概要
同性愛や同性愛者に対し恐怖、嫌悪、拒絶、偏見などを抱くこと。
または宗教的教義などに基づいて同性愛に否定的な価値観を持つこと。
歴史
近代国家の成立後、多くの国で同性愛や同性愛行為は違法化また犯罪化された。ホルモン異常が同性愛の原因とされ強制的な治療が行われたこともあった。ダーウィン以降、同性愛がつじつまが合わない異常なことだとした社会進化学者もあった。こうした要因によってホモフォビアが助長された。
ナチスはユダヤ人や障がい者だけでなく同性愛者も虐殺の対象とした。
現在、先進国の多くではこうした同性愛差別的な政策は廃止され、同性婚を制度化する国も多くあるが、ホモフォビアはなくなっていない。特にアメリカ、フランス、韓国など保守的なキリスト教が根強い国でホモフォビアは強く残っている(この三国はLGBTに表向き寛容な態度を取る流れがあるため、それに対する保守派の反動が大きい)。
またロシアやアフリカなどの強権的・独裁的な国家では、同性愛を犯罪化するなど時代に逆行した動きもみられる。
日本では、中年以上の世代に比べ若年世代で著しく同性愛や性的少数者への理解が進んでいるという調査結果が多い。しかしお笑い番組などでホモをネタにするように、ホモフォビアが社会的に許容されている状況は続いている。
参考
同性愛は異常ではないがホモフォビアは不自然であるということを示す格言がある。
「同性愛は多くの動物で見られるが、ホモフォビアは人間にしか見られない」
また、同性愛は警察や軍隊、男子高や女子高といったホモソーシャルな職場や環境で醸成され覚醒(自覚)する場合もあるが、同時にそういった環境の方がホモフォビアに陥りやすい。
徴兵制のある韓国やタイでは、軍隊に行って目覚めた人もいれば、すさまじいホモフォビアになった人もいる。しかし往々にしてこういった人々は、無自覚ながらそう言った趣向が自分の内にあったことを軍隊で認識し、それを受け入れられたか拒絶したかの違いだったりする…らしい。
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