概要
あくまで戦闘空母について記述する。デスラー座乗艦となった戦闘空母においてはデスラー艦を参照。
宇宙戦艦ヤマト
七色星団に初登場した、ガミラス帝国の戦闘艦艇。艦首は双胴型を思わせる形をしており、艦前半はアングルドデッキを備えた飛行甲板で、後半が艦橋と主砲塔が集約されている。このことから戦艦と空母の能力を兼ね備えたハイブリッド艦艇であることが伺える。
真っ赤な塗装が印象的だが、さらには飛行甲板が観音開きに回転してビーム砲塔が備わる戦闘甲板が出てくるなど、そのギミックに視聴者たちへ強烈な印象を残してもいる。戦艦としても運用できるが、そのビーム砲門数は合計32門というもので、同じ戦艦であるシュルツ艦やドメラーズ三世をも軽く凌駕している。ここに多連装ランチャー等を含めればさらに差は出てくる。
艦長はハイデルン。ドメル機動部隊の1隻として招集され、ドリルミサイルを搭載した重爆撃機を搭載した。その他の艦載機は未搭載だった模様。砲撃戦でヤマトを袋叩きにしたが、自分の放ったドリルミサイルで轟沈するという哀れな最期を辿った。
宇宙戦艦ヤマト2
緑色に塗装された戦闘空母が登場した。ただし劇中では戦艦空母と呼ばれている。艦長はバンデベル将軍で、ヤマトとの前哨戦を展開した艦艇である。急降下爆撃機による攻撃を行い、その後で直接の艦砲射撃を実施しようとしたが、バクテリアにやられて戦闘不能。ヤマトの砲撃を受けて中破、撤退した。後のデスラー戦闘空母の母体となったとも言われているが、詳細は不明である。
宇宙戦艦ヤマトⅢ
改良発展型としてガルマン戦闘空母が3隻登場。ただし、オリジナルよりも大分簡略化した部分が目立っているのも特徴である。全長は500m程と大型化しているが、艦尾のフィン状パーツは2枚に減っており、アングルドデッキも廃止された。代わりに艦載機用昇降機が2基増設され、カタパルトも付けられるなど発艦能力の向上を目指している模様。
武装面においては、戦闘甲板は搭載されておらず、純粋の飛行甲板となっている他、搭載している兵装が三連装ビーム砲2基に回転砲塔1基、とデスラー戦闘空母よりもさらに簡略化されている部分が目立っている。
ダゴン艦隊の主力であったが、ダゴン将軍の読み間違えによって、3隻ともあっけなく轟沈してしまった。
宇宙戦艦ヤマト2199
ゲルバデス級航宙戦闘母艦として登場。未開拓宙域の探索や、単艦による長期航海任務、敵補給線撹乱といった目的の元に計画され建造されたもので、戦艦と空母の双方を兼ね備えたハイブリッド艦。と、言うと聞こえは良かったが、良い所取りしたばかりに中途半端な性能に仕上がってしまった。
空母としては艦載機の搭載数が制限されてしまい、戦艦として使用するには加重武装ながらも弾薬と搭載している都合上は真面に前面へ出すことも難しかった為と考えられる。また、建造コストが通常の戦艦の2倍に達してしまう上に、複雑な建造工程が災いして少数建造でとどまったと言われているが、実際にどれほどの数が建造されているのかは不明である。
劇中では試作1号艦とされる、赤に塗装された『ダロルド』が登場。長期ドック入りの所で急遽稼働が決定し、エルク・ドメルの機動部隊として参加。七色星団でドリルミサイルの爆発に巻き込まれて轟沈してしまった。
劇場版『星巡る方舟』では、迷彩塗装された『ミランガル』と、緑色に塗装された『ニルバレス』が登場する。どちらも第8警務艦隊の主力艦艇として配備され、周辺宙域の治安維持を続けている模様。なお、劇中では最も熱い戦いぶりを視聴者に見せつけた。
宇宙戦艦ヤマト
戦闘空母
- 全長 200m
- 全幅 32m
- 基準排水量 42000t
- 武装
・三連装フェーザー光線砲塔×8基
・三連装ミサイル発射管×4基
・無砲身連装フェーザー光線砲塔×4基
・無砲身多連装フェーザー光線砲×2基
・多連装ミサイルランチャー×2基
・下部多連装ミサイルランチャー×2基
- 搭載機
・重爆撃機(『宇宙戦艦ヤマト』)
・ドメル式DMB-87型ガミラス急降下爆撃機(『宇宙戦艦ヤマト2』)
性能
攻撃性能において、艦載機搭載能力が如何なほどかは不明なままだが、ヤマト2における緑色の戦闘空母からして軽く20機以上は搭載している可能性はある。主に急降下爆撃機を搭載しており、対艦攻撃に特化しているとも考えられるが、別の機体も搭載していると考えても不思議ではない。
また砲撃戦における戦闘では、空母とは思えぬ重武装で戦うことが出来る。砲戦甲板のビーム砲塔を合計して32門を誇る上に、両舷の砲塔も上下へ射界を収める事が出来るなど、広い射角を誇っているのも特徴である。
防御性能において、ガミラス艦では珍しくもショックカノンに耐えきった実力を有している。本来なら空母としての脆さ(弾薬庫や燃料庫の存在)で轟沈するところだが、真正面から艦尾を貫通されてのに関わらず航行できるという性能を有していた。
航行性能において、機動戦を仕掛ける事はなかったが、ヤマトのショックカノンをかわしていることから、それなりの運動性能を有している模様。
経歴(七色星団海戦)
ドメル将軍の機動部隊としてオメガ戦線より招集された。既に重爆撃機を甲板に搭載した状態であったが、他の艦載機が搭載されていたかは不明。七色星団海戦では、ハイデルン自らが重爆撃機に乗って波動砲の発射口にドリルミサイルを撃ち込む事に成功した。
その後は無力なヤマトに砲撃戦を挑み、一方的に叩きのめしている。だが反転してきたドリルミサイルに気付くことが出来ず、唖然としてしまった挙句にそのまま直撃、味方の空母を巻き添えにしながら轟沈してしまった。
経歴(ヤマト2)
残存ガミラス艦隊の1隻として登場。緑色に塗装された本艦は、バンデベル将軍を艦長としている。宇宙ボタルで身動きできないヤマトへ攻撃を仕掛けるべく、デスラー総統より先陣を切る役目を与えられた。
急降下爆撃機による攻撃でダメージを与えつつ、完全に反撃能力を失っているヤマトに留めを差すべく接近、砲戦甲板を展開して直接砲撃に挑む。しかし、宇宙ボタルの処理を忘れてしまうという大失態を犯してしまい、艦内のエネルギー伝導管を食い破られて砲撃不能となった。
その隙に回復したヤマトのショックカノンを受け大破(または中破)。それでも運よく耐え抜いており、バンデベルは止む無く撤退。見事な回避運動でショックカノンを回避し、撤退に成功しているなど、ガミラス艦ではこれまでにないほどの強運を見せつけた。ただし、バンデベルは処刑されたが。
宇宙戦艦ヤマトⅢ
ガルマン・ガミラス戦闘空母
- 全長、522m
- 全幅、不明
- 武装
・三連装主砲×2基
・回転速射砲塔×2基
・ミサイル発射管×6門
- 搭載機
・双胴戦闘機
・重爆機
・雷撃機
性能
戦闘空母の発展型として建造された、ガルマン・ガミラス帝国版の戦闘空母である。
攻撃性能において、艦載機数は不明のままであるが、砲戦甲板を廃止した事を考慮すると、旧戦闘空母よりも搭載機数は増えていると考えても不思議ではない為、空母としての能力は向上したと考えられる。ただし砲撃戦能力は砲塔2基6門、回転速射砲1基、と級戦闘空母よりも大幅に低下しており、あまり堂々と撃ち合えるようなものではなかった。
防御性能において、旧戦闘空母に比べると遥かに脆くなった印象が強い。ショックカノンの一撃で艦中央を撃ち抜かれてしまい、そのまま轟沈している。巨大化しても装甲が厚かった訳でもなく、寧ろ空母としての能力を強化してしまった為に、増加した弾薬や燃料に引火しやすくなったのではないかと、と推測する事も出来る。(もっとも空母を前面に出したダゴンに問題があるが)
航行性能において、明確な描写は無い。
経歴
ダゴン将軍に与えられた空母部隊を構成しており、二連三段空母1隻と、ガルマン・ガミラス戦闘空母3隻が与えられた。ヤマト撃滅の為に艦載による猛攻撃を開始。圧倒的物量で押していき、対には小惑星の中へ追い込むことに成功した。
しかし、ここでダゴンが欲を出した事で事情が一遍する。デスラー総統の土産とするために生け捕りを提案したのだ。もしも戦闘艦隊を引き連れていたのならまだ可能性はあったが、生憎と砲撃戦が可能なのは戦闘空母3隻のみ。二連三段空母は最低限の装備しかない為に戦力にはならなかった。
しかも返答時間を待ったのが致命的と言えた。この間に回復したヤマトは、返答期限と同時に反撃を開始。反撃できぬとばかり思い込んでいたダゴンの侮りが、空母部隊の全滅を招く事となったのである。二連三段空母はヤマト上空に居た為に煙突ミサイルの連撃を食らって轟沈。戦闘空母3隻も艦底部から撃ち抜かれてそれぞれ轟沈。
あっという間に宇宙の藻屑と化してしまった。
宇宙戦艦ヤマト2199
ゲルバデス級航宙戦闘母艦
- 同級艦『ダロルド』『ミランガル』『ニルバレス』
- 全長 390m
- 全幅 67m
- 武装
・280㎜三連装陽電子カノン砲塔×4基(三番主砲塔は格納式)
・133㎜三連装陽電子カノン砲塔×4基
・六連装ミサイル発射機×2基(艦橋後方)
・遮蔽式上部砲戦甲板×2基
└280㎜三装装陽電子ビーム砲塔×各1基
└133㎜三連装陽電子ビーム砲塔×各2基
└対空レーザー砲×各16門
・遮蔽式下部砲戦甲板×2基
└133㎜三連装陽電子ビーム砲塔×各2基
- 搭載機
・空間重爆撃機DBG88 ガルント(ダロルド)
・空間格闘戦闘機DWG262 ツヴァルケ(ミランガル、ニルバレス)
- 艦長
・『ダロルド』、ドーラ・バレク大佐
・『ミランガル』、ネレディア・リッケ大佐
性能
攻撃性能において、艦載機数は中途半端な為に航空戦力としては力不足と認識されている。その為、あくまで補給線の破壊や直掩任務が精々と見られている。それか、空母として機能するには、複数のガイペロン級多層式航宙母艦かゲルバデス級数隻と組む必要があると考えられる。
砲撃戦に関して言えば群を抜いていると言えるだろう。大小合わせて57門ものビーム砲を備えており、下方にも砲撃が可能な広い射角を有しているため、一度戦闘艦として機能した時の有効性は高いものと思われる。
防御性能において、ショックカノンに耐えきれるかは不明確であるが、ガトランティス帝国の艦船が有する通常ビーム兵器や、特有の量子魚雷であっても耐えられるだけの装甲を有している。
航行性能において、機敏に反応できるだけの運動性能は有している。
経歴(TV版)
試作1号艦ダロルドは試験航海等を終えて長い間ドックに入りっぱなしだったところを、ドメル機動部隊として再稼働を求められた。小説版では、そういった探索機械等の設備が乗ったままの出撃であったとされている。
ガルントを搭載して出撃し、ドリルミサイルで波動砲と封じられたヤマトにトドメを刺すべく、砲戦甲板を展開して進撃。艦隊の先陣を切って砲撃を開始した。幾つかの命中弾を出しはしたが、将兵の練度不足や宙域の不安定さがあって致命的な打撃を与えられなかったと考えられる。
ヤマトが左に反転したのと合わせて、ドリルミサイルが逆転。バレク大佐は慌てて反転回避を命じるものの、その瞬間にドリルミサイルを狙撃され爆発。その巨大な爆炎に包まれてしまい、一気に轟沈してしまった。オリジナルと違って、一応の回避命令は出していた。
経歴(劇場版)
第8警務艦隊の旗艦にミランガル、僚艦にニルバレスが配備されていた。ミランガルは赤色を基本色にしつつも、灰色、黒、白の迷彩柄を入れている印象的な艦。一方のニルバレスは、ガミラス艦艇らしい緑色のカラーをした艦である。
※これ以降の詳細な経歴は、ある意味でネタバレになるので伏せておくものの、これだけは確実に言っておきたいことがある・・・・・・戦闘空母ファンには、歓喜な活躍ぶりであると。
その詳細は、公開が終わってから記載するものである。