もしかして、アスカ・シン?
プロフィール
人物像
『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』の筆頭主人公。くせのある黒髪と深紅の瞳が特徴的。
感情の振り幅が大きく、笑う時は大笑いし、泣く時は大泣きし、怒る時は激昂する性格。
劇中では「優しくて温かい世界」と守りたいという想いから、やがて「力」へと傾倒していく。
純粋さ、苛烈さ、弱者への優しさなど様々な表情を見せた。
主な搭乗機はインパルスガンダム、デスティニーガンダム。
略歴
機動戦士ガンダムSEED
SEED本編には登場しないが、リマスター版でオーブから避難するシーンとZ.A.F.Tアカデミーのシーンが追加された。
DESTINY放映前PVでの彼のキャッチコピーには、「力に出会い、魅了された少年の運命は?」との一節があった。
この時代ではオーブに在住する一般市民。
研究職である両親(共にコーディネイター)や妹・マユ・アスカと共に平和に暮らしていたが、 連合のオーブ侵攻により発生した攻防戦での流れ弾により、家族を目の前で失った。
この時オーブ首脳陣が降伏せず、徹底抗戦の道を取ったために家族を失ったと考えた彼はアスハ家とオーブの理念を憎むようになる。
家族を亡くし天涯孤独となった彼は、オーブのトダカ一佐(当時一尉)の勧めでプラントへと移住。
家族を守れなかった己の無力を呪い、トラウマに苦しみながら今度こそ誰かを守る力を求め、士官学校へと編入し軍人の道を選ぶ。
機動戦士ガンダムSEED DESTINY
一話から主人公として登場。
地球連合の特殊部隊によるモビルスーツ強奪事件が発生。 ザフト軍のエリート「赤服」として成長していたシンは、 最新鋭機インパルスガンダムを駆り、これに応戦する。
「また戦争がしたいのか!アンタ達は!!」
その後は再び燃え上がる戦火の中で「何かを守る為には戦わなければならない」と言う信念のもと戦い続ける。
ユニウスセブン落下作戦の中でアスラン・ザラと邂逅。憧れている強い力を持つ先輩がなぜオーブにいるのかわからず、食って掛かる姿がよく見受けられた。
戦いの中でのステラ・ルーシェとの出会いと別れ、そして結果的に彼女の命を奪ったフリーダムへの憎しみと戦いへの怒りから、彼はプラント議長ギルバート・デュランダルの駒として動かされるようになっていく。
終盤は戦友レイ・ザ・バレルの思想に賛同し、戦争の無い世界を信じてザフト軍のエースとしてオーブ軍・クライン派との戦いに望むが…。
終戦後、アスランらと共に家族の慰霊碑の元へやってくる。キラ・ヤマト(キラはシンと生身で対面したが特徴を知らなかった)との和解(シンはオーブの慰霊碑の近くを通りかかった際にキラと対面したが、その特徴を知るまで彼を憎んでいた)も経て、その後は本当に平和な世界を作るべく新たな戦いの道を歩み始める。
キャラクター性
前半では出番が少なく後半では正統派主人公らしからぬ行動が見られ、本放送中のアニメ雑誌では批判的な記事も掲載されたが、
放映終了後はキラ・ヤマトの評価が下がった反動か、一部から同情票が集中し人気が急上昇した。
その素直さ、一途さゆえに迷い葛藤し、相反する思いに苛まれる姿や激情に身を任せてしまう姿が見受けられる。その激情的な側面も
・趣味が以外にも「読書」
・休暇中は一人で部屋で大人しくしてることが多い。
・一人称が「僕」になる時がある。
以上のことを見るに本来彼は、物静かで大人しい性格だった可能性が否定できず、目の前で家族を失ったショックで人格が変化したと思われる。
良くも悪くもキャラが立っている事もまた事実であり、彼も間違いなく「ガンダムの主人公」の一人に名を連ねる人物である。
戦災孤児から軍人へ
ストーリー開始時点で既に正規の軍人という、テレビシリーズとしては稀有な主人公。
OVAやゲームでは当たり前なのであまりピンと来ないが、実はTVシリーズで開始時点から正規軍人の主人公は彼のみなのである。(コウ・ウラキやシロー・アマダは最初から軍人だが二人ともOVA版の主人公)(刹那は正規軍ではない為ノーカウント扱い)
また主演作「DESTINY」自体が、ガンダムのテレビシリーズとしては非常に特殊な位置にある。
過酷な来歴のためかキラともアスランとも戦争に対する認識が異なり、作中でも特にアスランとは意見をぶつあう場面が多くある。『THE EDGE』版では本編の原案にあった戦災孤児に銃の使い方を教えるエピソードにてそれが明確に描写される。
オーブへの複雑な感情
劇中ではカガリ・ユラ・アスハに食って掛かりオーブを「あんな国」と呼ぶなど、オーブを憎んでいるかのように見えたが、
本編・小説・漫画と媒体を問わず、心の底では変わらずオーブを愛している様子が見られる。
「ずっと、ここ嫌で。でも、ずっと気になってて…」
公式によるとシンの「本当に欲しかったもの」とは「もう戻らない、家族と過ごした幸せな日々」であり、ステラや家族が死んだ時の夢を、戦争が終わった後も見続けているという。
メディアミックスでの活躍
小説版
シンに限った事ではないが、劇中で語られなかったモノローグや心情が多く描写されている。
小説版ではオーブへの真っ直ぐな愛が描写された。
漫画版
漫画版の台詞は後に派生ゲーム内でも採用されている。
コミックボンボン版では戦いに敗北し全てを失うが、精神的に成長し揺らがぬ心と力だけではない強さを手に入れるなど、主人公として活躍した。
ガンダムエース連載『THE EDGE』では、守りたいという想いから次第に絶望していく複雑な心情の変遷が描写され、立場も主人公がアスランということもあって仲間からラスボスへと変化した。また番外編では士官学校時代のストーリーも見る事ができる。
Gジェネレーション
主人公ということで、『WORLD』『OVERWORLD』ではマスターセレクト候補の1人になっている。彼を選ぶと入手できるベーシック機はソードインパルス。
ステージ中では『DESTINY』後半の展開を中心にクライン派やオーブがゲスト軍になることもあってか、敵として登場する場面も少なくない(シンに限らずミネルバ隊各員に当てはまることだが…)。
スーパーロボット大戦シリーズ
同シリーズでは本来の素直さや一途な性格から「王道主人公」へと路線変更が行われている場合が多く、彼の持つ悲しみや憎しみを理解し導いてくれる大人のキャラが多いため本家のようにすべてを失うということが無い。また、兄弟がいる相手には「兄」として振る舞うこともある。
シリーズ初参戦となったSC2では仲間になる時期がストーリーの終盤であるため他の作品のキャラクターと殆ど関わることができなかったが、シリーズ二度目の参戦となったZでは本格的に各種主人公同士の夢の競演が実現。
その掛け合い数は史上最大数で、ストーリーではカミーユ・ビダンやオリジナル主人公のセツコ・オハラをはじめ、他にも紅エイジやロラン・セアック等とも深く交流し、原作とは違った方向へ成長して行く。特に女主人公編では実質主人公を勤めていると言っても過言ではなく、ルートによってはデュランダルの手から離れ、彼と向き合っていく。
第2次Zでは再世篇製作中に中の人が結婚した事もあり、シナリオ中ルナマリアとの絡みが用意されている。特に再世篇のコードギアスシナリオ中の「キューピッドの日」では、ルナマリアにおでこタッチをせがまれて「そんな事しなくても…俺達恋人同士だろ」と公言している。
第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇の中盤シナリオでは、今回のオリジナル敵に襲撃されたオーブを単身で防衛に行くと言うシナリオが用意されている。
そのシナリオをクリアした後のイベントは必見モノ。これぞスパロボマジック。
Lでは原作とストーリーが大きく違っていくこともあって、自軍部隊と敵対する事は無く、デスティニーガンダムを「運命を切り開く機体」として、デュランダルやレイの考えを真っ向から否定、デスティニープランにも真っ向から立ち向かっていく事になる。元々の性格からか、周囲の人間と非常に仲が良く、キラとも初対面時に意気投合。結果ステラを無事救出し、のちにキラの窮地をも救うことになる。
他の作品ではマクロスFの面々とは最初期に出会ったこともあり、特に仲が良くランカ・リーのファンクラブに入会している。ステラが無条件で生き残り(戦闘に参戦するにはフラグを立てる必要があるが)、ゲームには登場しないが、恩人であるトダカが戦死しない等最もシンが幸せな作品との声も多い。
更にUXにおいては原作終了後であることを最大限に活かし、よき先輩として蒼穹のファフナーの主人公真壁一騎を導けるまでに成長している。
お陰で当人はファフナーの登場人物・飛鳥真、愛機はマークデスティニーと呼ばれる程にファフナーの世界観に馴染んでしまっている。
ただ、グラハムに乙女座の連携を提案された事には少々戸惑っているようだ。
ガンダム無双2
ガンダム無双2のミッションモードのシン・アスカ編ではスパロボZと同じくカミーユ、そしてロランとのクロスオーバーにより、キラとアスランに自分の思いをぶつけられるまでに成長した。
機動戦士ガンダム バーサスシリーズ
連合VSザフトから皆勤賞で参戦している。同ゲームの家庭用では、彼を主人公に据えたストーリーモードが追加された。
ガンダムVSガンダム及び同NEXTではインパルスガンダム/デスティニーガンダムにて参戦。
インパルスは対フリーダム戦で使われた戦法(反射ビーム攻撃、エクスカリバー突撃、Aパーツ分離攻撃)で戦う。
火力は低いものの性能面でバランスが取れており、初心者向けになっている。
デスティニーガンダムはSEED勢最強の性能を持ち、火力は全機体中トップクラス。
機動戦士ガンダムエクストリームバーサス にも参戦。
ゲーム中で最高の強さを持つコスト帯3000に、デスティニーガンダムと共に引き続き参戦。武装が多く操作は難しいが、コスト3000帯でも最高峰の戦闘力を誇り前作に続き評価は高い。
インパルスは操作機体としては登場しないが、ルナマリア駆るガナーザクウォーリアが代わりに参戦。
同機体の覚醒必殺技ではエクスカリバーを携えた状態のインパルスが召喚され、突進攻撃を行う。
機動戦士ガンダムエクストリームバーサス・フルブーストにもコスト3000として引き続き参戦。
当初は下方修正に苦しめられたが、アップデート後は再び強さを取り戻している。
また、インパルスが復帰参戦。
フォースインパルスは「ガンダムVSガンダム」で使われた技で戦う。このほか、ブラスト・ソードへの換装が可能になった。エクスカリバーの突進は覚醒必殺技として発動(どのフォームでも同じ)。
台詞集
劇中本編
- 「また戦争がしたいのか!アンタ達は!!」
- 「さすが綺麗事はアスハのお家芸だな!」
- 「俺を助けろこの野郎!とか…」
- 「いくら綺麗に花が咲いても、人はまた吹き飛ばす…」
- 「戦うべき時には戦わないと。何一つ、自分たちすら守れません。普通に、平和に暮らしている人たちは守られるべきです」
- 「ステラ!大丈夫だステラ!君は死なない!!君は俺が…俺が守るから!」
- 「死なせたくないから返すんだ!だから絶対に約束してくれ!決して戦争とかモビルスーツとか、そんな死ぬようなこととは絶対遠い、優しくてあったかい世界へ彼女を返すって!」
- 「大丈夫だよ、ステラ。何も怖い事なんかない。苦しい事もない。もう何も君を怖がらせる物はないから、誰も君を虐めに来たりしないから…だから安心して…静かに、ここでおやすみ…」
- 「アンタはオレが討つんだ!今日、ここで!!」
- 「やった…ステラ…やっとこれで…」
- 「どんな敵とだって戦ってやるさ」
- 「アンタが悪いんだ…アンタが裏切るからぁー!!」
- 「アンタって人は!!」
- 「ずっとここ嫌で、でも、ずっと気になってた。こんなふうじゃなかった。こんなところじゃ」
派生作品
- 「僕の出番が無くなるじゃないか!」
- 「戦争のない世界以上に幸せな世界なんて…あるはずがない!」
- 「あんたが正しいっていうのなら!俺に勝ってみせろ!」
- 「アスラン…あんた やっぱ強いや…」
- 「疲れた…何も考えたくない…早く休みたい」
- 「レイの運命は…変わらないのか?」
- 「俺だって!!守りたかったさ 俺の“力“で全てを!」
- 「そんなのはただの言葉じゃないか……誰がそんなことを決めたんだ!失っている過去を守るのは間違いで、今ある現実を守ることだけが正義なのかよ!それを決めていいのはあんたじゃない!オレなんじゃないのか!オレは決めたんだ!過去を放ってはおかない!決着をつけるんだ!」
- 「誰かが誰かの夢や未来を決めて、平和が生まれるものか!俺は…色んな悲しい想いをしたけど、自分の生き方を決める事が出来た!自分で考え、自分で決めたんだ!誰かに正しい事を決められるような生き方をしちゃ駄目なんだ!わかってくれ、レイ!」
- 「レイ!俺がお前を止める!お前は俺の友達だから!そして、お前ともう一度話をする!今までの事…これからの事を!」
- 「レイ!お前が俺を気にかけたのは、お前が誰かだったからなのか!?」
- 「そうじゃないはずだ!お前自身の意思でそうしたいと思ったからじゃないのか!?」
- 「俺にとってお前はラウ・ル・クルーゼなんかじゃない!レイ・ザ・バレル、俺の…友達だ!」
- 「来い、レイ!お前が運命に囚われるなら…俺がそれを断ち切ってやる!」
- 「…彼女を守るのは俺の役目です」
- 「あの時。そう約束しましたから」
- 「やめろよルナ!何でだよ!?」
- 「どうしてルナと戦うようなことに…」
TVCM
- 「アンタは一体何なんだ!」
- 「なんで議長まで、チェックしてるんだ!」
関連イラスト
関連タグ
キラ・ヤマト アスラン・ザラ ルナマリア・ホーク レイ・ザ・バレル マユ・アスカ オーブ連合首長国
哀しき悪役(ある意味)
カミーユ・ビダン - 機動戦士Zガンダムの主人公:性格や境遇が似ている。スーパーロボット大戦Zシリーズでは無二の親友同士となる。
コウ・ウラキ - 機動戦士ガンダム0083の主人公:第1話で正規の軍人、ライバルに勝てない、偏食である、脚本家の被害者などこちらも共通点が多い。
工藤シン - マクロスゼロ主人公:中の人繋がりかつ名前・SC2とACE:Rで共演。
マーレ・ストロード - 機動戦士ガンダムSEEDDESTINYASTRAYに登場するアビスガンダムのテストパイロット。インパルスのパイロットの座を狙っていた為、シンに対して異常なほどの嫉妬心を抱いている。