB-48・ウェストバージニア
参考イラスト
アメリカの超弩級戦艦たち