概要
フルネームはAsgore Dreemurr(アズゴア・ドリーマー)。
地下世界で暮らす魔物たちの長。
山羊のような風貌をした大男で、巨大な二本角に金の鬣、豪奢な鎧に大きな紫色のマントを羽織ったその姿は、いかにもファンタジー作品における魔王といったシルエットだが、その性格は非常に穏やかな紳士で、魔物たちからも慕われている。(また、彼の顔立ちに既視感を覚えるプレイヤーも多い)
過去の出来事から「人間」全てを悪とみなしており、地下世界と地上を隔てる結界を解除するために必要な7つの魂を求めている。これまで6人の人間の魂を手にし、最後の一つの魂を、彼のもとを訪れた主人公と自身の魂と賭けて闘うことになる。しかし魂を求めるのとは裏腹に、闘う直前まで主人公の心境を案じ、やり残したことがないかと時間を与えたり「君に会えてよかった」と敬意を示したりとあくまで紳士的に接している。
いざ戦闘が始まると、マントの下から巨大な赤い三又槍を取り出し「MERCY」のコマンドを破壊してみせる演出がなされている。以降は顔を伏せて無言に徹し、火の玉の弾幕や槍による猛攻で主人公に襲いかかる。
趣味はガーデニングとお茶。
自身の庭園でも育てている「Golden Flower(金の花)」を使った紅茶を好んでいる。
…しかしながら、作中で一番権力のある人物であるはずなのに住民からのゆるい印象が災いしてか結構影が薄い。
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ネタバレ
緊張するね……
ネタバレを見る心の準備はできているかい?
できていないなら、大丈夫だよ。
私もできていないんだ。
Asgoreの過去
Torielとはかつて夫婦関係にあり、とても仲睦まじい間柄だった。
かつて人間とモンスターの間で戦争が起き、モンスター達が地下に追いやられた後、一人の息子を設ける。この息子こそFloweyの正体のAsrielなのである。
それからしばらくした後、地上から落ちてきた一人の人間の子供を引き取り、血は繋がらずとも本当の家族同然に暮らしていた。
ある日、人間の子供が治る見込みのない重病にかかってしまい、どうする事もできないまま子供は息を引き取ってしまう。
そして、悲しみのあまり人間のソウルを吸収したAsrielはとても強い力を手に入れ、亡くなる前に人間の子供が言っていた「地上の花を見たい」という願いを叶えるべく、地下世界と地上を隔てる結界を通過して地上へと赴く。
しかし、人間の子供の亡骸を抱いたAsrielの姿を見た地上の人間達は彼を「子供を殺したモンスター」と勘違いし、攻撃を加える。
しかし、人間達を皆殺しにできる力を持っているにも関わらず一切反撃しなかったAsrielは息も絶え絶えに地下世界へ逃げ延びるも、最後の最後に命尽きてしまう。
一度に二人の子供を失った悲しみと怒りから、Asgoreは地下世界に落ちてきた人間を殺害してソウルを奪う方針を立て、集めたソウルで結界を破壊しようと考える事となる。
この方針を立てたAsgoreに絶望してしまったTorielは彼と決別し、彼の方針に真っ向から対立するかのように地上から落ちてきた人間を守る為Ruinsに移り住む事となった(この為、作中においてTorielはAsgoreと再会しても終始冷たい態度を取るようになっている)。
また、作中における登場人物の中でも何かと幸が薄い。例を挙げると
- 上記の悲惨な体験がきっかけでTorielと離婚。しかし彼女の事を今でも忘れられずにいる
- Nルートで戦闘に勝利した後にMERCYコマンドが復活して停戦を促せるが、直後にFloweyの不意打ちを食らって結局死亡する
- PルートではTorielと再会するも、上記の通り終始冷たい態度を取られる
- Gルートでは最悪の時間を乗り越えた主人公に文字通り問答無用で殺害される
……といったもの。
上記概要の存在感の薄さも相まって、プレイヤーの間でも幸薄キャラとして扱われる事も珍しくない。
こんな扱いでも地下世界のモンスター達を統べる王様なのである。