概要
アリアンロッド艦隊に同行するギャラルホルンの研究開発チームが、レギンレイズをベースに開発した高機動試作型モビルスーツ。
パイロットはジュリエッタ・ジュリス。ハシュマルとの戦闘の後、ラスタル・エリオンの剣としてより強くありたいと願いテストパイロットに志願した経緯を持つ。
なお、機体名称の「ジュリア」は、ジュリエッタがテストパイロットに内定した後、開発チームのヤマジン・トーカによって命名された。
グレイズに対するシュヴァルベ・グレイズと同じく扱い易さや汎用性を犠牲にしつつ機体性能の追求が行われており、複数の推進機関を増設した結果操縦には高い練度が必要となり、乗り手を選ぶ機体として完成している。
実戦に於いては僚機との連携よりも単機での運用に重きが置かれ、そのコンセプトの根底にはグレイズ・アインの戦闘データが反映されている。
脚部フレームの延長やそれによる機体の大型化や生物的な挙動を可能にする設計もそこから得られた物だが、陸戦型であったグレイズ・アインに対してレギンレイズ・ジュリアは宇宙空間での運用を想定しており、更に延長された脚部は外装式であり接地時には折りたたまれフライトユニットにマウントされるなど、設計思想の異なる面も多い。
主に想定されている戦場は無重力圏だが宇宙専用機というわけではなく、延長脚部を外して接地用の足を露出させれば地上でも運用可能。
基本フレームはレギンレイズとほぼ同じため互換性もある程度残されているようで、右手を通常のレギンレイズと同じ5本指に換装してレギンレイズ用の武装を持って出撃したこともある。
物語の上では攻撃力よりもむしろその堅牢な機体構造から来る高い生存性が吉と出た場面が目立ち、ベテランのアミダ・アルカのコックピットへの正確な攻撃を受けたりダインスレイヴ隊の一斉射撃に巻き込まれてもパイロットのジュリエッタの生命を守った。
さすがにガンダムバルバトスルプスレクス相手にはあわやのところまで追い詰められたが、最終決戦時に大破したバルバトスルプスレクスと対峙して唯一無事だった機体でもある。
(他の同軍MSはバルバトスに近づいた機体は全部瞬殺されていた)
劇中での活躍
第40話
イオク・クジャンが指揮するタービンズ殲滅戦にて初出撃、殿を買って出たアミダの百錬と交戦する。
ジュリエッタがまだ扱いに慣れておらず、アミダとは覚悟で大きな差があったのもあって攻撃は全てあっさり見切られ、一瞬でコックピットに5発も弾を撃ち込まれる(ジュリエッタ曰く「5回も殺された」)等終始手も足も出ず翻弄されるという苦いデビュー戦となった。
さらにイオクの指示によるダンインスレイヴ発射に巻き込まれ、結果的にこれでアミダが倒され命拾いはしたが機体の一部損壊を招く。
第45、46話
アリアンロッド艦隊と革命軍との戦いにて、三日月・オーガスが駆るバルバトスルプスレクスの足止めを担う。
ジュリエッタがアミダとの戦いで自らの弱さを自覚して慢心を捨てたこともあって、バルバトスルプスレクス相手にほぼ一方的に圧倒されつつも食い下がり続け自らに釘付けにすることで足止めは完遂して、更にはガンダムフラウロスによるスキップジャック級の狙撃を阻止してラスタルの命を救うという大金星を挙げた。
最終的にバルバトスルプスレクスの猛攻を受け、ほぼ全損レベルの損傷を受け辛うじて回収される。
第50話
修繕を終え火星における鉄華団討伐戦にて、後詰めとして出撃する。
前述のように右手を5本指に換装して、ジュリアンソードの代わりにレギンレイズ用のソードとシールドを装備していた。
バルバトスルプスレクスの鬼気迫る猛攻を受け小破するが、既に瀕死の重傷を負っていた三日月が力尽きて死亡したことで、辛くも撃墜されず生き残る。
機能停止したバルバトスルプスレクスの首を獲って掲げ、「アリンロッド艦隊が暴虐の徒である鉄華団の悪魔を討ち取った」というラスタルが描いたシナリオの結末を演出した。
機体データ
型式番号 | EB-08jjc |
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全高 | 29.9m |
本体重量 | 43.3t |
動力源 | エイハブ・リアクター |
使用フレーム | レギンレイズ・フレーム |
武装 |
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パイロット | ジュリエッタ・ジュリス |
武装
ジュリアンソード
両腕部に固定された長剣。
刀身はワイヤーで接続されており、切断能力に長けるソードモードから蛇腹状のウィップモードに移行する事が可能。
また、連結部分をスライドさせる事で刀身そのものを回転させるなど、用途に応じて攻撃手段を自在に変える事が出来る。
先端部とワイヤーにはグリムゲルデのヴァルキュリアブレードに用いられている物と同じ希少金属が用いられており、電気信号によってワイヤーの軌道をコントロールする事で自在な斬撃を繰り出す事が出来る。
バルカン
フライトユニットに備えられている機関砲。
主に牽制などに用いられる。
脚部クロー
接地時に脚部延長部分を収納した際に露出するクロー。
ランディングギアとしての意味合いが強いが、敵の動きを封じる際にも使用される。
脚部ブレード
脚部先端に設けられたブレード。
グレイズ・アインのドリルキックと同じく延長された脚部のリーチを活かす為の装備。
ソード
レギンレイズ用に開発されていた、手持ちの剣。
先端にジュリアンソードと同じ希少金属が用いられている。
シールド
ソードと同じく、レギンレイズ用に開発されていた盾。
両サイドに機関砲を2門内蔵している。