概要
CV:津嘉山正種
「帝愛グループ」の総帥である老人。部下からは「会長」と呼ばれている。カイジ最大の宿敵。
莫大な資産と鉄壁の運用管理術を誇りながらも、まだまだ足りないと世界中の金をかき集め帝愛による「王国」を築こうとする金の亡者。嗜虐癖を持つサディストでもあり人が苦しむ姿を見る事と、常軌を逸したギャンブルを何よりの愉悦としており、暴利によって弱者から搾取し、博奕で負けた者や借金を返せない者、失態を演じた部下に「器官破壊」「指切断」「焼き土下座」「地下強制労働」といった残酷な懲罰を強制し、命を奪うことすら全くためらわない。
残虐非道かつ醜悪な狂人で、カイジにとっては最も忌むべき相手だが、自らを「王」と称するだけあり単純に「強運の持ち主」というだけには留まらず、あらゆる面において常人を遥かに凌駕する力を持つ。また、世の中の真理を突いた発言も多く、勝負事となると何処かフェアな一面も持ち合わせる。「以前は困っている人間を見捨てられず助けようと金を貸していたが、幾度も裏切られてきた」とも語っているため、人生の辛酸を舐め続けた結果こういう人格に行き着いたのかもしれない。
初登場は「希望の船」でのラストにシルエット。名前は『賭博黙示録カイジ』13巻で判明。「絶望の城」編での最終局面、「ティッシュ箱くじ引き」でカイジと直接対決をする。以後のストーリーでも兵藤と帝愛の存在はカイジの運命に立ちはだかり続ける。息子に兵藤和也がいる。
このように原作では鬼、悪魔、狂人という言葉がこの上なく似合う人物なのだが、スピンオフ作品『中間管理録トネガワ』では夜に行われた会議中に眠ってしまい、モノローグで「おじいちゃん」扱いされた上に「ククク・・・・・・もう食べられぬっ・・!!」とベタすぎる寝言が出るなど、笑えてしまう描写が多い。
ワン・ポーカー編の和也の回想でこれまで謎に包まれた家族について判明したところによるとソフィーなる女性が妻でその間に二人の息子(和貴・和也)をもうけていた事が判明。
なお、この頃の兵藤は息子が遊んでいた黒ひげ危機一髪を見て「樽に入った人間を剣で突き刺すこんな玩具を子供に与えていいのか…?」と内心思うあたり現在の彼に比べるとまだ理性的な所があった様子。