概要
「魅惑の君」オルロワージュ。アセルス編の重要人物でありラスボス。大量の「寵姫」と呼ばれる女性を棺にて管理する、ヴァジュイールと並ぶ妖魔のトップの1人。リージョン「シュライク」で配達の手伝いをしていたアセルスを偶然とはいえ馬車でひき殺し、その際に自分の血が混ざって蘇ったアセルスを自分のリージョン「ファシナトゥール」にある城に連れ去った。
配下のセアトを通じて情報を流し、アセルスがファシナトゥールを脱出するよう仕向けるが、それは彼が血を与えた存在がどのように生きるかを観察し楽しむためであった。しかしここで彼にとって誤算が起きる。アセルスは脱出の際、彼が教育係として付けた寵姫白薔薇姫を一緒に連れ出してしまうのであった。これに激怒したオルロワージュは方針を転換し、白薔薇姫奪還のため様々な手を打つ。従えている多数の妖魔を刺客として送り込むほか、場合によっては特殊空間に相手を幽閉するなどの大掛かりな手段も使ってくる。
最初の寵姫だった零姫からは「並みの男と変わらぬ」と評されており、どこか小物感もある人物像となっている。
戦闘では、スタンドを呼び出して攻撃させる戦法を中心に、背景の肖像画による攻撃強化をスタンドに施す。
裏解体真書のヒューイの報告書では、零姫を追い回す単なるロリコンのストーカーにキャラブレイクしていた。
余談
ストーリー上でも戦闘でも他人任せな面が目立つともいえるのだが、なぜそのような戦い方をするのか。
……実はデータ内に意外すぎる答えが隠されていた。
戦闘上のステータスでは下級妖魔扱いだったのである。
裏解体真書には「長く生き過ぎた妖魔は位を落とす」と表記されているため、元々は上級妖魔だった彼が既に下級の位に堕ちていた可能性もあり、ある意味では間違いではなかろう。もし自分で攻撃したのなら、プレイヤー側の上級妖魔へのダメージが¼に軽減され、足元を見られるところだったのである。実際にはそれがバレる攻撃手段を避けることで露呈を避けている形。
※念のため。上記は勿論プログラム上の話であり、ゲーム上では敵の「種族・妖魔」に該当する敵に対し一律でシステムで下級判定を行って軽減判定がなされるというだけのことである。
本来設定上で「上級妖魔」や「中級妖魔」に分類されるキャラは上記の軽減を避けるためか、便宜上データ内では妖魔ではなく「種族・ヒューマン」+「妖魔の鎧」に設定されているのだが、オルロワージュはそれが適用されておらずそのまま「種族・妖魔」になっているのが原因で、さらに本来上級妖魔の証である筈の「妖魔の鎧」も装備していない。
当然ながら「オルロワージュが下級妖魔」と設定上で明言された訳ではなく、実際にはスタッフがわざわざ意図してステータスを下級妖魔扱いにしているのかどうかは不明である。
Last Battle -Asellus-
オルロワージュ戦戦闘曲。作曲者は伊藤賢治。
日本人が想像するステレオタイプの中世の西洋貴族の世界観を持つ妖魔相手らしいラストバトルの曲である。
魅惑の君・オルロワージュとの戦いにふさわしく、曲想は激しさ優雅さ荘厳さを併せ持つ。
ちなみにオルロワージュを倒すと花びらと共に散っていく、ついでに背景の大きな薔薇も散る。
薔薇は気高く咲いて、美しく散る運命なのか・・・。