"One disaster will cause another, and it will lead everything into chaos.
-Steam:LobotomyCorporation"
一つの災害は別の災害を引き起こし、やがてそれはすべてを混沌へと導く。
概要
韓国の「Project Moon」が開発したちょっぴり?危険な怪物マネジメントゲーム。
開発者のコメントにもあるように、SCP財団をはじめとして映画「キャビン」やドラマ「ウェアハウス13 ~秘密の倉庫 事件ファイル~」などの様々なメディア媒体から影響を受けた世界観が特徴。
ゲーム全体もSCP財団のように怪異を収容・管理していくシステムとなっている。
Steamにて正式版が日本では4月10日から発売された。
公式原語は韓国語と英語だけではあるが、公式が各国のユーザーによるローカライズを採用しており、日本語含めた多数の言語に対応している。
現在配信されている現行版と、デザインやシステムなどが大きく異なっているLegacy版の2種類が存在する。本記事は現行版をもとに作られている。
ゲーム内容
巨大企業ロボトミーコーポレーションが運営する施設の管理者になって、そこに収容されているアブノーマリティと、彼らに携わり仕事をしているエージェントを管理・運営していくシミュレーションゲーム。
この会社は未知の存在「アブノーマリティ」から、これまた未知の物質「エンケファリン」を抽出・精製することで莫大なエネルギーを環境破壊せずに生み出している一種のエネルギー会社である。
収容されたアブノーマリティに4種類の作業をすることでPE(プラスエンケファリン)エネルギーを抽出し、一日の間に定められたノルマを達成することが目的。
しかし、アブノーマリティ達は作業の好みなどがあり、作業の種類や結果によっては機嫌を損ねてしまう。
機嫌を悪くしたアブノーマリティは、収容室から脱走あるいは何らかの怪異を引き起こし、エージェントたちに積極的に襲い掛かかってくる。
プレイヤーはエージェント達に、日を追うごとに増えていくアブノーマリティへの対応を正しく指示し、アブノーマリティたちが脱走しないように管理し、彼らの気分を高揚させながらエネルギーを収集していくのだ。
登場人物
メインキャラクター
- 管理人X:プレイヤー、つまりあなたである。
- アンジェラ:管理人をアシスタントする人間そっくりの超高性能AI。Legacy版ではテキストのみの存在だったが、現行版でカートゥーン調の絵がついた。機械らしく極端に効率主義的で冷徹な性格をしている。あと胸が大きい。
- A:ロボトミーコーポレーションの創設者。
- B:自らをBと名乗る人物。管理人のコンピューターに連絡し、アンジェラの警告をしてくる。
- セフィラ:アンジェラの下、各チームのリーダーを務める個性豊かなAI達。1チームに必ず一人はセフィラがおり、それぞれの名前は「生命の樹」に由来する。ゲームが進めばチームも増え、当然出会うセフィラも増えていく。彼らからはチーム別にミッションを受諾でき、与えられた条件を達成して一日を終えることで管理に有用な機能が研究され、彼らとの物語も進んでいく。
職員
"給料が高いから、私たちの会社はそれほど悪くはない...危険で、得体が知れず、非常に骨が折れるという事実を除いて"
- ある職員
ロボトミーコーポレーションの社員。
部署によって制服が異なり、シンボルカラーが決まっている。
プレイヤーが関与する役職はエージェントとオフィサーの2種類だが、後述のとおりどちらも命がけの激務に努めている。
エージェント
(ファンが創作した架空の衣装。全てアブノーマリティのコスプレ。ただし基本的な顔つきは公式に準じている。Legacy版から現行版に移行する時に顔つきが一度大きく変わったが、不評だったため元に戻った。)
管理者の手足となって、アブノーマリティの世話や鎮圧を行う。
彼らが全滅するとゲームオーバーになるため、プレイヤーは彼らに適切な作業を任命しなければならない。
危険極まりないアブノーマリティたちと直接接するため、殺されることは日常茶飯事で、精神を病んでしまったり、洗脳されて彼らの駒として施設に悪影響を与えたりすることも。
デフォルメされた愛嬌のある姿ながら、その死に様や発狂っぷりはバリエーション豊かかつとてもエグい。首をもぎ取られたり、頭が爆発四散したり、バラバラにされたり。
精神崩壊すれば目を真っ赤にして叫びながら走り回り、憑依されればアブナい目つきに変貌してほかの人間に危害を加える。
だが、やられてばかりではない。彼らはアブノーマリティに対して成功させた作業の種類に応じて4つのパラメーターが上昇し、生き残った者は日に日に強くなっていく。さらにアブノーマリティから抽出した、E.G.Oと呼ばれる武器や防具で武装することでさらに強化できる。
最終的にはEGOとエージェントのレベルによっては、脱走したアブノーマリティを一人で鎮圧することも十分可能な戦士となる。
毎日の始まりにLOBポイントを消費して雇うことができる。一人雇うのに1LOBポイント、更にポイントを消費してパラメーターをはじめから強化でき、更にもう1ポイント支払えば髪型から目つきまで(発狂時や死亡時の表情も含めて)自由にカスタマイズすることもできる。
SCP財団でいうとDクラス。ただし、こちらは死刑囚ではなく普通の社員であるというから財団よりもさらに悲惨かもしれない。ちなみにアブノーマリティのことを何も知らずに入社したことがセリフで分かる。表向きは優良企業らしい。
すぐ死ぬイメージで定着しているが、管理人であるあなたがうまく指示を出すことができれば、死者を出すことなく進めることは可能。
オフィサー
いわゆるNPC。エージェントの制服は黒い部分が多いのに対し、こちらはシンボルカラーの方が多い。
操作は不可で非常に弱い。実質動く背景に近い。アブノーマリティと直接付き合う仕事はしないが、アブノーマリティが脱走すれば殺されたり操られたりすることがある。
部門ごとのオフィサーの生存数で、エージェントにステータスUPの効果などが得られるが、熟練した管理人からは「一日の開始時に故意に皆殺しにされる」「アブノーマリティに魅了され、このままでは死亡するが管理には有益な結果をもたらすため放置される」「オフィサーが大量に死ぬと発生する問題があるから、処刑用弾を撃ち込まれあらかじめ存在を抹消される」などと人間扱いされなくなる。
ウサギチーム
あるセフィラとのミッションを完了すると呼べるようになる傭兵部隊。SCP財団で言う「機動部隊」に近い。
1部隊あたり現状保有するエネルギーの25%を消費して呼べる。(最大4部隊まで)
高い戦闘能力を持つが、呼ばれた部門は閉鎖され、その中のアブノーマリティ及び職員全員を皆殺しにするか自分たちが全滅するまで戦闘をやめない。指揮できるエージェントたちは事前に部門から退避させればよいものの、指示できないオフィサーはほぼ死亡が確定するため職員の死亡に呼応するアブノーマリティ―には注意しなければならいない。
あくまで傭兵部隊なのでエージェントのように指示を出すことはできない。
アブノーマリティ
ロボトミーコーポレーションにおいて収容管理されている得体の知れない人ならざるなんらかの存在。
「F-01-02-T」「O-03-03-Z」といった風に表記される。
前のアルファベットはTがトラウマFがフェアリーテイル、Oがオリジナルと、そのアブノーマリティーの起原で決められる。二番目の数字は形態タイプ、三番目の数字は発見された順番、最後のアルファベットは危険度レベルの頭文字である。
作業を続け情報開示すると、彼らの好む作業やそれぞれのバッググラウンドが判明していく。
機嫌を損ねなければ役に立つ者もいる反面、一度暴れ出したら職員を生贄にしないと大人しくさせられない者もいる。基本的に危険度が高いものほど多くのエネルギーを生み出すため、一日のノルマ達成のためには危険と向き合うことも必要になってくる。
また、アイテムのように装備したり使用できたりする「ツール系」アブノーマリティも存在する。職員の能力を向上させたり特別な効果を発揮する反面で、やはり使い方を間違えれば即死や発狂といった事態を引き起こす諸刃すぎる刃でもある。
代表的なアブノーマリティ
O-01-04-W The Queen of Hatred
見た目からして魔法少女と呼ぶにふさわしい姿のアブノーマリティ。
その挙動は魔法少女アニメヒロインの「お約束」をこれでもかと詰め込んだ、芸の細かいもの。
初期段階では名前は魔法少女とそのまま。しかし情報開示が進むと「憎しみの女王」と名前が判明する。
一見、正義を自称する快活な女の子のように見える。しかし作業の失敗や魔法の力が発揮できずに不機嫌な状態になり、自らの「正義」に疑問を抱きはじめると……?
O-06-20-A Nothing There
日本語版では「何もない」と呼ばれる。
人体のパーツが歪に融合して獣っぽい姿をとっている、名状し難い形状のアブノーマリティ。
作業結果が悪かったり、その姿を見てパニックになった職員を殺害しそれに成り代わるという恐怖の能力を持つ。実は通常時の人体パーツも今まで模倣した人間の成れの果てであるらしい。つまりこの存在に実体と呼べるものはない。
O-02-40-W Big Bird
真っ黒な丸っこい巨体に無数の輝く瞳を持つ、鳥型アブノーマリティ。日本語でも大鳥。
翼は無く、代わりに生えている手には、決して消えることのないカンテラを持つ。
このゲームを代表する看板アブノーマリティで、トレイラー動画の出演多数。
不気味ではあるが、慣れるとかっこよくも可愛くも見える、印象に残る姿をしている。
もともとはとある森を「怪物」から守っていた存在。「怪物」による惨殺から森の仲間を守りたいあまり、その「怪物」に仲間を殺されるのを防ぎたい思いで、この鳥は一つの歪んだ回答に行き着いたのだった。
施設内で人死にが多く出ると、地獄のような状況から人々を「救済」するため収容室を抜け出してくる。
ちなみに故郷が同じ鳥が他に2羽いるのだが、1羽でチュン!2羽でチュチュン!!3羽そろえばなんとやら。(画像の小鳥と頭に包帯を巻いた鳥がそれ。)
各アブノーマリティには「攻撃タイプ」と「危険度レベル」が設定されている。
攻撃タイプ
・RED:物理攻撃
・WHITE:精神攻撃
・BLACK:物理と精神への複合攻撃
・PALE:最大HPに対する割合攻撃
危険度レベル
↑ 安全
・ZAYIN(ザイン)
・TETH(テト)
・HE(ヘー)
・WAW(ヴァウ)
・ALEPH(アレフ)
↓ 危険
※危険度レベルはヘブライ数字によってあらわされている。
ただし、カタカナの発音は正しいものではないので、一番使用者が多いと思われる発音を記載している事に注意。
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LobotomyCorporation ロボトミーコーポレーション
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