概要
プロフィール
無口で物静か。不思議な透明感と、どこか影のある憂いを秘めたクールな美少女。
走る以外の興味関心が薄く、ひたすらストイックにトレーニングに打ち込む姿は、まるで悲劇のヒロインを思わせる。(公式ポータルサイトumamusume.jpより)
モデルとなったサイレンススズカ号はやんちゃ坊主な一面も有った逃げ馬。競走相手を突き放す圧倒的な逃げ足はそのままに、目の前の物事からは逃げず、直向きで真面目な求道者。元ネタが元ネタだけに、儚げな雰囲気を纏ったヒロイン格として独特の存在感を示す。
流星は横になってヘアバンドに、やはりと言うかイメージカラーは緑。勝負服は白を基調に、緑と金色が鮮やかに映えるフォーマルな印象。立ち絵ではケープを羽織っているが、アプリ版のPVやアニメでは省略されている。
スレンダー体型の持ち主で、これには元ネタに冠された「最速の機能美」というキャッチコピーを思い起こす者も多い。ただ、あるエピソードにおける描写から、「限界まで絞り込んでいるだけで元々のスタイルは案外いい」と考える人もいる。
ソロ曲
この世界は美しいの 見て...
『 Silent Star 』
作詞:Cygames (corochi) 作曲・編曲:田中秀和 (MONACA)
追い風も向かい風も味方になるから
『 七色の景色 』
作詞・作曲:瀧田綺美 編曲:中西亮輔
アニメ
アニメでは第1話から登場。圧倒的な走りを見せ、スペシャルウィークの憧れの存在になる。
トレセン学園の最強集団・チームリギルに所属していたが、トレーナーの指示を遵守すべしという方針に馴染めず、スペシャルウィークの転入と同時期に、個々の自由な走りを尊重するチームスピカへ籍を移す。
移籍後は、ルームメイトにもなった新入りのスペシャルウィークを見守りながらもアドバイスや特訓に付き合い、良好な関係を築いている。第4話にて宝塚記念、毎日王冠、天皇賞、7話ではジャパンカップへの出走とその後の海外遠征が決定する。
競走成績
以下ネタバレ注意
第1話ではリギルのトレーナーの指示を無視し、1000mを57秒8という超ハイペースで大逃げを打ち、そのまま最終コーナーを抜ける。後続が追い込みをかけるが、すかさずラストスパートを掛けて逃げ切り圧勝。レース後にチームスピカへの移籍が決定する。
宝塚記念を制したスズカは第6話で毎日王冠に挑む。序盤から端を切って逃げ、3コーナーあたりからグラスワンダーが叩き合いに持ち込むと、その後位のナイスネイチャが捲りをかけ、エイシンフラッシュとエルコンドルパサーもそれぞれ仕掛ける。4コーナーを出て先頭は変わらずスズカ、その後位をグラスワンダーが追走し、外側にエルコンドルパサー、先にグラスワンダーがハイペースの先行馬の後位であったことと調整不足も相まって一杯となりズルズル後退。エルコンドルパサーが外側から追い込みをかけるが、「どこまで行っても逃げてやる!!(by アオシマバクシンオー)」と言わんばかりに、スズカがこれも千切って圧勝。4連勝で運命の天皇賞(秋)へ臨む。
劇中の11月1日に迎えた天皇賞(秋)、スズカは1枠1番で1番人気の“1並び”で出走。
レースはコンディション最高のスズカがいつも通りの大逃げで端を切り、エルコンドルパサーが追走を試みるがあまりの速さについていけず、7~8馬身ほど離され、逆に単独の2番手で逃げる態勢となる。
3コーナーの手前、1000mの標識を57秒台の超ハイペースで通過しなおも加速し続けるスズカ。彼女に競りかける者は1人もおらず勝利は確実かと思われたが、大欅の付近で不意に彼女の左足首が悲鳴を上げる……。
レースはエルコンドルパサーが勝利、競走を中止したスズカは病院で骨折の診断を受け、復帰への道をチームスピカやライバルたちに支えられながら歩むことになる。1998年当時、多くの競馬・競走馬ファンにトラウマを植え付けた「沈黙の日曜日」の再現となりながらも、様々な要因に救われたことで最悪の結末を避けることができたばかりか、レースへの復帰を誓う彼女の姿と、逆境の中に希望を灯す特殊ED『Silent Star』に心を揺さぶられた者は多い。
なお、史実ではこの第118回・天皇賞(秋)にエルコンドルパサーは出走しておらず(98年当時外国産馬には天皇賞(秋)を含む一部のG1レースへの出走資格がなかった)、史実における勝ち馬はオフサイドトラップ(鞍上・柴田善臣)である。
第11話、天皇賞の悲劇から1年1ヶ月、リハビリを終え、ついにレースに復帰したスズカ。レース直前、トレーナーから「復帰は絶望的と医者に言われていた」ことを明かされ、「出走できるだけで十分」という見方もある中で臨んだレースでは、ブランクからかスタートで出遅れ、最後方に付ける。
4コーナーを過ぎてなおも後塵を拝していた彼女だが、大欅を横目に息を入れると、溜めていた力を爆発させて怒涛の追い込みを開始。一気に前団を交わすと先頭で粘るサンバイザーをも難なく差し、さらに突き放すかのように加速、鮮烈な勝利を飾る。逃げから追い込みへの変化はあれどかつての豪脚復活に誰もが歓喜した。
奇しくもアニメが作られた2018年は、史実の「沈黙の日曜日」から20年の節目。全ての競馬・競走馬ファンの「永遠に叶わぬ夢」を集結させ、実現させた演出に、涙した競馬ファンも多かったはず。
その後、海外遠征を敢行し、G1を勝利したことが13話で語られ、ウィンタードリームトロフィーへと参戦するべく帰国する。既に逃げの脚質に戻していたようだが、レースに登場したのが追い込んだ11話以来であったため、追い込み宣言で視聴者やスぺシャルウィークを惑わせるといった心理戦も見せている。(レースではもちろん逃げている)
話数 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離 | 枠番/馬番 | 着順 |
5話 | 東京 | 東京優駿 | GI | 芝2400m | ? | 9着 |
7話 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m | ? | 6着 |
1話 | 東京 | ? | ? | ? | 8/12 | 1着 |
3話 | 中京 | ? | ? | ? | ? | 1着 |
6話 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m | ? | 1着 |
6話 | 東京 | 毎日王冠 | GII | 芝1800m | 2/2 | 1着 |
7話 | 東京 | 天皇賞(秋) | GI | 芝2000m | 1/1 | 競走中止 |
11話 | 東京 | ? | OP | 芝1600m | 1/1 | 1着 |
13話 | 東京 | ウィンタードリームトロフィー | GI | 芝2400m | 1/1 | ? |
全競走成績:8戦5勝(2着⓪3着⓪着外②中止①)
※第1話・3話・11話・13話(遠征)のレースの元ネタは明言されていないが、史実を踏まえると、以下の競走の可能性が高い。
第1話… 東京レース場、1000mのラップタイム → バレンタインステークス(オープン特別)
第3話… 左回りの馬場、2着に11馬身の大差をつけて勝利 → 金鯱賞(GII)
第11話… ジャパンカップ前日のオープン特別競走 → キャピタルステークス(オープン特別) ただし史実ではスペシャルウィークがジャパンカップに出走した年の当レースは1600万下クラス限定の上、ハンデキャップ競走だったので、オープンクラスの上1年以上のブランクがある彼女には出走資格がない(ハンデキャップ競走は1年以内の出走実績が必要)。
第13話(遠征)… ニューヨーク発の便で帰国しているため、ニューヨーク近辺の競馬場で行われているレースと推測される。
東京優駿の9着は第5話で、天皇賞(秋)の6着は第7話ではトレーナーが明言している。
余談
アニメ第6話で自室を左回りにグルグル回る姿が描かれているが、サイレンススズカ号にも馬房で長時間左回りにクルクル回り続ける「旋回癖」と呼ばれる癖があった。旋回をやめさせたところ、スズカ号は膨大なストレスを溜め込み、その後のレースに大きな影響を与えてしまったのだとか。