概説
新潮社の漫画雑誌「月刊コミック@バンチ」に連載されているうどん県を舞台とした、ゆるゆる日常系のハートフル・ファンタジー・ストーリー漫画。pixivコミックでも配信されている。
作者の篠丸のどかは香川県の出身である。
香川県では舞台地であり出身者執筆作という事もあり、県内において、かなり前面に押されてアピールされている作品。県内の大手本屋(香川県に本拠を置いている宮脇書店など)では、この作品の単行本の全巻が店頭平積み当たり前の状態になっている。また高松琴平電気鉄道長尾線にて本作のラッピング電車が走っている。
2016年にテレビアニメ化する事が決定し、日本テレビ系列で放送予定。制作は山田くんと7人の魔女のライデンフィルムが担当する。
ストーリー
東京のデザイン会社に勤める俵宗太は、うどん屋を営んでいた実父の訃報をきっかけに故郷・香川に帰省する事となった。
営業者である父が亡くなり休業中の実家で宗太は自分の名前も言えない不思議な子どもを見つける。困惑する宗太だったが、なぜか子どもは彼になついてしまう。
成り行きによって触れ合う子どもと宗太だったが、ある時、宗太は子どもの体に狸の耳としっぽが生えている事に気づいてしまう。子どもは化け狸の化身だったのだ。
それでも懐いてくる子どもを見捨てられなかった宗太は、狸の子どもを「ポコ」と呼び、改めて独立し高松にて個人デザイナーとしてUターン起業する。
そしてポコと宗太の、少しおかしく少しあたたかい、香川県を舞台とした優しい日常が始まり流れていく事となる。
登場人物
俵 宗太(たわら そうた)
30歳で独身。「俵製麺所」といううどん屋の息子。年齢は現時点では不明。日銭稼ぎに等しい家業を嫌い実父と最初で最後の大喧嘩したのち高校卒業ののち上京した。
1巻の時点では「team satellite」という会社に就職していたが、ポコとの出会いを機に会社を辞め香川に移り住むことを決める。
昔付き合っていた彼女から「やさしすぎる」「流されやすい」と言われたり、中島から「オカンかよ!!」と言われるほどお人好しでお節介でヘタレ性格。
また、ポコには若干過保護であり本人も自覚はある。
ポコ(ぽこ)
年齢は現時点では不明。人に化けることのできる狸の子供。「ポコ」の名前は宗太によって即興で名づけられたもの。
人のときは金色の髪が肩ぐらいまで伸ばした3歳児くらいの男の子の姿をしている。髪が外側にカールしており宗太には女の子だと思われていた。
初めに登場した際は人間の姿だったが、とある拍子に耳や尻尾が出てしまい宗太が狸だと知ることになる。
気が動転すると耳が出てきてしまうので隠すためにパーカーやカッパを着ていることが多い。
宗太にとてもなついていて好奇心が旺盛な性格、ほかの人の言葉をよく真似している。
中島 忍(なかじま しのぶ)
30歳。宗太とは幼馴染で香川の病院に整形外科医として勤めている。ガキ大将のような性格で歯がギザギザしている。宗太からも「ガキだね」と言われる程に、子供っぽい性格である。
ポコからは「ナカジ」と呼ばれ、良い件か相手として親しまれている。
いつも宗太と一緒にいるポコを目の敵にしている。だが本気で嫌っている訳ではなく、むしろ仲がいい。
愛車はマセラティで、父親の影響でタバコを吸っている。
俵 凛子(たわら りんこ)
年齢は現時点では不明。宗太の姉で現在は高知県に嫁いではいる。子供はおらず、親に孫の顔を見せられなかったことを後悔している。
昔から子供には好かれないタイプで初対面ではポコに怖がられていた。
どろめ祭りの大杯早飲み大会で3年連続優勝するほどの酒豪であるが、あまり酒癖はよくない。
ポコと接するうちに母性を感じるようになっていく。
真鍋さん(まなべさん)
宗太が高校時代に片思いをしていた相手であり、現在は結婚して「田中」姓になり二児の母になっている。宗太と香川で再開し、宗太のママ友になった。
のぞみ(のぞみ)
真鍋さんの子どもでポコより少し大きいツインテールの女の子。
おてんばな性格で、ポコとは仲のいい友達である。
隣のおばあちゃん(となりのおぱあちゃん)
俵製麺所の近所に住む老婆で、キレのいい毒舌が持ち味の優しいおばあちゃん。
大切にしている家の畑を荒らすものには容赦がなく、畑を荒らしていた狸(ポコ)を狸汁にしようとしていた。
ガオガオちゃん
宗太の尊敬しているデザイナーが独自デザインおよび権利管理を行っているご当地の子供向けマスコットキャラクター。ポコのお気に入り。