概要
国鉄から承継した421系・423系・715系等の置換を目的として、1994年から新製・投入されている交流近郊形電車。
九州北部向けの近郊形電車として811系に代わって増備され、2013年時点でJR九州最多の246両が南福岡車両区と直方車両センターに配属されている。車両デザインはドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治氏。
JR九州で初めてVVVFインバータ制御が採用された他、811系・815系・817系と相互連結が可能であり、最長9両編成での運用も存在する。
なお、2007年に増備された1100番台のみ正面の行先表示機が大型LEDに変更されており、表示器部分が屋根から突出している。
車体・設備
車体
軽量ステンレスを使用し、片側3箇所に客用扉が設置されている。
前面には貫通扉が設けられており、非常用の位置づけであった811系と異なり貫通扉を常用する構造になっており、貫通幌および幌枠、歩み板などを装備している。同様に貫通扉を常用とする815系や817系と連結する際には各編成間の貫通が可能であるが、811系編成と連結する際は貫通とはならない。
設備
車内は転換クロスシートを採用しており、座席モケットは200番台までは赤色と黒色の豹柄模様であり、300番台以降は茶色と黒色の市松模様に改められた。座席の枕の部分は独立している。優先席には枕の部分に2006年末より、視認性を高めるため「優先席」表示がされた白色の座席枕カバーが装着されている。また、日本海側のドアの上にLED車内案内装置が取り付けられており、直方運輸センター所属車では英語表記も行われる。また、0番台と100番台は811系と同じく蛍光灯カバーを装備したが、200番台以降は蛍光灯をむき出しにした。
大形くずもの入れを車端部に設置している。
トイレは上り門司港側制御車のクハ813形に設けられている。便器は0・100・200番台が和式、300・1000・1100番台が車椅子対応の洋式である。