概要
代表作として『北斗の拳』や『花の慶次』などで知られる日本の漫画家。
極めて緻密な絵と、度量の広い「漢(おとこ)」を描くことで定評がある。その緻密な絵から「線を引いた数は日本の漫画家なら5本の指に入る」とも言われる。後年の漫画界における劇画ブームの焚きつけ役でもある。
現在では漫画活動の他に、週刊少年ジャンプ連載当時の担当編集者である堀江信彦と同じく漫画家の北条司らとともに漫画雑誌編集や著作権保護を目的とした株式会社「コアミックス」や、その子会社でアニメーション制作を生業とする「ノーススターズピクチャーズ」を設立するなど事業展開にも乗り出している。
2013年には『北斗の拳』のパロディギャグアニメ『DD北斗の拳』が放送され、同番組にスーパーバイザーとして参加。さらに第19話では声優として出演したことが一部で大きな話題となった。さらに、同じく『花の慶次』を原作とする漫画『義風堂々!!直江兼続』のTVアニメにおいては監督として関与することになった。
ちなみに、お笑い芸人・ふかわりょうとは従兄弟の関係。
本人からはあまり公言されることはないが、これまでにふかわに対して二度、彼をモデルにしたイラストを提供したことがある。
作風
作品に出てくる男性キャラクターの多くが、主人公キャラに関してはほぼ例外なく長身かつ筋骨隆々とした姿で描かれ、彼の手にかかれば本来は中年であるはずの前田慶次や島左近、果ては老年である徳川家康ですら若々しい青年であるかのように描かれる。
この他にもイケメン、ブサメン、小男、巨漢など、バリエーション豊富に描かれる反面。作中に登場する女性キャラの大半がプレイメイト張りのグラマラスな美女として描かれることが多い。
写実的なキャラクターの多くは有名人をモデルにしているケースが多く、国内外の俳優、アーティスト、格闘家、果ては政治家など多岐にわたる。本人曰く学生時代は松田優作のファンで、彼の似顔絵を何度も描いていたこともあり、現在も主人公格のキャラクターを描く際のベースになっている。
最近では非実在青少年規制の関係で、2000年の作品である『阿弖流為II世』の中で石原慎太郎東京都知事をぶっとばす表現がされているため注目を集めている。
描く絵で敵と主人公のバランスが合っていないときがあるが、これは「心の強さ」を大小で表現しており決してコマにあてはまらないからという訳ではない。なお「BSマンガ夜話」の、「北斗の拳」評によると作中登場する「おまえのようなババアがいるか」と言うギャグは、作者に「自分が不自然なサイズの老婆として描くと読者もそう受け取る」という、画力に関する自信があるために成立している。
作品
作画担当
鉄のドンキホーテ | ※初の連載作品 |
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北斗の拳 | 原作:武論尊 |
CYBERブルー | 原作:bob、脚本:三井隆一 |
花の慶次 -雲の彼方に- | 原作:隆慶一郎、脚本:麻生未央 |
影武者徳川家康 | 原作:隆慶一郎、脚本:會川昇 |
SAKON(左近) -戦国風雲録- | 原作:隆慶一郎、脚本:二橋進吾 |
阿弖流為II世 | 原作:高橋克彦 |
蒼天の拳 | 監修:武論尊 |
いくさの子 織田三郎信長伝 | 原作:北原星望 |
その他
マッスルボマーシリーズ(ゲーム) | キャラクターデザイン担当 |
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いただきマッスル!!(TV番組) | 出演者の似顔絵提供 |
森の戦士ボノロン(絵本) | 企画担当(原作:北原星望、作画:永山ゴウ) |
北斗無双(ゲーム) | 原作、およびケンシロウのオリジナルコスチュームのデザイン |
DD北斗の拳 | 原作(作者:カジオ)、TVアニメ版ではスーパーバイザー、声優(暴力団のボス役)として関与 |
義風堂々!!兼続と慶次 | 原作(作画:武村勇治→出口真人)、およびアニメ監督 |