概要
光熱斗の双子の兄。一卵性双生児。
心臓病「H・B・D」によって幼くして命を落とす。
その後、光祐一朗によって疑似人格プログラム「ロックマンEXE」として蘇生する。
本編中でヘルメットを外すことはなく、頭髪を晒した姿は『ロックマンエグゼ5』の改造カードで初めて登場した。父親の髪型とそっくりである。
熱斗のネットナビとして
倫理的にもアレなためか、この事実はゲーム『ロックマンエグゼ』の終盤で明らかになる。
熱斗がロックマンを双子の兄だと知れば、自分を手足のように使ったり、
危険な目に遭わせるのをためらってしまうだろう。それではネットナビである意味が無い。
現実世界で生きられなかった自分が、弟と同じ時間を共有できている。
それだけで十分幸せだ。兄としてではなくても、熱斗の側にいられればそれでいい。
そのため彩斗は事実を伏せ、祐一朗もそれを受け入れた。
以後、兄の彩斗ではなく、熱斗のネットナビ、ロックマンとして振舞い続ける。
この事実を知った熱斗のショックは大きかったものの、これまで以上の絆で結ばれた。
それからも普段はネットナビとオペレーターという関係は変わっていない。
熱斗の兄として
いつもは「朝だよ、熱斗くん」などと世話を焼く彼だが、
重要な局面でのみ、「熱斗」と呼び捨てにし、兄としての顔を覗かせる。
熱斗の方は真実を知ってしばらくの間は彼を「彩斗兄さん」と呼んでいたが彩斗の意思を尊重し、
彼が兄としての顔を覗かせた時だけ呼ぶようになった。
なお、アニメ版ではこの事実は最後まで明らかにされていないため、ロックマンが彩斗だったことも明確にせず、熱斗が一人っ子でなく兄弟がいたというエピソードも一切無く、顔を見せることはない。
人からプログラムへ
光祐一朗は擬似人格プログラムの作成に苦心していた。
人間のような自然な思考や反応、心の動きがどうしても再現できない。
そこで目を付けたのが、プログラムに人間のDNAを投影することだった。
「オペレータとナビが同じDNA構造を持っていたら、心の動きもまた似てくるのではないか? 自然な反応や共感を生み出し、心を通わせる事ができるのではないか?」
理論は正しかった。祐一朗は人間らしいネットナビを生み出すことに成功する。
しかし、95%という壁が立ちはだかる。
95%までは人間のDNAと完全に似せることができたが、残りの5%がどうしてもできない。
そこに、まだ幼い彩斗の死が訪れる。嘆き悲しむ祐一朗だったが、ひとつの着想を得る。
「彩斗には熱斗という双子の弟がいる。ならば二人のDNA構造は同じはずだ」
祐一朗は苦悩の末、メモリ拡張プログラムである「エクサメモリ」を開発し、彩斗の遺伝子をナビとしては膨大なデータに変換し「エクサメモリ」にインストール、そのデータをネットナビに組み込み、「ロックマン」として蘇らせることを決断し実行した。
生み出されたロックマンの性能は、旧来のネットナビの性能を遥かに凌駕するものだった。
サイトバッチ
ロックマンに組み込むプログラム。本来の表記は「saito.bat」。
熱斗と彩斗は同じ遺伝子構造を持ち、それをデータ化して組み込んだのがロックマンという存在である。
しかし、完全に同じにするとデリートされた際にフルシンクロした熱斗にもダメージが及ぶ恐れがあったため、0.001%だけプログラムを改竄している。
その0.001%の違いを埋め、完全に彩斗と同じにするのがこのパッチファイルである。
効果は作品によって異なるが、ロックマンを強化するという点では共通している。
強大な力の代償にロックマンの体に負荷がかかるため、デメリットを伴うことが多い。
2ではサイトスタイル、3、4ではナビカスプログラム、5では改造カード「光彩斗」として、6ではギガチップとして登場。