北原春希
きたはらはるき
CV.水島大宙
解説
WHITEALBUM2の主人公。誕生日は1989年4月生まれ。
良く言えば面倒見が良く、悪く言えば仕切り屋で説教屋。行動も模範的で成績もトップクラスと典型的な委員長タイプである。だが、冗談や洒落が通じないわけではなく、本質的には羽目を外したがっているところもある。ギターを始めた理由も「気になる女の子に格好つけたいから」と、実は俗物的。
実父は岡山の名家出身だが既に両親は離婚しており、同居する母親とは不仲。母親を「嫌ってはいないがお互いに興味が持てない人」と評しているが、言動の端々に温かい家庭への羨望を滲ませてもいる。
劇中の変遷
『introductory chapter』
峰城大付属3年E組。軽音楽同好会に助っ人として所属し、ギター担当ではあるものの経験は1年未満であまり上手ではない。行動も模範的で成績もトップクラスで3年E組の前期クラス委員長でもあり、委員長を辞めた後もまとめ役として助っ人をよく任される。
付属時代最後の思い出作りのため、学園祭参加が危ぶまれた軽音をなんとか舞台に上げられるようメンバー集めに奔走する。かずさと雪菜を参加させたことを機に、彼の運命は大きく動き始める。
『closing chapter』
峰城大学文学部国文科3年で、ゼミは萩島研究所所属。政経学部に入学するも、後に出版社就職を目指すためという理由で転部している。大学入学と同時に一人暮らしを始めているが、生活費は自分で稼いでおり、一見すると模範的な苦学生である。
実はかずさとの悲劇的な別れを忘れられず、また雪菜に心魅かれながらも傷付けあうことに耐えられず、出版社やファミレス、塾など複数のバイトを掛け持ちすることで一種の逃避に走っていた。転部も雪菜から離れるためという理由が大きい。仕切り屋で面倒見が良いところは相変わらずだが、人の心に踏み込むことや逆に踏み込まれることを忌避するようになった。特に女性関係に関しては顕著で、そのせいで泣かせた女性も少なくない。ギターも弾かなくなってしまったが、一方で部屋にはアコースティックギターと写真立て(学園祭のライブで撮った記念写真で、3人だけが写っている)を残してもいる。
かずさの海外での活躍や、周囲のおせっかいなどがきっかけとなり雪菜との関係修復を決意する。だが自分の中で昇華しきれないかずさへの想いは再び雪菜を傷つけ、絶望してしまう。
『coda』
開桜社に入社して1年目(バイト時代も含めると3年目)の新入社員。職場では1年目から即戦力として扱われて、充実した日々を送っている。代理とはいえ既に海外出張を任されるほどであり、海外でフランス語を使っている描写も見られる。2年前に再び結ばれた雪菜との関係も順風満帆と言って良く、婚約まで秒読みの状態だった。ギターは部屋に鎮座したままで、社会人となってからはろくに手入れをしていない。
仕事を兼ねた雪菜とのストラスブールへの旅行中に、かずさと再会を果たしてしまう。帰国後には日本で密着取材という建前の、かずさとの半同棲生活が始まり、心を激しく揺さぶられる。