概要を書いて何故悪いか!?
『機動戦士ガンダム』第9話「翔べ!ガンダム」内でのアムロ・レイの台詞。
サイド7から大気圏での戦いで精神が疲弊し、戦うのがいやだとごねるアムロに対しブライトは激怒して平手打ちをかます。頬を張られたアムロは「殴ったね…!」と恨めしそうな目つきで返し、ブライトは「殴って何故悪いか」と変なポーズを取りながら、ダダをこねるアムロを叱責する。……が、戦わないと死ぬかもしれないという状況の中で、やむなく回ってきたパイロットという激務を受け入れられないアムロは更に口答えしてしまう。怒ったブライトはもう一発殴るが、ここでアムロが言ったのが
「ぶったね…」
「二度もぶった…!!」
「親父にもぶたれたことないのに!!!」
の「ぶった」三段活用であった。
これに対してのブライトからの返答は「それが甘ったれなんだ。殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか!」という買い言葉であるが、甘やかされて育った現代の若者への叱咤ともとれる内容である。これにキレたアムロは「もう二度とガンダムになんか乗るものか!!」と従来のロボットアニメではまずあり得ない台詞を吐いて戦闘を拒否する。その後、幼馴染のフラウ・ボウから「自分のやったことに自惚れられない人は嫌い。」と叱責を受け、「悔しいけど、僕は男なんだな…」と意を決してジオンとの戦いに向かうこととなる。
余談を語って何が悪いか
このシーンは「ガンダム」全編を通しても「たかがメインカメラをやられただけだ!」や「俺を踏み台にしたぁ!?」に並んで有名なシーンである。ちょうど家庭や学校内で子供への体罰教育を廃止しようという試みがなされていた時代背景もあり、作品内の名言というよりは社会的な方向で話題となった。CMなどにも起用され、後発の作品などでパロディされることも多い台詞。そのためか「親父にも殴られたことないのに!」とか「親父にもぶたれたことなかったのに!」などと間違って覚えている人も結構多い。
『機動戦士ガンダムOO』でカティ・マネキンにパトリック・コーラサワーが2回殴られた際にも「二度もぶった!」と言っているが、残念ながらマネキン大佐は美人だったためコーラサワーが次にいった台詞は「はっ…いい女じゃないか」であった。
『ガンダムビルドファイターズ』では、催眠術を掛けられたイオリ・セイがこのシーンのセリフを言っている。