概要
歴代シリーズにおける正義のトランスフォーマー「サイバトロン(オートボット)」の総司令官の名称。英字表記ではCONVOY。
意味は「護送」「護衛」「警護」など。正義と平和の守護者にふさわしい名前である。
作品によってはサイバトロンの役職名としても使用されている。
また、日本で制作されたTFシリーズの「コンボイ」は、原名に合わせたネーミングに改名されたり、逆にそのままの名前で海外に輸出される事もある。
原語版での名前はオプティマスプライム(Optimus Prime)。
何故コンボイという名前になったかというと、「オプティマスプライム」という名前が当時の日本の販売元で子供達には長すぎて発音しづらいと判断された為であるとか。
ちなみに、『オプティマス』はラテン語で『プライム』は英語なのだが、どちらも『最良、最善、一番』といった意味なので、日本語に訳すと『一番一番』のような名前になる。要するに『頭痛が痛い』的なネーミングセンスである。
元もとの日本での「コンボイ」の名前の由来は、コンボイ司令官の前身となった玩具『ダイアクロン』の「バトルコンボイ」からそのまま取ったものと考えられる(「コンボイ」にはトラックの車列という意味もあり、量産型であるバトルコンボイは、TVCMなどでその名の通り輸送隊を組んでいた)。
コンボイ(G1シリーズ)
サイバトロンの総司令官であり、軍をまとめあげる頼もしいリーダー(=破壊大帝)。
後作との区別の為に「G1(Generation-1)コンボイ」と称される事も。
赤い巨大なトレーラー(フレイトライナーCOE)に変形する。
更に牽引しているコンテナは補給や修理を行う為の整備基地となり、その内部には自律行動が可能な偵察用車両のローラーが格納されている。
劇中で使用したのは1度きりだが、右腕からはエナジーアックスという斧状の武器を発生させる事ができる。
セイバートロン星での過去の出来事を描いた第60話「引きおこされた戦争」という回によれば、900万年前の彼はオライオンパックスという名だった(この名は米版、日本版で共通。綴りはOrion Pax)。
オライオンとしての彼は意思は強いが、知識や思慮は不十分なただの若者に過ぎず、丁度その頃デストロンを組織したばかりでまだ本性を隠していたメガトロンに対しては、伝え聞いていた評判から崇拝とも呼べる気持ちすら持っていた。
しかし、略奪と破壊を開始したメガトロンに重傷を負わされ、アルファートリンの手によりリペアと強化改造を施され強靭な戦士コンボイに生まれ変わる事となる。
やがてサイバトロンのリーダーとなったコンボイは、エネルギー資源の枯渇問題に伴い仲間と共にアーク号に乗り資源探索の為に宇宙に繰り出したが、宿敵メガトロン率いるデストロンの戦艦ネメシスの襲撃を受け、敵味方共々太古の地球に墜落する。
それから400万年後(前述の出来事からこの地球墜落までに500万年が経過している)の西暦1984年に復活し、地球の資源を足掛りに再び宇宙征服を企てるデストロンの脅威から人類と宇宙を守る為に戦う事になる。
- カセットロン(主にコンドル)にやたら弱かったり
- 崖とか高いところがあるとすぐ落ちにいったり
- すごい短気だったり
- 時々口が悪くなったり
- レイアップシュートをレイカップシュートとか言い間違えた挙句バックダンク決めたり
- 「私にいい考えがある!」と自信たっぷりに決めてやった作戦が毎度のように大失敗したり(でも成功率が低いだけで絶対ジャナイヨ、特に人事面では成功率が高い)
- 合体戦士を相手にするとすごい強かったり
- 新幹線と二度も衝突したのに全然気にしなかったり
- 仲間が暴れるからって即効で破壊しようとしたり
- 人間がいる波浪発電所を大破させて多数の怪我人を出したり
- ご先祖様を改造して囮に使ってみたり
……まあいろいろあるけど頼もしい司令官です。
あと日本語版はとにかく叫び声がすごい。
ホオォォォォォォォォォォォォ!
ホワァァァァァァァァァァァァァァァァ!
こういった破天荒な行動は、文化の違い(TFと地球人、そしてアメリカと日本の両方)と重度の天然ボケからくるものであると考えられる。
その為、欠点はあるもののその豪快かつ温厚な人柄は仲間達にも人間達にもよく好かれている。
彼自身も仲間の事をとても大切に考えている為、それ故にちょっと行動や作戦に問題があっても、それに惹かれ慕うようになる。
実際のところ、彼もメガトロンに負けず劣らずの部下への寛大さを持つ。
事実、命令違反で利敵行為を行なったグラップルやホイスト、反逆行為を働いたダイノボットやアラートをあっさりと許している。
また、反発する部下同士を敢えて組ませる事でお互いの長所を認め合わせるよう図るなど、前述の通り人事面も非常に優秀。サイバトロン軍で殆ど離反者や反乱が起きなかったのも、彼の人事能力が優れていたからだと言える(アメコミを除く)。
なお、後述する実写映画版のコンボイ(オプティマスプライム)は多少マシになったものの、性格はおおむねこのG1コンボイに準じている(声も同じく原語版はピーター・カレン氏、日本語吹き替えは玄田哲章氏が担当)。
スターコンボイ(リターン・オブ・コンボイ)
“スーパー?スーパーマーケットなら知ってるんだけどな”
CV:玄田哲章(TFテレフォン)
G1シリーズ末期の日本独自シリーズ『リターン・オブ・コンボイ』に登場。
時系列では、この姿は次項のロディマスコンボイの後の登場になる。
G1コンボイと同一人物であり、いつの間にかデストロンに盗まれていたコンボイの遺体を回収し、超新星エネルギー・ゾディアックの力によって蘇生したもの。
第何次性徴か知らないけれど巨大化している。
トレーラーの他にマイクロトランスフォーマーの前線基地に変形する事が可能で、スカイギャリーやグランダスと合体して「3連合体バトルスターアタック」と呼ばれる必殺技を繰り出す事もできる。
余りにもでかすぎて生活が不便だったのか、後の展開では元々の姿に近いミサイルトレーラー型のG2コンボイに。更にマトリクスの力でタンクローリーに変形するバトルコンボイとなった。
コンボイ・モードエヴァ
玩具独自シリーズ『トランスフォーマー マスターピース』の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』とのコラボによるコンボイ。
コンボイがエヴァンゲリオン初号機をスキャンした形態で、カラーリングが初号機と同じになり、マトリクスのクリスタル部分やエナジーアックスのカラーが赤に、右肩のサイバトロンエンブレムがNERVのロゴマークになっている。また、身長が使徒と同じ大きさにまで伸びた。
ロディマスコンボイ(2010)
“宇宙を一つに!”
CV:ジャド・ネルソン(劇場版)リシャール・ゴーティエ(TV版)テッド・シュワルツ(TV版初期)
(吹き替え:石丸博也)
『ザ・ムービー』にて、サイバトロンの若き戦士ホットロディマスが絶命したコンボイからマトリクスを受け継いで変身した姿。
原語版での名前はロディマスプライム(Rodimus Prime)で、キャンピングカー風のトラックに変形する。
名前こそコンボイだが、何故か顔はメガトロンのような老け顔。
司令官とは言っても、マトリクスにより半ば強引に任命されたこともあってか、当初は自分の責任から逃れようとする事も多かった。
しかし、戦いの中で段々と自分の使命を全うするようになっていく。
ビーストコンボイ(ビーストウォーズ)
CV:ゲイリー・チョーク(吹き替え:子安武人)
『ビーストウォーズ(初代)』、『メタルス』、『リターンズ』、『リボーン』のコンボイ。
ゴリラに変身するビースト戦士で、サイバトロン(マクシマルズ)のリーダー。
「ビースト~」と付くのは後の玩具やこのような解説において区別を付けるためで、劇中での呼称は単に「コンボイ」である。
G1コンボイとは別人であり、原語版での名前はオプティマスプライマル(Optimus Primal)。
またの名はムチャゴリラ、コンちゃん、イボンコ…など。
元々は「惑星探査船アクサロン」の艦長であり、セイバートロン星からゴールデンディスクを奪い逃亡したメガトロン(ビーストメガトロン)を追いタイムワープするが、彼らと共に惑星エネルゴアに不時着。
エネルゴアの豊富な資源を元に世界征服を企むメガトロンを止める為、仲間達と共にデストロンに立ち向かう。
後にメタルスコンボイ→パワードコンボイ→リターンズコンボイへと姿を変えてゆく。
他にもセイバートロンモード、コンボバット、バーニングコンボイ、アニマトロスでリフォーマットされた姿が存在する。
ゴリラをスキャンしたせいかバナナが大好きで、バナナの事になるとタガが外れる。
漫画版『メタルス』では「食いすぎて腹壊した」事があるらしい。
タイガトロンからは「バナナは、おやつじゃないでござる」、ラットルからは「ちょっと食いすぎじゃないの」と突っ込まれており、ライノックスも無言だが呆れた様子だった。
日本語版ではコミカルなシーンがあったものの、漫画版『メタルス』では上記のバナナネタ以外でギャグシーンは見せていない。
ライオコンボイ(ビーストウォーズⅡ)
“私はパパではない。”
CV:郷田ほづみ
その名の通り、白いライオンに変身するサイバトロンのリーダー。
彼もビーストコンボイ同様、サイバトロン内の一部隊の指揮官である。
隠し子が居た事で有名で、「知っていたらちゃんと名付けたい」と思っていたらしいが、用意した名前は何故か日本風。
また、一部で「ライオンコンボイ」と間違われているが、正しくは「ライオコンボイ」(「ン」は無い)なので注意。
本作が日本独自のシリーズという事もあり、海外での名称は長らく確定しておらず、当初は「ライオコンボイ」(Lio Convoy)の名前のままで登場していたが、玩具独自のシリーズ『Transformers Universe』でライガージャックの頭部やカラーリングを変更し、ライオコンボイ風にアレンジした製品が発売されたのを境に「レオプライム」(Leo prime)という名が正式に採用されるようになった。
部下の自主性は重んじるタイプで、ジョイントロンの暴挙にも「平和を守る方が少し変わっている」と言う事で笑って許せる寛大な心の持ち主だが、ストーリーが進むにつれ流石に不安になっていく。
当然だが、他のメンバーはジョイントロンの勝手な行動に対して非常に怒っている。
また、漫画版には酒乱という裏設定があり、ビーストモードになって暴れている姿が描かれ、これが原因でややこしい事態になったにもかかわらず「癖になっちゃった。寝オイル」と呟いている。
その一方でサイバトロン破壊大帝の代名詞コンボイの名前がつく者にしては最も穏健・平和的であり、無抵抗な敵に対しては手を出さない。
ガルバトロンに対し、戦いではなく話し合いによる解決を最後まで試みようとしており、インセクトロン、シーコンズに対しては実際に和解する事に成功している。
デストロンサイドからはスタースクリームとメガストームの「その説教臭い口調は…!」の台詞から、説教臭いと思われているようで、DVD-BOXのブックレットにも「説教くさい口調に注目」とコラムに書かれている。
歴代司令官の中では大人しいタイプだが、『ビーストウォーズネオ』や『ロボットマスターズ』OVA最終回を観ればわかるようにおいしいところはしっかり持っていくタイプである(無意識なので運も強いようだ)。
ライオンクローを駆使したワイルドな肉弾戦を得意とするが、ライオンミサイルやライオビーム等の武装も備えており、火力も高い。
続編の『ネオ』及び劇場版を含めると変身バンクが4種類あり、『セカンド』のアイキャッチでは唯一変身バンクではなく、BGMもない。
『ネオ』の時は前作の『セカンド』仕様と変身バンクの2種類がある。
玩具は『ビーストウォーズ』日本展開向けに新規に作られたものであり、海外では一般販売はされていない。
隠し武器の展開やたてがみを高速回転させるライオンタイフーンなど全身にスプリングギミックが仕込まれているのが特徴。
『ロボットマスターズ』ではサイズダウンして各種ギミックを排した代わりに、プロポーションを格段に向上させた玩具が発売された。
玩具のみの設定だが、『プライム』にてマキシマル上級司令官グレートコンボイに昇進した数万年後の姿という設定で、2012年12月に英語名の「レオプライム」名義でライオコンボイの玩具が発売された。
サンダートロンのリカラー品である為、顔はヒゲを生やしてヨボヨボになっており、片足は義足になっている。(タカラトミーのTF開発スタッフによるツイートでは、髭付マスクを外したイラストが投稿されている為、付け髭の可能性もあり)
いったい何があったんだ…
パートナーのアームズマイクロン「エルピー」は、劇中でアルテミスと共に両軍の戦いを見守っていたムーンによく似ており、レオプライムの剣(エンシェントソード)に変形する。
ビッグコンボイ(ビーストウォーズネオ)
“みんなよりちょっとお兄さんなだけだ!”
CV:井上純一
もしくはGTO。
これまでのコンボイとは違い、軍やチームのリーダーではなく新兵達の教官と言う立場にいる。
ぶっきらぼうで慣れ合いを嫌うが、根は仲間思いで後述の任務を経て本人の考え方も変化していく。
基本的に砕けた口調だが、ライオコンボイの前では敬語を使っている。
元々はワンマンズアーミーの異名を持つ傭兵なのだが、教官に選ばれてしまい新兵達と共に宇宙にばら撒かれたアンゴルモアカプセルを探す事になった。
一話目でデストロンの基地を陥落させるほどの実力の持ち主で、彼が出てきた場合は大抵サイバトロンの勝利が確定する事が多く、第12話ではリスキーでありながら的確な指示を出して作戦を成功に導いている。
時々ベクターシグマの交信によって「自分らしくないこと」を言うことがあるが、実際にはベクターシグマがビッグコンボイの身体を借りて喋っているので「らしくない」事はベクターシグマの言葉。
「また、私らしくないことを言ってしまった・・・」
『トランスフォーマー』シリーズでは珍しく、一人称が「俺」のコンボイであり、漫画版は最後まで「俺」だったが、アニメ版では立場故か基本的に「私」を使っている。
なお、本作における「コンボイ」は名前であると共にサイバトロン軍の役職名のような扱いとなっており、彼の上官としてグレートコンボイ達が登場する他、漫画版最終回では、彼の教え子だったブレイク達がコンボイ(一軍の指揮官)となった姿が描かれている。
ファイヤーコンボイ(カーロボット)
“熱い心に不可能は無い!”
CV:橋本さとし(英語版:ゲイリー・チョーク)
消防車に変形するサイバトロン(ガー)の司令官。
消防車(ファイヤー炎神:Fire engine)に変形するので、ファイヤーコンボイ……と思いきや肩書きは「炎の司令官」である。
G1コンボイに負けず劣らずの豪快かつ天然ボケ気質のせいでサイバトロンガー破壊大帝として知られている。
最終回の言動からしても影の支配者としては申し分ない活躍である。
基本的にレベルを上げて物理で殴るを地で行くド直球万歳な性格。
「いい考え」がなくても何とかなり、悪運が強い。
口癖は「熱い心に不可能は無い」(ゲルシャークに1回だけ「ある」と突っ込まれた)。
ゴッドマグナスと握手をする事によって合体することが可能で、合体後のゴッドファイヤーコンボイ(英語名はオメガプライム:Omega Prime)は海外のコミックでは全トランスフォーマー中最強の強さを誇り、あのユニクロンを完膚なきまでにボコボコにするほど。
人の良さも最強で、簡単に人を信じてしまうが、騙されたと気づいた後の言動は最凶であり、正義の味方らしからぬ追い討ち、ダメ押し、毒舌、連続攻撃をやってのける。
怒らせてはいけない司令官の一人。
ゲルシャークのギガトロンに対する忠誠心は高く評価しているが、彼が一句詠んだ時は「俳句じゃなくて川柳だ。面白くない」とバッサリ切り捨てた事がある。
そしてライオコンボイが『隠し子がいたコンボイ』ならば、この人はTV本編真っ最中に『できちゃった♪コンボイ』であったりする。
それに双子の兄弟ゴッドマグナス、親戚のアートファイヤーがいたりと、やたら家族構成がはっきりとしている。
玩具はビークル・ロボット両モードで全く破綻がなく、ファイアーコンボイ時に余ったパーツ(車両後部)を組み替えて整備基地・トランスリベアに変形させられる。
更に余剰パーツと合体した強化形態・スーパーファイヤーコンボイとなる事も可能で、なおかつ合体モードでもほぼ全ての関節が可動する…などなど、それまでのG2や『ビーストウォーズ』で培われた技術の集大成とも呼ぶべき一品となっている。
また、ゴッドファイヤーコンボイへのパワーアップ合体も劇中でゴッドマグナスと握手をするシークエンスを再現可能となっている。
日本での『カーロボット』の人気は前年の『ビーストウォーズ』に比べて今ひとつだったが、海外のファンの間では最高傑作として今でも根強い支持を得ている。
これには『ビーストマシーンズ』(ビーストウォーズリターンズ)があまりにも鬱な内容で、アクの強すぎるキャラクターのデザインも相まって視聴率は落ち込み、玩具の売上も低迷、もはやトランスフォーマーも終わりか……という状況を一気に覆したという背景があった。
ユニクロンさえブチのめす破格の扱いも、当然っちゃ当然だったり。
ちなみにアメリカでこれほどオメガプライムが人気になったのは 9.11でファイヤーメンがヒーローになった からと言うのも理由の1つらしい。
アルマダコンボイ(マイクロン伝説)
“サイバトロン軍総司令官としてではなく、一人のトランスフォーマー、コンボイとして!”
CV:大川透(英語版:ゲイリー・チョーク)
トレーラーに変形するサイバトロン軍総司令官。
放送時は単にコンボイと呼ばれていたが、後年では他のシリーズのコンボイと区別する為、『マイクロン伝説』の海外版『Transformers Armada』から引用したアルマダコンボイと呼ばれる事もある。
今までのコンボイに比べると冷静沈着な性格ではあるが、序盤はこれまでの司令官に比べ影が薄かった。
また、敵であるスタースクリームを受け入れる懐の深さやラッド達の拳で突き合う挨拶をホットロッドと一緒にやるノリのいい一面も見せている。
割と出来た性格だが、終盤でダブルフェイスに「お前の本性は戦いが好きなトランスフォーマーだ」と指摘されてしまう。
前年のファイヤーコンボイと同様に、ビークルモードで牽引している後部コンテナと合体し、スーパーモードにパワーアップ可能で、合体シーンは足から手が生える。
中盤以降ではジェットファイヤーとの合体形態「ジェットコンボイ」や、ウルトラマグナスとの合体形態「マグナコンボイ」も披露。
ちなみに、玩具はジェットファイヤーやウルトラマグナスと同時合体した究極形態「マグナジェットコンボイ」にもなれるが、劇中ではこの姿で戦う事はなかった。
勿体無い…
中盤では死亡してしまうが、マイクロンとマトリクスの力で復活。
終盤では見た目も中身も黒くなり(ファイナルバトルカラー)、ブルース・リーやロビンマスク顔負けのアクションを見せる。
最終クールでの熱い展開は感涙必至である。
パートナーマイクロンはプライム(原語版ではスパークプラグ)で、彼とのエボリューション(合体)で必殺技「マックスファイヤー」が発動する。
劇中ではスーパーモード以外でエボリューションする事はなかったが、コンテナを操作してコンボイのサポートを行うシーンがある。
玩具は赤外線を利用したコンテナの自動変形と合体が可能な物の他に、コンテナを廃し可動を重視したスタンダード版が販売された。
スタンダード版にはプライムの代わりに飛行機とブラスターに変形するマイクロン・サージが付属し、背部に合体させて上下に動かすとパンチアクションを繰り出す。
DX版は合体途中コンテナがまっ平らになるので、ドリンクを飲みながらテレビを見たらワシのコンボイがぁぁ!になったという報告がある。
グランドコンボイ(スーパーリンク)
“私の名を言ってみろ!”
CV:小西克幸(英語版:ゲイリー・チョーク)
設定上は前作『マイクロン伝説』のアルマダコンボイと同一人物だが、前回における最終戦でのはっちゃけが後を引いているのか、以前の面影が見えない程の暴れん坊で、豪快な人。
『マイクロン伝説』で合体したジェットファイヤーから
次々に合体相手を乗り換えたプレイボーイでもある。
そのTFたらしっぷりは続編にあたる『ギャラクシーフォース』でも発揮される。
ちなみに合体後の呼称はちゃんとあるにも関わらず、劇中では何故か全て「グランドコンボイ」で統一されている。
ウィングコンボイ「ウィングコンボイと呼んでくれ!」
ロディマスコンボイ&ホットショット「「グランドコンボイ」司令官!」
ウィングコンボイ「おっぷ・・・」
ロディマスコンボイ&ホットショット「「おっぷ・・・」」
オメガコンボイ「お前たち・・・覚悟はできてるだろうな!」
ビルトロン「誰かと思えば・・・」
ブルーティカス「グランドコンボイか」
オメガコンボイ「オメガコn」
スペリオン「グランドコンボイ司令官!」
オメガコンボイ「おっぷ・・・」
余談だが、スーパーモード時のプロポーションを重視しているのと音声ギミック(海外の『ENERGON』版のみ)をボディに内蔵する都合上、手足の大きさに対して通常時のボディが肥大化しており、一部のファンからは「ドスコンボイ」、「曙コンボイ」と揶揄されている(英語圏でも同様に「Fatimus Prime」(太ってます・プライム)と呼ばれている)。
ギャラクシーコンボイ(ギャラクシーフォース)
“宇宙を守れ!トランスフォーム!”
CV:楠大典(英語版:ゲイリー・チョーク)
消防車に変形するサイバトロン軍総司令官。
決して装甲車ではない。
2015年現在、日本においてコンボイの名を冠する最後の司令官でもある。
他のシリーズと違って部下には「総司令官」と呼ばれている。
通常時は『ビーストウォーズ』のコンボイと同様に口の周りが露出しているが、消防車の後部パーツを合体させた「スーパーモード」になるとマスクが展開する。
マイクロン三部作に於ける合体パターンはしっかり受け継いでおり、ライガージャックが腕として合体する事で「ライガーコンボイ」となり、ソニックボンバーが背部に合体すると「ソニックコンボイ」になれる。合体時のシークエンスはやたらカッコいい。
仲間に対して厳しくも優しく見守っており、彼らからの信頼も厚いが自分の立場について悩む一面も(直後にベクタープライムに殴り飛ばされたが)。
G1コンボイやファイヤーコンボイ程ではないが天然なので、冗談を真に受けてしまう一面も(第8話)。
敵に対しては度々容赦せず、リンクアップもしくはイグニッションで返り討ちにしている。
勇者パースの使い手でマスク割れも再現されているが、やや分かりづらい。
マスターガルバトロンとの最終決戦後はドレッドロックをサイバトロン軍総司令官代理と宇宙連合の議長に就任させて、新スペースブリッジ建設隊のリーダーとして旅立った。
エンディングのラストではコビーとローリの結婚式に出席しているが、その大きさ故に写真は頭しか映っていない(因みにこのシーンは本編終了から10年後の世界)。
更に最終回では「私にいい考えがある」を使っている。
玩具はファイヤーコンボイに劣らず非常に出来が良く、ギミックやプロポーションに優れた一品となっている。
余談だが、担当声優の楠大典氏は『カーロボット』にて悪のコンボイ「ブラックコンボイ」を演じており、この配役が決定した時は非常に喜んだとか。
後に彼は実写映画版でジャズを演じている。
漫画版を描いた岩本先生のイメージは「美味しいところを持っていく中々の策士」。
アニメ版と比べるとクールで闘志の熱いリーダーとして描かれ、スーパーモードにならずともマスターメガトロンをパンチ一撃で倒している猛者。
海外版では『マイクロン伝説』のコンボイ、『スーパーリンク』のグランドコンボイは同一人物だが、(大人の事情で)日本語版にこの設定は適用されていない。
オプティマスプライム(実写映画版トランスフォーマー)
CV:ピーター・カレン(吹き替え:玄田哲章)
世界規模での展開が行われた為、日本国内でも名称が「オプティマスプライム」のまま登場。
その他「オートボット(サイバトロン)」や「ディセプティコン(デストロン)」など、作中の用語が原作の呼称に改められ、以降のシリーズもこの設定に準ずるようになった。
相当なアレンジが加えられているものの、デザインは勿論、色合いやモチーフなどはほぼG1コンボイを踏襲している。
無論、G1とは別世界であり別人である。
赤と青のファイヤーパターンが特徴のピータービルト379に変形する。
日本語吹替の声はG1コンボイと同じ玄田氏であるが、抑揚の少ない声となっており、G1コンボイに比べ冷静な司令官らしい性格付けがされている(初代オメガスプリームに似たような雰囲気)。
それでもサムの家に入り込んで花壇を踏み潰したり、意外と短気だったり、ビークルモードのまま不貞腐れたりとお茶目さも健在である。コミックス版では、他のトランスフォーマー同様、中の人のホログラムを作成可能。
主な武器はイオンブラスターとエナジーブレード。
三作目での扱いを見ると、(本来は戦いや武器を好まず、ショックウェーブの復活や、アークの部品の件で人間に裏切られたと思っていて荒んでいた可能性があるが)あまり尊敬できない部分がある。
ムック本などによれば、使用していないだけで腰など全身に隠し武装とくに砲類があるらしい。
イオンブラスターは、歴代とは違いエネルギー弾のカラーリングが黄色だが、青だとメガトロンと被っていたので変更されたのかもしれない。メガトロンは、恐竜的な見た目とスピルバーグの趣味もあり、あれにカラーリングを合わせたのだろうかと考察する日本のファンもいるが、実情は不明。ただ、実際にイオンブラスターのエネルギー弾は放射能エネルギーらしい。なお、オートボットのエネルギー武器には暖色系のカラーリングが多く、ディセプティコンや元ディセプティコン由来の武器には青が多い。グリムロックの火炎放射も一緒。
両腕のブレードは、エネルゴンを使用する程度が他のどのトランスフォーマーの武装より大きく、プライム専用の特別な武器なのかもしれない。ソードにしては幅広い刃であり、叩き切りも得意であるので、ソードとG1のアックスの両方の性質を持つと言える。プライムがこの装備を選んだのが鬼神伝説の始まりだった…。
第一作目でボンクラの頭を切り落とし、二作目『リベンジ』では3対1という絶望的な状況でコンボイ無双を披露した。投擲や直接持つことも可能だが、トランスフォーマーの性質を考えると収納型の武器の方が安定していようか。
一方、ブラスターはやたら至近距離でぶっ放すという格闘戦の補助や延長に使うだけで、一作目のメガトロンが規格外のスパークを使用した最強状態だったのも無関係ではないが、二作目以外は殆ど役に立っておらず、三作目『ダークサイド・ムーン』では(ブラスターでUFOを撃墜した際に破損した事もある&小説版の意向もあり、オプティマスとメガトロンの元弟子コンビが協力するという必要があったのだが)とうとう拾い物のフュージョン・ショットガンに出番を持っていかれた。「イオン・ブラスター」のほか、スラッグ弾状のプルトニウムTNT実体弾やマシンガンを発射する「バリッジ・キャノン」がある。イオンブラスターの方が弾速が遅いような印象を受ける。が、両方とも核武装である。
二作目・三作目からはメリケンサックや鬼畜装備エネルゴンフック、G1のオマージュかエネルゴンアックス、大型の実弾砲というかバトルライフルも装備。イオン・ブラスターの後釜として『ロストエイジ』まで使用した。機体をリニューアルした際にはライフルの外装も変化した。また、ウィングパックにはガトリングやミサイルや盾など武装が豊富に積まれているが、企画段階では更に独創的な武装に変化したり、火力が上がったビークルモードも展開する予定だった。イオンブラスターェ…。
- 物資に乏しい宇宙での潜伏が長かったので、合理的にはエネルギー兵器が理想的なのだが、作品が進むにつれ、地球上の物資は得られるがエネルゴンや他エネルギーは得られにくいので、実弾武装とくにガトリング系統の割合が増えていた。ただし、アイアンハイドの主砲しかり三作目のミサイルしかり、チャージ音がしていたので火薬の代わりにエネルギーを使用していたり、エネルギー弾と実弾を併用可能な武装である可能性がある。
- 「何? ディセプティコンやサイバトロン戦争の終盤はどうなんだって? 知らんな。」
- ただし、オートボットもディセプティコンもマシンガンばかり装備していたのは地球上での諜報や隠密などに役立つからで、本来使用していたエネルギー武器やエイリアンの技術などは地球に降り立つ際にマシンガンなどにダウングレードしていたという設定のようなものはある。また、地球人に余計な技術を提供する事を危惧したのかもしれない。サイバトロン戦争でも、エネルゴンの減少など、エネルギー兵器を開発・維持する設備や資源の枯渇があったのかもしれない。なんせ、マシンガンの弾薬ならば、サイバトロンの地面や仲間の死体などからも作り出せるのだから。また、長期間の潜伏でもエネルギー武器よりはシステムの故障に強い。
近年のコンボイの象徴でもある合体も披露しており、『リベンジ』ではジェットファイア(の残骸)と合体し、ザ・フォールンやメガトロン相手に大立ち回りを繰り広げた。
ダークサイドムーンではビークルモードで牽引可能なコンテナが変形し、オプティマスの強化アーマーや飛行用のウイングとして合体・パワーアップできるようになった。
この他にも「死ぬ」「高いところから転落」「口が悪い」という元祖司令官のお家芸を全て実行、血筋はしっかり受継がれていることを実証したが、同時に愚直なまでに平和を希求するという部分は第1作目から一貫して守られている。
『カーロボット』のファイヤーコンボイに負けじ劣らじの家族構成で、実はセイバートロン星を統治するプライム王朝唯一の王位正当後継者という王子様(実はけっこう若い?)。
本人は孤児で身寄りが無く育ったが、星になった父親ないし祖父辺りが13人兄弟で、そのうち一人が実家に対して喧嘩を吹っ掛けたメガトローナスプライム(ザ・フォールン)という迷惑爺さん。
彼の師匠はセンチネルプライムという裏切り者で、迷惑上司。
『ダークサイド・ムーン』のラストシーンの独白では「人類を見捨てることは決してない」と語り、シカゴの悲劇を乗り越え改めて強い決意を燃やしていたのだが………
4作目にあたる『ロストエイジ』では、センチネルとディセプティコンが引き起こした惨事により人類はトランスフォーマーを一層危険視するようになり、かつて共にディセプティコンと戦ったサムやN.E.S.T.の面々とも離別。
さらにある陰謀によってCIA長官ハロルド・アッティンジャーと結託した反トランスフォーマー組織「KSI」(Kinetic Solutions Incorporated)の実働部隊「墓場の風」に狙われるようになり、仲間たちを一人また一人と殺害されてしまい、難を逃れたオプティマスも朽ちかけた73年式マーモン・キャブオーバーに擬態して、生き残ったオートボット達に危険を知らせながら「墓場の風」からの逃避行を続けていた。
その最中に重傷を負い、逃げ込んだ映画館の廃墟内で機能停止していたところをただの廃車と思い回収したケイド・イェーガーの手により蘇生し、彼らに修復を手伝ってもらっていたが、ケイドの相棒ルーカスが懸賞金目当てに通報したことで居場所がばれ、ケイドらを危険に晒してしまう。
後にウェスタンスター・4900SBをスキャンし、全体的に丸みを帯びたデザインに変更。前作ではコンテナから変形させ装備していたジェットパックを体内に組み込んでおり、単独で飛行可能になっている。
武器も劇中後半において新たにジャッジメントソード(テメノスソードとも)という手持ち型の長剣と、センチネルが使用していた盾に良く似た銃付属のベクターシールド(センチネルシールドとも)を手に入れた後は、これらの古代の武装を主に使用するようになる。ソードは完全な手持ち武装でエネルゴンも使用しない。ソードもシールドも、持ち手を変えての使用ができる。ソードの使用にはナイトたる認証が必要であり、認証の途中で腕部の装甲が変化する。
再集結したオートボットの生き残りと共に新たな脅威に立ち向かう事になるのだが、守るべき対象だった人間達に同胞を殺められ、彼らの愚行によってディセプティコンが復活したという事もあってか、以前のような人間に対する慈愛の念は消えかけていた。
しかし、自分を救ってくれたケイドへの恩義を捨てられず、そんな彼に説得されたことで再度人間の為に命を賭けることを決意する。だが、私利私欲と保身の為にオートボット達を殺め、更にケイド達すらも手にかけようとしたアッティンジャーと「墓場の風」の隊員達に対しては、初めて「人間を殺さない」という己の信念を曲げて手にかけた。
ロックダウン討伐後は、ケイド達の身の安全を部下のオートボットに託し、創造主達と決着を付ける為に地球を旅立った。
解放したダイナボットを力尽くで服従させたり、ロックダウンの上半身を両断したりと相変わらずバイオレンスなほか、単独での無双シーンも健在である。
皮肉な事に、復活直後の言動はセンチネル・プライムのそれと似てしまっていた。
実写映画1作目の制作期間中は、情報の漏えいを防ぐべくハズブロやタカラトミー側にはごく限られた資料しか与えられなかった為に、当時発売された玩具は劇中のデザインからかけ離れたデザイン(主に準備稿のもの)になっていた。
『リベンジ』の頃に発売されたオプティマスの玩具は劇中の再現度(と変形難易度)がすこぶる高く、人気も高かった為に何度もリデコ品が発売されている。
ただし、『ダークサイド・ムーン』以降は製造コストの上昇などの影響で前作・前々作のような大型商品はリリースされず、主に小型の商品や既存の製品のリカラー品がメインとなっていた。
『ロストエイジ』の公開時期は劇中での変形シークエンスの複雑化、変形難易度の見直しもあってギミックや変形手順がより簡略化されるようになった。
後により各部のモールドを劇中に近づけ、フェイスチェンジギミックを搭載した豪華塗装版のリデコ品や、上に乗せる玩具によって台詞が変わるライト&サウンドギミックを搭載したものが日本や一部のアジア地域にて発売された。
オプティマスプライム(トランスフォーマーアニメイテッド)
“オプティマスプライム、ハトのものまねをやります!ホロッホー♪”
CV:高橋広樹(英語版:デビッド・ケイ)
子供には長くて覚え辛そうだが、実写映画版とは色々連動しているらしいのでオプティマ(以下略)で呼称。
同作に登場するTFの例に漏れず立派なアゴをお持ちだが、彼の玩具は割とバランスが取れたアゴに造型されている場合が多い。
とある理由でエリートコースから外れ、ワケありな事情を持つ部下達を引き連れて辺境のスペースブリッジ修復といった地味な任務に就いていたが、色々あって地球ではオートボットの代表となる。
リーダーとしての素質はあるものの、若さゆえに判断を誤ることが多く、度々仲間を危険な目に晒してしまうが、終盤はジャズと共にブリッツウィングの捕縛に成功している。
苦手なものは蜘蛛。
変形する車両は消防車…という事になっているが、消防車の車両後部の部分がごっそりと無くなっていて、一部の回ではトラック用のコンテナまで牽引していた事から実質トレーラーと言っても間違いは無いだろう。
武器は伸縮自在の斧ウルトラアックスや腕から発射されるウルトラアンカーの他、投擲武器を投げつけたり消化剤を撒いたりと、多種多様な装備類を持つ。
バンブルビーから「(名前)長くない?」と言われ、略称を検討した事もある(その時「コンボイでいいじゃん」という意見が出たが「それはちょっとマズい」と却下している)。
結果「オプティマスプライム、プが二つで“ププ”」という名称をバンブルビーが思いつき、その後気に入ったのか第2話の予告編まで弄り続ける。
その間オプテ(以下略)は一切噛む事無く「オプ(以下略)」と訂正し続けた。
これだけ「オ(ry」と言い続ければ、流石にテレビの前の良い子達も名前を覚えられたのではないだろうか。
だが、後の『プライム』第14話web予告においてラチェットは「プライムってさー、昔コンボイって名前だったよなー」と似たような事をしでかしている。
ちなみにこのラチェットを演じた人は寄寓にも「コンボイ」と呼んでいた時代の作品にも何度か出演経験がある。
吹き替え版の中の人はかつて『ビーストウォーズⅡ』でスタースクリームとマンティス、『カーロボット』でギルドーを演じている。
この作品(吹き替え版)は出演陣の大半がかつてのTF作品出演経験者だが、高橋氏は数少ないBWⅡ出演経験者。
同作ではスタースクリームを演じていたせいか、スタスクの名が挙がるとつい反応してしまいそうになった事も多々あったそうな。
そして原語版の中の人はなんとビーストウォーズやユニクロン3部作でメガトロンを演じたデビッド・ケイ氏である。
オプティマスプライム(ゲーム『War for cybertron』シリーズ)
CV:ピーター・カレン
オートボットの若きリーダーで、セイバートローニアン風のトラックに変形する。
当初はただのオプティマスであり、プライムとして認められていなかったが、作中でプライムの名を正式に受け継ぐ。(本作には先代のプライムとしてゼータプライムというキャラクターが登場している)
障害物を力任せに破壊するエネルゴンアックス、メガトロンに一杯食わされる、"I have a Plan.(私にいい考えがある)"など、かつてのG1コンボイを意識した見どころが盛りだくさん。
続編の『Fall of Cybertron』では、それまでの曲面を主体としたボディから角張った武骨なボディへと変化している。
ゲーム中では全くと言っていいほど関連性がないが、一応後述の『トランスフォーマープライム』に登場するオプティマスの若き頃(サイバトロン星にいる頃)の活躍……という設定がある。
矛盾点もチラホラ見受けられる事から、ファンには両者共に別人として扱われる事が多いが、双方の世界観の繋がりを明確にした小説が後に発売されている。
司令官オプティマスプライム(トランスフォーマー プライム)
“宇宙の平和を守る為、日夜ういろうを食べて頑張っている!”
CV:森川智之(英語版:ピーター・カレン)
オートボットをまとめる司令官。G1コンボイと同じくかつてはオライオンパックスという名であり、サイバトロン星の古代遺物を管理するアイアコンの司書官だった。
オリジナル版の中の人はG1や実写版でお馴染みのお方。吹き替え版の中の人は『ビーストウォーズメタルス』ではメタルスジャガーを演じていた。
ディセプティコンによるサイバトロン星襲撃から逃れ、ラチェット、アーシー、バンブルビー、バルクヘッドと共に地球で活動している。
冷静沈着な性格で、ライオコンボイのようにディセプティコンとは和解を求めている。だが、その甘さを旧知の仲であるラチェットに指摘されることもあった。
実写映画版のオプティマスのようなボンネットタイプのトレーラーに変形し、必要に応じてコンテナを牽引する事もある。
武器は両腕が変形するブラスターとブレードで、戦闘能力はメガトロンとほぼ互角。
オライオン時代は文献を読みふけっている本の虫だったが、やがて現在の腐敗した政治体制に疑問を抱くようになり、革命家メガトロナスに接触。彼と親友になり、片腕として真の自由を手に入れるべく活動を始めた。
政治家メガトロンとなったメガトロナスとオライオンは次期プライム候補として民衆の支持を集めるが、攻撃性を増していくメガトロンと共存を望むオライオンは徐々にすれ違いはじめ、次期プライムを決める会議で互いの主張をぶつけ合った結果、メガトロンよりも支持を集め、親友を蹴落とす形で新たなプライムとなった。
これがきっかけでメガトロンはディセプティコンを結成して武装蜂起。サイバトロン星を徐々に破壊していく。オライオンは星を救う道を創造神プライマスに求め、プライマスからマトリクスを授けられ、プライマスが認めた最後のプライムである「オプティマス・プライム」に転生するが、メガトロンの暴走を食い止めるには至らず、サイバトロン星は滅亡を迎えてしまった。
彼がディセプティコンとの和解を望んでいるのは、この苦い経験から来ている。
その後はエネルゴンが豊富な地球に生き残ったチームと共に移動し、アメリカ軍から与えられた秘密基地「オメガワン」にて宇宙に散ったオートボットに呼びかけ静かに暮らしていたが、ディセプティコンの母艦ネメシスの発見やメガトロンの帰還をきっかけに戦いを始める。
当初は和解を呼びかけていたものの、ラチェットに甘さを指摘され、メガトロンがラフに重傷を負わせた(後に救命医療によって一命を取り留めた)事によって覚悟を決め、攻めに転ずる。
中盤、地球そのものであったガイアユニクロンを封印する為にガイアユニクロンに切り捨てられたメガトロンと手を組み、マトリクスの力で封印に成功するが、その代償としてオライオン・パックスに戻った挙句、それまでの記憶を失ってしまう。
オライオンに戻った彼はメガトロンに偽りの情報を吹き込まれ、ディセプティコンの一員としてエネルゴン鉱山で働いていた。だが、メガトロンの立ち振る舞いに徐々に疑問を抱くようになり、ベクターシグマの鍵を託されたジャックに記憶を再アップロードされた事でプライムとしての記憶を取り戻し、オートボットへと復帰。
後に世界各地に散らばった古代遺物を巡る戦いでは、神器の一つ「マトリクスセイバー」を入手し、更にかつての師匠でもあったアルファ・トライオンとの対話からサイバトロン星を復活させる鍵となるオメガキーとオメガロックの存在を知る。
幾多の困難の末にオートボットは何とかオメガロックの起動に成功したが、不運にもディセプティコンによって子供達を人質に取られてしまう。やむを得ずオメガロックをディセプティコンに明け渡してしまうが、メガトロンの目的はサイバトロン星の復興などではなく、地球を金属化させる事だった。子供達の悲痛の声を聴いたオプティマスは、オメガロックを破壊することで地球金属化計画を妨害するが、僅かなエネルギー放射でサイバトロン星を復活させたメガトロンによって「母星の復活を阻止した大罪人」と断じられ、直後に総攻撃を受けてしまう。
もはやこれまでと判断したオプティマスはグランドブリッジでメンバーを逃がし、一人ディセプティコンの大群に立ち向かうのだった(日本版はここで完結)。
※以下、『ビーストハンターズ』のネタバレ注意
続編にあたる『ビーストハンターズ』(日本未公開)では、フェイズシフターを確保していたスモークスクリーンによって瓦礫の中から救出され、レーダーに映らない岩壁の中に匿われていた。
だが、自らの死期を悟っていた彼は遺言としてスモークスクリーンを自らの後継者に選び、ソラスプライムハンマーによるオメガロックの復元とマトリクスを託す事を伝えるが、機能停止寸前に精神がオールスパークの中に飛ばされた際にアルファトライオンと再会。「まだ死にたくない」という本心を伝えるが、無情にも現実世界の体は機能を停止し、マトリクスも体外に排出されてしまう。
しかし、彼の死を認めなかったスモークスクリーンによってソラスプライムハンマーの全エネルギーを吸収し復活。その結果、より攻撃的で刺々しいデザインに生まれ変わり、本作のオートボットの中で唯一飛行が可能となった。
ビークルモードはファウラー捜査官が用意した、G1コンボイを彷彿とさせるキャブオーバータイプの軍用トラック(見方によっては装甲車かも)をスキャンした。
オートボットとアメリカ軍のダークマウント要塞攻略戦に参戦し、新たに手に入れた飛行能力でメガトロンを圧倒し、オートボットを勝利に導いた。
その後は作戦指揮官ウルトラマグナスの指示に従い、巨大フュージョンカノン破壊作戦に参加。フュージョンキャノンの無力化と、今まで辛酸を舐めさせられ続けたメガトロンへのリベンジを果たし、ジャスパーを奪還した。
敗走したディセプティコンがサイバトロン星の古代生物「プレダコン」の復活を企んでいる事を知ると、「ビーストハンターズ」としてディセプティコンとの化石争奪戦を展開。強いエネルゴン反応を示すディセプティコンの拠点を発見し、ショックウェーブの研究所をレッカーズと共に爆破。ついでにサウンドウェーブを捕らえ、プレダコンのボスプレダキングとも互角に戦うが、その隙にサウンドウェーブに逃げられラチェットを人質に取られてしまう。
プレダキングがディセプティコンに反旗を翻した隙に逃げてきたラチェットからメガトロンが巨大オメガロックによる地球金属化計画を企んでいる事を知り、オートボットの全戦力を投入して戦艦ネメシスに突入。ダークエネルゴンセイバーを持ったメガトロンと直接対決に挑むが、メガトロンの最期はバンブルビーによってとどめを刺される形となった。
ディセプティコンの脅威が去った後は、オメガロックを使用してサイバトロン星を復活。復興の為に子供達と地球に残留したラチェットに別れを告げ、去って行った。
完結編『プレダコン・ライジング』では、バンブルビーに戦士の洗礼を施すと共にマトリクスセイバーを託し、自身はホイルジャックと共にプライマス復活の為、宇宙に打ち上げられたマトリクスの捜索に向かう。
マトリクスは無事回収に成功したが、プライマス復活に呼応して封印の解けたユニクロンがサイバトロン星を攻撃している事を知り急行。
メガトロンの死体を乗っ取ったユニクロンと対決し、戦闘中オールスパークを体内に取り込み空になった吸引器を利用してユニクロンのスパークそのものを封印することに成功。
オートボットのメンバーに別れの言葉と共にプライムの時代の終焉を告げ、マトリクスとオールスパークを自らの肉体ごとプライマスに返還。故郷と一つになり消えたのだった。
オプティマスプライム(レスキューボッツ)
『プライム』と世界観を共有している為、(外見こそ全く違うが)『プライム』版のオプティマスと同一人物という設定になっている。
レスキューボッツ達がまだディセプティコンと戦える段階ではないと考え、地球の文化やチームワーク、ルールと命の大切さを学ばせる為に地球にある科学(と災害)の盛んな街・グリフィンロックへと向かわせ、そこに住む救助隊のバーンズ一家とチームを組ませた。
普段はレスキューボッツ達にモニター越しで指示や助言を与えるが、チームやグリフィンロックを救う為に自ら行動することも。
シーズン3から他のレスキューボッツと同様にダイノボットのような恐竜モードを手に入れ、グリムロックのようなティラノサウルス形態にもトランスフォームが可能になった。玩具のロボットモードはまるでビーストメガトロンに似ている。
オプティマスエクスプライム(参乗合体トランスフォーマーGo!)
CV:森川智之
日本における『プライム』版オプティマスと同一人物であり、ハンターオプティマスプライム(『ビーストハンターズ』版オプティマスと同一のデザイン)がソードボットらの危機に加勢するべくパワーアップした姿で、二振りの巨大な刀「ザンゲキ刀」を武器とする。
新たに新幹線と東洋風の龍への3段変形能力を得ており、ケンザンやゲキソウマルとの連結参乗合体も可能。
オプティマスプライム(シャッタード・グラス)
“till all are gone!”
善悪が逆転した世界のコンボイ。
生きとし生ける者全ての敵、歩く自然災害、話す近所迷惑高笑いの鬼畜外道と、今までのコンボイとまったく正反対な極悪非道。通称汚プティマス
…のはずだが、どちらかと言うと「G1コンボイの若干ながら強烈に印象に残る鬼畜な部分を抽出して培養した」ような感じ。
正真正銘の「破壊大帝」であり、原語版でも彼の肩書きは「Emperor of Destruction」となっている。
コンボイ feat.ダッジ・ラム×メリッサ(キスぷれ)
CV:玄田哲章
『ザ・ムービー』で絶命したG1コンボイ本人。
絶命後、オートルーパーを取り込み、少女メリッサとパラサイテック融合を果たす事で一時的な蘇生を遂げた。
外見は、『バイナルテック』の海外シリーズ『ALTERNATORS』で発売されていたオプティマス・プライムの塗装を変更したもので、ピックアップトラックのダッジ・ラムに変形。ロボットモードでは、サーフボードが変形した剣を持たせる事が可能。
後にこのコンボイとは別に、『バイナルテック』仕様のダイキャスト製のコンボイも発売されている。
オプティマスプライム(キュートランスフォーマー)
“オイルが漏れてるんだ!(汗)”
CV:細谷佳正
2014年にトランスフォーマー生誕30周年を記念して制作された、チョロQとのコラボ企画におけるコンボイ。
ビークルモードは『ロストエイジ』と同様のウェスタンスター・4900SB風のチョロQ。ロボットモードもそれに準じ頭身がデフォルメされた愛らしいデザインとなっている。ただし、カラーリングは実車映画版に比べてやや青の比率が多め。また、玩具独自シリーズ『オルタニティ』のニッサンGT-R R35に変型するバージョンや、G1のデザインを継承したフレイトライナーバージョンも存在する。
同年8月から配信されたゲームアプリ『帰ってきたコンボイの謎』、更に2015年から放送された同名のアニメで主人公として登場している。久々に饒舌キャラ設定となったバンブルビーと、敵勢であるはずのロックダウンとともに和やかに雑談を繰り広げる。
基本的に、前述のアプリを熱心にプレイしつつ、ロックダウンからの辛辣な問答に答える形で各回の議題を掲示する役目を担っている。『コンボイの謎』が世間で「クソゲー」として定着していることを頑なに否定し、クソゲー呼ばわりするロックダウンに文字通りツッコミを入れ「クソゲーではなく無理ゲーだ!」と訂正したりと、やや几帳面なところがある。だが、そんな彼も第二期ではとうとうクソゲーと認めたらしく「あんなクソゲーの事はもう忘れてくれ!」「あんなものは所詮謎ボイのコンだ!」と第一期の内容を全否定する発言をした。
一方で、議題パートでは他の二人に比べなかなか具体案を出せず、何とか絞り出しては見たものの二人からダメ出しを食らったりツッコまれたり、更にはとっさにボケを重ねられたりと、何かとイジられ役に回される場合が多い。色んな意味で応援したくなる司令官である。
最近では制作側からもイジられる機会が多く、30秒CMで長文の台本を与えられたり(自分の声優の名前を噛んだり)、アニメ制作会社繋がりで『秘密結社鷹の爪』の1コーナー『鷹の爪情報局』にゲスト出演したり、お台場デックス東京ビーチとのコラボイベントの告知でもエピソードトークを披露させられたりするなど、毎度大量のオイルを漏らしながらも真面目に仕事をこなしている。
なお、タイトルにガッツリ「コンボイ」と書かれているが、本作の彼はあくまでもオプティマスプライムである。
因みに声を担当する細谷氏は、過去に実写映画版トランスフォーマー第1作目にてサムの友人マイルズ・ランカスター(演:ジョン・ロビンソン)の吹き替えを担当している。また、第二期においてはエンディングテーマを歌唱している。
オプティマスプライム(トランスフォーマーアドベンチャー)
“バンブルビー、いい仲間ができたな。”
CV:楠大典(英語版:ピーター・カレン)
アニメ『トランスフォーマーアドベンチャー』におけるコンボイ。
海外ではプライムの続編にあたる作品とされており、3Dモデルはトゥーンレンダリングに変化しているもののプライム版オプティマスに近いデザインとなっている。
先の地球での闘いで消息を絶ち、現在は行方不明となっている。生死すら定かではなく、周囲からは「伝説の司令官」とも言われている。その為、本作では主人公の座をバンブルビーに譲っている。
サイバトロン星で活動するバンブルビーの前に突如姿を現し、地球へ向かうように諭す。
第2話では、デニーの乗る車を圧し潰そうとするアンダーバイトを既のところで静止する形で出現。オートボット達に地球に迫る大きな危機を予見し、地球に滞在してその危機に備えるように指示する。リーダーとしての責任に不安を抱えるバンブルビーを激励し、再び霧のように姿を消した。
その後もたびたび登場するものの、バンブルビーにしか認知することが出来なかったり「地球にいられる時間が限られている」「本当に助けを必要とした時しか話すことを許されていない」と発言するなど、行動に制限を課せられている節がみられる。
実際はプライムのエリアと呼ばれる謎の空間でマイクロナス指導のもと来るべき戦いに備えて修行を行い、プライムソードを託されたがメガトロナスの地球襲来の際に歴代のプライムたちのスパークを注入された事でシュプリームモードへと進化。地球へ降り立った。
メガトロナス討伐後は、これからは同志として共に戦おうとチームに加わることとなったが、マイクロナスにスパークを返還することになり、(姿こそ変わらなかったものの)衰弱してしまう。
それからは弱った体で遠征チームに加わった為に、相変わらず自分を顧みない行動を取り、若い仲間との齟齬が目立った(と思いきやベテランの機転と真っ赤な言動を利かせて仲間を助けるというオチではあった)が、徐々にチームワークが良くなると共に体力も回復していった。
しかしディセプティコン島での戦いではバンブルビーを心配してあれこれ口を出す余り、子供扱いされたと感じたバンブルビーに反発されてしまい、ムキになった彼と不和を起こして指揮系統が乱れてしまう。
しかし、スチールジョーとの決戦ではいままでの不和とはなんだったのか、といわんばかりの連携で勝利し、そして成長したバンブルビーを良きリーダーと認めてサイバトロン星へ去っていった。
その後、スタースクリームの来襲に際し再び地球に降り立つこととなる。
声を担当した楠氏は、前述の『ギャラクシーフォース』のギャラクシーコンボイ、『カーロボット』のブラックコンボイを演じており、本作が実質3度目のコンボイとなる。
補足
総じて少々抜けた部分のある司令官だが、これはサイバトロンの司令官が勇気や信念といった精神的なものを基準として選ばれるからであり、現に人望はかなり厚い。
精神的要因で司令官が選ばれるという性質上、戦術的には司令官なしでも統率のとれた行動が可能であり、実際『プライム』にてオプティマスがとある事情で陣営から一時離脱した際にもオートボットは問題なく作戦を立てて行動していた。
『マイクロン伝説』ではコンボイの死後、ホットロッドが臨時リーダーになって全員纏まって行動している。なお、彼がリーダーに選ばれた理由は「コンボイの想いを一番受け継いでいる」なので、やはりこちらも精神的なものが大きい。
その抜けた部分故に周囲のサポートが必要となっており、これがサイバトロン陣営の結束を高める一因にもなっている。
この特徴は首領のメガトロンが圧倒的な能力で部下を束ね、ナンバー2のスタースクリームが首領の座を狙い、強力なリーダーが居なければ烏合の衆と化してしまうデストロン陣営とは対照的になっている。戦闘時にも味方の士気を鼓舞しつつ敵を畏怖させるという役割を果たしており、この点も作戦や謀略で敵を追いつめるメガトロンとは対照的といえる。