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笑い男の編集履歴

2017-10-10 18:28:28 バージョン

笑い男

わらいおとこ

笑い男とは、アニメ『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のキャラクター、または作中の根幹をなす事件である。

概要

劇中で俗に『笑い男事件』と呼ばれるセラノゲノミクス社社長アーネスト瀬良野(セラノ)誘拐と、その後のウイルスプログラムをばら撒くという手口を使った、マイクロマシンメーカー6社に対する脅迫、及びこのサイバーテロによる劇場型犯罪の犯人とされる人物の俗称。

なお、正式名称は「広域重要081号事件」。


事件内容

2024年2月1日、瀬良野が誘拐され同時期に身代金100億と金塊100㎏が要求された。

瀬良野は誘拐以前から何者かに電脳ハックされた人物達から犯行予告を受け取っていたが、まともに取り合っておらず、この誘拐は状況を甘く見ていた彼自身が招いたと言っても過言ではなかった。

この時点では身代金が常識外の、一般的な誘拐事件だと思われていた。

しかし、報道管制によって捜査当局は公開捜査に踏み切れず、捜査は難航。何の手がかりも掴めないまま2日経ったある日、事件は予想だにしなかった方向へと動き始める。


2024年2月3日、警察庁会談直前の天気予報TV生中継現場に拳銃を持った謎の青年が瀬良野を連れて現れ、何かを謝罪するよう瀬良野に要求した。青年は駆けつけた警官を見て逃走、瀬良野は解放された。

その際、青年は現場にいた全ての人々や駆けつけた警察官の電脳、AIつきのロボットカメラ、更には逃走経路にあった監視カメラなどの画像機械の記録にいたる、全てのネットワークにつながるものに記録された自分の顔を、過去にさかのぼってまでリアルタイムに「笑い男マーク」に書き換えてしまった。

しかもただ顔を隠したのではなく、人々の電脳の認知領域にまで干渉して書き換えを行ったことで、目撃者達は笑い男マークが青年の顔であると何の疑問も無く認識している状態であった。そのため、騒動直後の捜査当局での似顔絵作成の際に、目撃者たちが大真面目に笑い男マークを犯人の似顔絵として描いてしまうという珍事が起こり、これまた世間に衝撃を与えることになった。

結局、瀬良野は保護できたものの、有力な手がかりを得ることはできず、青年の行方も掴むことはできなかった。


そして特A級クラスのハッキングスキルを持つにも関わらず衆前に姿を晒した大胆さと、それに不釣合いなポップなマークから、やがて人々は彼を「笑い男」と呼ぶようになる。


瀬良野が保護されてしばらく後、笑い男はセラノ社を「マイクロマシンに殺人ウイルスを混入する」と脅迫。主力商品であった医療用マイクロマシンの業績悪化によってセラノ社の株価が暴落すると、今度は同様の手口で他の大手マイクロマシンメーカーを次々と脅迫していった。さらに各地に「笑い男マーク」を出現させて犯行予告を行い、世間を騒がせた。

この脅迫事件は約3ヶ月続き、事態を重く見た政府は被害に遭い売上げが落ちたメーカーへ公的資金を導入。その際に何故かセラノ社のみ資金が少なかった。公的資金導入が決定されると、まるでそれが目的であったかのように脅迫は止み、事件は終息。

結局、犯人に関する手がかりはおろか、犯人が何をしたかったのかもわからないまま、事件は迷宮入りとなった。


センセーショナルな事件に世間は笑い男一色に染まり、ネットを中心に事件や犯人に関する様々な憶測や考察が飛び交うようになる。

さらに「笑い男は大企業が隠蔽している何らかの悪事を暴こうとしたのだ」とする噂が流れたことで、「笑い男」を英雄視するファンも続出し、規模自体は非常にチープで微々たるものだが「笑い男」の模倣犯までもが大量に出現。

遂には「笑い男マーク」がプリントアウトされたTシャツやカバンといった数々の関連グッズも販売された他、映画ライブにまで使われたことで社会現象にまで発展、およそ20兆円規模の経済効果を生み出すこととなった。


ちなみに完全なる余談になるが、この時に「笑い男マークは自分が考案し、犯人にパクられたものである」と主張するデザイナーがいたものの、事件後、彼はデザイナーとして注目されるようになった。


真相

瀬良野誘拐事件とそれ以外の事件とは、犯人は全く別である。

誘拐事件の犯人はアオイという、特A級のハッキング技術を持つ青年。


偶然「電脳硬化症」(脳細胞が徐々に硬化していく不治の病)の特効薬を巡る厚労省の黒い噂の真相が書かれた論文を発見したアオイは、正義感から関係者の瀬良野に対し真実を公表するよう脅迫。それに応じない瀬良野を電脳ハッキングし誘拐した。

3日間にわたり討論を繰り返すうちに公表の約束を取り付けるが、直前になって瀬良野が逃亡しようとしたことで、これに対しアオイは拳銃で脅迫。これが2月3日の事件の真相である(制作陣曰く全くの偶然の結果とのこと)。


この事件を利用したのが警察上層部やそれと繋がりがある政治家や自衛に影響力を持つ政治家・薬島だった。

「笑い男」を騙って大企業への脅迫を繰り返し、世間を扇動するために大々的な工作活動を行った。頃合いを見計らい脅迫された企業へ公的資金導入の代わりに裏金を要求し、それが達成されたため事件の幕を引いた。

瀬良野には余計な発言をしないように、警護の名目で監視を付け軟禁状態に置いている。警護役の警官にはインターセプターと呼ばれる監視カメラ的なナノマシンを仕込んでおり、もちろん事実は伝えていない。


目的を達成できなかったばかりか自分が起こした犯行を利用し私腹を肥やす悪が居るという事実に、アオイは絶望し、事件から手を引き行方を晦ませた。

その後紆余曲折を経てS.A.C時点では授産施設に忍び込んでいた。


事件発生から5年後、トグサの元同僚の刑事経由で公安9課が事件の真相を知るべく調査を開始する。これがS.A.Cの物語の主軸となる。


「笑い男」のマーク

メイン画像にある「笑い男マーク」、シンプルだが様々な要素が詰め込まれている。

外周をグルグル回る文字列は"I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes.(僕は耳と目を閉じ、口をつぐんだ人間になろうと考えた)"となっており、これはサリンジャーライ麦畑でつかまえての一節である(蛇足だが、サリンジャーは「笑い男」というタイトルの作品も書いている)。

スターチャイルドコーヒー

なお、顔に見える部分は作内のコーヒーチェーンのロゴ(更にこれも現実にあるコーヒーチェーンのもじり)をもじった事になっている。


関連イラスト

攻殻機動隊 アオイウォールペインティング


関連リンク

笑い男編の真相(yahoo! 知恵袋)

Wikipedia


関連タグ

攻殻機動隊STAND_ALONE_COMPLEX 犯人 事件 アオイ

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