「どう?パパと会えて嬉しい?アハハハハハッ」
概要
望月敏郎博士が麻生勝=仮面ライダーZOを制作した後、さらに改良を重ね生み出した人工生命体。
博士が当初目指していた感情に左右されず合理的に物事を鋭利に考える完全生命体の完成型で、ただ自らの強大なパワーを揮う凶暴な生命体。
誕生から数年と経っていないためか、戦闘形態であるドラス時の外見と高い知能を持つにも関わらずその精神年齢は幼く、それを反映してか、人とコンタクトを取る際は声変わり前の少年のような甲高い声で話し、輪から緑色の肌と、赤い目をした少年の上体を突き出したような形態を取ることもある。
成長過程で自我に目覚め、狂気に取りつかれた頃の望月博士に教わったとおり、人間は感情に左右される未熟な生き物と判断、それらを淘汰し生態系の頂点に立つことを望み、それらを実行しようとしていたが、そんな彼の恐るべき速度の成長過程を目の当たりにし、目が覚めたを望月博士に成長を止められ、定期的に生体プールに浸からなければ生命を維持できない弱点が残ってしまう。
これを克服するため望月博士を脅迫、さらに博士を機械に融合し、宏を襲撃することになる。
当初、感情に左右されず、それを超越した完全生命体という設計思想で作られたため、自身も感情を侮蔑しているが、深層心理では家族愛に飢えており、(劇中明言はされていないが)人間を不完全に生き物として淘汰しようとした行動原理も実は父親でもある博士に認めてもらおうとして彼の教えに従い、忠実に実行しようとした結果であり、博士を脅迫し機械に融合したのも、宏を襲ったのも、その根底には父親から拒絶され誰も自分を受け入れてくれない、「家族」がいないこと=嫉妬が全ての原因であった。
劇中、幼生の時に宏から聞かされていた懐中時計のオルゴールを聞いて「家族」の記憶を思い出し優しい気持ちが生じ精神が乱れたのもこのためであり、皮肉にも、家族愛という感情により自身が破滅してしまう結果となり、彼の本当の願いが叶い、救われる事は無かった。
スーパーショッカーでのネオ生命体
「ごちそうさま」
映画「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010」にてリ・イマジネーションという形で復活。スーパー死神博士が全並行世界征服成就のために“神を超える力”として作成した(パンフによれば復活させたとなっているため、オリジナルはZOの世界で既に倒されておりスーパー死神博士がその世界の技術をもってして作成したと思われる)究極怪人。
オリジナルZOに登場した個体と同じく、誕生間もないため、精神年齢は低く、緑色の液状の姿で某ホラー映画のとあるキャラそっくりな輪から緑色の肌と、赤い目をした少年の上体を突き出したような形態をとり、声変わり前の少年のような甲高い声でしゃべる特徴を持つ。
普段は小型のプールのような機材の中におり、高エネルギーの生命体(改造人間も含む)を取り込むことで成長することが出来き、早く外で遊び(暴れたい)たがっている子供の残忍さも併せ持つ。
生みの親であるスーパー死神博士を「パパ」、蜂女を「ママ」、なぜかディケイドを「おにいちゃん」と呼ぶが、オリジナルとは違い全っ然可愛げがない。
更に物語の途中、助けもを求めてやって来た蜂女を吸収、成長し、実質上スーパーショッカーの指揮権をスーパー死神博士から奪取し、首領ポジションに収まった彼はスーパークライス要塞の起動させ、ついでにディケイドと遊ぶための「おもちゃ」として、平成12大ライダーをも圧倒するほどの超強力怪人ドラスを誕生させる。
そのドラスが倒されると今度はスーパークライス要塞に意識を同期させ、巨大生物のように意のままに操り猛威を振るうが、仮面ライダーWの介入やなんやかんやで、それらすら破壊されると偶然迷い込んできたダミー・ドーパントを吸収、合体し成人へ成長(ただし肉体だけ)、“究極生命体アルティメットD”へと変貌し、お気に入りの玩具を壊された恨みを晴らそうとするがディケイドとWの前に敗れ消滅した。