外見は同じ海牛目のジュゴンに似るが、ジュゴンと異なり尾は団扇状で丸い。体長2~4メートル、体重350~1500キログラム。
体には殆ど毛が無く、前足は鰭状を呈し、後ろ足は全く退化している。非常に分厚い唇を持っており、餌の水生植物を砂の中から探り当てたりするのに用いる。
哺乳類の中で唯一、頸椎の数が6個しかない(殆どの哺乳類では7個)。
アフリカマナティ・アマゾンマナティ・アメリカマナティ(フロリダマナティ)の三種があり、この中でアマゾンマナティのみ、淡水域だけに棲息する種。
開発による生息地の破壊、水質汚染、乱獲、漁業による混獲、更に小型船のスクリューに巻き込まれての事故死などにより生息数は減少している。生息地では法的保護の対象とされている事が多いが、実効のある対策が取られていないのが現状。
ジュゴンと同じく、時折人魚のモデルとされる事がある。