概要
クモ綱のうちクモ目に属する節足動物の総称。はっきり2パーツに分かれる体、8本の脚と毒牙に変化した上顎(鋏角)が特徴。腹部に出糸能力を持ち、基本的に8つの目を持つ。
網を張り、虫を捕食するものが有名だが、網を作らず、待ち伏せや地表に徘徊するの種類も多い。
一般的には「虫」と呼ばれたりするが、「昆虫」とは別の動物(クモ綱)である。
昆虫の体は頭・胸・腹とう3パーツで6本脚と触角をもち;クモを含めてクモ綱動物の体は頭胸・腹という2パーツ、そして触角は無く、常に8本脚である。
ウミグモという名を持つ海洋生物が存在したが、そちらはクモではない全く別のグループである。
生態
巣穴から伸びるセンサーの糸にかかった虫に襲いかかるものや水中にドーム状の巣を作るもの、糸の先端に粘液を付けて振り回して獲物をくっつけるものなどユニークなクモも多い。
繁殖は、いわゆるペニスとして使われる器官は無く、雄は触肢に精子を蓄える構造を持ち、それを使って精子を雌の生殖孔へ突っ込む。対面位のような体位が普通。さらに雌には「貯精嚢」と呼ばれる精子嚢があって、精子はしばらくそこへとどまる。
雄が交尾の後、雌へわが身そのものを提供するクロゴケグモ(「黒の未亡人」を意味する英語名「Black widow」の由来)、卵が孵化してしばらくするまで母親が密閉された空間で世話をし、その後ママはお子さんに食われるカバキコマチグモやイワガネグモ等、特異な生態を持つものがある。
一部のクモは子グモのときに糸をタンポポの綿毛のように使い、風に乗って世界中に散っていく。その習性はまるで空を飛ぶ風船のように、バルーニング(Ballooning)と呼ばれる。
一般的な扱い
昆虫とは異なる容姿・蜘蛛の巣に代表される捕食性から様々な神話・伝承のモチーフとなっている。
そこから不気味さを見出す人も多く、Gや毛虫と並んで不快害虫扱いされることも多い。
有毒生物として広く知られているが、人間に影響を与えるほどの毒を持つ種類は僅かである。
また、嚙み付くは逃げ道のない場合に使う最終の防衛手段であり、人間を自発的に襲い掛かるクモは存在しない。
なお、害虫を積極的に捕食することから多くの蜘蛛は益虫に分類される。しかし、殺虫剤や農薬に弱い種が多く、不十分な農薬散布を行うと蜘蛛だけ全滅し、害虫がかえって増殖することがある。
『HUNTER×HUNTER』では幻影旅団のことを蜘蛛と指すことがある。
著名な蜘蛛
古蜘蛛亜目
原蜘蛛亜目
新蜘蛛亜目
蜘蛛をモチーフとしたキャラクター
神話・伝承・妖怪
仮面ライダーシリーズ
- 蜘蛛男(仮面ライダー)
- クモナポレオン(仮面ライダーX)
- クモ獣人(仮面ライダーアマゾン)
- クモンジン(仮面ライダー)
- クモ女(仮面ライダーZO)
- ズ・グムン・バ(仮面ライダークウガ)
- スパイダーオルフェノク(仮面ライダー555)
- 仮面ライダーレンゲル(仮面ライダー剣)
- スパイダー・ドーパント(仮面ライダーW)
スーパー戦隊シリーズ
ゲーム
- コモ(星のカービィ)・タランザ・マリエル・スパイディオ(星のカービィ)
- イトマル・アリアドス(ポケットモンスター)
- バチュル・デンチュラ(;)
- ウェブ・スパイダス(ロックマンX)
- ドクグモン(デジタルモンスター)
- ネルスキュラ・ゴゴモア・ネルスキュラ(モンスターハンター)※ゴゴモアは企画段階では蜘蛛だったらしい
- ボーンスパイダ(ドラゴンクエスト)