基礎データ
他言語版の名称
英語 | Talonflame |
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イタリア語 | Talonflame |
スペイン語 | Talonflame |
フランス語 | Flambusard |
ドイツ語 | Fiaro |
進化
ヤヤコマ → ヒノヤコマ(LV17) → ファイアロー(LV35)
概要
ポケットモンスターXYに登場するヤヤコマ系の最終進化形。
コマドリから一転してハヤブサに進化してしまったが、ムクドリからタカに進化したり、ハトからキジに進化した先輩がいるので別におかしな事ではない。
獲物に襲いかかる時のスピードは時速500キロにも達し、強烈なキックで敵を攻撃する。その割に「ブレイズキック」などのキック技は一切覚えられないが。
史上初となる6文字の名前を持つポケモンである。ポケモンXY関連の情報ではファイアローが6文字ポケモンとして最初に紹介された。
ちなみに上記の「他言語版の名称」に示した5言語でも11文字以上に増えていたりする。…生憎ですがコイツのことではありません。
進化前のヒノヤコマ同様、ほのお・ひこうタイプである。
他にこのタイプの組み合わせを持つポケモンには、リザードン・ファイヤー、さらに禁止伝説にはホウオウがいるが、ファイアローはこれらとどのような違いを見せるのかというと…
性能
ストーリー初期から進化前状態で出現し手に入りやすい、所謂「序盤鳥」の癖に対策必須というレベル。一度でも環境の一角になった経験のある序盤鳥はこれが初めてとなる。
分類がれっかポケモンと言いつつ彼らの「劣化」(「烈火」)ではなくむしろ逆の方向へ行ってしまった。
種族値そのものは、他の能力は可もなく不可もなくで平均的であり、素早さだけは序盤鳥だけ見れば最速のS126(地味にほのおタイプの中でも最速)。
先輩である焼鳥を一回り強化して焼けなくなったといった感じだろうか。
さすがにサンダースやクロバットには及ばないものの、かなりの高水準であり、XY新規ポケモンの中では最速。
準速でも110族相当と充分速いため、素早さは準速に留めて火力に特化させる事が多い。
序盤鳥ながら環境制圧を成し遂げた強さの秘訣は、隠れ特性「はやてのつばさ」。
ひこうタイプのわざの優先度を+1するというとんでもない特性である。
言ってみればひこうタイプ版の「いたずらごころ」、つまりひこうタイプのわざならば相手よりも先に出すことが可能であり、相手の先制攻撃技とぶつかった場合や「いたずらごころ」持ち相手にも、素早さ種族値が高いファイアローならば先攻を取りやすい。
これによりタイプ一致の「ブレイブバード」(威力120)等で先制して相手に確実に叩き込むことができ、特にひこうタイプで弱点を付かれるタイプ、紙耐久高速アタッカー、素早さを上げる積み技を持つポケモンは上から叩かれてしまうので脅威となり、またパーティの体力が消耗しきった終盤で出てくると一気に勝負を決められかねない。早い話がメタというやつである。
実際、主にこのポケモンの存在でひこうタイプが弱点のポケモンは前作最強クラスのポケモンですら使用率が激減してしまっている。
ちなみに鳥ポケモンでは珍しく「アクロバット」を覚える事が出来る。しかも自力で。ただし威力強化アイテムを持つ事前提の運用方法やひこうのジュエルが未解禁なため、飛行技枠はブレイブバードで妥協されることの方が多い。
攻撃技以外にも「おいかぜ」や「はねやすめ」などの変化技もひこうタイプなので先制して使う事ができるなど器用な面も持つ。
特性の効果は得られないものの、「とんぼがえり」「おにび」「つるぎのまい」などの搦手も多く習得でき、鳥ポケモンでありながら「ビルドアップ」も習得できたりする。そのため単なるアタッカー型だけでなくサポート型や物理流し型も存在する。
というかむしろこだわりハチマキ型の次に多いのがゴツゴツメット耐久型なのでアタッカーだと思ったら耐久型だったということも多く全然油断できない。「フェザーダンス」を覚えないのが幸いか。
スタッフであるゲームフリークの森本氏も「強すぎるのでバランス調整に苦労した」と語る特性であり、ファイアローの攻撃技の恵まれなさ(ひこう技とほのお技以外はからっきし)や可もなく不可も無い種族値もこの特性ゆえであると思われる。
そのため、アタッカーとして使う場合は弱点を突けないと相手が紙耐久でもない限り一撃では倒しにくく、どうしても「つるぎのまい」や「こだわりハチマキ」などの火力増強手段が必要となるが、反動技が多いので相手の耐久力が高いと耐えられて反動ダメージで弱った所を返り討ちにされることもしばしば。
また4倍弱点を突かれほのお・ひこうわざの両方を半減されるいわタイプを苦手とし、「はがねのつばさ」(意外にもはがねタイプ以外で唯一自力習得可)で弱点を突こうにもいわタイプには防御の高いポケモンが多く、ファイアロー自身の攻撃力の低さも相まってほとんど有効打にならない。同じくタイプ相性的な理由でヒートロトムやウォッシュロトムも苦手。
物理流し型として使う場合も、素の耐久は決して高くなく「おにび」に依存する部分が多いので過信は禁物。
ファイアロー対策の主なものには、「ステルスロック」を踏ませて(ファイアローだとHP半分(切り捨て)のダメージ)からの「しんそく」、事前に「リフレクター」を展開しておくなどがある。
また、先制攻撃扱いされる故ひこうタイプの技はかくとうタイプの変化技「ファストガード(自身を含む味方全員を先制攻撃から守る)」の効果範囲内となる。この技を覚えるかくとうタイプのポケモンに安易にひこうタイプの技を出して全て「ファストガード」によって無効化されてしまい、隣のいわタイプの技で返り討ちにされることがあるのでダブル・トリプルバトルでは要注意。
ただしファイアローは前述したように型が多いため、完全な対策はなかなか難しかったりする。
ちなみにファイアロー自身も遺伝技としてファストガードを覚えることができる。最速クラスのねこだまし使いのマニューラよりも早いため、最速であれば確実に相手のねこだましを防ぐことができる。
ストーリーで使う場合は序~中盤はとにかく技の威力に恵まれない。「ニトロチャージ」は習得できるのだがやたら習得が遅い上に、ひこう技も「つつく」を習得してからかなり長い間ひこう技を覚えない。カロスでは「つばめがえし」のわざマシンがちょうどいわタイプのジムを過ぎて先2つがかくとうタイプとくさタイプというなかなかタイミングで手に入るので、それで補うのが手っ取り早い。ちなみにニトロチャージもわざマシンがあるが、でんきタイプのジム直前なので意味が無い。ORASで育てる物好き的には、つばめがえしが同じくでんきタイプのジム直前であるというのもちょっと残念。
ただ、先輩と違って、我慢して育て切れば「ブレイブバード(思い出しもしくはレベルアップ)」「フレアドライブ(思い出し)」を習得できる。そこからは一線級なので正に長く愛することが大事になるだろう。ORASでは技思い出しが出来るタイミングがXYよりもかなり早いので、ポケマイルやXYを駆使してハートのウロコを用意しておけば、進化してすぐに補完できるというのも意外と捨てがたい…かもしれない。
ちなみに隠れ特性ばかりに目が行きがちであるが、通常特性もタマゴ廃人には重宝する「ほのおのからだ」なので孵化作業の新しいお供として活躍している。
古代の城やサファリでしか手に入らず入手難易度が高いウルガモスと違い、序盤の草むらで簡単に出現する。しかし一方であちらと違い一致技が反動技もしくは低威力と秘伝要員としては安定性には恵まれないのでどちらを選ぶかはプレイヤーの考え次第である。