概要
生コンクリート工場で製造された生コンクリート(以下「生コン」と略)を運搬する専用の貨物自動車。アジテータ・トラック、移動式ミキサともよばれる。
生コンは静置したままにしておくと骨材(セメント、砂利)と水が分離してしまうため、荷台に備えられたドラムの中にらせん状の板が設けてあり、ドラムを回転させて攪拌し輸送中の分離を防ぐ。また、輸送した生コンクリートを降ろす際はドラムを逆回転させる。後部には生コンを積み込むための漏斗(ホッパ)と降ろす際に目的の位置に降ろすための樋(シュート)が備えられている。また生コンを下ろした後、ドラム内やホッパ、シュートをを洗浄するために水タンクも備えている。ドラムを回すための動力はPTO(Power Take Off)とよばれる動力取り出しのためにエンジンの出力を枝分かれさせた系統から得る。
呼称による分類
アジテータ
生コンの攪拌のみ可能。
ミキサ
生コンの製造が可能。生コンを製造する関係上、アジテータよりドラムを高速回転させられるのでアジテータとしても使用可能。
近年の用途
コンクリートの輸送が容易になったことや工事現場に製造設備を設置できるようになったため車両内で攪拌して製造する必要がなくなってきているためアジテータ(攪拌機)としての利用が多くなっている。