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ビームライフルの編集履歴

2018-03-03 10:44:49 バージョン

ビームライフル

びーむらいふる

ビームライフルとは、主にSF作品やロボット物で登場する武器。人間やロボットなどの人型の者が使用するのを前提とする。

概論

【beam】には「光線」「光束」の意味があるので、ブラスター光線銃などと同類とみても差し支えない。

ただし光線銃は「レイガン」と呼ぶのが一般的で光学兵器とされるのに対しビームライフルは電子ビーム≒素粒子兵器、粒子砲として扱われる事が多い。


なお、実在のスポーツ射撃の一種目としても存在する(無論非殺傷性)。

こちらは標的にレーザーを照射するので「光線銃」と訳される。


『粒子砲』の宿命として、人体に重篤な損傷を与える高熱粒子を巻き散らす事から、(例えパワードスーツのようなものを纏っていたとしても)人間用兵器としては利用し辛く、日本(のアニメーション)においては、基本的にガンダムが用いる射撃兵器としての認識が主となっている。


このため、本頁ではこのガンダムシリーズに登場するビームライフルについて取り扱う。


宇宙世紀におけるビームライフル

宇宙世紀におけるビームライフルとは、ミノフスキー粒子にエネルギー(電力)をかけて圧縮し、縮退・融合させることで、質量のほとんどを運動エネルギーに変換した「メガ粒子」とし、それをIフィールドによって収束させ打ち出すモビルスーツ(以下、MS)用の携行武装である。

このメガ粒子の単位面積当たりのエネルギー(破壊力)は核兵器を超えるとされ、同じくミノフスキー物理学に従った対ビームコーティングなどを施さない限りは、事実上いかなる金属物質(装甲)を用いても防ぐ事はできない。このため宇宙世紀0079年に実用化された後は、MSの一般的な携行装備となった。

なお、ミノフスキー粒子という“電磁気を吸収して伝播を阻害する”=荷電によるエネルギー蓄積が起きない架空の粒子を用いるため、いわゆる荷電粒子砲」(現実に研究されているものや、『ZOIDS』シリーズに登場するもの、ポジトロンライフルなど)とは全く異なるものであり、地磁気(磁場)や電場・重力の影響を受けずに、亜光速で直進するという特性を持つ(質量もほぼ無いため、海中ですら直進する)。また、大気中での拡散も(重金属)荷電粒子に比べて緩慢であり、大気圏内でもある程度の射程を確保できる(ただし、大気圏内外を問わず超高熱の粒子が推進とともに周囲に拡散するため、メガ粒子が人間の近くを通り過ぎた場合は『穴だらけの死体』が残される事になる。本件については小説版F91におけるシーブックの父親の死因の他、Vガンダム劇中のザンネック戦にて「メガ粒子砲の粒子一つに直撃されても、人間は即死でありますから」と、その危険性が言及されている)。よって、宇宙世紀で言う「ビーム」=「メガ粒子」はむしろファンタジー的な設定と見なす方が正しい。

(なお原作者である富野由悠季監督による小説版では設定が少々異なり、超高温の重金属粒子を発射するもの=荷電粒子砲、としている。)


ミノフスキー粒子を縮退させるほどのエネルギーは、ミノフスキー・イヨネスコ型核融合炉(以下、ジェネレーター)といえどもMSサイズ(初期18m級)に積載可能なサイズでは確保が困難であり、宇宙世紀0079年までは戦闘用艦船の大型ジェネレーターを用いるしかなく、このためメガ粒子砲(ビーム砲)の搭載は艦船に限られていた。

しかし、一年戦争後期に地球連邦軍がジオン公国軍に先駆けて縮退直前のミノフスキー粒子を蓄積しておくエネルギーCAPの開発に成功。ガンキャノンおよびガンダムに、エネルギーCAPを内蔵したマニュピレーター保持式メガ粒子砲、つまりビームライフルを装備させた。

ビームライフルの火力は通常弾頭を大きく上回り、それまでは艦船の主砲以外には不可能とされていた、一射でのザクの撃墜を実現するものであった。この大火力のビームライフルを、近接戦を想定してザクを遥かに上回る高度な運動性と(短距離)機動力を与えられたガンダムが、パイロットの技量とあわせ高機動での精密射撃戦を展開したことにより、「ガンダム」の伝説的強さが急速に広まり、以降のMSの標準装備となると共に、『白いMS』の名が人類史に永きに渡って伝えられる事となったのである。


以後、ビームライフル(メガ粒子砲)とその防御手段の改良・開発はイタチごっこを続けており、基本的には年代が進むほど高威力化・高機能化しているが、最大の課題は常に『レーダーが無効化されるミノフスキー粒子下での高機動戦闘において、如何に命中精度を高めるか』である。

いくら射程(≠有効射程)が長くても長距離レーダー照準ができない環境では無用の長物になってしまうし、威力が高すぎると乱戦や入り組んだ場所での戦闘で支障をきたしてしまうからである。何よりこれらを求めて高出力化すると機動力にエネルギーを回せなくなり機動性の低下につながってしまう。MSにとってビームライフルは、歩兵用の小銃であって大砲やミサイルではないのだ。

だが、しばしばこの課題が無視された高威力・長射程のみを追い求めたモデルが開発された(特に「ΖΖガンダム」の時代で顕著である)。


以下では、ビームライフル携行・射出方式のモデル毎に説明する。


エネルギーCAP内蔵型

基本的には最初期モデル。使用されたのがMS開発黎明期(のみ)であったこともあり、内蔵されたエネルギーCAP内のメガ粒子を撃ち尽くすと、MS本体のジェネレーターではメガ粒子を縮退させる事ができず(センサー連動やライフル自体を稼動させるエネルギーは、マニュピレーターのコネクターで供給する)、いったん戦艦に持ち帰って、縮退直前の粒子をエネルギーCAPに再充填させる必要がある。例として、ガンダムが用いたビームライフルは15発の射撃で“弾切れ”となる。

戦闘中に旗艦しての補給可否は戦況に依るため、ガンダムの場合は充填済みの予備ライフルをホワイトベースから射出してもらい、戦闘を継続した事もあった。

また、ビームサーベルも柄部分にエネルギーCAPを内蔵しているため、Ζ系MSなどが変形中にサーベルの柄尻を転用するビームガンなども、ここにカテゴライズされる。


Eパック型

エネルギーCAPを外付け、取り外し可能にしたタイプ。使い勝手の良さから、グリプス戦争以降はこのタイプが“標準”となった。エネルギーCAP同様、1パックで十数発のビームを発射できる。

この外付けエネルギーCAPはEパックと呼ばれ、箱型弾倉に近い形状で量産されており、各MSはウェポンラッチやシールドの裏面などに複数個を携帯、撃ち切る毎にEパックを交換してメガ粒子を“リロード”することで、充分な継戦能力を得る事ができる。機種や組織内でEパックの規格を統一しておけば補給の面でも簡便であり、普及は急速に進んだ。

ビームショットライフル

サザビーに用意された、発射するビームの形状を任意に切り替える事のできるEパック型。代表例として本モデルを挙げる。

兵装サイズは標準的なビームライフルと同等だが、ビームを散弾、通常ライフル弾、3点バースト弾の三種に任意に切り替える事が可能。ライフル本体下部にセレクターが付属しているが、既述の通りMSはマニュピレーターのコネクターを介して、センサーやFCSとの連動を行う為、人間の使用するアサルトライフルのように手動での(マニュピレーターでつまんでの)切り替えは必要ない。

明確な設定記述は無いが、νガンダムも劇中でビームライフルを通常、高出力(レズンが艦砲射撃と見違えた)、高速連射と撃ち分けていたことから、類似した機能は他モデルにも採用されていたと思われる。

ビームマグナム

ユニコーンガンダムの装備として開発された、特殊なEパック型モデル。一射毎に1基のEパックを使い切る機構となっており、被弾時の誘爆の危険性が小さいEパック型でありながら、ジェネレーター内蔵型(後述)に迫る出力を有し、サイズも通常レベルのため取り回しに優れる。

ただし、一射毎にEパックを排出しなければならない必然として連射性に難があり、なによりも携行弾数が予備カートリッジを含めて最大15発と、開発・運用年代の携行武装としては極端に継戦能力が低い。

また、「マグナム」の名が示すとおり、射程よりも威力を重視してビームの弾速・収束率は出力に比するほどではなく、拡散するメガ粒子(エネルギー)により広範囲の敵機を薙ぎ払う事が可能な反面、混戦や市街戦には向かない仕様となっている。

更に、過去のモデルで採用されていた、一射当たりの出力調整機能がオミットされてしまっている事が、メリットとデメリット両面に拍車をかけている。


ジェネレーター直結型

メガ粒子をEパック(エネルギーCAP)から得るのではなく、MS本体のジェネレーターと接続し、その出力を用いて直接縮退を起こして射出するタイプ。

MS本体のジェネレーターからの供給エネルギーが大きいほど、威力・射程共に向上するが、当然ながら『余剰』エネルギーを超える場合は、MS本体の機動や他の武装との併用に支障が生じる。また、逆に本体の機動を優先した場合は、不十分な威力のビームが発されるに留まる。

一般的にEパック型よりも威力、射程に勝るモデルが多いが、ミノフスキー粒子下での戦闘機動で長射程狙撃を成功させるのは難度が高いため、実戦においてスペックを充分に使いこなせた事例(パイロット)は少なく、開発技術者の自己満足的兵器に陥りがちである。

極端な場合、全スラスターをカットしてエネルギーを供給しなければ起動すらできないほど要求出力が高いモデルも存在し、このような高出力モデルはサイズも比例して大型で、取り回しにも支障が生じる形状となってしまっている。『両腕で構えなければ安定しない』、『フレームと接続する』など、射角が限られる上に懐に入られた場合に隙を晒す可能性が大きいという、高機動での白兵戦を主体とするMS本来の開発思想からすれば「馬鹿馬鹿しい」と言えるようなライフルも見られる。


ジェネレーター内蔵型

ビームライフルにMS本体とは別途ジェネレーターを内蔵し、武装内で縮退~射出の全てをまかなうタイプ。

威力、連射性はMSの本体性能に関係なく、武装に内蔵されたジェネレーターの出力に比例して向上するが、ジェネレーターの高出力化はそのまま武装の大型化を意味し、被弾の可能性(被弾面積の増加および機動性の低下)および誘爆時の核爆発による甚大な被害拡大に繋がる。更に、製造・メンテナンスコストの高沸をも招くため大量生産には向かず、必然的に高性能機の専用装備として用意される事が多い。ジェネレーター供給型より更に高威力・長射程を誇るモデルも複数存在する。

特にアナハイムがV.S.B.R(後述)を超えるために開発したG-B.R.D=Generative Beam Rifle Deviceは、携行が可能なレベルのサイズに抑え、かつ直撃すれば一撃で戦艦を撃沈させる程の威力を有し、しかもスラスターを内蔵する事で機動力の強化にも貢献していた。が、それでも大型である事に変わりなく、当然ながらスペックから期待される戦果を挙げる事は極めて困難(特殊な才能やシステムがなければ不可能なレベル)であり、むしろ『高威力・長射程』の発想から逃れられなかったアナハイムの衰退を象徴している面が強い。

その他、珍しい運用目的のモデルとして、旧世代型MSの攻撃力を最新鋭機と互角以上に引き上げるため開発された、クジャクが存在する。


ジェネレーター内蔵・直結併用型

武装内にジェネレーターを内蔵しつつ、MS本体からもエネルギー供給を受けるモデル。ΖΖガンダムのダブルビームライフルのみがここにカテゴライズされる。

ジェネレーター内蔵型の威力を維持しながら、サイズは通常のビームライフルと同程度に抑えられ、更に連射性・弾数も充分な性能を維持しているという、一面では上述のビームマグナムの上位互換に近い性能を有する、優秀な武装であった。しかしながら、やはりジェネレーター内蔵型として誘爆の危険性からは逃れられず、小型でありながら高威力のビームを収束させなければならないバレル部の寿命が極端に短いなど、安定性の面では決して完成度が高いとは言えなかった。


ジェネレーター直結・Eパック併用型

宇宙世紀0120年代以降に見られるようになったタイプ。

MS本体の小型化(省エネルギー化)、ジェネレーターの高出力化によって、粒子を縮退させるのに充分な余剰出力を持てるようになったことから、Eパックは本体側のトラブル時における安定的な射撃戦の継続や、本体から切り離しての射撃(設置しての罠・奇襲や、他MSへの預)のための補助として用いられる。メガ・キャノン級の威力、サイズになるとEパックの代わりに大容量コンデンサを採用しているモデルもあるが、目的は同様のため割愛する。


V.S.B.R

Variable Speed Beam Rifle(可変速ビーム・ライフル)。ヴェスバーと発音する。

ビームの威力と速度を無段階で調節することが可能な、高汎用ビームライフル。理論上はEパック型でも可能な技術だが、威力の調整・変更が必要=最大出力が高くなければメリットが小さいため、ジェネレーター直結(併用)型しか存在しない。高速で貫通力を優先しビームシールドを貫くビームから、低速で破壊力を大きくし中距離対艦ビームとしてまで、幅広く運用できる。

上述の通り『無段階』調節であることから、手動による調整・設定ではメリットを完全に享受する事が出来ないため、バイオ・コンピューターなどのパイロットの思考による制御を含めた高性能マン・マシーン・インターフェースとの併用が、事実上必須である。

開発はサナリィが行ったが、裏取引によりアナハイム・エレクトロニクスクロスボーン・バンガード(ブッホ・エアロダイナミクス)にも技術が流出、各陣営で試作されている。しかしこれらのモデルは、ビームの調節機能は再現できたが大容量コンデンサは不可能だったため取り外しての射撃はできず、またFCSにも通常のコンピューターが用いられたため、充分なスペックが引き出せられないという模造品に過ぎない完成度であった。

なお、このビームの収束=Iフィールドを無段階で調節する技術が発展し、ミノフスキー・ドライブの開発に繋がっている。


ジェネレーター直結・粒子加速型

ザンネック専用に開発されたザンネック・キャノンが、唯一ここに分類される。

専用MSのジェネレーターで縮退させたミノフスキー粒子を、更に肩部に搭載した加速器で加速させ、多量のミノフスキー粒子を限りなくゼロ質量に近い状態まで縮退(エネルギーに変換)させた後、ロング・バレルのIフィールドで収束、射出する。その威力と射程は、成層圏から軍事施設に致命打を与えられるほどであり、既存のMS用装備はおろか、戦艦の主砲ですら大きく凌駕する。艦砲射撃の射程外からの対艦隊への命中率と艦載ビームシールドを貫通する威力を考慮すれば、むしろコロニーレーザー等の戦略兵器に近い

ザンネックは当時としては大型機に分類される(20m級)がそれでもキャノンの取り回しは悪く、接近戦に持ち込まれた場合の不利は否めない。しかし、サイズそのものは15m級が一般機となっている時代のため、宇宙世紀0090年前後のメガ・バズーカ・ランチャーハイパー・メガ・キャノンに比べればザンネック・キャノンは「小型」と言っても差し支えない。そもそもにおいて、ザンネック・キャノンの有効射程はMSが積載可能な推進剤による移動範囲を越えており、専用のザンネック・ベースによって単独での大気圏離脱が可能なため、相対するのが極めて特殊なMSでなければ、接近戦に持ち込まれる可能性を考慮する必要が無い

何より、ザンネックの最大の特徴は、このキャノンの“射程”を“有効射程”として機能させるサイコミュ・センサーとセンサー専用の強化人間調整技術にこそあり、それまでナンセンスとされてきた戦闘機動での超長距離狙撃を実現させた事が脅威に値する(高威力・長射程だけをもった対艦ビーム兵器は一年戦争時に実現していたが、射撃に必要なもの以外のエネルギー供給を全てカットしてようやく起動できる代物であり、“有効射程”と“戦闘用機動力”を両立できるものではなかった)。

よって、人道的観点を除けば、専用サイコミュと強化人間調整までを1パックの技術として見た場合、本モデルを持ってビームライフル/メガ粒子砲は『完成』したと言える(非映像作品のため公式ではないが機動戦士クロスボーン・ガンダムゴーストにおいて、鈴を着用していないセンサー未対応のテストパイロットは『ザンネックを静止させた状態での狙撃』しか行えず、ビームの直線軌道から位置を特定され、簡単に撃墜される憂き目にあっていることから、ザンネック・キャノン単体ではさほど革新的な技術ではない)。



ビームライフルのデメリット

完全無欠な兵器など存在し得ない事から、当然ながらビーム兵器にもデメリットが存在する。

戦闘、戦術レベルからの観点としてのものもだが、最大のデメリットはやはりスペースコロニーの外壁を傷つける可能性が高い事に尽きる。

始まりは様々な問題を抱えていたとはいえ、宇宙世紀の物語開始時点で既に半世紀以上が経過しており、スペースコロニーは既に1千万人規模の人間が日々の暮らしを営み、次の世代を育む場(フィールド)であり、故郷となっていた。

このため、如何なる理由があろうともこの人工大地を傷つける組織パイロットは、非人道、鬼畜の誹りを免れられない

直進性

宇宙世紀のスペースコロニーはシリンダー型が採用されているため、天井=反対面の陸地となる。ライフルのビームは遠心力によって発生させている疑似重力を無視して直進する事から、射出角がわずかでも斜め上を向いていた場合、流れ弾が対面の都市部に被弾する可能性が生じる。特に、採光用のミラー部に着弾した場合、コロニーに穴を空けるという最悪の事態を引き起こす。このセイフティとして、対面側の人工大地に着弾する可能性がある場合は、トリガーを弾いてもビームを発射しないよう、コンピューターを設定する事も可能だが、パイロットが自分の命と引き換えにこの機能を使用するかは、個々人による。

また大気圏内戦闘においても、丘陵の向こう側を狙った曲線射撃が不可能な点も、デメリットとして挙げられる。

威力

こちらもコロニー外壁を傷つける恐れから。大火力大型MAをコロニー内に無理やり進入させる行為などは、正気の沙汰ではない。

更に、宇宙世紀0120年代以降のMSのジェネレーターは、ビームが直撃すると核融合の停止よりも先に隔絶場(Iフィールド)の崩壊が起こり甚大な核爆発を生じるようになった事から、『如何にして爆発させずに敵機を仕留めるか』が極めて重要な戦術的要素として取り上げられる。

メガ粒子の拡散

既述の通り、Iフィールドにより弾丸状に『成形』してあるとはいえ、メガ粒子は直進とともに周辺へ拡散していくため、特に市街地での戦闘において二次被害が懸念される。

また、可能性は非常に低いがビーム同士がぶつかった場合は、大量のメガ粒子が周囲に飛散する。メガ粒子は質量がゼロに近く電荷を持たない超高熱粒子という特性上、ぶつかり合っても相殺し合う質量や正負の電荷が無いため、ライフルのビーム同士がぶつかり合うと互いを成形しているIフィールドのみが反発・消失し、内包していたメガ粒子はそのまま巻き散らされることになる。

グリプス戦役においてカミーユ・ビダンジェリド・メサは、幾度も相まみえる中でガンダムMk-Ⅱマラサイ、およびΖガンダムガブスレイで相互に射出したビームが正面からぶつかり合うアクシデントが生じ、激しく飛び散ったメガ粒子によって双方の機体がダメージを受けている。

なお、ザンスカール戦争においては、ウッソ・エヴィンV2ガンダムで何度も意図的に敵機が射出したビームを自分のビームで撃ち落としているが、この際はメガ粒子の飛散距離も想定に入れて実行し、被害を受けることなく即座に次のアクションに移っているため、能動的防御行動として成立している。


上記のデメリットを考慮して、ビーム兵器が普及した後もコロニー内警備用MSは火薬量を落とした実弾を使用している機種が一般的である。


海中戦への不適応

水中では当然ながらビームの減衰率が大きく、射程が極端に短くなるため、バズーカ等の大型実弾兵器の方がより高い利便性を持つ。宇宙世紀0150年代に入っても、ガンブラスターがバズーカ(形状はνガンダム用と同じだが、サイズが15m級用に縮小されている)を使用していたことがこれを証明している。

なお、高出力のビームライフルであれば力づくで水中の敵機を撃墜する事も可能だが、ビーム自体は直進しても進行方向に沿って水蒸気爆発が連続的に生じ、海流を乱すため自機・敵機ともに機動が大きく阻害される。ただし、ジュドーウッソはこの海流の乱れすら感覚でつかみ、利用して敵機を撃破している


アナザーガンダムにおけるビームライフル

コズミック・イラにおけるビームライフル

CE世界ではUC世界とは別の世界であり、上記の設定とは違うが、明確に何かと言うと詳しくは語られていない。

UC同様、MSを一撃で撃沈できる高い破壊力を誇り、対抗策として対ビームコーティングやゲシュマイディッヒ・パンツァー陽電子リフレクターヤタノカガミなどが開発された。また、ビームサーベルや日本刀で斬ることもできる

曲がる、弾く事が出来る、切れる、などの特性から荷電しており、且つ熱光線に近い特性を持っているようである。

同作品世界には、映像上では差異は見られないが名称に差異があるため原理も異なると見られる兵器が数多く存在する。例えばフリーダムガンダムのバラエーナに代表されるプラズマ砲や、アークエンジェルのローエングリンに代表される陽電子砲などである。

陽電子砲は、大気圏内で使用した場合に多量の放射線を残すため、地球環境に配慮して使用を控えるよう指示が飛んだ場面もあった。


ガンダム00の西暦2300年代におけるビームライフル

GN粒子を圧縮・高エネルギー化して撃ち出す。そのためGN粒子が必要不可欠。ミノフスキー粒子からGN粒子に置き換えた設定とみられる。

やはりMSを一撃で倒す強大な威力を誇り、対抗策として対ビームコーティング(ユニオンフラッグカスタム)や対実弾・対ビーム両面に有効なGNフィールドなどが存在する。

この世界のビーム砲の特徴として、GN粒子の収束性質を応用したセラヴィーガンダムのクァッドキャノン、スサノオのトライパニッシャーなど、砲身を用いずGNフィールドを圧縮する殻にしたりレール代わりにして機体前面に発生させた火球を飛ばすという兵器が存在する。

ガンダム登場以前でも三国家群でビーム兵器の研究は行われており、一歩進んだAEUは一部の大型モビルアーマーにプラズマキャノンを実装している。


機動戦士ガンダムAGEにおけるビームライフル

劇中以前の大規模な戦争後に締結された銀の杯条約により、強力なビーム兵器の技術は封印されており、従来の主力機であるジェノアスが装備するビームスプレーガンはおろか、艦載の大型ビーム砲ですらUEを撃破不可能という、非常にしょっぱい威力のものしか普及していなかった。

ガンダムAGE-1登場以降の連邦側機体では、磁気旋光システムによってドリル状に粒子をスピンさせ惹起させたDODS効果の共振粒子で対象を分子崩壊させる「ドッズライフル(ドッズガン)」が使われている。

その性質故、発射直後に残余の粒子が螺旋状に拡散するなど独特のエフェクトと効果音を発する。


ヴェイガン系の機体には封印された技術から抽出した技術を用いた強力なビーム兵器を全ての機体に標準搭載しており、バルカン程度でも初期のジェノアスやザラムエウバ陣営の機体を容易に破壊せしめた。


こちらの陣営のビームは「メガ粒子」という語が使われているため、宇宙世紀のものと似たようなものと考えていいだろう。


関連タグ

SF ガンダム ビーム ビームサーベル

ビームガン 熱線銃

レーザーガン:メガ粒子砲より低出力(=低威力)とされる兵器。機動戦士Zガンダムメタスに搭載されていたほか、フィンファンネル以前の無線型ビット兵器の武装もこれ(有線はメガ粒子砲を搭載していた)。


外部リンク

ビーム・ライフルとは - ニコニコ大百科

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