概要
フィギュアスケートの男子シングルを題材にしたオリジナルアニメ。
久保ミツロウ・山本沙代のコンビが原案を手掛けており、久保はキャラクター原案、山本は監督としても本作品に携わっている。アニメーション制作はMAPPA。
2016年秋アニメとして、テレビ朝日およびBS朝日、さらには長崎文化放送、ついでにお台場のお友達約1局で放送。全12話。また、時期はずれるが、サンテレビとAT-Xおよびテレ朝チャンネル1、ついでに青森、熊本、大分の各朝日放送、おまけに先のお友達とはまた別のお台場のお友達約1局でも放送されている。なお、放送局によってはお正月特別番組という格好で集中放送という形式での放送だったり2話連続1時間枠で放送されている。
テレビ朝日の深夜アニメは「新世界より」以来だが、BS朝日がテレビ朝日ホストの深夜アニメを放送するのは、前代未聞であった（つか、史上初）。
完全新作の劇場版が製作されることが2017年4月29日、明らかになった。同日、舞浜アンフィシアター（千葉県浦安市）で開催されたイベント「ユーリ!!! on STAGE」で、劇場版アニメの製作と「オレたちは立ち止まれない！！！！」という同作のキャッチコピーが発表された。詳細は今後、発表される。
ストーリー
日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗…
「現役続行と引退はハーフ ハーフ…」
そんな気持ちで実家に引きこもっていた彼のところに突然やってきたのは世界選手権5連覇のヴィクトル・ニキフォロフで…
日本の崖っぷちスケーター勝生勇利と、ロシアの下克上スケーターユーリ・プリセツキー。
2人のユーリと、王者ヴィクトル・ニキフォロフで挑む前代未聞のグランプリシリーズが今、幕をあける！
（BS朝日「ユーリ!!! on ICE」の番組サイトより引用）
登場人物
主要人物
主人公。日本のフィギュアスケート特別強化選手。23歳。独特のリズム感を持っており、唯一無二のステップが武器なのだが、プレッシャーに弱く、毎回肝心なところで実力を発揮出来ない。太りやすい体質の上に、カツ丼の大盛りが大好物。シニア5年目にして初めてグランプリファイナルに出場するが最下位に沈み、失意のまま九州長谷津の実家に里帰りするが…
ユーリ・プリセツキー（CV：内山昂輝）
ロシアの選手で15歳。もう一人の主人公。「ロシアの妖精」と呼ばれる美少年だが、アイスリンクを下りると、口が悪いヤンキーである。フィギュアスケートで国からの援助を受け、一家を支える大黒柱的な存在。
ヴィクトル・ニキフォロフ（CV：諏訪部順一）
ロシアの選手で27歳。世界選手権5連覇中で「リビングレジェンド」と呼ばれる。勇利の憧れの人物。ひょんなことから勇利に興味を持ち、愛犬マッカチンを連れて勝生家の営む温泉を訪れる。
各国の代表選手
韓国の選手。普段はボーッとしているが、リンクに立つと冷酷な目つきで踊る。イケメンスケーターとして大人気だが、本人は女嫌いでフィギュアスケート以外のことは全く興味がない。母国開催の平昌オリンピックを目標としている。
チェコの選手。心優しく裏表のない性格で、男らしい紳士。ダイナミックなスケーティングが武器。
オタベック・アルティン（CV：細谷佳正）
カザフスタンの選手。ポーカーフェイス且つ無口だが、スケーティングは雄弁。
ギオルギー・ポポーヴィッチ（CV：羽多野渉）
ロシアの選手。育ちがよく真面目な性格。ヴィクトル不在のシーズンでようやく日の目を見そうだが……。
クリストフ・ジャコメッティ（CV：安元洋貴）
スイスの選手。勇利はジュニア時代から1度も勝てたことがない相手。ヴィクトルともライバル関係にあり、人気を二分している。
中国の選手。シャイな性格だが、友人のピチットの影響でSNSを好み、よく自撮りをアップしている。
ジャン・ジャック・ルロワ（CV：宮野真守）
カナダの選手。ビッグマウスだが、それを追い抜いてしまうほどの高い実力の持ち主で、今期GPF、世界選手権の金メダル最有力候補。
ピチット・チュラノン（CV：小野賢章）
タイの選手。勇利の元リンクメイトで先シーズンは四大陸選手権3位入賞。SNS狂いで自撮りが大好き。
ミケーレ・クリスピーノ（CV：前野智昭）
イタリアの選手。イタリア男のイメージを覆すほどの硬派な性格で、シスコン。妹のサーラもフィギュアスケート選手である。
日本の選手。昨年の全日本選手権で上位入賞し、今期はシニア初シーズン。勇利に憧れている。
レオ・デ・ラ・イグレシア（CV：土岐隼一）
アメリカの選手。メキシコ系アメリカ人。自ら振付を行うオリジナリティ溢れる演技が魅力。SNSの発信力と平和を信じている。
ロシアの女子選手でユーリのリンクメイト。年下のユーリをちょくちょくからかっている。18歳ながら大人びた雰囲気で、女子世界ランク3位の実力者。
サーラ・クリスピーノ（CV：皆瀬まりか）
ミケーレの双子の妹。女子世界ランク4位の選手。
その他の関係者
勇利の姉。実家の温泉施設「ゆ～とぴあ かつき」で働いている。
勇利の幼馴染で元リンクメイト。
勇利の憧れの人で、豪の妻。「アイスキャッスルはせつ」で働いている。
西郡空挧流（あくせる）/西郡流譜（るっつ）/西郡流麗（るーぷ）（CV:矢島晶子）
西郡夫妻の娘で三つ子。SNSが大好き。スケオタ三姉妹の異名と、フィギュアスケートにちなんだ、何とも読みにくいお名前を持つ。
「アイスキャッスルはせつ」にてバレエ教室を開く、元バレエダンサー。
ヤコフ・フェルツマン（CV:手塚秀彰）
ヴィクトル、ユーリ、ポポーヴィッチのコーチ。ヴィクトルのコーチ転身に反対している。
リリア・バラノフスカヤ（CV：田村聖子）
元ボリショイ・バレエのプリンシパルであり、ヤコフの元妻。礼儀や生活態度に厳しい。ユーリのバレエコーチとなる。
チェレスティーノ・チャルディーニ（CV：落合弘治）
「チャオチャオ」が口癖のイタリア系アメリカ人のスケート・コーチ。勇利の元コーチで、現在はピチットのコーチを務めている。
諸岡久志（CV：加藤泰平）
フィギュアスケート大好きなアナウンサー。勇利がグランプリファイナルで「見事に滑ってしまった」事を心配している。そのせいか、勇利が出た大会は、なぜかこの人が実況を担当している。なお、中の人はガチで現役の（テレビ朝日）アナウンサー（もちろんフィギュアスケートの実況を担当したこともある）。
主題歌
OPテーマ
OPテーマはディーン・フジオカによる「History Maker」。
久保ミツロウたっての依頼である。依頼を受けたディーンは当初「日本のTVアニメなら日本語の歌詞のほうが良いのでは？」と提案したが「英語の歌詞でお願いします」という指示があり、英語になったとのこと。
EDテーマ
EDテーマは「You Only Live Once」（10話を除く）
歌唱を担当するのは歌手で声優の羽多野渉（"YURI!!! on ICE feat. w.hatano"名義）。羽多野は今作でギオルギー・ポポーヴィッチの声も担当している。
ラジオ
ユーリ!!! on RADIO
MCを勇利役の豊永利行とユーリ役の内山昂輝が務める。ネットラジオ局の超!A&Gにて放送。
余談
- フィギュアスケートを題材にしたTVアニメで、男子選手を主人公とした作品は本作が初。グランプリシリーズ（グランプリファイナル）を主軸として描くのも初めてとなる。さらに、フィギュアスケートを題材としたTVアニメで、シングル競技しか扱っていないものとなると、2015年11月にNHK総合テレビで放送されたミニアニメ（後に25分アニメに作り直され、やはりNHK総合で放送）「想いのかけら」くらいである。
- 作中の演技シーンの振付は、数々のトップスケーターの振付を行っている、フィギュアスケート振付師の宮本賢二が担当。また、衣装デザインは実際にフィギュアスケートコスチュームを製作するChacottが協力するなど、豪華布陣で制作されている。
- 元フィギュアスケート選手が声優として参加した作品である。第1話では本田武史が、第11話では織田信成が、そして最終回である第12話ではステファン・ランビエールが、いずれも本人役で「出演」を果たしている。また、やはり元フィギュアスケート選手である高橋大輔が、とあるバラエティ番組で｢アニメが好きなので声優やってみたいなあ･･････｣と漏らしたことから、出演者の一人である諏訪部が「だったら出てもらえないかしら!?」という主旨のツイートをしていた。
- アニメオタクとしても知られる、ロシアのエフゲニア・メドベデワも本作品を視聴しており、久保ミツロウのInstagramをフォローする事態に。因みに推しはヴィクトル・ニキフォロフとのこと。衝撃の7話では、久保先生に確認を取ったほど。実在のフィギュアスケート選手が日本のアニメを視聴している事が判明したケースは今までにも何度かある（パトリック・チャン＝けいおん!）（今回の件に関するねとらぼ内の記事）。
- フィギュアスケートを題材にしたアニメは珍しい上に、宮本賢二が振り付けを担当していることもあり、実在のフィギュアスケート選手が視聴する可能性は高い。ついでにディーン・フジオカのOPテーマが話題を呼んでいることから、槇原敬之など音楽関係の視聴者もいる。更には、佐賀県との公式コラボも開催が決定。なので、二次創作（特に腐向け）を見られたくない場合は、各業界関係者の目に止まらないよう棲み分けに注意して活動しよう。
- 実は、テレビ朝日の深夜アニメは、本作が放送された2016年秋期はこの1作品のみの放送ではなく、「タイガーマスクW」も放送されていた。ちなみに｢タイガーマスクW」は2017年4月末時点でも放送している。
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