モンキーモデルとは
冷戦真っ盛りの1980年の初頭、とあるGRU将校がアメリカへ亡命してきた。その時に「こんなモノがソビエトにあるんです」ということで知られた用語である。
ここから、輸出向けに意図的に性能を劣化させたものを差すようになった。
なんでわざわざスペックダウンするのかと言えば、フルスペックの車両そのものや、整備のための部品、機材、人員が購入、維持できない国で使用するためだったり、極寒のソ連に適合した車両を高温多湿環境に輸出するための調整だったり、或いは反旗を翻されてもたたきつぶせる戦力差を確保しておくためだったり。
しかし一方で、モンキーモデルが最前線に投入されて性能低下ゆえにコテンパンになると、オリジナルの兵器の評判、下手をすると産出国の信用まで下がる、というデメリットがある。
代表的な問題作
なんと、T-72神そのものが改造の最大の被害にあった。劣化内容は以下の通り。
まず、複合装甲200mmから280mm(焼入れした鉄で400-600mm程度)から焼入れした鉄の板(均質圧延装甲)にした。
硬くなきゃいけない徹甲弾の素材が通常通りのタングステン等のレアメタルではなく、ただの鋼鉄。当然徹甲弾として仕事をするわけがない。
装甲以外違うT-72神との部品共通がない
という悪趣味な劣化と同じく、オリジナルの弱点も加わって大変なことに。
逸話
M1エイブラムスを10対1でも傷すらつけられず、やられる。
動けないM1エイブラムスに3対1でやられる。
戦車じゃないM2ブラッドレーを2両相手にするも25mm機関砲弾やTOWミサイルに10台近くやられる。
自分より小さい口径のメルカバに一方的に撃破。
はっきりいってT-55の方がマシ
……このような事が調べれば山のように出てくる
派生型
こんなゴミを送られて困った衛星国各国。だが彼らを本気にさせたようで、輸出先で多くの改造が施された。
PT-91シリーズ
自国のありったけの技術を詰め込み、現代でも通用するような改造を施した。
射撃制御装置・爆発反応装甲・エンジン・トランスミッションは安心のメイドイン・ポーランド。エンジンは高出力化されている。
M-84シリーズ
セルビアで作られたもの。あくまでも参考程度に製造されているものの、非常にそっくり。
中身は全く違うのはお約束
一般的なものを挙げているので、その他改修されているものも星の数。